二次創作小説(新・総合)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.83 )
日時: 2022/04/03 12:37
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【依頼7】
「レッドフード・アンド・アナザー・ジャスティスヴィラン」

「1、10、100」


「ざっと200体の群れか」

人狼に、怪物に………『運命』に。

物語の結末と日々戦っている修羅の世界【レッドフード】の物語。

「グリムお姉さま鬼強ええ!!このまま生意気な人狼皆殺していきましょう!」

そして、これは………


「………待って、お姉さま」

「なんだ」


「………これ、よく見たら血じゃなくて………」


「……………戻ろう、1回逃げようお姉さま、これ今の装備じゃ勝てないよ………」


ーーーーーーーーーーーーーー

一方、正義の悪役はたくっちスノーから連絡が入っていた

魔トリョーシカ
「え?フィルトナがボクの所に?」

たくっちスノー
【ああ、何でも屋やってる事を話したら是非とも何とかして欲しい一大事だから空けといてほしいと】

魔トリョーシカ
「マンガの手伝いじゃないといいけど」

たくっちスノー
【………実は、俺から見ても割と真剣な依頼になると思う】

魔トリョーシカ
「え?」

たくっちスノー
【まぁ詳しくは姉貴から聞いてくれ】


…………

しばらくすると、たくっちスノーの言葉通りフィルトナが現れた。


小さな子供を連れて

魔トリョーシカ
「やぁフィルトナ、たくっちスノーから話は聞いているよ」

フィルトナ
「あ、本当にいた……あの、えっと」

「話はいい、依頼だ。ここに来て言うことはそれくらいでいい」

魔トリョーシカ
「……ふむ、確かにそうだがボク達も一応素性を知っておきたい」

魔トリョーシカ
「まぁ、キミに関しては隣のフィルトナがお熱だからよく知ってるよ、ネオジャンプにも居たからね」

魔トリョーシカ
「確か……グリムだったかな」

フィルトナ
「……そう、私がネオジャンプで1番気合を入れて書いている続き『レッドフード』の登場人物なんだけど、その………」


フィルトナ
「ごめん、その………黙ってたわけじゃなくて、忘れてたわけじゃないの」


フィルトナ
「グリム………グリムお姉さまは………」


魔トリョーシカ
「キミとたくっちスノーの姉の1人?」

フィルトナ
「…………うん。」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.84 )
日時: 2022/04/03 12:40
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

フィルトナ
「グリムお姉さまは超強いけど、普段忙しいし………だから切り札って感じでまだ呼ばないようにしていたの」

魔トリョーシカ
「するとキミは昔から彼女と接点があったのかい?」

フィルトナ
「グリムお姉さまの物語『レッドフード』を見たことがジャンプを読むきっかけだったし………」

フィルトナ
「リアルワールドだとつい最近連載されたものだったけど、別世界だとずっと前からやってたのよ」

魔トリョーシカ
「なるほど」

グリム
「少し前、フィルトナが末っ子に会うように言ってきた」

フィルトナ
「……だ、だって!!カーレッジが……お父さんが仲間を殺したんでしょう!?」

フィルトナ
「そんなんだったら、出し惜しみするわけにもいかないって」

グリム
「それはいい、今は………」

魔トリョーシカ
「依頼だね?」

………

グリム
「私は現在『組合』で狩人をしている。」

グリム
「昔は人狼専で行っていたが、時代が変わり時空に手を伸ばせるようになってからは色々と狩るようになった。」

フィルトナ
「それで昨日、人狼の群れをあたしやお姉さま達で狩ってたら……こんなものを見つけたの」


魔トリョーシカ
「…………」



それを見た魔トリョーシカは、とても真剣にならざるを得なかった

というよりは、流石に狼狽えた。



魔トリョーシカ
「…………ねぇキミ」

魔トリョーシカ
「まさかこれをたくっちスノーじゃなくボクに頼むというのかい?」

魔トリョーシカ
「まぁ受けるとも、頼まれたからにはね」


…………


かくして、グリムとフィルトナは魔トリョーシカを連れてレッドフードの世界に戻っていた。

時空の渦の先では、赤髪の少年が待機して待っていた。


「もう終わったのか?」

魔トリョーシカ
「この子は……えっと、ベロー君だっけ?キミと同じ狩人の」

フィルトナ
「まだグリムお姉さま程じゃないけど、ベローは強いのよ!」

魔トリョーシカ
「そいつは凄いや」


………

ベロー
「………俺も、行く前に少しは色々聞かせてもらったけど」

ベロー
「まさかグリムにきょうだいが居たなんて……それも沢山」

グリム
「気にするな、私も全員は把握していないし全員を兄弟姉妹と思ったことも無い 」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.85 )
日時: 2022/04/03 12:42
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


ベロー
「それでその………『マガイモノ』というのは?人狼みたいに再生する生物とは聞いてるけど」

魔トリョーシカ
「マガイモノは、黒くてゲル状の塊がこうして生き物の形を取っている………スライムみたいなものさ」

魔トリョーシカ
「マガイモノ達の体を形成する成分が欠けを感知すると即座に成分が倍のように増えて、再生みたいに見えるというわけさ」

ベロー
「じゃあグリムとそのきょうだいは人間じゃなくてその……マガイモノだったのか」

グリム
「そうだ」

ベロー
「………じゃ、マガイモノはどうやって死ぬんだ?」

魔トリョーシカ
「最初に気になることが殺し方かい?さすが狩人だね」

グリム
「基本的にマガイモノは死なない、だが私の知る限りでは例外が見つかった。」

フィルトナ
「【マガイモノキラー】……」

フィルトナ
「普通、生き物がマガイモノ成分を体に入れると溶解して死ぬんだけど……稀に適応してマガイモノ化するケースもある。」

魔トリョーシカ
「そうしてマガイモノになった生物の成分は、再生すら出来なくなるほどボクたちマガイモノの成分を消す……というよりは食べる。」

魔トリョーシカ
「だからマガイモノキラーというわけだ」

ベロー
「………なんか、それってズルいな、マガイモノを殺せるのは選ばれた人間だけみたいな」

魔トリョーシカ
「………ああ、だからこそ面倒なことになった」

ベロー
「え?」


魔トリョーシカ
「………君の師匠さんと妹はね、これを見せてきたんだ」

魔トリョーシカは瓶に入った真っ黒な液体を見せる

魔トリョーシカ
「これはね………『壊死したマガイモノ成分』」

魔トリョーシカ
「つまり、マガイモノキラーに殺されて間もないマガイモノなんだよ」

ベロー
「えっ………?」

魔トリョーシカ
「分かるかい………?マガイモノキラーもまたマガイモノのように不死身だ、だからこそボク達もいずれ生まれると分かっていながら警戒はしていた」

魔トリョーシカ
「グリムが言うにはね………」




魔トリョーシカ
【キミの世界の人狼がマガイモノさえも食って、適応している可能性がある】

魔トリョーシカ
【生まれちゃったんだよ………『悪のマガイモノキラー』が。】

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.86 )
日時: 2022/04/03 12:46
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

グリム
「ここだ。」

そして遂にグリム達は、昨日人狼達を蹴散らし、マガイモノ成分を発見したところまで辿り着いた。

魔トリョーシカ
「ここで見つけたのか、よし」


フィルトナ
「………そういえば人狼って、こんなに多かったっけ?」

ベロー
「流石に200は多すぎるよ、群れで来るパターンだったかもしれないけど…………」

魔トリョーシカ
「………」




魔トリョーシカ
「コレか………」


魔トリョーシカは木に彫られていた紋章のようなものを見て頭を抱える。

ベロー
「これは?」

魔トリョーシカ
「ダイヤモンド・ファングのシンボルだよ」

ベロー
「ダイヤモンド・ファング?」

魔トリョーシカ
「ボクの正義の悪役と同じギルドの一種だよ……ただし内容はかなりのグレー」

魔トリョーシカ
「その特徴はどんな報酬でも引き受けて100%成功するが受ける内容はたった一つだけ」

魔トリョーシカ
「それは抹殺……ダイヤモンド・ファングは殺し専門のギルドだ」

フィルトナ
「殺し専門のギルド!?」

グリム
「人狼共との関連性は?」

魔トリョーシカ
「確かダイヤモンド・ファングのメンバーは皆オオカミ人間、と聞いたことがある………まさかその中にマガイモノキラーが?」

フィルトナ
「…………じゃあ、これって」

魔トリョーシカ
「仕事を終えた跡をグリム達がまとめて蹴散らした、ってところかな……逃げた人狼は?」

ベロー
「細かく数えてないけど3、4匹は居た」

グリム
「だから追いかけていたのだがな、アレを見てフィルトナが逃げろと」

魔トリョーシカ
「そうか………だったら」


魔トリョーシカ
【姿を見られた以上、次に殺されるのは君たち三人かもね】

グリム
「…………」

フィルトナ
「改めて、依頼なんだけど………」



フィルトナ
「お願い!!私たちを守って!」

魔トリョーシカ
「了解。」


………

魔トリョーシカは念の為にメンバーを森に置いて、周囲を確認する

魔トリョーシカ
「さて、聞いておきたいんだがグリム」

グリム
「なんだ?」

魔トリョーシカ
「ボクがフィルトナの漫画で見た時のグリムはもっと背丈の大きい大人の姿をしていた」

魔トリョーシカ
「だが今のキミはベロー君よりも更に小さな子供の姿だ、これはどういう事かな?」

フィルトナ
「………あ〜ごめん!説明してなかったね!グリムお姉さまの【呪い】!」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.87 )
日時: 2022/04/03 12:49
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………

魔トリョーシカ
「魔女の呪い?」

フィルトナ
「そう、グリムお姉さまはある戦いで魔女に呪いを掛けられて」

グリム
「目が覚めたら体が縮んでしまっていた!」バーン

魔トリョーシカ
「キミその言い回しはダメじゃない?」

フィルトナ
「一応一時的に大人に戻れるアイテムはあるんだけど、作用するのは1日3時間、終了後には戦闘不能レベルの疲労が襲い掛かる」

ベロー
「要するにものすご〜〜〜〜〜〜く疲れるそうだ。」

グリム
「こんな体にはなったが悪いことばかりではない。」

魔トリョーシカ
「例えば?」

グリム
「子供ならタダで大人からお菓子が貰えるぞ。」

魔トリョーシカ
(あ、結構俗っぽいなこの狩人……まぁたくっちスノーの姉だしこんなものか?)



と、その時草陰が………


ベロー
「っ!」

バーンッ!!

咄嗟にベローが銃を放つと、飛び出してきた人狼の膝に当たりバランスを崩す

ベロー
「はずしたか!」


魔トリョーシカ
「腕にダイヤモンドの刺青………『ダイヤモンド・ファング』のメンバーらしい」

魔トリョーシカ
「都合のいい登場だこと……ずっと待っていたようだ」

フィルトナ
「お姉さま!」

グリム
「ああ」



グリム
「仕事の時間だ」


フィルトナがグリムに付いていた小さな時計を回すと、グリムの体はみるみる成長していき……身長180を超える巨女に変化した。

魔トリョーシカ
「人狼の弱点って?」

グリム
「専用の武器がある、後は心臓でも狙え」

魔トリョーシカ
「心臓ね、武器の方はまた後で見せてもらうよ」


グリム
「いや、あの程度なら私がやる」


グリムは更に大きなアタッシュケースを開けて、無数の武器を取り出す

魔トリョーシカ
「わお」

フィルトナ
「出た!!グリムお姉さまの【狩人616ツ道具】よ!!」

グリム
「最近は人狼以外にも使う都合上『狼殺シ』から改名した」


魔トリョーシカ
「では改めまして、お手並み拝見……」


人狼
「お前に勝てば昇進できる!!死ね!!」


グリム
「死ぬのは貴様の方だ、既に罠は張った」

人狼
「え?」


【狩人616ツ道具 『転開槍』】

ズド!!

地雷のように飛び出した針は下から上まで心臓を通るように貫いた!!


フィルトナ
「やっぱり凄い!!」

魔トリョーシカ
「いいやまだだね」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.88 )
日時: 2022/04/03 12:53
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)



森のあちこちから無数の光る目と牙が光る


「腹減ったァ〜」「あの下っ端は死んだかァ〜雑魚だったしなァ〜」「全部食いて〜」

魔トリョーシカ
「ダイヤモンド・ファングもここまで来たか」


「一匹狼ってよぉ〜、人間共は群れなんか作らず1人で戦ってすげぇみたいに言うけど、実際はそんなことは無い」

「狼にとって、群れから外された狼なんてものはただの約立たずのクズだ。」

「仕事は大勢でやった方がいいに決まってる」



ベロー
「………あっ!あの人狼!」

人狼の中にはガラケーで連絡をしている者も居た

グリム
「最近の人狼は現代かぶれだな」

フィルトナ
「連絡先にいるのが………ダイヤモンド・ファングのボス?」



「いつも通りでいいですか?ボス」


【ああ、仕事内容も報酬も変わらん……いつものように】


【1番手柄を取ったやつが好きな部位を食え!】


「ヒャッハアアアアアア!!!」

ボスの言葉と共に人狼が飛び出していく!


「足だ!!」「腹だ!!」「腕だ!!」


「そして何より!!」


「「「お前の脳を啜らせろ!!!!」」」




フィルトナ
「またいっぱい来たわ!」

ベロー
「まずい………昨日も大量に戦ったばかりだからそこまで弾丸が……」

グリム
「なんの問題も無い」

魔トリョーシカ
「そうだね」


魔トリョーシカは指から糸を引っ張ると、人狼の背後からMXとSonic.exeが飛び出す!!

魔トリョーシカ
「MX、心臓を貫け、exe、木っ端微塵に壊せ」

Sonic.exe
「滅べ!!」

MX
「fuuuuuuuu!!」

魔トリョーシカ
「exeは元々キャラクターを殺すためのキャラクター、タブーの件でマガイモノにも効くことは立証済みだ」

魔トリョーシカ
「だから人狼も多分殺せる」

exeとMXが飛び回り、瞬く間に人狼達の体をバラバラにしていき、それをベロー達が心臓を撃ち抜いていく。


ベロー
「ダメだ!やっぱり数が多すぎるぞ!」

グリム
「止むを得ないな 」


【狩人616ツ道具 『裂裂丸』】

グリムはソフトボール状の物体を投げると空中で四散し、弾丸がショットガンのように吹き出す!!

魔トリョーシカ
「こりゃ凄いね、これでも依頼なのにボクの仕事がなくなる………」


魔トリョーシカ
「という訳でも無さそうだ」

魔トリョーシカは更に糸を引っ張り、ティラノサウルスのフィギュアを空から落としてフィルトナの背後にいた人狼を押しつぶす。

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.89 )
日時: 2022/04/03 12:56
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………

魔トリョーシカ
「なんとかやっつけたみたいだね」

フィルトナ
「う、うん………なんかごめん足でまといっぽくて」

魔トリョーシカ
「大丈夫大丈夫、キミ戦えるとは思ってないし」

ベロー
(ならどうして連れてきたんだ……)


グリム
「いや、まだ来るはずだ」

魔トリョーシカ
「まだ何かあるのかい?」

グリム
「今まで我々は200体ものの大群をこの数で戦ったことは無い」

グリム
「そして今回は100体ほど……多いが数で潰そうとしているようには思えない、本当の目的は………」

ベロー
「………人狼を殺すための弾薬を枯渇させることか!? 」

グリム
「だろうな、実際今の襲撃によって持ってきた狼鉄鋼は底をついた」

グリム
「そして、この人狼達も所詮は下っ端の肉壁要因……これを指示する幹部格や首領がいることはさっきの連絡を見て明らかだ」


フィルトナ
「…………!!」


フィルトナ
「グリムお姉さま後ろ!!」


グリム
「!」



「時飛八卦掌!!」

突如高速で踏み込んできた一撃によってグリムの右腕が吹き飛ばされる!



ベロー
「ぐ……グリム!!」

グリム
「問題ない!」

が、飛ばされて直ぐに断面から新しい腕が形成されて銃を構える

魔トリョーシカ
(………へぇ、いい再生力。あれなら例え四股を切り裂かれても即座に戦線復帰出来るな)

魔トリョーシカ
「と、それよりキミは幹部格っぽいね?ダイヤモンド・ファングの」


「如何にも私の名は、ヒリタッド………あのお方直々の依頼によって、抹殺にまいりました」

ヒリタッド
「そう、我々人狼の敵【百砲のグリム】をね」

魔トリョーシカ
「でも再生したよ?キミはマガイモノキラーじゃないのにどうやって殺すんだい?」


ヒリタッド
「私はただの殺人拳法家にありません………ちょっと私にも魔法の力がありまして」



ヒリタッド
「ね!!」

ヒリタッドは姿を消し、一瞬でベローの背後に立つ

ベロー
「いつの間に後ろに!?」

グリム
「ちいっ!!」

【狩人616ツ道具『爪ハジキ』】

グリムは応じずプロテクターのようなものをヒリタッドとベローの間に投げ、ベローにかかる衝撃を和らげるが……

ベロー
「ぐわっ!!」ズドドド!!


それでも抑えきれず近くの岩に激突する!!

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.90 )
日時: 2022/04/03 12:59
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


ベロー
「………あ、あれ?ちょっと吹き飛んだが……なんともない?」

フィルトナ
「い、いや!!何ともなくないよベロー君!!」

フィルトナ
「………貴方、ちょっとだけ背が伸びてる!!」

ベロー
「え!?」


ヒリタッド
「……貴方は『時飛ばし』をご存知ですか?」

フィルトナ
「……知ってる、ドラゴンボールに出てくる殺し屋ヒットの、時間を壊すようにワープして移動するあの技ね?」

ヒリタッド
「そんなものもありましたか、おそらく私の技の元にしてくれたのでしょうね」

魔トリョーシカ
「元……?」

ヒリタッド
「私の時飛ばしで飛ばすのは周囲の時間ではなく貴方達の感覚」

ヒリタッド
「例えばそこに居る少年は時間を『1年』飛ばされたことにより、急速に1歳ほど歳をとったのです」

魔トリョーシカ
「………老衰専門の暗殺者?変わってるね」

ヒリタッド
「マガイモノには普通こんなの聞きませんが………貴方は違う!」

フィルトナ
「……あっ!!タイムリミット!!」

フィルトナ
「ま、まさかさっきの攻撃で………」

グリム
「……っ!」

グリムは突如膝を着いて、少しずつ縮んでいく………

フィルトナ
「………グリムお姉さまの活動時間が終わるわ!!」

ヒリタッド
「後は貴方をボスに献上すれば!貴方もこれで終わる!!」

ヒリタッド
「そして私は!!かの有名な赤ずきんの肉を遂に口にすることが出来るのです!!」


子供に戻り倒れてしまったグリムをヒリタッドが爪と牙をむき出しにして迫るが………


魔トリョーシカ
「悪いね!!」

魔トリョーシカは右腕を分離させてグリムを自分のところまで引っ張り出す!


魔トリョーシカ
「この子の護衛がボクの仕事なんでね、ダイヤモンド・ファングといえど邪魔はさせないよ」

ヒリタッド
「フフフ………来なさい、『正義の悪役』………!!」

魔トリョーシカ
「そういうわけだ、行くよみんな」

………

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.91 )
日時: 2022/04/03 13:02
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)



ヒリタッド
「次元八卦掌!!」

魔トリョーシカ
「来い、全員集合オールスターだ」

魔トリョーシカは大きいカバンをこじ開けると、小さい人形達が人間サイズになって行き、ピアノ線がくっついて行く


いつもの【正義の悪役】が揃い踏み…攻撃を止めた。


ヒリタッド
「ほう?人形遣いですか………面白い」

魔トリョーシカ
「ちょっと違うね、ボクは【人造人間遣い】だ」


グリム
「…………」

魔トリョーシカ
「さて皆、唐突で済まないが護衛任務だ」


魔トリョーシカ
「全員、仕事の為なら命をかけてくれるかい?」

七夜
「………当然だ!」

七夜
「所長だって命かけてくれんなら、俺たちはいくらでも命差し出してやるぜ」

レオン
「俺達は正義の悪役だからな、命懸けの状況なんていくらでもあった」


レザード
「が、悪くねぇ!!」

魔トリョーシカ
「よしよし、いい子だ。」


魔トリョーシカ
「さて………久しぶりに言ってみるか」




魔トリョーシカ
【絶望しろ、終わりのない悪夢(魔トリョーシカ)に】

ヒリタッド
「面白い!!」



ネズミの神さま
「ところで、不死身の生物を倒す方法はあるの?」

魔トリョーシカ
「あっ」


魔トリョーシカ
「…………」


魔トリョーシカ
「なんとかなる!ボクだってマガイモノメイカーだ!」

スターアベネス
「おい」

グリム
「…………!」

魔トリョーシカ
「!」

魔トリョーシカ
「………今なんか心で通じあった気がする、これはいけるね」


魔トリョーシカ
「いくよ、『考える暇も与えないくらいに総攻撃』をするんだ」


マルス
「ウム!」

猿渡
「変身!!」

犬塚
「アバターチェンジ!」

サビィ
「戦闘員総展開!」


魔トリョーシカ
「行け」


魔トリョーシカの指示の元にヒリタッドの元に一同が攻撃を始める!!

ヒリタッド
「おっとっとっ………次元八卦

Sonic.exe
「シャっ!!」

ヒリタッド
「まだまだ!ですよ!!」

魔トリョーシカ
「えいっ」


………

グリム
「……………」

グリム
「やはり気付いていないか」

……



マルス
「ぬうううんっ!!」

レザード
「ブラッド流星群!!」

七夜
「全然心臓に当たんねぇぞ!」

魔トリョーシカ
「一応プランBは考えてあるが本当に当たんないね………」

魔トリョーシカ
「うーん、面倒だ」



「はははははははは!!」

MX
「!」


ヒリタッド
「隙を与えないくらいの総攻撃………見事!見事でしたよ!!私が不死身で無ければね!!」


ヒリタッド
「攻撃、攻撃、攻撃!そんな事に気を取られて、隙だらけになってきたのは『そちらの方』だっ!」

ヒリタッド
「だからこうして!攻撃されながらもグリムに近づくことが出来ました!」

グ……

ヒリタッド
「後はこれを持って帰って、ボスのところに帰れば私の勝ちでございます!」

グググ………

ヒリタッド
「こうして私は………」



ヒリタッド
「ところでなんか妙に重くなって」


グリム
「フッ!!!」

ヒリタッド
「え〜〜〜〜〜〜〜!!!?」

ヒリタッドが担いでいたグリムは………再度大人の姿に戻っており、逆に絞め落とす!!


ヒリタッド
「あれ〜〜〜!!?3時間しか動けないはずでは………」

グリム
「ああ実はそれはウソだ……いや、これは最近『嘘になった』」


グリム
「簡単に時空を超えて世界を跨げるようになったこの時代、魔女の呪いを消す方法などいくらでもある。」

グリム
「後はマガイモノの力を使えば、体格の変化などいくらでも出来る」

ヒリタッド
「だ、だったら何故………わざわざいつも子供の姿に………」


グリム
「単純な話だ」



フィルトナ
「ベロー君!!今よ!!」

ベロー
「っ!!」チャキッ


バァン!!



グリム
「子供なら大人より切符代が安く済むからだ」

ベローの放った狼鉄鋼弾が、射線を沿ってヒリタッドに向かって………


ヒリタッド
「それが何かぁ!!」

だが、それでも身体を捻らせて心臓の直撃を避ける


フィルトナ
「は……外した!?そんな、最後の1発が……」


ヒリタッド
「勝った!!これで私の勝ちだ!!賭けに勝ったんだ!!」


グリム
「いや、まだこれから……賭けるのはこれからだ」


魔トリョーシカ
「ああ、キミたちの再生力をね」


………よく聞いてみると、カチカチカチと変な音がしていた

魔トリョーシカ
「ボク……というよりはドーラはね、玩具の管理人だが、武器作りが得意なやつでもあった」

魔トリョーシカ
「気付かなかった?さっき猛攻撃をしている間に仕込ませてもらったよ」

魔トリョーシカ
「歩行型の小型爆弾を、何個かね?歩けるから心臓まで移動も出来る」

ヒリタッド
「ちょ、ちょっと待っ!!」

魔トリョーシカ
「爆破!!!!」


その瞬間、閃光と共にヒリタッドの体が弾け飛び、周囲は炎に包まれた!!


………


ベロー
「グリム!?」

フィルトナ
「ちょ………ちょっと、まさか本当に」

魔トリョーシカ
「………賭けはボクの勝ちだ」


魔トリョーシカ
「流石たくっちスノーと同じカーレッジの子だね」

グリムはしっかり戻ってきた………子供の姿で

グリム
「…………私諸共爆破する事は想定していた、それはいい。だが」



グリム
【二度と私をあの愚親の子とふざけた事を言うな】


ベロー
(………っ、グリムがあんな怒った顔するの、初めて見た気がするな……)

ベロー
(カーレッジ・フレイン、グリムの父。たまに名前は聞くがどんな奴だったんだ……)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.92 )
日時: 2022/04/03 13:04
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


プルルルル

既に事切れた人狼の持っていた携帯が勝手に鳴り、グリムがそれを拾って応じる

グリム
「もしもし……」

【フン、どうやらヒリタッドと連れた雑魚共は仕事に失敗したのか………】

【全く、100%の成功が俺たちの自慢だったのに泥を塗りやがってな………】

グリム
「お前が私を殺す依頼をした男であり、マガイモノキラーか」

【そんな所だ……百砲のグリム。】

【だが何が悪い?俺はそこらの人狼ノライヌ共とは違う、ビジネスだよ】

【俺達は殺して欲しいと頼まれてるから殺すんだ、餌を用意しているのは向こうだ。】

【こうやって俺達に頼まれるようなクズが山ほどいるし、そういう奴が居なくならばそいつは幸せになる、俺はソイツを合法的に食える、証拠も生きた痕跡も無くなる。】

【俺達だって、そこに居る『正義の悪役』と全く同じじゃあねぇのか?】

【いや同じだ、金を払い人狼を殺すお前のような『狩人組合』と同じだね】

グリム
「…………」

フィルトナ
「そんな事ない!!グリムお姉さまはあなたのような奴とは……」


グリム
「そうだな、お前の言う通りだ、私とお前は種族は違えどやっている事は同じ。」

グリム
「私は金で雇われ人狼を殺し、お前は金で動き人間を喰う」



グリム
「故に………これは」

グリム
「先に私がお前を殺せばいい」


【…………フフフフ、その通り】

【俺達は狩人であり殺し屋、だが決して『英雄ヒーロー』なんかではない】

【だったら、息の根を止めちまうことで証明すればいい!自然の定理だ!】


グリム
「お前の名前を教えろ」

【ウィル・ファング・『アンデルセン』だ、小娘レッドフード。】


アンデルセン
【聞いたかお前ら………もう『百砲のグリム』は狙うな、コイツは既に……俺の餌だ】


グリムは通話を切り、携帯を踏み潰す。

………赤ずきんとオオカミは巡り会う。
いつだって、どんな世界でも、その縁は何故だか変わらない。


ベロー
「どうやら………避けては通れぬ因縁が出来たみたいだな」

魔トリョーシカ
「それはボクも同じだ」

魔トリョーシカ
「ボク達だってなんでもやる、ちょっと正当じゃない事もする」

魔トリョーシカ
「だが………人を殺すことを頼まれるのはキライなんだよ、ダイヤモンド・ファングとは違う」


グリム
「フィルトナ、お前の弟に会いに行くのはもう少し先になりそうだ」

魔トリョーシカ
「………いや、そうでもないよ」

グリム
「何?」



魔トリョーシカ
「再契約だ」



魔トリョーシカ
「金さえ払えば来てくれるならさっきの通話で把握している」


魔トリョーシカ
「百砲のグリムと、その弟子ベロー………ボク達『正義の悪役』の用心棒になれ。」

【依頼7】
【complete】