二次創作小説(新・総合)

Re: 戦士たちの愉快な日々2 ( No.291 )
日時: 2022/07/12 08:57
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第160話「限られた2人の大切な時間」

【サヴェッラ大聖堂 大広間】

『ポトッ………』

???「どうしたの、ポップ?」
ポップ「おっおい…。何かの冗談だろ、今日に限ってそれはないんじゃないか?」
レオナ「………。ポップくん………」
ラーハルト「いや。本当だ」
ロック「ラーハルト!!」
レオナ「待って。今君がいるって事はバッツくんやティナたちは…」
ラーハルト「心配は無用だ。ダイ様の大切な友人たちなら、今頃それぞれの使命を果たしている。こちらへと来ると言う余興自体よきょうじたいも、奴らが上手く撒いたようだ」
ロック・レオナ「「…………」」

確かにバッツくんやティナたちなら、あたしたちの為に生命を掛けて闘う事は出来るけど。
いくら彼らが強くて頼りになるとしても、ワリオを含む裸族メンバーはそう簡単に諦めたりしないわ。
折角私たち1人1人の誓いは運良く成功したとしても、いつ奴らの邪魔が入るかなんて分からないわ。
どうしよう……ダイくんはに知らせて上げたいけど、今離れる訳には行かないよね。

ポップ「行こうぜ姫さん。新婚旅行がてらバッツたちの様子を見によ!」
レオナ「ポップくん……。ええ、そうね!!」
アイク「…。兄貴とエアリスはどうするんだ?」
ロック「そうだなぁ。色々な闘いもあったせいでゆっくりしてられなかったしよ、今はエアリスの実家で1週間はゆっくりする予定だ」
エアリス「そうね。それに……、育ての母の命日も近いから……」
ロック「……。エアリス………」
ポップ「…。そんときゃあ、俺と姫さんも呼んでくれよ?」
ロック・エアリス「「えっ?!」」
ポップ「要するに。あんたら2人でやるより、俺たちもいた方がいいんじゃねぇかって事さ!」
ロック「ポップ………」
エアリス「ねえ、レオナ。」
レオナ「何々〜? 急にどうしちゃったのよ、エアリス。」
エアリス「……。わたしとレオナ、此処からは離れ離れになってしまうけど。この先もずっと、仲良くしてくれる?」
レオナ「当たり前じゃない。あたしたちは既に、『大親友』なんだから!」
エアリス「レオナ………」
レオナ「……。それにね! それにポップくんも今後はあたしのことを『姫さん』じゃなくて、『レオナ』って呼んで欲しいわ!(照)」
ポップ「わっ……。わ〜ったよ、その辺に関してりゃ何とか善処すっからよ!//////////」
皆『あはははははっ!!』

だってだって、ダイくんやティナたちはちゃんとあたしを呼び捨てで呼んでくれているのに。
未だにポップくんだけあたしを姫さん呼ばりするんだから、そろそろその呼び名自体飽きてしまったわよ。
それでも……。これからはあたしの祖国で新しい王様になるポップくんはかなり大忙しになると思うから、今の内に羽根を伸ばしたいの。
今頃ダイくんは限られた時間内だけど、あたしと1番良くしてくれたマァムと再会を果たしている頃だから……此処はダイくんに任せるしかないわね。

【法皇の館 校庭】

『ギュッ………』

ダイ「見てマァム。色んなお花が沢山咲いてるよ」
マァム「……。綺麗ね、きっと生前だったその人は毎日のようにお花たちの事を考えていたのね……」
ダイ「…………」
マァム「…? どうしたの、ダイ?」
ダイ「……。あのさ、マァムに言いたかった事があったんだ」
マァム「………。いいわ、その本音を聞けるのも……これが最後になるかも知れないから……「違うっ! そんな事が言いたいんじゃない」えっ?!」

『ガバッ………』

ダイ「…………」
マァム「だっ………、ダイ………?」

BGM設定:FF7よりエアリスのテーマ

ダイ「……。………なんだよ、もう嫌なんだよ!」
マァム「………ッ!!!」
ダイ「限られた時間だからだとか、日が上るまでだとかそんなの関係ない! 俺はこれ以上、マァムのいない暮らしを1人でするのはもう沢山なんだよ!!」
マァム「……。ありがとう、私の事をそんな風に思ってくれて」
ダイ「だからさ……何処にも行かないでよ。マァムと離れ離れになったらおれ…、どうしたらいいのか分からなくなってしまう位にパニックになってしまうんだよ!!」
マァム「…。悪いけど、その約束だけは出来ないわ!」
ダイ「出来なくてもいい。おれは……、おれはマァムの為ならこの命を投げ出してもいい!!」
マァム「……。全く、そう言う時だけ頑固なんだから! でも大丈夫よ、ダイ」
ダイ「えっ……?!」
マァム「………。もうすぐ私は再び光になって消えてしまうけど、いつかバランが言ってた事を思い出して見て?」
ダイ「あっ……」
マァム「ごめんね…。もう時間みたい、でも心配はしないで」
ダイ「待って。待ってよ、マァム!!」
マァム「……………」
ダイ「………。ま、マァム………////////」

あの時………、おれの耳元でマァムがこうつぶやいていたんだ。
「私もバランと同じように。魂だけの存在になっても、これからはダイの中で生き続けていくから」と、マァムらしくもない最期の言葉だった。
例え限られた時間内でこれだけ一緒にいられただけでも、おれは充分に満足はしたいけど。
だけどおれにとっては、まだまだ足りない気がするんだよね。
もう……憂鬱ゆううつになるのはやめよう、これからはおれ自身が前を向いて進まなきゃ行けないんだ。
新たにおれの中で芽生え始めた、マァムの魂と一緒に今後は強く生きて行こう!!

最終話に続きます。

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