二次創作小説(新・総合)

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.15 )
日時: 2017/04/29 22:03
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)




13・神に挑む者



妖怪の山

妖怪が住まう山にも容赦なく侵略者の手は迫っていた。木を切り倒し機械を植えつけ山を思うように変えていく。最初に気がついたのはこの山の警備をしている椛と念写の能力を持つはたてだった。

椛「侵略者がやってきました!ものすごい数で迫ってきます!」
はたて「空からも要塞が来てる……このままじゃ山が機械になっちゃうわ!」
文「あややや……それはマズいですね……どうにかして止めないと………」
にとり「なんてことないさ!私達は妖怪なんだぞ?侵略者なんかに負けるはずない!」
雛「そうですわねぇ………そうなるとよいのですが……」

結託して侵略者を迎え撃つ準備をする妖怪達。優れた技術力を誇る河童と屈指の移動能力を持つ天狗ならば侵略者とも互角と戦えるはず、と鷹をくくっていた妖怪達だったが、後にそれが仇となる。
山を切り開く侵略者と妖怪が対峙し、大きな戦闘が始まった。

ロボット兵「妖怪達を発見した。リストに書いてある通りに行動しろ、いいな?」
「「了解。」」
にとり「きたな!侵略者め!河童の技術力、見せてやる!」
文「私を捕まえようったってそうはいきませんよ!」
ロボット兵「よし、ミサイルを撃て。そっちは河童のほうを頼む。」
ロボット兵2「了解、さぁかかってくるがいい。ハルトマン社のほうが上であることを教えてやる!」

にとりの作ったロボットとロボット兵は戦闘を始めた。最初は互角の戦いをしていたが人数が増えるにつれてにとりのロボットはだんだんと壊れていき、ついに壊れてしまった。追尾するミサイルや追っ手を逃れる文とはたてだったが、空から降ってくる鳥もちネットで捕まってしまう。
椛と雛も抵抗していたが増えていく兵士に揉まれ捕らわれてしまった。

にとり「ウソだ!私のロボットが負けるなんて……」
はたて「何これ!ベタベタするー!」
文「こ、これでは空を飛べませんね………」
椛「くぉーん………」
雛「は、離しなさい!私のそばにいるとどうなっても知りませんわよ!」
ロボット兵「よし、ここまでくれば大丈夫だろう。妖怪の山、制圧完了。」






守矢神社

山の麓にある大きな神社、二柱の神を奉る神社にも要塞の影が見えた。山からのただならぬ雰囲気と見たことのない要塞の影に圧倒されたのか、社の主は外に出て空を眺めていた。

神奈子「なんだいあれは?あんなもの見たことないよ。」
諏訪子「なんかよくない気配を感じる……」
早苗「諏訪子様もですか?何なのでしょうあれは………」

心配していると空のかなたから魔法使いのような格好をした影がさっそうと現れた。3人の玉ねぎを引き連れ地面に着きそうな帽子を被りながらキラキラした目つきで早苗達を見つめていた。

???「うわー!神様なんて初めて見たー!こんな感じなんだねー!」
神奈子「な、なんだいお前は?いきなり現れて……あの要塞もお前の仕業か?」
グリル「ぼくちんはグリル!最強の魔法使いになることを夢見て旅をしてるんだけど………神様なら強いよね!強いよね!」
神奈子「愚かな………敵うと思ってるのか?」
諏訪子「あんまり祟り神をなめないほうがいいよ?ほら、引き上げさせたら見逃してあげるから帰りな?」
グリル「君達こそ……ぼくちんをなめてない?んじゃあ見せてあげるよ……ぼくちんのパズル力!」

グリルはほうきを天に掲げるとそこにはたくさんのブロックが現れた。慣れた手つきでブロックを並べると不思議な原理でブロックが消えていく。するとブロックが落ちて連鎖が起こり、ほうきに力がたまり輝いた。そして早苗の懐に入り込みそのほうきで叩きつけると早苗は奥まで吹っ飛んだ。

神奈子「早苗!」
グリル「取り合ってくれないときはこうすればいいって言われたからやってみたんだけど……3連鎖で吹っ飛んじゃうのはちょっとなぁ……所詮『アラヒトガミ』は神様じゃないってことか。」

その言葉が神の逆鱗に触れたのか二柱の神は武器を呼び出し怒りの視線をグリルにむけた。怒れる神の視線を受けるグリルはそれでも恐れることなくむしろ嬉しそうにふるまった。

神奈子「そんなにやりたきゃ相手になってやるさ………ただし、二度と帰れなくなるかもしれないがな!」
諏訪子「警告はしたからね……祟り神を怒らせた自分を呪え!」
グリル「いいねいいね!その目だよ………」

境内では神に挑んだ魔法使いの死闘が始まっていた。御柱の波動砲や蛇をものともせずグリルはブロックを消して連鎖を重ね神奈子に叩きつける。しかし5連鎖の威力をもってしても奥まで吹き飛ばすことはできない。小さい体を上手くいかして連鎖を起こして戦うグリルと圧倒的な力で辺りを薙ぎ払う神奈子と諏訪子だが、勢力は互角、熾烈な戦いを極めていた。

グリル「へー!さすがは神様!やるねぇ。」
神奈子「フン、これぐらいどうってことないさ。」
グリル「んじゃあ、これはどうかな?」

グリルはいつもよりたくさんのブロックを呼び出し、猛烈な勢いでブロックの山を作り上げた。そして小さな隙間に小さなブロックを置いた時、山が崩れすさまじい連鎖が始まる。そして8連鎖を作り上げた時、その力は巨大なブロックとなって降ってきた。2人は即座に受け身を取ろうとしたが、その標的が倒れている早苗だということがわかると即座に身を翻し、早苗を守る盾となった。

神奈子「ぐぅっ…………」
諏訪子「早……苗…大丈夫?」
早苗「ど、どうして…………」
グリル「さすがの神様もこれは耐えられないか……ここにはぼくちんの求める最強の人はいないんだね……ほら、倒したから運んで運んで。」

グリルはつまらなさそうにロボット兵を誘導し、神奈子と諏訪子を回収した。帰ろうとした途端、倒れていた早苗が起き上がり、戦いの姿勢をとる。

早苗「まだ………私が…………」
グリル「いいよ、3連鎖で吹っ飛ぶ人なんて興味ないもん。君が未熟じゃなかったらこうはならなかったかもしれないよ?じゃ、バイバーイ。」

そう言うとグリルは空に向かって飛んでいってしまった。早苗は静かになった境内から変わりゆく妖怪の山を眺めることしかできなかった。







『妖怪の山、守矢神社、制圧』