二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.60 )
- 日時: 2017/12/29 21:44
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>49
おまけ
shadowofrose
3・元の世界の話
ダークタランザが鏡の世界に来てからしばらく経ち、こいしはふとダークタランザ達の元の世界についての話がしたくなった。鏡の世界の住人達のモデルが気になるのである。
こいし「ダークメタナイトさんには元の世界のモデルがいるんだよね?」
ダメタ「そうだな。それと、ダークでいい。メタナイトまでつけると長くなるだろう。」
こいし「いいの?ありがと!でもダークさんのモデルかぁ……なんか清く正しい王家の騎士って感じかな?」
ダメタ「……確かにアイツは正義の騎士だ。だがそれ故に独りよがりになりがちだ。逆襲だって企てたこともある。」
こいし「逆襲!?」
ダメタ「あぁ。堕落に満ちたこの世界を変えるっつってな……」
こいし「へぇ………」
こいし「ブラックデデデさんにもモデルがいるの?」
ブラデ「あぁそうだぜ、あとブラデでいい。長いだろ。」
こいし「あ、ありがと……ブラデさんのモデルかぁ……なんか部下思いでおおらかな感じ!」
ブラデ「まぁ間違ってはいないな……でもなぁ、アイツ人の食べ物強奪したりするからなぁ……」
こいし「強奪!?」
ブラデ「あぁ、どこぞのヒーローにコテンパンにされたらさすがに懲りたみたいだがな。」
こいし「へぇ………」
こいし「ねぇ、シャドーちゃんのモデルってどんななの?」
シャドー「むにゃ……んー、あんまり変わらないんだよね。」
こいし「そうなの?」
シャドー「うん、表も裏もないのんびり屋さんなんだ。」
こいし「表も裏も無いって珍しい性格だよね。」
シャドー「まぁ元の世界があきれかえるほど平和な世界だからね……」
こいし「へぇ………」
こいし「ダタラのモデルは絶対に忠実な僕って感じがする!」
ダタラ「その前になんでミーは呼び捨てなのか話してほしいのね。」
こいし「それでいてたとえ主に見限られても頑張って捧げものとか贈りそう。」
ダタラ「お嬢さん?聞いてる?」
ブラデ「そういやお前の姉ちゃんってどんな奴なんだ?」
こいし「お姉ちゃん?お姉ちゃんは優しくて、頭がよくて、よく皆をまとめてるんだ!」
ダメタ「妹ご自慢の姉ってやつか。」
こいし「そうなの!それでね!それでね!」
こうしてこいしのお姉ちゃん自慢はこいしの気が済むまで延々と行われた。
こいし「ふぅ……これくらいかな?あれ、皆どうしたの?」
ブラデ「いや、長ぇよ!これ半日くらい経ったんじゃねえか?」
ダメタ「それほどまでに姉のことが好きなのだろう、許してやれ。」
こいし「私達はさとり妖怪だから皆に嫌われて生きてきたの……私はそれに耐えられなくて瞳を閉じちゃったけど、お姉ちゃんはそうじゃなかった。お姉ちゃんは私よりもずっと、ずーっと強かったんだ。その頃からか、私はお姉ちゃんの影になってた。」
シャドー「でもまぁ、こいしちゃんはこいしちゃんだから、無理にお姉ちゃんと比べなくてもいいんじゃない?」
ダタラ「ああ、なんという悲劇的な運命なのでしょう!変わってあげられるのならぜひとも変わってあげたい!」
ブラデ「やめとけお前自殺するぞ。」
ダタラ「ひどい。」
こいしは姉への劣等感によりどんどん姉の影に隠れてしまった。知ってか知らずか手にいれた能力により自分にも行き先がわからないほどの気まぐれ屋となり、今でも姉を心配させてしまっているのだという。こいしが『劣等』により影となってしまったのなら、ダークメタナイトは独りよがりの正義から生まれる『独善』、ブラックデデデは身勝手な暴威から生まれる『傲慢』、シャドーカービィは純粋すぎる心からなる『白痴』、ダークタランザは主の見限りを怖れる『懐疑』によって影となったものである。こいしもだんだん住人達に染まってきたのだ。
ダメタ「なら、お姉ちゃんに見せてやらねぇとな……私一人でもやれるんだぞってところを。」
こいし「うん……そうだね。」
ブラデ「だったらほれ、またかかってこい。弾幕ってのもなかなか面白いもんだな!」
シャドー「じゃあ僕……寝る。」
ダタラ「では、ミーは修行後の体に染みる紅茶でも入れましょうかね……」
影は影なりに経験を積み重ねる。モデルの力量に追いつけるように、自分自身の土俵にしっかりと入れるように。
こいし「お姉ちゃん……私、頑張るからね。」