二次創作小説(新・総合)

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.47 )
日時: 2017/10/10 19:26
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)

frontstory >>46



39・奇跡を超えた奇跡



異空間

ミラクルマターの変化とバリアに苦労しながらも攻撃を当てていく早苗達。リボンは攻撃技を持っておらず避けるので精一杯だった。

ミラクル「いつまでも逃げてばかりでは我には勝てん……奇跡変化、針!」

今度はオレンジのトゲトゲに変化し、四方八方にトゲを刺しまくる。早苗達の位置は認識しておらず闇雲にトゲを刺しているようだ。早苗達は隙間を縫うようにトゲを避ける。

早苗「おっと………よっと………このくらい、弾幕に比べたら全然平気です!」
雛「こんなことになるんだったらもっと動きやすい服に着替えるべきだったわー!」
リボン「前に戦ったときは規則性があったんですが……やはり強くなってますね。」
雛「何か、針!針………ええと、どこよー!」

早苗「臨、兵、闘、者…………」

早苗がトゲを避けながら呪文を唱え、指で空をなぞる。

早苗「列、在、前…………秘技、九字刺し!!」



するとどこから来たのか、針のような細いレーザーが格子状に重なりミラクルマターを突き刺した。体勢を崩しトゲを出さなくなったミラクルマターに更に小さな光が何個も突き刺さる。さすがにこれだけでは沈まないが、ミラクルマターに大きなダメージを与えた。

ミラクル「グ……ググ……まだだ、まだ消えはしない。奇跡変化、氷!」

氷の塊が三角の氷を纏って突進攻撃をしかける。相当な冷気を伴っているため通った後はとても肌寒い。その上早苗も雛も氷属性を持つ攻撃を持っておらず避けることしかできないのである。
そしてその状況を打破するのはまたしても雛の突拍子もないアイデアである。雛はいきなりミラクルマターの周りにある三角の氷に飛びついたのである。

早苗「ひ、雛さん!?何を……」
雛「ダイヤモンドを削るのはダイヤモンドって言うでしょっ!!そいやっ!!」

雛は持ち前のガッツで氷をミラクルマターにぶん投げた。本体に少しヒビが入りダメージとしてはまずまずだった。

ミラクル「フン、なんとも信じがたいパワーだ。しかし、これならどうかな………?奇跡変化、岩!」

今度は巨大な岩に変化したミラクルマターは呼び出した岩を隕石のごとく落下させる。岩は大きさに合う以上の重さでありなかなか持ち上げられそうにない。更に隕石を落とすだけでなく、本体も早苗達を押しつぶさんと襲いかかる。

早苗「大地の力とあらば私の出番!五穀豊穣、ライスシャワー!!」

早苗は手を掲げると無数の光の弾が雨のように降り注ぐ。それは大地の力の結晶であり神の力によってもたらされた奇跡の結果でもある。無数の弾を浴びたミラクルマターはかなりのダメージを受けてしまっていたにも関わらず、その口調は余裕さえ感じられた。

ミラクル「どうした?まだ我はここにいるぞ………奇跡変化、電!」

巨大な光る玉に変化したミラクルマターは大きなレーザーを照射する。レーザーは壁や本体に当たって跳ね返り乱反射しながら飛んでいくため常に全方位に向けて注意する必要がある。レーザーは避けなれている早苗だが、こうなってしまってはなかなかそうは行かない。

早苗「レーザーですか………フフッ、おもしろいですね……」
リボン「弾数も増えてますね……」
雛「それでも早苗はまだまだ余裕そうな顔をしてるわ……さすがは巫女、と言った所かしら。」
早苗「明るすぎる夜を見せてあげましょう!」

早苗の近くに2つの玉が現れた。2つの玉は強烈に光りだしレーザーを周りに放出する。その密度は非常に高く真昼と勘違いしてしまうほどである。しかし早苗の後ろにも飛んでいくので雛とリボンにも被弾の可能性が出てくるが、ミラクルマターのレーザーをかき消すほどの威力は凄まじいものだった。









ミラクル「さて、あらかた我の奇跡は出し尽くしてしまった、か………」

今の所ミラクルマターの起こした攻撃は早苗と雛の技で対抗ができる。その中で対処できない切と氷でもパーツや氷を投げてしまえば勝てないこともない。その上岩や電、針や爆で攻撃すれば倍以上のダメージとなって返ってくる。ミラクルマターの方が圧倒的に不利なのだが、まだまだ倒れる気配が無い。むしろ後から凄い技が来るのではと不安になってしまうほどである。

雛「手の内は全てさらしたし、私達はそれに対抗できる。あなたの負けよ!」
ミラクル「確かに……出し尽くした、とは言ったが……負ける、とは言ってはいない。むしろこれぐらいの方がちょうどよいぐらいだ。」
リボン「ど、どういうこと………?」

ミラクル「……ミックス能力が使えるのはカービィだけでは無くなった、ということだ。」

そう言うと突然ミラクルマターの体が光りだした。

ミラクル「見せてやろう、奇跡の真髄を……ダブル奇跡変化、炎切!!」





早苗達の前に現れたのは勢いよく燃え盛る大きな剛剣だった。炎と切、2つの奇跡を織り混ぜたその姿に早苗達は驚愕した。今までの単調な姿とは違い、明らかに攻撃は複雑化する。恐らく今までのように簡単に攻略させてはくれないだろう。

ミラクル「まだ、始まったばかりだ………」

剛剣と化したミラクルマターは空気を切り裂き炎の竜巻を生んだ。その威力は激しく早苗達は巻き込まれてしまう。

早苗「うぅ……まさか、こんなに強いなんて……」
リボン「あっちが2つなら、こっちも2つ、いや3つです!」
雛「ど、どゆこと?」



リボン「起こすんです、2つの奇跡を上回る奇跡を、私達で!!」



リボンの持つクリスタルが輝きはじめ、そして変形した。リボンの持つ願いのエネルギーにクリスタルが応えたようだ。

リボン「私だって、戦えるんです!」
ミラクル「ほう、かつてゼロツー様を打ち倒したというそのクリスタルで刃向かうとは……これも何かの因縁か。しかしカービィがいない中、そんな力に意味はない。」
早苗「それならば、私達が全力を以て代わりとなるだけです!」
雛「たった2つぽっちの奇跡なんてひっくり返してやるわ!!」
ミラクル「よかろう………ならば迎えるがいい、極上の奇跡によってもたらされる終焉をな。」