二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.35 )
- 日時: 2017/08/04 23:44
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>34
32・十人の庭師と灼熱の獅子
地下牢
炎のたてがみをゆらめかせる獅子、ファイアーライオンは喉元を引き裂こうと12人に襲いかかった。間一髪でよけたものの、高熱の空気が通りすぎ肌を焼く。陽炎をまとう獅子の体は更に燃え上がっていた。
蛮奇「熱っ!あっつっ!」
鈴仙「迂闊に近づけないわね、これじゃ……」
妖夢9号「近づけないなら近づかないように攻撃すればよいのです。」
妖夢8号「要するに衝撃波ですね!」
妖夢達は衝撃波を放ちファイアーライオンに攻撃する。四方八方から飛んでくる衝撃波を受けるもあまりダメージは通っていないようだった。怒ったファイアーライオンは妖夢達を灰にしようと高温の炎を吐き出す。鈴仙も弾丸で攻撃するも結果は同じだった。
鈴仙「あ、熱い………これじゃらちがあかないわ……」
蛮奇「クラクラしてきた………頭取り替えようかな………」
妖夢1号「10人だからできることが絶対にあるはず………私達の特徴を生かしたものが………!」
妖夢1号は何かを思いついたのか他の妖夢を見る。他の妖夢達もやることを察したのか頷きあった。
妖夢1号「2人にお願いがあります……隙を作ってください。一瞬で構いませんから。」
鈴仙「………さすがは剣豪、いい目つきだわ。」
妖夢1号「私は庭師なんですけどね………」
蛮奇「いいよ、隙を作るのは得意だから。」
鈴仙「んじゃ……行きますか!マインドシェイカー!!」
蛮奇「飛頭蛮の本領発揮よ!クローズアイショット!」
蛮奇が放つ閃光弾が警戒していたファイアーライオンの動きを止める。そしてその隙をつき鈴仙の狂気の瞳がしっかりと捕らえる。脳を揺さぶられ混乱気味になり足元がふらつく、そしてその隙を逃さず妖夢達が突撃する。
まずは2号と3号が暴れるファイアーライオンの動きを受け止める。マイペースな2号と勇敢な3号は臆する事無くその両足の猛攻を凌ぎきる。
次に5号と6号が炎や爪をよけてファイアーライオンを切り上げる。即断力に長ける5号と能力に長ける6号はスムーズに上空へ打ち上げた。
打ち上がったファイアーライオンを7号と8号が更に切る。戦いのセンスのある8号を7号が上手くサポートする。
4号と9号は弱点となった傷口を正確に狙い確実に動きを止める。器用な9号といつも冷静な9号にとって弱点をつくことは簡単なことだ。
妖夢10号「最後は私達で決めましょう!」
妖夢1号「これで………決めます!10人の心をひとつに!奥義、克己十天刃!」
1号と10号が体を突き刺し、ファイアーライオンは息絶えた。元々1人だったのか息もピッタリ合っている。
鈴仙「…………これで庭師なんだもん、疑っちゃうわ。」
蛮奇「これで熱さから解放される………先を急ごう、きっと悪夢の支配者もすぐ先。」
妖夢1号「ふぅ………さて、行きましょうか。」
少し開けた空間
ファイアーライオンを退け先に進むことにした一行。熱から解放され薄暗く開けた空間に出た。その奥には大きな扉がある。
鈴仙「いかにもって感じね。」
蛮奇「とっとと終わらせてしまおう。」
妖夢1号「悪夢はもう今日で終わり……行きましょう。」
『残念だけど、まだそうはいかないわ。』
突然暗闇から飛んできた深紅の槍が妖夢1号の頬を掠めた。現れたのは常闇の姫君、闇に溶け込む漆黒のカリスマ、レミリアのクローン、レプリカだった。
レプリカ「ハロハロー、皆様。ご機嫌いかが?」
妖夢1号「れ、レミリアさん………?」
レプリカ「まぁ半分合ってて半分外れ、私はレミリアお嬢様のクローンよ。」
鈴仙「それで?そのお嬢様がどうして私達の邪魔をするわけ?」
レプリカ「ここまですればさすがに誰かしら来るだろうとは思ってたわよ。もしかしたら仮面の騎士サマかなーと思ったけど………ま、今回は妥協してあげるわ。大人しく殺されなさい。」
蛮奇「いきなり死ねと………」
鈴仙「相変わらずね………そんなんじゃ友達できないわよ?」
レプリカ「ご心配なく。君主に友達なんて必要ないのよ。」
鈴仙「………こりゃ本人以上だわ。」