二次創作小説(新・総合)

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.28 )
日時: 2017/06/18 10:05
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)

frontstory >>08 >>11



26・異空間での邂逅



異空間

デデデ「うおりゃああああ!!」
バンワド「たああぁっ!!」

襲い来るスフィアローパーを倒し出口を探すデデデとバンワド。マホロアの復活に戸惑いながらもハンマーを持つ手に休みは無かった。迷路のような道を進んでいくとスフィアローパーに囲まれている少女がいた。少女は深い傷を負い倒れている女性を庇い必死に応戦していた。

デデデ「俺達の他にも異空間に飛ばされた奴がいるぞ!」
バンワド「すぐに助けましょう!」









ローパー『ウオォォォ……………ウオォォォ……………』
橙「ら、藍しゃまは私が守ります!」
藍「橙……ダメだよ………私を置いて………」
橙「嫌です!藍しゃまを置いてなんていけません!」
藍「橙……」

小さい体をひたすら動かしてスフィアローパーを撃退する橙。見たことのない敵に震える足を抑えながらも必死に応戦していた。しかし何度倒してもやってくるスフィアローパーに橙はだんだんと疲れを見せる。それでも藍の為なら命すら差し出す覚悟でいた。
それを止めたのは後ろからやってきた2人の戦士だった。2人はスフィアローパーを難なく退けた。

デデデ「何やってんだお前!ひとまずずらかるぞ!おいバンワド!このキツネっぽいの担げ!」
バンワド「はい!」
橙「ちょっと!何よあなた達!」
デデデ「話は後だ!行くぞ!」






なんとかスフィアローパーを撒いたデデデ。バンワドは藍の傷の手当てをするためにバンダナから救急セットを出した。手際よく手当てを施した結果なんとか藍は立てるようになるまで回復した。

藍「ありがとう………助けてくれて。私は八雲藍、こっちは橙。謎の青い魔術師に襲われて………」
デデデ「お前らもか………アイツ、何を考えてやがるんだ……」
バンワド「エナジースフィアが出すエネルギーとあなた達の使う魔力の波長が似てるのが増殖の原因ですね………」
デデデ「とりあえずここじゃあまた襲ってくるかもしれねえ、歩くか。」

4人はそれぞれ別の世界の住人であることを話した。デデデ達は正体不明の要塞に襲われマホロアに遭遇し、藍達もマホロアによってここに飛ばされた。いくらマホロアでも全く別の世界にまでやってくることは無いのかと思われていたが、どうやら時空の旅人には容易いこどったようだ。とりあえず協力してここを出ることにした。

デデデ「ラージローパーっつースフィアローパーの親玉を倒せばここを出られるはずだ。どこに出るかは知らんがな。」
藍「ここのことを知っているの?」
デデデ「マホロアとは何度か会ったことがあるからな、とらえどころがなくて何考えてんのかわからねえ雲みてえなやつだよ。」

マホロアのことについて話していると目の前にはスフィアローパーの大群があった。1匹のスフィアローパーがこちらに気づくと合体を始めた。数十匹のスフィアローパーは大きなラージローパーとなり大口を開けてデデデ達を威嚇した。デデデ達もここを出る為に武器を構える。
大きくなったラージローパーの攻撃の規模は桁違いだ。きりもみ突進、魔力球、爆発、どれも威力と範囲が大きすぎる。細かい攻撃を重ねるがダメージを食らっている感じはなく戦いは続いていく。
すると藍が詠唱の為の護衛を要求した。デデデ達はすぐに引き受け詠唱が完了するまで藍を守る。その間もラージローパーは手加減することもなく攻撃を繰り返す。

藍「詠唱完了!奥義………天からのナインテール!撃てーっ!」

藍は魔方陣から9つの光の玉を作り出した。そして号令と共に玉から9本のレーザーがラージローパーを撃つ。体が大きい分避けづらいのか全てのレーザーを食らったラージローパー、フラフラになりながらも藍を食わんと襲いかかる。そして隙をついたバンワドの一撃によりラージローパーは消え去った。デデデは藍の魔力は凄まじいものだと改めて実感した。しばらくすると星形の時空の裂け目が現れた。

デデデ「お、やっぱり出てきたか時空の裂け目。」
藍「ひとまず脱出しよう。幻想郷に出たら私達が詳しいし、あなたの世界に出たらあなた達の方が詳しいからね。」






デデデ「マジルテか?ここ。」
バンワド「いえ、そもそもここはプププランドではないみたいです。」
藍「私もこの穴は見たことないな…………」

時空の裂け目から抜け出したデデデ達。そこに見たのは薄暗い縦穴の入り口だった。底が見えないくらい深い穴はどこか恐ろしい雰囲気に満ちていた。すぐそこには鎖で編まれたはしごのようなものが下げられている。デデデ達は注意深くはしごを下りる。下に行けば行くほど暗闇が辺りを包みだんだん手元が見えなくなってくる。慎重に行けよと呼び掛けるデデデは内心とてもビクビクしていた。なにしろ『暗闇』にはいい思い出が無いのだ。
しばらく下りていると灯りが現れた。灯りの正体は壁についているランプであり下に行くほど増えていく。さらに降りてようやく底についたデデデ。底の世界にあったのは家が立ち並ぶ街だった。

橙「幻想郷の地下にこんなおっきな街があったんですねー!」
藍「ここが旧地獄……のはずなんだろうけど、やけに静かだ。」
デデデ「それになんだかこの街の色が変だ……絵の具をごちゃまぜにしてぶちまけたような………」
バンワド「あそこに屋敷がありますけど………」

バンワドが指差したのは旧地獄の中で一番大きな屋敷『地霊殿』だった。