二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.42 )
- 日時: 2017/09/01 09:04
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
5・天に抗う者
グレイシャーストームの急速な冷気によりエネルギーをかなり消費したタイダリアスはレミリア達を食べようとしている。人が多い所へ行かないのはこの地をよく知らないことと一刻も早くエネルギーを獲たいことの表れか。攻撃も激しくなる一方でありレミリア達は必死でいつか来る滅びの時を待っていた。
美鈴「ひゃー!!どんどん激しくなってきますよ!!」
咲夜「しっかりなさい!耐えろっっつったのはあんたでしょ!」
メタナイト「また来るぞ!構えろ!」
レミリア「全く……とんでもない子ね。」
タイダリアスは長い体躯を生かし空中を凪ぎ払い体をしならせ襲いかかる。爪や牙を使っての攻撃や水泡と水槍の攻撃も激しくなっていく。水での攻撃は凍らせればなんとかなるが体を使った攻撃はどうしても避けるしか対処できない。なにしろ鱗が固くほとばしる白いエネルギーで覆われておりとてもじゃないが受けきれるものではないのだ。しかし確実にタイダリアスの生命力は落ちてきているのだが、どうしようもないときに隠された力を解放するのが竜なのだ。
美鈴「とてつもない程の気があの竜に向かってます、用心してください!」
メタナイト「空気が変わった………やつは次で完全に仕留める気だ。」
パチュリー「私の障壁や結界でなんとかなるかしら……」
咲夜「来ます!」
タイダリアスは目が眩むほどの閃光を放った。超新星爆発を思わせるほどの光と熱量を持ったブレスがレミリア達に向かい大地を抉る。
パチュリー「エメラルドメガロポリス!!ぐっ……押し戻されるわ、カービィ!私を支えなさい!!」
カービィ「ぽよよ!!」
レミリア「頑張ってパチェ!今はあなただけが頼りよ!」
ビルのような大きさのエメラルドを召喚しブレスの衝撃を抑えるもあまりの威力に押し戻されるパチュリー。そこにロボボアーマーの支えが加わり安定した守りを得た。エメラルドが押し破られたらまた次のエメラルドを呼び出す、威力と守りの真っ向勝負が続く。ブレスがだんだん弱くなってきているがパチュリーの魔力も底をつきそうだ。どちらかが力尽きるまでのデスレースの勝者は決まった。
『グオオオオオォォォォォォォォ…………………』
生命力を全て使い果たし、タイダリアスは力尽きた。それと同時にパチュリーも倒れこむ。
レミリア「パチェ、大丈夫!?」
美鈴「大丈夫ですか!?」
パチュリー「なんとかね………うぅ……グレイシャーストームといいエメラルドメガロポリスといい今日は魔力を使いすぎたわ…………」
メタナイト「どうやらエネルギーを全て使い果たしたようだな。」
咲夜「終わった……ようですわ。」
タイダリアスとの激闘の跡は凄まじいものだった。抉れた大地、凍った波、改めてタイダリアスの脅威を目の当たりにしたのである。そして紅魔館の瓦礫の下から三姉妹がひょっこりと顔を出した。どうやらブレスの予兆に気づき急いで穴を掘って隠れたらしい。
ルナサ「………終わっ………た?終わったの?」
レミリア「ええ、終わったわよ。」
メルラン「やったー!お疲れ様ー!!」
リリカ「うわ………すごいね………」
咲夜「避けるのに必死であなた達のことすっかり忘れていましたが……まさか穴を掘って生き延びるとは。」
メルラン「力仕事はすっかり慣れちゃった!これからはリフォームも仕事にいれちゃおうかしら。」
レミリア「そのうち無人島とか開拓したりしてね。」
その日の翌日、グレイシャーストームの冷気の影響か、なんと雪が降ってきたのだ。昨日までは薄着だった一同は冬服を引っ張り出して修復にあたる。やかんひとつだけでもなかなか温かい。
レミリア「まさか雪が降るなんて……今度は冬休みね。」
パチュリー「もう十分休んだでしょ?そろそろ出発すればいいのに。」
美鈴「そうですよ、ルナサさん達もいますしここは私達に任せて安心して世界を救って下さい!」
レミリア「………それもそうね、じゃあとっとと準備するわよ!」
リリカ「お気をつけてー!」
波瀾万丈の夏休み、十二分に羽を伸ばしきったレミリア達は再び幻想郷を救う旅に出発した。