二次創作小説(新・総合)

Re: 戦士たちの愉快な日々2 ( No.215 )
日時: 2022/06/22 18:04
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第119話「その後の仲間たちの様子②」

【戦艦ハルバード コックピット】

サッ……

???「イカダ様。次はどちらに向かいましょう?」
船戸イカダ「バッツ。悪いけど先に水の国に寄っていいか?」
バッツ「水影様に会うんだろ? 俺たちも付き添うよ!」
船戸イカダ「済まない。ゴカイ、メタナイト艇長に水の国までと伝えてくれ!」
ゴカイ「はっ!!」

水の国……、あの頃の闘い以来になるな。
俺たち船戸一族と、水の国の戦争はあの頃からずっと続いていたんだ。
水の国の奴らに寄って、母上は幼い俺を守って逝ってしまったと父上から聞いた時はどうしたらいいか分からなかった。
それがきっかけで、俺は今までの自分が情けなくなった気がして仕方なかったんだ。

???「ねえねえ。ティナ様にピカチュウたち!」
うずまきボルト「何だ? コブナ」
船戸コブナ「いや。先にボルトに謝りたい、あの時俺…勝手にお前の事を父ちゃんの仇だと勘違いしてごめん……」
うずまきボルト「…。いや、謝るのは俺の方だ………」
船戸コブナ「えっ……?」
うずまきボルト「分かるだろ? 俺があの時言った事を……」
ティナ「ま……まさか、ボルトくん!」
うずまきボルト「…。コブナ、あの時お前の父ちゃんを殺したのは…俺じゃなかったんだよ。確かに深手を追わせたのは俺だけど、実際に手を掛けたのは俺じゃないんだ!!」
船戸コブナ「……。じ、じゃあ……ボルトじゃなくて別の奴が俺の父ちゃんを?」
うずまきボルト「ああ…。文淡ブンタンはな、俺の友達・かぐらの仇を取る為にお前の父ちゃんに致命傷を与えてしまったんだよ!!」
船戸コブナ「………ッ!!! それじゃあ……、それじゃあ俺が本当に仇を討ちたかったのは……ボルトじゃなくて、その文淡って人だったんだね…?」
うずまきボルト「…………」
船戸コブナ「……。じゃあ俺はずっと、お前が俺の父ちゃんを殺したと思い描いていたんだ……」
ティナ「…。あのねコブナくん、大切な人を沢山失って辛いのははあなただけじゃないのよ、私の知り合いや仲間たちの中にも沢山いるの!!」
船戸コブナ「えっ……?!」
船戸イカダ「………ッ!!!」

出来れば、今すぐにでもティナを引き止めたい。
それを最初から全て知っていたから、バッツは俺の為に首を横に振ったんだ。
まるで、「今は、ティナに任せろ!」と言っているかのような行動その物だった。
そうだよな、今更終わった事でウジウジ引き摺ったら駄目だよな。

スッ………

ピカチュウ「ティナさん、これは?」
ティナ「うん。コブナくんに、これを渡したかったんだ!」
船戸コブナ「…。この声、父ちゃんの声だ!」
ティナ「そう。その貝殻にはね、自分がどうしてこうなったまでの過去の記録を録音してくれるのよ! まるで、レコードのような仕組みでね!」
船戸コブナ「…。そうか、だからヒュンケル様もかつては師匠であるアバン様を恨んでいたんだね……」
ティナ「そうよ。こっちはお守り、私とピカチュウが心を込めてあなたの為に作ったのよ?」
船戸コブナ「……。綺麗……」

流石だな、まさかコブナを安心させてやるなんて凄いよ。
確かにバッツは俺に言っていたな、今までのことをして来た俺自身を許したつもりはないと。
それが今回の闘いで、仲間との強い絆がこれだけ強いと思い知らされたよ。
もうすぐ水の国に着くな、カジキ親方は元気にしてるかなぁ。
もし親方に会う事になったら、俺の伝えたい想いをしっかりぶつけて行こう!!

120話に続きます。

最新話、更新です。
今回はティナ&コブナのメイン回となりました。
今までフナムシの敵討ちだと誤解していたボルトに、心からの謝罪をするコブナ。
しかし、ボルトはかつての頃の一部始終をティナたちの前で語り始める。
それに続くかのように、ティナが語ろうとする事を静止しようとするイカダを止めるバッツ。

今まではボルトこそ、自分の親でもあるフナムシの敵討ちだと勘違いしていた事を自覚したコブナはボルトの口から本来の敵が文淡だと初めて悟った。
それを見ていたティナは、再び自分自身を失わないようにコブナにお守りを託すのだった。

次回は、水の国編でのお話です。
もう少しだけ、お付き合い下さい。

感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪