二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.22 )
- 日時: 2017/05/20 19:05
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
20・はいきガスとともに
プププランド
ここは呆れるほど平和な国、プププランド。ポカポカの空の下、お昼寝をしているピンクボールがひとつあった。名前はカービィ。
このカービィ、見た目はピンクのボールだがなかなかの強さを誇る。故に何度もポップスターの危機を何度も救っている他、コピー能力を使えば料理人にも大工にも医者にも剣士にもなれる生粋のヒーローでもある。そのヒーローは寝返りをうった途端、突然の轟音と地震により飛び起きた。空を見ると木々や電球が降りてきて地面に突き刺さり『キカイ化』されていく。そしてロボット兵が現れカービィをリストごしに見ながら話をしていた。
兵士「………こいつか。なんだか弱そうだな……」
兵士「これでも危険度はすごく高い、用心しろ。」
ロボット兵はカービィを捕らえようと迫ってくる。カービィもそれを避けんと必死に逃げる。標的が小さくちょこまかと動くのでなかなか捕まえにくい。いらいらしているとそこにタイヤのウィリーが通りかかった。カービィは迷わずそれを吸い込むと自分もタイヤとなってロボット兵を引き離す。あまりの速さにロボット兵は見失ってしまった。
兵士「なんて速さだ………」
兵士「ひとまず侵略を優先しよう。これだけ見張りがいるんだ、簡単には逃げられないさ。」
兵士はそう言うとカービィの追跡を諦め自分の持ち場に戻っていった。その様子を見ていたマホロアは呆れたように呟いた。
マホロア「甘い甘い………カービィはそう簡単には捕まらないヨォ………もっと頭を使わないとネ!」
少し離れた草原、カービィがそこで目にしたものは墜落しそうになっているハルバード、崩壊したデデデ城、そしてメカメカしくなったプププランドだった。いったいどうしたものか………そう考えていると突然お腹の音がなった。食いしん坊のカービィは食べ物を探すが、リンゴ畑も野菜畑もキカイ化されてしまい無くなってしまっている。カービィはとぼとぼと食べ物を探しにいった。
だいぶ歩いているとその先にぽつんと赤いものが落ちていた。それはカービィの一番の大好物、マキシムトマトだった。迷わず追いかけるのだが、どういうことか距離が一向に縮まらない。カービィが歩けばマキシムトマトもゆっくりになり、ダッシュすれば同じく速く離れる。痺れを切らしたカービィがジャンプでトマトを取ろうとすると、ふとそこに時空の歪みが現れた。カービィはトマトもろとも時空の歪みに吸い込まれて消えてしまった。その張本人は物影でクスクスと笑っていた。
マホロア「ホラ、こうすれば簡単に排除できるんだヨォ。これでカービィも気づいたかなぁ……ボクのこと。」
いたずらっ子のように微笑むマホロアはキカイ化されるプププランドを一瞥していた。ここを支配しようだなんて、社長さんの考えてることはわからないネェ、と呟いた。どうやらここは資源が豊富らしく新たな産業を興すにはピッタリだという。マホロアにとってはひどくどうでもよかったがまたカービィと会えることができることを考えると手伝わざるを得なかったのである。
マホロア「にしてももう少し頭使ったやり方は出来なかったのかネェ………カービィを捕まえるのにあんなに苦労したんだし………絶対ボクの方が社長にピッタリなんだよネェ。………狙ってみるのもアリかな……フフフ…………」
闇を潜んだ笑みを浮かべるとマホロアは消えていった。
『ポップスター、制圧』
プププランドを守る存在がいなくなった今、キカイ化はどんどん進行している。それは幻想郷においてもほぼ同じだった。次元を超えた侵略は運命の糸を引きちぎり奇跡の出逢いを生み出す。