二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.10 )
- 日時: 2017/04/13 16:25
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
8・妖精大戦争
リップルスター
ここは妖精が住む星リップルスター。一年中花が咲き乱れ、晴れの日なのにいつも虹がかかり、シャボンのような泡がふよふよと漂う幻想的で平和な星であるが、宇宙船や花火があり妖精の星といえど文明はさほど遅れてはいない。大きく白い城にはここを統べる女王様が今日もわたわたと過ごしていた。サイズが合っていないのか王冠とメガネが動くごとにズレていってしまう。
女王「えーとえーと……これがここであれがここで……キャッ!」
リボン「だ、大丈夫ですか女王様……?いっぺんに全部やろうとするからですよ………」
女王「ごめんなさいねぇ、いつも手伝ってもらっちゃって。」
リボン「いえ、大丈夫です。大変そうだと思ったので。」
落とした書類を拾い集めているのは桃色の髪の妖精リボンだ。その名の通り赤いリボンを髪に飾っている。妖精の中でも割と行動派らしく自ら女王の手伝いを買って出たらしい。
全ての書類を集め終わると昼を告げる鐘が鳴った。
女王「あら、もうこんな時間?それじゃお昼にしましょうか。」
リボン「はーい。」
城の食堂には多くの妖精達が食事をしていた。女王は他の妖精よりも一回り背が高く誰にでも優しく接してくれるためひとたび外に出ればたちまち人が集まってしまうのだ。だから女王は皆に囲まれながら食事をすることになる。ここにいる妖精達は誰よりも平和を楽しんでいた。
しかし、その平和も終わりを迎えようとしていた。上空からマルクとフランが降り立ち、妖精達の前に姿を現す。
マルク「さて……お前のメンテナンスも終わったし新しい装備も追加された。ちょいとテストといこうじゃないか。」
フラン「ねえ、ここ本当に滅茶苦茶にしていいの?」
マルク「ああ、お嬢がクリスタルが欲しいっつってたしテストもできるし一石二鳥なのサ。それにどうせこんなとこまで助けに来るやつなんていないのサ!」
フラン「わかった………クランベリーミサイル発射!」
背中のポッドから放たれた赤いミサイルは大地を吹き飛ばし空を焼き、轟音と炎に包まれる中妖精達は逃げ惑う。後から慌てて女王が出てくるがその時にはすでにほとんどの建物が壊れ焼け野原となっていた。
女王「あなた達、どうしてこんなことを!」
マルク「ここにあるクリスタルを奪いに来たのサ。渡してっつっても素直にくれるはずないんでね。」
リボン「クリスタル……まさかゼロツーの手先?」
女王「いえ、ゼロツーはカービィが倒したはず……とりあえず妖精達を避難させましょう!」
女王とリボンは妖精達を避難させ城へと向かう。そこには非常用の大きな宇宙船がありいつでも脱出できる準備をしていた。着々と避難の準備が進む中リボンだけはクリスタルを持ち飛び出す準備をしていた。
女王「リボン!何をしているの!?」
リボン「クリスタルは大事な宝……渡すわけにはいきませんから。」
女王の返事を待つことなくリボンはクリスタルを抱き宇宙空間へと飛び出していった。マルク達もそれに気づき後を追う。それにより敵意が逸れ住人を乗せた宇宙船は無事脱出できた。
フラン「レーザーレーヴァテイン装備……吹き飛べ!」
赤く輝く剣で前方を凪ぎ払った。その軌跡は炎の渦となり逃げるリボンを執拗に追いかける。しかし前にも似たような経験があったのか苛烈な攻撃をものともせず全て避けきってみせた。
マルク「クソ、ちょこまかと………ええい、こうなったら2度とここへは戻れなくさせてやるのサ!ブラックホール!」
そう叫ぶとなんとマルクの体が真っ二つに割れた。真ん中の空間には黒く不気味な深淵が覗き光をも吸い込むほどの力でリボンを引き込む。
マルク「クリスタルもろともバラバラになるがいいサ!」
リボン「うぅ…吸い込まれる………キャッ!?」
バランスを崩し吸い込まれるリボン。しかし不必要かつ大きく空間を歪ませたため反動として大きな裂目が現れた。裂目のほうが力が強くリボンは裂目に吸い寄せられ消えてしまった。
フラン「いいの?」
マルク「ああ、もともとお前のテストが目的だったんだからな。それにポップスターのことに気づいてクリスタルの力で邪魔されたら面倒サ。」
フラン「………バラバラになってなければいいんだけど。」