二次創作小説(新・総合)

小さな面影 ( No.42 )
日時: 2024/03/15 16:45
名前: 大瑠璃音葉 (ID: WKZwKa5Q)

風邪を引いてしまった優彼。
苦しそうな様子を見て何かできることは無いかと思案する面影。
しかし、面影も急に体調不良に見舞われてしまう。
ミクに促され休む面影だが、目を醒ますと・・・!?

優彼「うゆぅ〜・・・」
面影「主・・・」
図書館本丸の審神者の部屋のベッドの上で優彼は顔を赤くして唸っていた。
彼は風邪を引いてとても苦しそうで、面影は心苦しくなる。
ミク『優彼君、大丈夫かな?』
優彼「ミクちゃん・・・全然大丈夫じゃ・・・ゴホゴホッ!」
喉が傷んでいる中で無理に喋ったことで、苦しそうに咳き込む優彼を面影は優しく抱き起こし、背中を擦る。
咳が収まると、優しく寝かせた。
優彼の瞳は熱のせいか涙で潤んでいる。
面影(私にも、何かできることはないのだろうか・・・?・・・おかしいな、体が重く感じる・・・私も何か体調に不調があるのか・・・)
ミク『!面影さん、疲れてる?私が見ているから、面影さん休んでて』
面影「いや、そういう訳では・・・」
急な体調不良に驚いたが、今一番苦しんでいるのは優彼だ。
体が重いくらいで優彼の元を離れる訳にはいかない。
ミク『今1番苦しいのは優彼君だから、疲れてる程度で離れる訳にはいかない、とか考えてる?』
面影「・・・図星だな・・・」
ミク『やっぱり?気持ちは分かるけど、自分を優先して面影さんが倒れる方が優彼君悲しむと思うよ?』
そのミクの言葉を聞いて、面影は少し考える。
面影(主が悲しむ顔は見たくないな・・・それに、主も風邪は万病の元と言っていたし・・・)「分かった、休ませてもらう。何かあったらすぐに呼んでくれ」
ミク『分かったよ!』
面影は優彼をミクに任せ、近侍に充てがわれる部屋へと向かう。
だが、その最中にも体は重くなり続けてゆき、先程までは感じなかった眠気も感じるようになってきた。
どのみちこの体調では優彼の看病を続けることは難しいし、優しい彼は休ませることを選ぶだろう。
その度合いは近侍部屋につくなり、着替えもせずにベッドに入りそのまま眠ってしまうほどである。



明石国行は近侍部屋へと向かっていた。
ミクから面影が疲れていることを教えられた彼は、ホットチョコレートを志賀に作ってもらっていた。
ちなみに図書館本丸の明石は『疲れた時と嫌な事があった時はゲームと甘い物!』というほどのゲーマー男士である
明石「面影、今いけるか?志賀に頼んでホットチョコレート作ってもろうたさかい一緒に飲もう」
面影からの返事はない。
それほどまでに疲れているのか?
明石「・・・面影?」
返事の無い兄弟刀に不安を覚える。
真面目な彼はすぐに返事を返すはずだ。
明石「開けるで?」
近侍部屋の扉を開ける。・・・が、そこに面影の姿はない。
厠にでも行ったのか?いや、近侍部屋から厠までは一本道だ。
もし厠に行っていれば明石とすれ違っているはずだ。
ふとベッドを見ると、一瞬布団が動いた気がする。
よくよく見ると、布団がこんもりしているのが分かった。
まるで、中に小さな何かが布団の中にいるかのように・・・
明石「・・・!」
明石はこの本丸の初来派だ。それ故に普段はだらしないものの、実力者の1人だ。
明石は持っていたお盆を机に置き、自身の本体を変化させたお守りを取り出す。
恐る恐るベッドに近づき、布団に手を伸ばす。
そして、布団をめくり上げた時に目に入ったのは・・・



















面影( 。- -。)zzZZ
ベッドの上ですやすやと眠る面影の姿だった。
だが、その体は手のひらサイズほどに小さくなっており、二頭身かつデフォルメされた感じになっていた。
例えるなら、面影のね○どろ○どだろう。
一瞬面食らった明石だが、すぐに状況を理解した。
明石「ああ、なんや・・・主が体調崩した時の恒例か・・・」

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Re: 夢見の日常 ( No.43 )
日時: 2024/03/15 16:50
名前: 大瑠璃音葉 (ID: G.M/JC7u)

明石「おーい、起きろ面影〜」
面影「んぅ・・・国行・・・?」
面影は明石の声で目を醒ました。・・・が、すぐに違和感に気づいた。
まず、布団を被っていないこと。
2つ目は明石の声がやけに高い場所から聞こえたこと。
最後は・・・物や明石がやけに大きいことである。
面影「・・・何・・・?」
面影は自分の手を見ると、その手足は小さく短くなっていた。
驚く面影をよそに、紅葉がやって来る。
紅葉は文豪側の古参だ。
練度がカンストしている上にまだ覚醒ノ指環が実装されていない彼は転生したばかりの文豪に戦い方の稽古をつけている事や甘い物を食べている事が多い。
紅葉「今回は面影が変調を受けたか」
面影「紅葉、変調とは一体・・・?あと、今回とは・・・」
紅葉「中々説明する機会が無くて、混乱しているのは分かる。まず、優彼が病弱で病気に罹りやすいことは知っているな?」
それはこの本丸にいるなら必ず知っている事。
面影だって、何度も優彼が苦しそうにしている彼を見たことがある。
その事が一体どう関わっているのか?
紅葉「優彼の霊力やアルケミストの力は、あやつの体調で左右される。あやつが病で倒れると、その力はかなり不安定になるのだ。そして、それは刀剣男士や文豪への変調としてあらわれる。例えば、肉体の幼児化や性別反転、動物に変わったり、声が出なくなったりな」
「まあ、体が文字通り小さくなるのは初めてだな」と苦笑いする紅葉を尻目に、面影は戻れるのかという不安を感じる。
小さな体では戦うことは愚か内番や家事も何もできない。
その不安を紅葉と明石は感じだったようだ。
明石「心配せんでええ。主が元気になったらすぐにもとに戻るさかい」
面影「そうか・・・なら安心だが・・・」
幸いしばらくは出陣の予定はない。
内番のこの様子を見れば変わってくれるだろう。
だが、優彼のそばにはいたい。
見守るくらいなら今の自分にもできるだろう。
何とかそう力説して、2人(1振りと1人)に審神者部屋に連れて行ってもらった。
現在優彼のスマホから出てきているのはリンとレンの2人だ。
リン『え、面影さんが小さくなってる!?』
レン『リン、声が大きいよ!優彼が起きちゃうだろ!?』
面影「そういう2人の声も大きいと思うのだが・・・」
優彼「・・・ゲホゲホっ!・・・ヒュッ・・・ゴホゴホッ!」
面影「!」優彼が目覚めた様子はないが、激しく咳き込んでいてとても苦しそうで、寒そうだ。
面影は乗せてもらっていた机からベッドに飛び乗り、布団をかけ直す。
この行動だけでも、小さな身体ではすぐに疲れてしまう。
彼は寝苦しいのか、寝返りを打ちながら唸っている。
面影「主・・・」
リンはしばらく考え込む様子を見せていたが、すぐにピンときたように手を叩く。
リン『そーだ!子守唄歌ってあげようよ!そしたらちょっとは寝やすくなるかも!』
レン『子守唄?いいな!』

BGM:ぜんまい仕掛けの子守唄

リン・レン『『るりらるりら この歌声は〜』』
面影はリンとレンが歌っている曲にすぐに思い至った。
優彼がよく聞いている曲の一つである、『ぜんまい仕掛けの子守唄』だ。
2人の歌声がちょうどよかったのか、優彼の呼吸はすぐに落ち着く。
面影「2人共すごいな」(←小声)
リン『ありがとう!』(←小声)
レン『元気になってくれたら良いな』(←小声)
しばらく看病役は来派の刀剣男士達が務めてくれ、優彼の体調回復と同時に面影も元に戻れたのだった

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