二次創作小説(新・総合)

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.77 )
日時: 2018/10/11 08:52
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: aFJ0KTw3)

frontstory >>76



58・つわものの夢



セントラルタワー

立ち塞がったぬえを倒した一行は妙蓮寺と白蓮を取り戻すためにセントラルタワーに乗り込んだ。首がいたくなるほど高く、警備が厳重であるため最も重要な施設であることがわかる。そしてそんな一行を招くかのように自動ドアが開いた。兵士もおらず足音だけが響く廊下を進むと厳重なエレベーターが口を開けて待っていた。緩やかな振動と高まる鼓動、上に上がる感覚を感じながら一行はギャラクティックナイトの待つ最上階へとたどりついた。メタナイトがドアに手をかける前に最後の問いをかける。何しろ相手は銀河最強の戦士、半端な覚悟では勝てるはずがないからだ。

メタナイト「ここから先は死闘になる、覚悟はいいな?」
カービィ「ぽや!」
レミリア「侵略者には早く出ていってもらいたいからねぇ。」
咲夜「奴らは幻想郷にいてはならない人達ですから。」
響子「わ、私も頑張ります!」
村紗「ぱぱっと片づけて聖を取り戻すんだ!」
一輪「ええ、立ち止まってはいられないわ!」
星「皆さんと一緒なら、負けることなんてありません!」
ナズーリン「私達の手で……救うんだ!」
メタナイト「よし……では開けるぞ。」












最上階

星を割り、神を挫き、竜をも殺す古の戦士。強さのみを極め続けた彼の前に何人も阻むことはできず、剣の錆びとなっていった。覚めては戦いを繰り返し、彼は慈悲を持たなくなった。白く艶めく武装と純白の羽を持ちながらも彼の心は闘争と破壊に満ちていた。そして彼は大切なものを取り戻さんと決起した一行と対峙する。ギャラクティックナイトの仮面の奥の目は笑っていた。

レミリア「敵をここまで通すなんてなめたことしてくれるじゃない。」
ギャラク「あいつらにやられるようでは私には勝てん、そしてお前達はあいつらにはやられん、それだけのことだ。」
メタナイト「ギャラクティックナイト……やはり貴様だったか、だがなぜ貴様が従うなんてことを……。」
ギャラク「この世界は猛者で溢れている。古の大戦ぶりに躍動したさ。略奪なんてどうでもいいと思っていたが、お前達の行動を見て気が変わった。」

後ろを向いて話していたギャラクティックナイトだったが一行に振り向き、武器を構えた。一行もまた武器を構える。場の空気が一瞬にして張りつめた。

ギャラク「いつの時代も略奪されるのは弱き者だ。お前達もこのままでは永遠に略奪されるままだろう。だから私の元へ来たのだ、違うか?」
村紗「そうよ!だから大人しくここから出ていきなさい!」
一輪「あの時の借りは返してもらうわ!」
ギャラク「………いいだろう、私を楽しませることができるか試してやる。」






メタナイト「はぁっ!」
ギャラク「フン。」

2人が一気に間合いを詰め武器で競り合う。メタナイトの背後から咲夜とレミリアがナイフと槍を投げて応戦する。それに気づいたギャラクティックナイトは距離をとり一振りで攻撃を防いだ。そして間髪入れずに一輪と村紗が攻めていくが、やはり簡単に受け止め、アンカーを弾き飛ばし村紗に連撃をしかける。

ギャラク「まずはお前からだ。」
咲夜「させない!」

咲夜が村紗の体に飛び込みギャラクティックナイトの突進を防いだ。ついでに飛んでいったアンカーを時間を止めて回収してくれた。

村紗「ありがとう!」
咲夜「まだ来ます、油断しないで!」
ギャラク「ほう、だがこれなら耐えられるか?」

ギャラクティックナイトは飛び立ち武器を構えた。すると周囲にエネルギーが集束し始め剣の形をなした。そして号令とともに四方八方へ剣が反射し遅い来る。

星「あなたはそっちを!」
ナズーリン「了解!」
響子「ここは私が!すぅ………」
メタナイト「みんな伏せろ!」

2人の魔法で剣から守り、響子の叫び声で剣をかきけした。レミリアは単身で突撃するが、やはり簡単に受けきられてしまう。抗いきる一行にギャラクティックナイトは更に昂った。

ギャラク「沸き立て。」

武器を天に掲げると地面からエネルギーの棘がまるで下から上に行く雷のごとく激しく一行に突き刺さる。防ごうと思っても防ぎきれず、一行は防戦一方の戦いを強いられていた。

ギャラク「……まだ生きるか。」
ナズーリン「う、うるさい!私は絶対に取り戻すんだ!」
ギャラク「いいぞ、そう来なくては。」

ナズーリンがペンデュラムを巨大化しギャラクティックナイトにぶつけようとしたが、思いきり弾かれてしまい、ペンデュラムが砕け散ってしまった。そしてそのままナズーリンの胸に深い一撃を与え壁まで吹き飛ばした。

メタナイト「……やはりあの力を使うしかないのか……」
レミリア「そうね……けどいいの?」
メタナイト「可能性があるなら、私はそれに賭けたい。」
レミリア「わかったわ。」

レミリアは唇に指を当て、上に構えた。するとそこから赤いオーラが立ち込め一行を包み込んだ。一行は体から力が沸き上がるのを感じた。カービィもそれに呼応しレミリアと同じ翼が生えた。

ギャラク「吸血鬼の力か……いいぞ、もっと私を楽しませろ。」

一行の攻撃が激しくなるが、それでもギャラクティックナイトは攻撃をいなしきる。メタナイトの背後からの攻撃にもレミリアの奇襲にも対応し、隙を与えることはない。

メタナイト「ぐっ……」
レミリア「ほらぁ、大丈夫?」
メタナイト「ああ………」
村紗「だめ、なの…?」
ギャラク「………………………」














どこかのダクト

小傘「あれ?ここどこだろ?迷っちゃったかなぁ……」

ひとり寂しくリベンジに燃えていた小傘。停電騒ぎの混乱に乗じて自分もダクトに忍び込んだのだが、ひたすら上に行くばかりで完全に迷ってしまった。これ以上上には行けないのでここが最上階だと思われる。ふと、ダクトのすきまから赤いオーラが漏れ出すのを感じた。

小傘「これは……この下で誰かが戦ってるのね!それなら私も……ちょっ……ちょっ固いな……外れない……んしょ……よいしょ……あーもう!フォゴトゥンインレイン!」

小傘は大雨を降らしその水圧でダクトを破壊し最上階へと降り立った。そこは丁度ギャラクティックナイトの真上であった。そしてそれにも気づいてきたかのように武器を天にかざし、小傘がそれに突き刺さった。突き刺された小傘は武器でぶん投げられ一行の元に飛ばされた。

小傘「ぐふっ……痛いよぉ………」
咲夜「ちょっ…大丈夫!?」
小傘「へーきへーき……私タフだから……あれ?傷が癒えてく………」
レミリア「あなたも恩恵を受けてたのね……ほら、戦いなさいあなたも。」
ギャラク「……ゴミが紛れ込んでいたようだな、すぐに掃除するとしよう。」
小傘「ゴミって言うな!もう怒ったぞ……私の力を見せてやる!」
メタナイト「…………………」

突然メタナイトがギャラクティックナイトに向かって突進を繰り出した。それは風が巻き起こるほどの衝撃でギャラクティックナイトは軽く吹き飛んだ。

ギャラク「……夢が、叶いそうだ。」
メタナイト「行くぞ、反撃開始ダ。」

そしてメタナイトの瞳が揺らぎ始めたことに本人を含め誰も知ることはなかった。