二次創作小説(新・総合)
- chapter0 プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2022/07/12 14:09
- 名前: 雪雨 (ID: 9s66RooU)
ぼんやりと“それ”を見上げる。
“それ”はまるでその世界の中心だという風にそこにあった。
『私立 希望ヶ峰学園』。
そこは、あらゆる分野の一流高校生を集め育て上げることを目的とした、政府公認の超特権的な学園。
何百年という歴史を持ち、各界に有望な人材を送り続けている伝統の学園らしい。
国の将来を担う“将来”を育て上げることを目的とした、まさに、“希望の学園”と呼ぶにふさわしい場所だ。
この学園の入学条件は二つ——――――――。
“現役の高校生であること”
“各分野において超一流であること”
新入生の募集などは行っておらず、学園側にスカウトされた生徒のみが入学を許可される。
そんな超がつくほどすごい学園の前に…俺は立っていた。
俺は『望月 巡』。
俺自身もその超すごい学校とやらにスカウトされたのだ。
“超高校級”の才能…俺が選ばれたものはこの紙…パンフレットを見れば一発だ。
『望月 巡様。
貴方を“超高校級の繝偵ャ繝医?繝ウ”として希望ヶ峰学園に入学することを許可いたします。』
実は正直・メ・テ・ネ・゙・�として選ばれたことというのがちょっと嬉しくない。
けれども、“将来を約束される”だなんて巷で囁かれたらいかないわけにもいかない。
だから俺はここに来た。まだ将来性のある学生としては絶対に行きたいと思うから。
「そういや…他にもいるんだったよな…。
ここに選ばれた人間って…。」
ぼそりと呟いたその言葉。そう、ここに選ばれたのは俺だけではない。
俺を含めた累計16人の生徒がクラスメイトになるという意味でもあった。まあ、クラス外ということならばもう十何人もいるのだろうが。
実は選ばれるとは到底思ってもいなかったのもあって下調べをしておらず、誰がどの分野に突飛しているのか、どんな奴が入るのか。それすらもわかっていない。
「…ここで立ち往生しても仕方ねぇ。
行くか。」
そう決心し、俺は足を踏み出した。
が、俺はその瞬間激しい頭痛が、眩暈が、脳を揺さぶった。
ぐらぐらと陽炎のように歪む視界に俺は
その場に倒れ伏した。
こんなことなら気づけばよかった。やめとけばよかった。
こんな学校に、“希望の学校”だなんて名高いからって入るんじゃなかったと。
“絶望の学校”だと確信したあの時、俺はそう思った。