二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.58 )
- 日時: 2017/12/17 11:16
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory>>56
43・霊夢のサイボーグ退治
材木工場
グラスランドをハルトマン社から奪還するために材木工場に潜入した霊夢達。工場長室で出会ったのは社長秘書のスージーと改造された泥棒のタックだった。改造されたタックは機械によって暴走しており霊夢達に襲いかかる。
タック「ヒョーーーー!!!」
霊夢「わっ!ハルトマン社ってえげつないことするのね……まぁ今に始まったことじゃないけど。」
リック「オイラ達だって死に物狂いで森を奪還するためにここまで来たんだ、絶対にブッ倒してやる!」
クー「すぐに……ケリをつけてやる!」
タックは5本のアームを使って霊夢達を捕まえようとする。リックはアームをがっちり掴み、その隙に霊夢とクーは鋭い攻撃を本体に放っていく。しかしサイボーグとなったタックには効いていないようだった。その上だんだんとリックの掴みを回避したり、余ったアームを使い札や羽を防いだりしている。そのうち霊夢達の攻撃は当たらなくなってしまった。
クー「あいつ、戦っているうちに学習しているのか?」
リック「なんだって!?そんなの反則じゃんか!」
霊夢「だったら新しい方法で攻撃するまでよ、夢想妙珠!」
霊夢は祈祷をすると背後の空間に魔法陣が生じ、色とりどりの光の玉が現れた。タックは光の玉を防ぎきれずそこそこのダメージを食らう。リックは摩訶不思議な霊夢の新たな攻撃方法に子供のごとく興奮していた。
リック「すっげー!今のかっけぇなー!」
霊夢「興奮してる暇があったら攻撃!これもどうせ何回かやったらすぐ対処されるわ。」
クー「お、おい……なんだか様子が変だぞ。」
そこそこのダメージがトリガーとなったのか、機械仕掛けのアームが外れ、高出力のレーザーカッターが現れた。5本のカッターを巧みに操り踊るように空間を切り刻む。霊夢達が避けて壁や床にカッターが当たり抉るような切り跡ができていた。他にも回転切りやジャンプ切りなど応用を効かせた攻撃方法も使ってくる。
リック「おわぁぁ!?こんなのに当たったら丸焦げになっちまうぞ!」
クー「丸焦げで済めばまだいい方だろう、しかしところどころ札や羽が当たっている。夢想妙珠が記憶装置に傷でもつけたか?」
霊夢「でもその分攻撃も激しくなってくるわ……もう一回やればなんとかなるかしら?夢想妙珠!」
もう一度夢想妙珠を放つが何個かはカッターで切られてしまった。
霊夢「嘘ぉ!?」
クー「ボーっとするな!来るぞ!」
時間が経つに連れてタックは霊夢達の行動を分析しそれにあった対応をしてくる。さらに霊夢達の行動を予測し避けづらい攻撃を何度も放ってくる。古い記憶を消去して常に新しい記憶を生み出しているので避ける方法を忘れたが、それを上回る攻撃力を以て霊夢達を倒しにかかっている。夢想妙珠も次は完璧に避けられるかもしれない、もはや霊夢達はなすすべが無かった。
霊夢「なんて力なの……」
リック「は、腹減った……」
『何やってんのあんた達!へばるにはまだ早すぎるんじゃないの?』
よく聞く強気な女性の怒鳴り声の後で背後からインベードアーマーが飛んできた。タックは問題なくインベードアーマーを切り捨てるが、既に後ろから黄緑色の影がタックに迫り、体当たりをかましていた。
チュチュ「よくやったわよピッチ!!」
ピッチ「はぁ……怖かったです……」
霊夢「あんた達、どうしてここに?」
ナゴ「お主らが出発したあと、吾が輩らも後を追ったのだ。いざというときに助けられるようにな。」
そう、いつの間にか仲間が勢揃いしていたのだ。
チュチュ「さーて、やるわよ皆!カイン!」
カイン「わ、わかったんだな……」
カインは大きく口を開けるとチュチュが中から爆弾を取り出した。チュチュやナゴは爆弾を投げ、ピッチはもう一度体当たりをしてタックの隙を作ろうとする。
チュチュ「ほら、ボケッとしてないで攻撃なさい!」
リック「おっしゃ!ありがとな!うおおおお!!!」
クー「フッ……流石だ。」
霊夢「今度はスゴいの食らわせてやるんだから、皆、時間をちょうだい!」
タックも援軍は予測できず多方面からくる攻撃を捌くだけで精一杯だった。そして計算をしすぎたのか、だんだん身体から煙が立ち上るようになった。煙は白から黒へ、まただんだん太さや本数が増え、ついには火花も出てしまい、動きが鈍くなってしまった。
リック「おっ、なんかノロくなってきたぞ!」
カイン「ば、爆弾、無くなったんだな……」
チュチュ「霊夢!早くなさい!」
霊夢「オッケー、これで決めるわ!」
霊夢は印を素早く結ぶと高くジャンプし札を投げた。投げた札は特殊な紋様を描くように等間隔にタックの周りに貼られていく。
霊夢「八方鬼縛陣!」
霊夢がそう叫ぶと札と札とが繋がり一つの魔法陣となり、そこから鎖が出てきてタックの体を捕らえた。しばらくすると魔法陣から光の玉がわき上がり縛られているタックめがけて一気に降り注ぐ。身動きがとれず直撃を食らったタックは床に倒れ伏していた。
タック「ガガ……ヒョ……ヒョ…ガ……ガ……」
立ち上がろうとするタックだったが、ボロボロになったレーザーカッターのパーツに当たり、工場長室を吹き飛ばすほどの爆発を起こして散っていった。霊夢達はなんとか爆発の直撃を免れ他の社員達の攻撃を回避しながらも脱出を果たした。
リック「これで……終わったんだよな?」
霊夢「あれは鬼を縛るほどの力を持つ技よ、そうそう耐えられるもんじゃないわ。」
ナゴ「やれやれ、ようやく一休み………」
材木工場を後にした霊夢達。しかし、霊夢達の背後に現れたのは大きな木の姿をしたサイボーグだった。
タックらしき声『ヒョ…ガガガガ……ヒョガガガガガガ……ガガーーーー!!!』
クー「……どうやらまだやることがあるらしいぜ。」
リック「冷静に言うなよ!オイラわけわかんねぇよ!」
クー「たぶん、タックのマシン部分が工場のパーツや材木をひたすらマージしてできた結果だろう。何がなんでも俺達を倒したいみたいだな。」
霊夢「悪霊が他の怨念を取り込んで凶暴化するのと同じ仕組みみたいね。」
カイン「ま、まるでウィスピーウッズなんだな……」
リック「お、おい……あれドリルじゃねえか?逃げろーー!!」
タックボーグを倒しグラスランドを取り戻したと思ったのもつかの間、今度はウィスピーボーグが現れ再び霊夢達に襲いかかったのである。