二次創作小説(新・総合)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.64 )
日時: 2022/03/27 13:04
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【依頼5】
「ラーメン・イット・イート・サバイバル」

俺は、時々この仕事が嫌いになる

何故なら…

魔トリョーシカ
「みんな〜、今日はボクが昼ごはんを作るよ」

正義の悪役一同
「「「「!!!!?」」」」


正義の悪役一同の空気は一気に氷点下まで落ちる
魔トリョーシカは玩具の管理人であり、ユグドラシル・ステーション社長『ドーラ』の片割れ

そしてドーラの飯はクソまずい事で有名であり、片割れである彼女も当然のように飯が不味いのだ!!


チドリ
「し、し、所長、今回は私が用意しますが」

魔トリョーシカ
「あのさ、そう言っていつもボクの当番の日にチドリが作ってない?」

サビィ
「あー!あーー!!そうだ!!たまには外食もいいんじゃないっすか!?ほら、この間の報酬で食事券手に入ったし!!」

魔トリョーシカ
「大事な日に使うものでしょそれ」

七夜
(今大事な日なんだよッッ!!!)

マルス
「う、ウム!実は最近話題のラーメン屋の噂を聞いたのだがね!」

Sonic.exe
「せ、正義のヒーローが狼狽えてやがる………」


「おい、ちょっといいか?」

と、揉めている間にいつの間にか依頼人が来ていた。

スターアベネス
「今は無理に決まってんだろスカタン!飯のせいで死にそうなんだよ俺らは!」

魔トリョーシカ
「いや、食事よりも依頼の方が大事だよ、聞いてあげよう」

………

「お前らは北海ら〜めんを知っているか?」

レオン
「いや知らない、どこのローカルラーメン屋?売れてんの?」

「俺がその店主だ」

Sonic.exe
「これは失礼」

レオン
「アコス」バコーン

魔トリョーシカ
「あ、サイト出てきた(凄いちゃっちいけど)……ゲンさんでいいの?」

ゲンさん
「ああ………ある町の一角に構えていた唯一のラーメン屋、それが俺の店だった。」

ゲンさん
「客からも愛されててな……活気のあるいい店だった」

ゲンさん
「だがある時だった、町にもう一個店が出てきた……『六海天』って店だ」

マルス
「ん?六海天!私が先程言ってた話題のラーメン屋だ」

七夜
「あー六海天の事だったのか、俺も聞いたことはあるな」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.65 )
日時: 2022/03/27 13:06
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

ゲンさん
「あの店ができてからだったか………俺の店を愛してくれた客はみんな向こうに行っちまった」

ゲンさん
「調べてみたら、俺ん所以外にも近くに出来て客を取られたラーメン屋があるに違いねぇ」

ゲンさん
「あの店にはなんか……『裏』があんだよ、いきなり客を取られるなんて変だ!」

ネズミの神さま
「裏?そんなこと言ってムグッ」

七夜
「いいぞ、要はそのラーメン屋に潜入して何か調べてくりゃいいんだろ?」

ゲンさん
「ああ、そんで六海天をぶっ潰せ!俺たちの客を取り返しとくれ!」

…………


魔トリョーシカ
「なんか変なことになっちゃったね」

Sonic.exe
「店を潰せなんてどうすればいい?」

七夜
「俺たち丁度腹減ってんだぞ?実際に食ってみようぜ六海天の店で」

サビィ
(そ、そういうことか!)

猿渡
(今日の昼は助かった……ナイスだ、七夜!)

魔トリョーシカ
「今日こそボクが作る予定だったのになー………」

………

そして、六海天に辿り着いた一同はようやく昼食にありつく

Sonic.exe
「グッ………ティーだったら絶対に払ってくれたいような奴だ」

カーム
「ラーメン以外も結構充実してるな、人気なだけはある」

サビィ
「あ〜〜」

サビィ
「安心感の中食べるうまいラーメンはたまんね〜っすね〜」

七夜
「他の客も美味そうに食ってんなー、案外本当に裏があったりして」

魔トリョーシカ
「ボク達が彼らと同じに見える?」

七夜
「冗談だよ、美味いっちゃ美味いがそんな心酔する程じゃない、95点レベルだな」

マルス
「ウム!噂に聞いていた通りの味だ!」

魔トリョーシカ
「でも1品2品頼んだ程度じゃ、店の味を調べるなんて出来ないよね?」

ネズミの神さま
「え?」

魔トリョーシカ
「皆は先に帰ってていいよ、後はボク一人でやる」

七夜
「ボク1人でって」

魔トリョーシカ
「あ、お金は置いといて欲しいな、何万かぐらい」

七夜
「…………所長、どんだけ食うつもりなんだ」

魔トリョーシカ
「そりゃ勿論限界まで……かな?」

七夜
「………足りなくなったら言ってくれ」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.66 )
日時: 2022/03/27 13:08
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

七夜
「ただいま」

ゲンさん
「すませてきたのか、どうだった?」

七夜
「欠点は特に見当たらない、普通のに比べたら美味い方だがおかしい所は見つからなかったな」

レオン
「つっても俺達もグルメって訳じゃないからな」

スターアベネス
「今頃所長は何してんだか」

七夜
「ピンピンしてるだろ、図太いし」


…………

一方その頃

魔トリョーシカ
「塩ラーメンはよし……うん、おっ、天津飯!これ下さい」


「嘘だろ……まだ食べるのかあの嬢ちゃんわ」


魔トリョーシカ
「あとネギのサラダも」

〜30分後〜

魔トリョーシカ
「エビチャーハン、あと唐揚げ……あ、そろそろデザート!」

「!?」

「ちょ………皿がどんどん積み上がって……」

「なにこれYouTuberの企画?」

〜さらに1時間後〜

魔トリョーシカ
「チャーシュー丼!油淋鶏!あと台湾ラーメンも貰っておこうかな」

「オイオイオイオイ!!もうそろそろ全メニュー制覇するぞ!?」

「なんだあのねーちゃん!?ゴズロリみたいな格好してんのにすげぇ量だ!?」

「何!?プロのフードファイターか何か!?」

「オイコレ『ハイヌーン』じゃないか!?タモリの番組で見たぞ!?」

ーーーーーー

魔トリョーシカ
「ただいまー」

犬塚
「すげぇ腹してんな」

魔トリョーシカ
「流石に全メニュー食べるとね、マガイモノならいくらでも食べられるから」

Sonic.exe
「そうだった!クソっ、俺も残っておけばよかった………」

ゲンさん
「…………アンタら俺の依頼忘れてねーか?」

魔トリョーシカ
「忘れてないよ、だから食べてきたんだから」

魔トリョーシカ
「うん、どれも美味しかったね、話題になるだけはある………」

魔トリョーシカ
「というのも色んな種類があるから、食べてて満足はした」

魔トリョーシカ
「店に色々居たけど、アレがキミの元お客さん?」

ゲンさん
「そうよ、昔はおれのラーメンをありがてぇありがてぇと食ってたのに薄情な奴らよ」

魔トリョーシカ
「じゃあ次、キミのラーメン食べさせてよ」

Sonic.exe
「………いいのか?」

魔トリョーシカ
「何?まさかボクがお世辞や酷評するとでも?」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.67 )
日時: 2022/03/27 13:13
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


と、魔トリョーシカだけがゲンさんのラーメン屋に行ってラーメンを食べに行く

魔トリョーシカ
「ああ、なるほど……昔ながらのやつだね」

魔トリョーシカ
「ラーメンというよりは『中華そば』って言った方がいいのかな?」

ゲンさん
「ま、そんなもんだな………ラーメンもあるが中華そばもある」

魔トリョーシカ
「じゃ店主の1番よろしく、これなら向こうにも負けないと自負できるようなやつ」

ゲンさん
「あいよ」

魔トリョーシカ
「………」チラ

魔トリョーシカはラーメンが出来上がるのを待ちながらメニューを確認する


………

ゲンさん
「ほれ」

魔トリョーシカ
「お、豚骨系?」

ゲンさん
「この店で10年作ってきた伝統の出汁だ」

魔トリョーシカ
「それはそれは………」

ズズ

魔トリョーシカ
「ねぇ、10年ってずっとここに?」

ゲンさん
「そうだ、静かなこの場所に構えた俺の城だ」

魔トリョーシカ
「ここに1人で?何年も?」

ゲンさん
「ま、活気はあるが知られてない所だったからな……そんなもんでも悪くなかったよ、雰囲気とかな」

魔トリョーシカ
「そこに最近急に六海天が来たと」

ゲンさん
「ああ、俺の店、俺の市、俺の客……俺の思い出」

ゲンさん
「誰にも奪わせやしねぇ」

魔トリョーシカ
「………ま、依頼の為にはキミも結構頑張ってもらうことになるけどね」

ゲンさん
「上等、おれだって伊達にラーメン屋はやってねぇさ……」

ゲンさん
「北海ら〜めんはこの市にて最強、六海天だか知らんがなめんじゃねぇぞ」


魔トリョーシカ
「………ふむ、確かに言うだけはある」

魔トリョーシカ
「色々派手なものとか新しめな味を感じたから、こういう昔っぽいのも結構染みるね」

魔トリョーシカ
「じゃ、ボク達もそろそろ仕事に移ろうかな」ポイ

ゲンさん
「………海外の金か?」

魔トリョーシカ
「ちゃんと日本円も混ぜてある、サービスだよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーー

魔トリョーシカ
「……………北海ら〜めんなめるなよ、か」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.68 )
日時: 2022/03/27 13:19
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

…………

Sonic.exe
「で、ラーメン屋潰すなんてどうするわけだ?」

Mrショータイム
「…………」

七夜
「やめてくれ、流石にそういうことはしたくねぇ」

魔トリョーシカ
「まさか、本気で六海天潰すわけないじゃないか、単なるチェーン店の1つに過ぎないし」

魔トリョーシカ
「なんでもやるからこそ、特定の行動をやらないという選択肢もある」

ネズミの神さま
「屁理屈ね〜、それでどうするわけ?」

レオン
「サクラレビューとかでいいだろ?」

魔トリョーシカ
「お、いいねサクラレビュー、それに決まりだ」

…………

魔トリョーシカ達はパソコンを弄り時空でも大手のレビューサイトにアクセスする

魔トリョーシカ
「サクラとは言うはボクは実際に両方食べてきた、ちゃんとしたレビューを送れるよ」

七夜
「どうだった?味」

魔トリョーシカ
「両方とも普通かな、都会生まれのボクには珍しくもなんともないチェーン店と普通の店の味。」


魔トリョーシカ
「でもまぁ、『他に選択肢がなかったら』選びたいかな」

レオン
「ん?」

魔トリョーシカ
「彼の住んでたところって活気はあるけど人は少なくてね……店は彼の所しか無かった」

魔トリョーシカ
「そんな所で10年、他に競争相手もなく、お客もそこしかラーメン屋が無かったからそこを選んだ」


魔トリョーシカ
「六海天に裏なんてないよ、単純に10年も経ったから飽き飽きしてたんだよ」

スターアベネス
「他にないって、んなもん無いなら他に作ればいいだろ?」

猿渡
「作ればいいなんて簡単に言うが商売としてやっていくのなんて修羅の道だろ」

魔トリョーシカ
「ボクたちはその辺素人だから細かく言う必要はない」

魔トリョーシカ
「でもね、彼は真剣さや熱意はあるがこの10年、一切の敵も無いまま仕事をしてしまったのが問題なんだ」

魔トリョーシカ
「………もしかしたらそういうのを相手したくなくて逃げた、というのは邪推だろうね」

七夜
「…………所長、何思ってんです?」

魔トリョーシカ
「何?怒ってるわけじゃないよ」


魔トリョーシカ
「どんな仕事でも必ず似たような店がある、この広い世界にライバルは必ずいる。」

魔トリョーシカ
「ボクら【正義の悪役】だってそうだ………色んな事情で名前は上げられないけど、ボク達のように依頼を引き受ける所が結構ある」

魔トリョーシカ
「自分も向こうも、自分達に仕事が来るように差別点や長所を見つけてはそれを押し出す」

魔トリョーシカ
「『ここに任せたい、ここならいい』って思わせないと」

魔トリョーシカ
「………まぁあの店には熱意があるし、いずれ六海天にも飽きが来る、ゲンさんが気にしすぎてるだけでボクらが大きく手を出すまでもないだろう」

魔トリョーシカ
「あのラーメンも悪くないってことはないし、少しは客足も戻ってくるよ、多分。」


魔トリョーシカ
「たまには、こんな解決法もいいんじゃないかな?」


七夜
「んー………俺はちょっと納得しかねますね」

魔トリョーシカ
「ふふ、だろうと思った」


魔トリョーシカ
「こんなんで解決なんて失礼だよね」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.69 )
日時: 2022/03/27 13:22
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


魔トリョーシカ
「どうせだ、六海天の客を取り戻せなくても北海ら〜めんの客を増やすことは出来るでしょ?」

魔トリョーシカ
「とりあえずレビューは済ませたけど見てくれない?」

レオン
「どれどれ………」

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☆☆☆☆ おいしい!

時代を感じる老舗の中華そばがとてもおいしい。
静かな木作りの店内は10年の伝統を感じられる。
店主とお客の距離が近い
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犬塚
「レビューヘッッッッタクソか!!!」

犬塚
「誰が食いたがるんだこんな小学生の読書感想文よりひっでぇ内容で!!」

魔トリョーシカ
「これでも真剣なんだよ!確かにボクはそういうの苦手だけど!」バーン!

七夜
「すまん、所長は人の心とかちょっと欠けてるんで……」

サビィ
「しかしどうするんすか?客を新しく増やすなんてどんなアピールを?」

魔トリョーシカ
「キスキルとリィラは動画でマイナー店の紹介動画を出して」

魔トリョーシカ
「その他メンバーはSNSやブログで宣伝を行うんだ」

魔トリョーシカ
「ボクとアベネスは市を操作してコンビニや娯楽施設を作っていくよ」

スターアベネス
「んなもん作ったら客足が遠のいて余計に破滅すんじゃねぇの?」

魔トリョーシカ
「大丈夫、食べた感じそこまで追い詰められてるってわけでもない………」

魔トリョーシカ
「潰すくらいなら、ラーメン助けるついでに町おこしくらいやったほうが面白いよ!」


七夜
「………ああ」



ライバルは多い方がいい、か、ああどんどん増えてくれよ、こんな仕事。

俺たちの仕事をどんどん持っていくぐらい、増えちまえばいい。

…………

あれから1ヶ月後

ゲンさん
「すまねぇな、アンタらには色々と世話になった」

ゲンさん
「客足が戻るどころか、町も豊かになって色んな店が出来た、忙しくなったが楽しくてしょうがねぇさ」

魔トリョーシカ
「ああ、それはよかった。ボクらも色々手を出した甲斐があったってものだ」

ゲンさん
「………今思えば、ちょっと他に同業者が増えたからって、変に焦ってたんだな」

ゲンさん
「悪かったな、裏があるとか潰しちまえなんて頼んじまって」

魔トリョーシカ
「いいよ、結局のところ『客を取り戻す』って依頼は果たせたんだから」

ゲンさん
「…………ありがとな」

………

ああそうだよ

これまでの話だって、助けて欲しいなら助けるし、守って欲しいなら守る。

裏があるなら暴いてやるし、怒ったら潰す。

そういうところだ、でも………



「依頼よろしいですか?」

魔トリョーシカ
「どうぞ?」

「私、最近発展している町に定食チェーンを出すのですが………少しばかり邪魔な店がありましてね?」

「個人で10年もポツンとやってる、まぁつまらない店ですよ」

「どうにかして………」


魔トリョーシカ
「……………」


実を言えば俺達もこの仕事が辛いことがある

雑用とか、死にかけることとかじゃない

…………

送られてきた依頼次第で、俺達はこんなにも薄情になっちまうんだ。




だから 嫌いだった


魔トリョーシカ
「分かった、なんでもしてみるよ」


魔トリョーシカ
【ボクもこの町、なんか好きになってきたから………邪魔者は消してあげるよ】


でも俺は所長のそばに居ると安心する

あの馬鹿たくっちスノーと同じだからな



「さて、所長………【何をするんだ?】」



「どうしよっかなー………」

【依頼5】
『complete』