二次創作小説(新・総合)

Re: とある旅の記録 【メイドウィン小説外伝】 ( No.18 )
日時: 2023/11/26 16:38
名前: 月詠 (ID: 86FuzJA.)

【くろいろぱれっと】


月詠(探偵助手という立場にして職をもらって数日)

月詠(いらないって何度も言ったのに、給料までもらうことになってしまった…)

月詠(交渉に交渉を重ねた結果、なんとか水道光熱費とか家賃とかの分は引いてもらえたからかなり安くなったが)

月詠(それでも給料もらうことになってしまった………)

月詠(給料は労働の対価だからと言われたら受け取るしかないし、永久からももらえるもんはもらっとけと言われるし…食費に回そ)

月詠(んで、今日はとりあえず時差の確認も兼ねたお試しの休みをもらってダミーメモリであの人へと姿を変えてから、別の世界にいるが……)

永久「この場合は時空犯罪になるのか……?分からねえ…」

月詠(まさか迷い込んだ路地裏で見たことのある絵画が、布もかけられずに二人の男に取り引きされそうなんてな…)

「く、くそっ…」

永久「おっと、逃げようとすんじゃねぇぞ?」

永久「逃げたら俺じゃなくて俺の主人格が追いかける」

永久「正直、咄嗟に俺が出てきたからお前らは助かった方だぞ?締め上げられて動けないほどの痛みはあっても、怪我とかはしてないだろ」

永久「今のあいつだったら、普段は生身の人間相手には使わないガイアメモリも使うだろうからこの程度じゃすまなかったかもな」

永久「それから絵画には布かけろ、強い光は天敵だからな」

Re: とある旅の記録 【メイドウィン小説外伝】 ( No.19 )
日時: 2023/11/26 16:44
名前: 月詠 (ID: 86FuzJA.)

遮光性の高い布をかけ、丁寧に持ちながらも小脇に抱えながら永久は歩く。
先ほどの男二人は永久が持っていた縄で縛りあげてからガイアメモリの力を使い、今は浮かせている。

余談だが、後に特盟を通した通報により男達は時空監獄に捕まることになる。
疑問に思っていた、世界などに関わるような重要なものを別の世界に違法売買の形で持ってきた場合の質問もあったからだ。
ランクに関してはどれほどの重要度かによって変わるようだ。

ちなみに片方は絵画を主に扱う商人だが、他の世界からまだ売られてなかったり、展示がまだだったりする様々な芸術品を盗んできては売り捌いていたらしくその点でも指名手配されていたらしい。
もう片方は常連客の一人で、別の世界のもので盗まれたものと知りながら購入していたとのこと。


『……ねぇ、もう少し丁寧に運んでくださらない?』

永久「悪いが、これでも急いでるんでね」

永久「お前を早く帰してやりたいんだよ」

永久(だから早く怒りを抑えろ)

月詠(あの時空犯罪者ども、八つ裂きにしてやりたい)

永久(下手したらお前が時空犯罪者になるぞ)

月詠(……さすがにそれはやだ)

Re: とある旅の記録 【メイドウィン小説外伝】 ( No.20 )
日時: 2023/11/26 16:50
名前: 月詠 (ID: 86FuzJA.)

月詠(とりあえずは落ち着きましたが、まさか「まつろぱれっと」の彼女がいるとは…)

永久(奴らが言うには呪いの絵画って話だったが)

月詠(絵画を見た感じからして、原作が始まるか始まらないかのくらいですかね?)

『…どこに向かっているのか、教えてもらってもよくって?』

永久「お前が元々いた世界だ。さっき言ったろ、早く帰してやりたいって」

『ええ、確かに言っていたわね』

『けれど、それが本当だという証拠もないでしょう?』

永久「厳しいというか、賢いというか…」

月詠(まぁ、原作での彼女の人生………人生?絵画生?)

月詠(とりあえず、人生知ってると、この警戒も仕方ないけど。それにさっき盗まれて異世界に売られそうになったし)

永久(納得した)

永久「早く帰したいのは本当だから、大人しくしてくれると助かるんだが。ああ、殺そうとしても無理だぞ」

永久「痛みは感じるし、精神的に折れることもあるが、今の種族のせいで不老不死だから死なないんだよ」

永久「そんなつまんない奴より、自分の世界の奴を殺る方がいいだろ、楽だし」

Re: とある旅の記録 【メイドウィン小説外伝】 ( No.21 )
日時: 2023/11/26 16:56
名前: 月詠 (ID: 86FuzJA.)

永久(「まつろぱれっと」の世界に着いたが、服装どうするか考えてなかったな)

月詠(仕方ないです、急でしたし)

永久「それで、元々いたところとか覚えているか?」

『……ええ、覚えているわ…』

永久「なら教えて欲しいんだが」

『………』

永久「?どうした?」

月詠(………)

永久(月詠?お前もどうし…!?)

月詠「…別に、あなたが戻りたいと思わないならそれでもいいんですよ」

『あら、口調が変わったわね』

月詠「私達、二重人格……体は一人なんですが、心とかは二人という人間なんです。ちなみに私が本来の体の持ち主です、ちょっと変装みたいなことしてますが」

『まぁ、そんな人もいるの』

月詠「はい」

『……さっきの言葉はどういうことか、聞いてもよろしくて?』

月詠「言葉のまんまですよ。元いたところに必ず戻る必要なんてないんですから、元の世界に帰ってきたんならそれでいいと思いますし」

月詠「けど、いつかあなたは、あなたが求める『画家様』に出逢います」

『……何故、そう言えるのかしら?』

月詠「詳しくは言えないですね、職の問題上でどこまで言っていいか分からないんで」

月詠「ただ、あなたが何を望んでいるかはなんとなく分かります、本当になんとなくって程度ですが」

『……何でも知ってるみたいね、あなたは』

月詠「何でもは知らないです、知ってることだけ」

『ふふ、そうなの。ちゃんと戻るわ、そこの角を右に曲がってちょうだい』

月詠「はーい」

Re: とある旅の記録 【メイドウィン小説外伝】 ( No.22 )
日時: 2023/11/26 17:02
名前: 月詠 (ID: 86FuzJA.)

月詠(いきなりごめんね、永久)

永久(いや、いい。ちゃんと送り届けること出来たし、多分だがあの言葉は最後までプレイした月詠じゃないと言えないと思う)

月詠(攻略サイト見ながらですがね。あと、あの言葉はプレイした人全員なら言えると思いますよ)

月詠(いやでもほんと、最後までプレイしたら美しいもの見れるんだよちょっと泣いたもん私)

月詠(正確には本体が、だけど)

永久(分かった分かった、ほら、姿も戻さないと面倒なことになるぞ)

月詠(そうですね。ダミーメモリ抜いて体内に戻して…)

『サイクロン!』

月詠(いつもみたいにサイクロンメモリを起動してから、生体コネクトに挿入して……元通り、と。そしたら時空の渦に入って…)

永久(お、鳴海探偵事務所内に戻れたな)

翔太郎「……帰ってくんの早すぎないか?さっき時空の渦ってやつで出かけたばかりだろ」

フィリップ「数秒しか経っていないが…」

月詠「うーん、時差が激しい。これでも私、半日過ごしてきたんですがね」






end


説明を兼ねた中書き

今回の更新、「くろいろぱれっと」で「まつろぱれっと」の彼女の名前が出なかったのは、単純に迷ったからです。
彼女の名前を「絵画の少女」と「少女の肖像画」、どちらにしようかなーとなりまして…。
結果、諦めて名前は出さない……ということになってしまいました。
なので、分からない方は分からない、ということになるかもです…。
本当にごめんなさい!