二次創作小説(新・総合)
- Re: ベリー創作物「裏の陰謀」「最期の足掻き」「神学」スピンオフ ( No.9 )
- 日時: 2022/05/12 16:57
- 名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: 7hcYnd26)
1日目。ようこそ!我らが学校へ!
「さてと……ようこそ!我らが学校へ!」
皆は教室の机に座っている。しかし、後から入ってきた謎の人物は緑の奇妙な服に、黄色いマント、バンダナをつけている。
「お前誰だよ。」
「誰だ誰だ」
タツナとミソウがブスッとした顔をして、その少年に問いかける。少年は終始『ガーン』といった態度を取るが、『おっほん』と咳払いをし、雰囲気をリセットする。
「俺はポップ!こいつらと同じ世界から来た魔法使いさ!」
「ポップー!」
すると、ピカチュウがポップに抱きつく。
「ちょ、ここではやめろって!」
「えへへ、ごめんね。」
ポップは満更でも無さそうだったが、ピカチュウを引き離し机に座らせた。そして、ポップは教壇へ上がり直す。
「この世界のことは皆知ってるな。 」
ポップがそう言うと皆うなづいた。
「シュウ達の世界のマッドサイエンティストがこの空間を作り出したんだよね。確か期限は3日」
マリオが今までの事柄を縮めて分かりやすく説明する。ポップはうんうんと頷くと、何かのモニターを飛りだした。
「これを見てくれ。 」
言われなくとも、皆そのモニターに集中した。そこには…
『あれ、これちゃんと撮れてる?まいっか。やっほー、別世界の皆様こんにちは。ダミでーす。』
と、ひょうひょうな声が聞こえた。戦士の愉快な日々メンバー、タツナ、ミソウは誰だかさっぱりだった。
『驚いてるかもだけど、この元凶は僕が作り出した機械なんだよね。いやぁ申し訳ない。本当にごめんね?でも、折角面白そうな世界に来たんだ。あと何故か制服来てるし。だから皆にはこの3日間。学校生活をしてもらうことにしたよー。』
ダミは心底面白そうな顔でそう言った。全員は『はぁ?』という顔をしているが、ダミは続けた。
『あ、これ録画だからねー。文句は聞こえないよー。そんで、教師役はこのポップ君となりましたー!』
ダミは皆が話に追いつけない中、どんどん話を進めていく。ポップは苦笑いしがらも満更でも無い様子で肩をすくめる。
「まあ、俺も皆と同じようにこの世界に飛ばされて…そしたらこのダミがモニター越しから話しかけて来てさ。色々教えて貰って……教師になっちまった。」
「いや、なんでそうなるんだよ!」
ポップがえへへと頭の後ろをかく。それにクロコダインはツッこんだ。
「まあ、そういうことで俺はここの教師になった。みんな。よろしくなっ!」
ポップは手を上げてニカッと笑う。皆は顔を見合わせ、数秒各自で考え込んでいた。
「まあ、学校生活ってのも楽しそうだしな!」
沈黙を破ったのはアイクだった。その言葉に、戦士達の愉快な日々メンバーは安心したようで。
「そうですわね。3日ですぐ戻るようですし」
ゼルダはふふふと口に手を添えて言う。その言葉で最期の足掻きメンバーの緊張も溶けたようだ。
「そうだね。このメンツで学校生活なんて後にも先にも無いわけだし」
シュウはそう言うと、皆は微笑む。一同意思は合致したようだ。それを見たポップは
「それでは、授業を始める。俺のことはポップ先生と呼ぶように!」
と、ノリノリで先生を演じ始めた。皆はそのポップ先生の授業を受け始めた。
ーーーーーーーーーー
「となって、この√は…」
ポップは意外にも真面目に授業を行っており、早速数学の授業をしている。しかし、ここは2つの世界が混じりあった世界だ。成人も居れば高校生ぐらいの人も居れば幼女、幼男もいる。すると、もちろん分からない人も出てくるわけで…
「るーと?ってなんだよ…」
「なんで2×6は14になるの?え?え?」
タツナとミソウは8歳。小学二年生である。掛け算を習う歳だが、2人は『施設』出身である、そんな知識を持ち合わせてる訳もなく…
「??????」
もちろんリゼも勉強等したことないため黒板をみてボゥッとしていた。しかし、外の世界の事柄のため、やる気は誰よりもあった。
「わ、わかんねぇよ…!」
そして、アイクとクロコダイン、ピカチュウも分からずにいた。冒険に出ていたり、世界観が違っていたり……勉強になんて無縁だったからである。
それに対し、シュウ、ゼルダ、マリオは黙々とノートを取っている。シュウは元々表世界育ちである。教育も少々施されていたため授業は理解出来た。ゼルダはハイラル王国のトップである。これぐらいの嗜みはあるようだ。マリオは何度もピーチ姫を救っているのだ。これぐらいは分かる。
しかし、問題児は…
「…おい、レイ?なんで寝てるんだ!💢」
ポップ先生はご立腹のようで、授業の途中でレイに怒鳴った。レイは目を半分開けながらも頬に手を着いた。
「つまんねぇ。」
レイが不良のようにそう言った。その時シュウは、もしレイが表世界の学校に通っていたら確実にその地域1の不良リーダーになってそうだと思った。
「ちゃんと授業は、う け ろ!」
と、ポップは手元にあったチョークをレイに投げる。そのチョークは恐ろしいほど綺麗な直線起動を描いてレイに向かっていった。物凄いスピードで、皆の横を通る時は『ヒュンッ』と風を斬る音がした。
しかし、レイはそのチョークを軽々と片手で受け止めた。そして、レイはそのチョークを投げ返した。レイのチョークはポップと同じように綺麗な軌道とスピードでポップの額を狙って向かっていった。
「あっっぶねぇ?!」
ポップはギリギリ避ける。すると、そのチョークは黒板にぶつかり、黒板を割った。そうして、黒板に数本のヒビがはいり、ゴロゴロと黒板が倒れてしまった。チョークは無事な訳もなく、そこで散り散りになった。
「やっ、やっべぇ…」
ポップはハハハ…と笑いながらもかなり引いていた。それは、生徒も同じである。
シュウ「ちょ、レイ…や、やりすぎじゃ…ない?」
クロコダイン「ガハハっ!強ぇやつだな!気に入ったぞ!」
ゼルダ「さすがにこれはあんまりですわ…」
大体の生徒は引いていた。レイはその視線が気に入らなかったのか、顔を歪ませてまたうつ伏せになる。
「おい!レイ!」
するとタツナがレイの前の机に立ってレイを威圧していた。隣でミソウも同じく机の上に立って、タツナの横に威圧を出しながら立っていた。
「なんだい?」
レイはニコニコしながら双子を見つめる。
「確かに分からなかったけどよぉ!面白かったんだ!それを途中でぶっ壊されて黙ってるとでも思ったのかよ!」
「レイ…今日こそはぶっ殺す。」
その言葉を初めに双子の蹴りがレイに向かう。すると、そこにはレイはいなかった。双子はその事がわかっていたのか、体勢を直ぐに整える。
「意見の相違…だね。」
レイは天井にある大型テレビを置く用の鉄をもって宙に浮いていた。
「ミソウ行くぞ」
「行くよタツナ」
するとタツナ、ミソウVSレイの大乱闘が教室内で始まってしまったのだ。
「ちょっと…!ここは教室ですよ!やめてくださいまし!」
ゼルダがそう叫ぶも、3人には聞こえなかった。
「おい!シュウ、リゼ!何とか出来ねぇのかよ!」
クロコダインがシュウとリゼに問いかける。リゼとシュウは難しそうな顔をしながらお互いを見た。
「こうなったら止められない...んだよね...」
シュウが眉間に皺を寄せ、眉間に手を添えて困り果てていた。リゼも同じくである。
「気絶させたら...たとか?」
「ちょ、リゼ!」
リゼがそうボソッと呟くとシュウは慌ててリゼを呼ぶ。リゼは『なんか悪いこと言った?』と、悪びれもない顔でシュウを見る。シュウは涙目になりながらあたふたする。
「とりあえず3人を気絶させればいいんだね!」
するとマリオも大乱闘に参戦した。ゼルダもである。するとどうなるだろうか?A.余計教室がめちゃくちゃになる。
余計激しくなった教室で、止められるものは誰もいなかった。
「...ねぇ、邪魔なんだけ...ど!」
ミソウがゼルダに蹴りを入れる。ゼルダは剣の持ち手でミソウの脳天に叩きつける。
「ガッ...」
「キャッ...」
そうしてゼルダは気絶してしまったが、ミソウはケラケラと笑いながら立っていた。
「力は強かったけどポケモンに比べたら全然だね。このまま殺してもいいかな?」
ミソウはケラケラと笑いながら拳をゼルダに向ける。シュウはさすがにやばいと思ったのかミソウを止めようとするが、遅い。
「ゼルダ!! よくも…、よくも俺のいる目の前で守るべき人を…ゼルダを傷付けてくれたな…? その結果を招いたお前たちを…俺は絶対に許さないぞ! 覚悟しろ!!」
そこには剣を構えたアイクが居た。油断していたミソウは流石に交わすことが出来る訳もなく、特攻覚悟で蹴りをいれた。
「ミソウッ!」
タツナが叫ぶが止まらない。ミソウが初めに蹴りをいれた。するとアイクの剣の方向もおかしくなり...
『がんっ
どんっ』
その苦い音と同時に2人は倒れてしまった。アイクは剣の鋭い部分でミソウを一刀両断にしようとしていたものの、ミソウの蹴りで方向性が変わってしまい、平たい部分でミソウの脳天を叩いたようだ。
2人は気絶してるだけと知ると、タツナは安心した。
「よそ見とはいい気だなっ!」
クロコダインは悪役のようなセリフを吐いてタツナを攻撃しようとする。タツナもニヤリと笑う。こっちもまるで悪役である。どっちもどっちだ。
すると、クロコダインが攻撃をするまでに、身軽なタツナが肘打ちを食らわせる。クロコダインはなすすべもなく倒れてしまった。
「こいつも奴等と同じだな。攻撃性が同じだ。」
タツナはケラケラと甲高い悪役声を上げると後ろから何かを感じる。
「やっていい事と悪いことがあるだろ!」
マリオは高いジャンプをしてタツナを踏み潰す。
「かハッ...」
そうして、タツナは気絶してしまった。これで後はレイ、マリオ、ピカチュウ、ポップが残った。シュウとリゼは入ってもタツナ、ミソウは倒せてもレイは倒せないと分かっているため罪悪感を覚えながらもその様子を見守っていた。ポップとピカチュウは真剣な顔でその様子を見ていた。
「後はレイだけだね!もうこんなことはやめよう...」
マリオはそうレイに語りかける。しかし、レイはコキッコキと首を回す。
「無理かな。だって、面白いじゃん(ニコッ)」
『施設』育ちの人々は常日頃から死と隣合わせである。そのため戦闘基質が精神肉体に染み付いてしまっていたのだ。特に施設No.2を誇る強さの人物はそこらの施設出身者と違った。
「じゃあ、ちょっと眠ってもらうよ!」
マリオはもう一度ジャンプしてレイを踏み潰そうとする。レイは涼しい顔をしてマリオの足を掴むと軽々と窓にぶつけた。すると窓ガラスは砕け、マリオは学校の3階から落ちてしまった。
「ちょ、レイ!やりすぎです!」
リゼは大きな声でレイに言うが、何も感じなかったようでヘラヘラしている。
「あの赤いおっさん。只者じゃないよ。3階から落ちても多分気絶だけなんじゃないのかな?」
レイはポップとピカチュウを見ながら言う。レイは強い。それ故に相手の強さも手に取るように分かったのだ。
「ピカチュウ...行けるか?」
「...怖いけど、ポップがいるなら僕はいけるよ...!」
ポップとピカチュウはそんな会話をすると、ポップも構えた。
「ピカチュウ頼む!ワイルドボルトだ!」
ポップがそう言うと、ピカチュウが周りに電気を纏わせレイに突っ込む。それと同時にポップも剣を構え突っ込む。
するとレイは真顔でピカチュウを片手で掴んだ。
「チャァッ?!」
ピカチュウはワイルドボルトを無効にされた上にレイの殺気に当てられ、ピカチュウは人語ならざる言葉を放ってしまった。そうして、気絶してしまった。
「俺、電気技効かないんだよね。」
レイはふぅと、一息着くとポップの方向を見る。ポップは剣を構えている。
「シュウ...電気技が効かないってどういうことなんでしょう...」
「まさか...ね?」
リゼとシュウは顔を見合わせ冷や汗をかいている。
「うおおおぉおぉ!」
するとポップは剣を構えレイに突っ込む。ポップは一応この世界では教師である。そのため本気で殺そうとはしていないが、レイは懲らしめてやらなければならないと、教師として感じた。レイはその剣を横に交わして手で掴む。
その手からは鮮血がサラサラとたれ流されている。
「これ以上お前を傷つけたくない。大人しくしてくれ。」
ポップは剣を引こうとするが、レイの手は頑丈で、『ギリギリ』という金属音をして抜けない。
「せんせぇー。近距離専門じゃないでしょ?」
レイはニッコリと笑いながらそう言った。ポップは図星だったのか驚く。
「何故?」
「だってさっき魔法使いって言ってたじゃん」
そう言うと、レイは剣をボキッと折ってポップに蹴りをいれた。するとポップは黒板があったであろう壁にめり込む。そうしてレイは折った剣を『パラッ』と落とすとポップの顔面を掴んだ。
「ちょっとは楽しかったよ。」
レイはそう言いながらニコッと笑いもう片方の手でポップを潰そうと...
「レイ!辞めて!」
シュウの声が響いた。しかし、スイッチが入ったレイの耳には届かなかった。
そうして、ポップの生死が危ぶまれた...所で。
「何をしている。レイ。」
するとどこからともなく出てきた青年がレイの拳を軽々と止めた。濁っているも、キラキラとした白髪に濁った紫紺の目。それにシュウ、リゼ、レイは見覚えがあった。
「「「リーダー...?!」」」