二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦士たちの愉快な日々2 ( No.260 )
- 日時: 2022/07/02 11:17
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第140話「皆を守る光に、元僧侶戦士・マァムの決意③」
【王国歴1000年 メディーナ村の酒場】
コトッ………(アイクが飲み物を置く音)
???「………ッ!!! うっ……、嘘だろ……。マァムはもう……、助かる見込みはないって言うのか……?」
クラウド「…。そうだ、先程ラーハルトから連絡が来てな。マァムは今……昏睡状態になっているそうだ……」
アイク「…。ちょっと待てよ、それならあいつは…ダイの奴はこの事を知っているのか?!」
ヒット「いや。ラーハルトから聞いた話に依ると、騒ぎがあった現場から既にいなかったらしい……」
アイク「………ッ!!! あの……、馬鹿……」
要するに、ワリオたちが現れたのはそれから暫く経った後だと言う事か。
だからと言ってあいつは、そこまで馬鹿ではない。
今頃俺たちがいる村とは反対側にあるトルース村周辺の方で、フナムシから事の経緯を聞いている筈だろうな。
それ以前に俺たちの知らないマァムを、アイツは沢山知っているからな。
【ガルディア城左の塔4階 王と王妃の部屋】
コンコンっ(誰かがドアをノックする音)
???「はい。」
???「失礼します。王妃様……、こちらにマァムがいると此処の兵士たちからお話を伺って来ました。図々しいかも知れませんが王妃様、あなたのいらっしゃるお部屋の中に入っても宜しいでしょうか?」
セリス「…。あなたたちの事情はお城の兵士たちから全て聞いているから大丈夫よ、遠慮しないで入りなさい!」
ダイ「はい。お言葉に甘えて失礼します、王妃様!」
セリス「えぇ、どうぞ!!」
凄いなぁ、流石は元ガストラ帝国の女将軍さんだよ。
今は緑の帽子の配管工員でもあるこの城の王様・ルイージを支える王妃として、俺たちが駆け付けて来るまでに出来る事を済ませていた。
今この場にいるのは俺とクロコダイン、ピカチュウ ユウ フナムシ ヒュンケルの6人だけだ。
だけどマァムはずっと、俺の帰りを信じて待っていてくれていたんだろうね…。
それなのに……、それなのに俺は……俺は……。
ポタポタポタ…… ポタポタポタ……(ダイが静かに涙を流す音)
ダイ「………ッ!!! う う う………」
???「ダ……イ………、そこに……いる……の……?」
ダイ「………ッ!!!」
クロコダイン「おぉ、マァム!!」
ピカチュウ「マァムさん!!」
フナムシ「ご無事で何よりです、マァム様!!」
ユウ「良かった。無事だったんだね、マァム」
マァム「……。あなたは……、タツナから話は聞いていたわ……。彼と同じ最期の足掻きメンバーの1人であって……、頭の回転が早い情報屋さん……ね……?」
ユウ「マァム。流石に頭の回転が早いってのはあまりにも大袈裟過ぎるんだけど。確かに私はしがない情報屋だよ。」
マァム「…………」
ユウ「ん? どうしたんだい、マァム?」
BGM設定:FF7よりエアリスのテーマ(別名:マァムの最後まで振り絞る勇気の力と願い)
マァム「………。………がとう………」
ユウ「………ッ!!!」
マァム「……。私の分まで、彼を……ダイを守ってくれて……ありがとう……」
ダイ「マァム……。そんな悲しい事を言うなよ……、俺さ……。もっともっとマァムと一緒にいたいんだよ!!」
ヒュンケル「ダイ……」
ダイ「……? ヒュンケル……?」
ヒュンケル「……。もう………、もう……その辺にしてやってくれないか…?」
ダイ「えっ………?!」
マァム「……ッ!!! くっ……、う……うう……」
ダイ「マァム……? マァムッ!!!」
駄目だ……、いくら俺が叫び続けてもマァムは苦しみ続けている。
それでも……、それでも俺は諦めないよ。
最期のこの瞬間だけでもいいんだ、俺はマァムと沢山お話がしたいんだ!!
……ごめんね皆、こんな時に悪いけど……暫く2人きりになりたいんだ。
カタッ
ヒュンケル「……? ユウ?」
ユウ「さあ皆。此処から先は彼ら2人の時間だ。その間私たちは地下の食堂で栄養のある物を食べながら待っていようか。」
ヒュンケル「それもそうだな。その方がダイとしても何かしら好都合でもあるだろう!」
セリス「地下の食堂に行くなら私も行くわ。此処の所、ロクに食べてないから…」
クロコダイン「分かった。丁度俺たちもゆっくりしたかった所だ、案内を頼めるか? セリス王妃よ」
セリス「ええ。皆こっちよ、私の後について来なさい!」
クロコダイン「ああ!」
ヒュンケル「よし、俺たちもセリスの後に続くぞ!」
フナムシ「はいっ!」
ユウ「うん。まずは腹ごしらえから行った方が私としては安心だからね。」
ピカチュウ「………。マァムさん……」
ヒュンケル「行くぞピカチュウ、マァムが心配なのは分かるが……後は全てダイに任せよう…」
ピカチュウ「………。うん、それもそうだね………」
ヒュンケル「…………」
この場にポップがいなくて、ある意味正解だったかも知れないな。
今起きている現象をアイツに話してしまえば、あまりのショックが大き過ぎてホワイトデー用のチョコを作る気力自体も無くなってしまうからな。
以前マズルカからこんな話を聞いた事がある、かつて自分がホロウブレイカーズと言う悪を倒す戦士だった頃……当時親友だった金髪の赤いリボンにポニーテールをした勇敢な女性・デイジーをある場所で失った事があると言っていたな。
その頃の自分には支えてくれる友人も少なくて、フィーナとは何度か戦っていた事もあったらしいな。
だからこそ、同じような苦痛をポップの前で話さない方が得策だとマズルカはそう言うだろうな…。
141話に続きます。
ベリーさん
そちら側のユウちゃん、2回目の登場です。
言語としては私なりに頑張って工夫していますけど、違和感あったらごめんなさい。
その時は遠慮なく指摘して下されば、私も更に上達出来るかも知れません。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪