二次創作小説(新・総合)

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.64 )
日時: 2018/01/28 00:22
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)

frontstory >>63



47・煌めきの地



水晶の畑

しばらく疲れをとったあと、一行は水晶の畑を進んでいく。地底湖の近くなのかやたら水が多く日が差さないためかなり冷たい。当然沈んでいる宝箱もあるのでその度に潜って取る必要があり、事前調査を行っているチューリンは寒そうに体を震わせていた。

ドロッチェ「先人達は乱雑に生えた水晶の迷路や湖でさえも宝の隠し場所にするとは、よほどの探検好きなようだな。」
魔理沙「へ、へっくちっ!!うぅ……それにしても寒いぜ……もう長いこと水に使ってたからなぁ。」
ドロッチェ「俺のマントを貸そうか?気休めにはなるだろう。」
魔理沙「ネズミ臭くなるからパスだ。」

水晶の畑だけではないが、お宝には値打ちものとそうでないものがある。苦労して手にいれたのにガラクタであったり、すぐそばに落ちていたものが高価なものだったりと様々なケースで手に入ることもある。しかしほとんどの場合は真逆のケースであることが多い。例をあげると

ドロッチェ「どうやらこの湖の先に宝箱があるらしいんだが、流れがあって進めないらしい。」
魔理沙「なら私が取ってきてやるぜ、もう泳ぎにも潜りにも冷たい水にも慣れてきたからな。」

しばらくすると魔理沙が湖から宝箱を拾い上げた。慣れた手つきで宝箱をピッキングすると、そこにあったのはMと書かれたバケツだった。

ドロッチェ「これはどうやらハズレのようだ。」
魔理沙「緩やかな流れだったから割と楽でそれほど悔しくはないけど……ちくしょーーー!!!」
ドロッチェ「……悔しいんじゃないか。」

カーン!とバケツが叩きつけられる音が虚しく響いた………



ドロッチェ「どうやらこの湖の先に宝箱があるらしいんだが、流れが急すぎて行けないらしい。」
魔理沙「またガラクタなんじゃないのか?」
ドロッチェ「宝箱は開けてみないとわからない。さぁ、行くぞ!」

魔理沙とドロッチェは激しい流れに揉まれつつも進もうとするが、流れが激しすぎて戻されてしまう。

魔理沙「ぷはぁっ!!はぁ……はぁ……本当にあんのかよ!」
ドロッチェ「そう思ってチューリン達に別の道を探してもらっている。しばらくすれば戻ってくるさ、お茶でも飲んで落ち着くといい。」

別の道を探していたチューリンが戻って報告する。少し回り道になるが激しい流れの先に出る道があるのだという。

ドロッチェ「よし、ではさっそくそこへ向かうとしようか。」
魔理沙「今度はちゃんとしたお宝なんだろうな?」
ドロッチェ「開けてみないとわからないから宝探しは楽しいのさ。」

チューリンの案内の通りに先に進み湖に入る。すると激しい流れに乗るような感じで宝箱にたどり着いた。すっかり疲弊した魔理沙が宝箱を開けてみるとそこにあったのは金メダルとはまた違った輝きを放つ黄金の金貨だった。

魔理沙「き、金貨じゃねえか!」
ドロッチェ「これは……一万はかたいだろうな。」
魔理沙「やったぜー!苦労した甲斐があった…な……」
ドロッチェ「魔理沙……魔理沙?」

魔理沙は安堵すると疲れが溜まったのかぐっすりと眠ってしまった。冷たい水の中を何度も何度も泳いだ彼女の体は相当疲れていたようだ。

ストロン「寝てるねぇ。」
ドロッチェ「ここの寒さは懐かしいがさすがにこたえる……」
ストロン「僕らのアジトが寒いところにあるからかもねぇ。あそこ誰も来ないし。」
ドロッチェ「久しぶりに戻ってみるのもいいか、大掃除は必須だろうがな。」

そう言うとドロッチェは眠っている魔理沙にマントをかけた。チューリン達も固まって眠っている。ドロッチェが時計を見るともう深夜を回っていた。

ドロッチェ「すまないが交代で見張りを頼まれてくれないか?先にお前が寝て構わない。」
ストロン「いいよぉ任せて。」











魔理沙「ん……ぅん……あれ、私寝てたのか……」
ドロッチェ「おはよう魔理沙、いい夢は見れたかな?」
ストロン「おはよ〜………」

魔理沙はドロッチェのマントがかけられていたこととそばに赤い宝石が置いてあったことに気づく。赤い宝石は握るとほのかに暖かい。

魔理沙「これ……」
ドロッチェ「ああ、そいつは炎の勾玉といってな。君が寝ている間に見つけたものだ。」
魔理沙「……そっか、ありがとな。」