二次創作小説(新・総合)
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.78 )
- 日時: 2018/11/11 12:08
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: aFJ0KTw3)
frontstory >>77
59・紅の契約
レミリアの加護を受けた一行はほんの少しずつではあるがギャラクティックナイトを抑えている。しかし技量ではまだ彼の方が上であることは戦況から明らかだった。彼は余裕そうに構えている。
ギャラク「どうした?吸血鬼の加護とはそんなものか?」
レミリア「私の加護を受けても仮面を傷つける程度……こんなチートじみたやつは初めてだわ。」
咲夜「諦めてはなりませんわお嬢様、私達の終わりは幻想郷の終わり。今私達にできることは死ぬ気で侵略者を倒すのみなのです……」
村紗「ねぇレミリア、もっとかけることできないの?」
レミリア「出来なくはないわ。でも限界まで行くと丈夫な妖怪でも耐えられなくなるわよ?」
ナズーリン「それはキツいな………」
星「…………いきましょう。」
ナズーリン「しょ、正気かい?」
村紗「当たり前だよ……大好きな聖を救うためだもん……!」
一輪「体が壊れることくらい…承知の上よ!」
メタナイト「………だそうだ。」
レミリア「はぁ……どうなっても知らないわよ!」
レミリアは手の先に力を集中させ、上に掲げて解放した。紅く強いオーラは一行の傷を癒し、痛みすら消していく。体の底から強い力を感じつつも、その力に振り回されそうになってしまう。増幅された魔力をうまく慣らし、武器に宿してギャラクティックナイトにもう一度立ち向かった。
ギャラク「ほう……面白い。」
禍々しくなったアンカーはギャラクティックナイトを軽く弾き飛ばし、紅くなった拳はより強く彼を殴り飛ばした。明らかに先ほどとは力の差が縮まり、彼を追い詰めていく。しかしギャラクティックナイトはまだまだ本領を発揮していないかのように見えた。
咲夜「これなら!」
レミリア「えいっ!」
小傘「押し流せー!」
紅いナイフは的確にギャラクティックナイトの装甲を削り、強く鋭くなったグングニルと大量の紅い水
はギャラクティックナイトを押し退けていく。彼の仮面の奥の目はやはり笑っていた。それが一番顕著なのはメタナイトとカービィの刃を受け止めていた時だった。
ギャラク「面白い………やはりこうでなくては。」
メタナイト「まだ、コンなものではナい!」
カービィ「たや!」
レミリア「今よ!そのまま押さえてて!」
咲夜「はあっ!」
メタナイトがギャラクティックナイトと拮抗している隙をついてレミリアと咲夜が横から一気に間を詰めて攻めていく。素早い動きに翻弄されながらもギャラクティックナイトは2人の猛攻を耐え抜き、メタナイトの攻撃も吹き飛ばす。そして後ろから強大なレーザーと大きな拳がギャラクティックナイトを吹き飛ばした。村紗と一輪、星は覇気に満ちながら前線に進んでいく。聖を救うという意思が共鳴しているのか、レミリアの加護によって引き出された力を最も引き出していた。
村紗「聖は私達が助ける!はあぁぁ………轟沈アンカー!」
星「これで……ジャスティスタイガーファング!」
一輪「いくわよ!拳骨メテオスマッシャー!」
大きく尖った重量感のあるアンカーはギャラクティックナイトの武器にぶつかると大きな衝撃波を生み出し、宝塔から放たれた虎の顔の形をしたレーザーは彼をまるごと包み込み、隕石のように大きなレーザーは空間を押し揺るがした。強力な攻撃の応酬に彼はとうとうダメージを受けた。
ギャラク「なかなか楽しめた………しかし時間切れだ。」
レミリア「何を言って……」
兵士「ギャラクティックナイト様、聖白蓮の洗脳化が完了致しました。」
ギャラク「ご苦労。」
村紗「……え?」
兵士からの連絡が入り、それを聞いたギャラクティックナイトが出したのは撤退の命令だった。
星「そんな……聖が洗脳なんて………」
ギャラク「彼女は最後まで私と戦い続けた。体が傷つこうと精神までは屈しなかった。だから彼らはものにするのに時間がかかっていたようだ。」
レミリア「もしかして全力を出さなかったのも…」
ギャラク「ただの時間潰しだ。」
村紗「嘘、嘘だよそんなの………」
ギャラク「もともとここはその為に造られた様なものだ。無論侵入者への対策も考えていた。電源を切られても洗脳装置がある棟だけは別稼働しているようにな。聖白蓮は間もなく無慈悲な戦士となるだろう。今はまだ精神が安定していないだろうが、時期に仕上がるだろう。」
ギャラクティックナイトはそう言うと持っていた武器で空間を開き逃走しようとした。
ギャラク「ここにはもう用は無い。お前達をここで殺してもいいがそれも面白くない。その力が無くとも私を殺せるぐらいにはなるがいい。」
そう言うと彼は空間の中に入り消え去った。その後大きなプロペラの音が聞こえ兵士達は全て退散した。管理する者がいなくなったためここもすぐに廃墟となるだろう。
村紗「ま、待ちなさ………うっ!?」
咲夜「こ、これは………」
星「ま、魔力がうずいて……あぁっ……!!」
レミリア「出たわね……副作用が……」
レミリアの加護の副作用により苦しみ出す一行、魔力の奔流が体中を駆け巡り、気を抜くと爆発しそうな痛みに耐える。それが収まるのはいつだったか、とにかく一行は耐え続けた。
星「結局聖を取り戻すことはできませんでしたね……」
村紗「洗脳って……そんなのないよ……」
一輪「でも聖が帰る場所を取り戻せたのは大きいわ。」
村紗「こんな機械チックになっちゃったけどね。」
なんとか妙蓮寺を取り戻せた一行だったが、その主の白蓮は未だに敵の手に渡ったままだった。
ナズーリン「ありがとうね、手を貸してくれて。」
レミリア「構わないわ、私達の世界が他のやつらに好き勝手させられてるのがたまらないだけよ。」
メタナイト「今は手を取り合うべきだ。直に我らも別のところへ行くだろう。」
咲夜「さぁ、そろそろ旅に戻りましょうか。」
ナズーリン「……気をつけていきたまえよ。」
響子「応援しています!」
小傘「頑張ってね!」
一行は妙蓮要塞を後にした。白蓮を救いたいという願いを背負い、更に先へと進んでいく。