二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.68 )
- 日時: 2022/08/12 21:32
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第51話「亡き戦士への誓い」
【アルキード王国跡地 バランの墓前】
『パサッ』
ポップ「………。あの大戦から1年、そしてハルバード襲撃事件から2年が過ぎたけど。あんたの息子は未だに……仲間たちの死を受け入れてない様子だぜ……」
違う、俺はこんな事を伝える為に此処へ来たんじゃない。
もう1度ダイや皆を守ると誓う為に、あんたの所に来たんだよ。
もし大戦時の頃、アンタに命を救われていなかったら俺はこうしてレオナと共に歩む事はなかった。
それにあんたが残した真魔剛竜剣を一国の王である俺が使っても、全然意味ねーじゃねぇかよ!!
『シュウゥゥゥン…… ピカーン』
???『ポップ……、いやパプニカ王国の若き殿下よ!』
ポップ「あっ、あんたは?!」
バラン『そうだ殿下よ、私だ! バランだ』
ポップ「まっ、まさか……今も見守っているのか?」
バラン『そうだ。確かに大戦時の私には愛する妻の恨みを晴らすためにお前たちに牙を向けてしまったが、私の形見でもあるその剣こそポップよ。今のお前に相応しいと私は見込んでいるのだ」
ポップ「…………」
バラン『しかしお前に合うのもあまり時間はない。だがパプニカのポップ殿下よ、今度は私に代わって我が2人の息子……ダイとラーハルトをお前の手で導いてやってはくれないか?』
ポップ「………ッ!!!」
バラン『私との死で泣き崩れたダイの背中を押したのは、長く共に旅をして来たお前ではないか!』
ポップ「そっ、それは………」
バラン『ポップ殿下よ。お前の中に秘めている勇気の力はそんな物ではない、お前が師匠と慕うあの大魔道士の言葉を思い出すがいい。その為なら私もまた、お前たち3人を見守りながら……これからの行く末を私も共に歩もう……』
ポップ「バラン………。う う う………」
バラン『今だけは許そう。充分泣いたら本来の立場として、ダイやお前を信じてくれる愛する女性への想いに十分に応えて行くのだ。ポップよ……』
ポップ「ああっ。誓うぜ、そしてあの2人は絶対に俺の持てる力で導いてやらあ!!」
そう強く誓った後、バランは目の前から消えてしまった。
あいつが最後に言っていた愛する女性って、レオナの事なんだよな。
こんな情けない姿を見せたくなかったけどよ、何処かでレオナは見ているんだよなぁ。
いや、ラーハルトが白状して俺を追いかけて来たかも知れないな。
ははっ、本当にアンタは眩しい位に光っていたよな……元真の竜の騎士・バランさんよ。
『タッタッタッタッタ…… ガバッ』
ポップ「…………」
レオナ「ぽっ、ポップくん……?」
ポップ「ごめんレオナ。今は……今はこうしていてくれないか……?」
レオナ「えっ……?」
BGM設定:FF7よりエアリスのテーマ(別名:ポップとレオナ〜それぞれの想いと心優しき支え〜)
ポップ「俺っ……ぐすんっ、今すっげぇカッコ悪ィ顔してっからよ………せめて今だけはよ……レオナの腕の中で精一杯泣かせて欲しいんだよ……!! それじゃあ、カッコ悪いって言うのかよ? レオナ!!」
レオナ「ううん。そんな事ないわよ、ポップくん」
ポップ「えっ………?」
レオナ「勿論あたしはキミからのお言葉に十分過ぎる程以上に甘えているわ。そしてあたしもキミと一緒に沢山泣いて上げるわ、だから……。だからこれ以上………キミ1人で沢山背負う事は何もないのよポップくん!!」
ポップ「ぐっ………。うっ………、ううっ………。うわぁぁぁぁぁーーーーーん!!」
レオナ「………。ポップくん……、大丈夫…。大丈夫よ……、また辛くなったらいつでもあたしに言いなさい………」
ポップ「ぐすんっ……。あぁっ……ヒック、そん時は……そん時はそのお言葉に十分甘えてレオナに沢山言ってやるよ!!」
レオナ「ええっ。今はあたしの腕の中で思いっきり泣いてもいいんだからね、ポップくん」
ポップ「済まねぇ…。済まねぇ、レオナ……」
レオナ「………。今だけでもいいわ、一国の''若き王様''としてではなく……1人の''青少年''として十分に泣いていいから。あたしの事を思う存分に頼りなさい………!!!」
ポップ「ありがとう……。ありがとうなレオナ、いつも助かってるぜ……う う う………」
レオナ「…………」
今ね……物凄く嬉しい気持ちでいっぱいなの、ダイくんの時も嬉しかった事は沢山あるんだけど。
彼以上にポップくんからの安心感は、その倍以上に達しているかも知れないわ。
正義の心を持つこのあたし……パプニカの王妃レオナと、勇気の心を持つ同じくパプニカの若き王殿下・ポップくん。
どうして王女の頃はポップくんの背中を押す所か、ダイくんの言う通り面白半分で冷たく言ってしまったのかしら。
もしあたしがダイくんじゃなくてポップくんを最初から好いていたら、こんな風に彼の不安その物を全て受け止められる事があたし自身の中に沢山溢れているかも知れないんですもの。
52話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.69 )
- 日時: 2022/08/13 06:27
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第52話「つかの間の休息と互いの体温 ーダイマ編ー」
【カール城 城門前】
『パチパチパチパチ…』
カナル「あっ! ラーハルト隊長」
ラーハルト「どうだ。見張りは順調か?」
カナル「はい。ですが……、この所ゼルダ隊長が何だか元気ないご様子なので、自分としては凄く心配です」
ラーハルト「そうか……」
アイク「………ッ!!! ラーハルト、ゼルダは今何処にいるんだ?」
ラーハルト「心配は無用。あの高度な魔法を使う貴様の想い人なら先程部屋に戻って行くのを見かけたぞ」
アイク「…….…。そうか、良かった……」
レイン「アイク。後は俺たちで見張りやっとくからさ、今はゼルダ隊長の側にいてやった方がいいぞ」
アイク「分かった。後は任せたぞラーハルト、レイン!」
レイン「ああ。行って来い、アイク!」
アイク「勿論だ。感謝するぞ、レイン!」
ラーハルト「…………」
もしやダイ様も同じように、マァムと言う娘をあのハイラル王国護衛隊長・アイクと同じ位に好いているやも知れぬな。
一時はティナお嬢様の世界で、古いしきたりがあったようだ。
人間と幻獣とでは、相容れぬ存在だと。
しかしお嬢様の父上・マディンは幻獣ながらも、人間の娘・マドリーヌとその間に生まれたティナお嬢様を深く愛しておったらしいな。
【デルムリン島の海岸】
ブラス「…………」
ダイ「ねえ爺ちゃん。ティナが何処に行ったか、心当たりないの?」
ブラス「ティナ殿なら2、3日前に一度顔を出しておったが。この島にいるホイミスライムやドラキー ゴーレムを満足するまでふかふかしてから移動しておったな!」
ヒュンケル「…………。相変わらずの緊張感のない行動だな、ティナは(呆)」
キスティス「ええ。可愛らしいモンスターや逞しいモンスターを見ると、ふかふかしたくなるのがあの子なりの唯一の性格かしらね(汗)」
バッツ「ああ。多分チョコボやモグを思い出しているんだろうなぁ、あはは……(苦笑)」
ダイ「それで爺ちゃん。他にティナが行きそうな場所はないの?」
ブラス「そういえば。この島を離れる時にコスモキャニオンに数日間は滞在すると言っておったぞ、今は天文学の基本をハドラーが教えておる筈じゃから……もしかしたら!!」
マァム「つまり。ティナは今の所次なる場所へは行ってないって事ですね?」
ブラス「そうじゃ。今ならそこに何日間は滞在するじゃろう、じゃからダイよ。疲れた時はいつでも此処に帰って来なさい」
ダイ「ありがとう。その時はマァムも一緒に連れて来るからね、爺ちゃん!」
ブラス「うむ。ダイを宜しく頼みましたぞ、マァム殿!」
マァム「はいっ!」
コスモキャニオン、恐らくナナキの生まれ育った谷だわ。
打倒セフィロスを倒す為に立ち寄ったとクラウドから聞いていたけど、実際に行くのは初めてだわ。
あの大戦から1年とハルバード襲撃から1年が経過しているから、初代の長老・フーゲンハーゲンさんはもういない筈よね。
もしエアリスに聞いたら彼女は間違いなく、1年前に星に帰ってしまったと言うつもりだわ。
【コスモキャニオン キャンドル】
???「ダイ、マァム!」
ダイ「ノヴァ、久し振りだね!」
ノヴァ「ああ。元気そうでよかったよ、後ロン・ベルクさんもこの谷に来ているんだ」
マァム「やっぱり、武器職人として修行しているのね?」
ノヴァ「まあな。2人共あの事件があったのに、全然変わっていなかった「ノヴァ、いつまで休んでいるんだ!」ヒィ!!」
ハドラー「全く。北の勇者が聞いて呆れるわ、ダイたちと話がしたいなら今の内に警備を強化しろ!」
ノヴァ「すっ済みません、ハドラー長官!」
ハドラー「全く。見苦しい姿を見せてしまって済まなかったな、ダイたちよ!」
ダイ「ハドラー。さっきノヴァが長官って言ってたけど、本当だったのかい?」
ハドラー「ああ。お前たち新生コスモス軍の新たな拠点とも言われるカール王国の女王・フローラ殿の命令により、この谷の長を元魔軍司令であったこのハドラーに一任する事をご決断になったのだ。それからティナの事だが……この先の宿屋でぐっすり眠っているぞ」
8人『えっ?!』
ハドラー「ふんっ。ダイやマァムたちと何度か共闘を繰り広げて来たこの俺様が直々に許可するから今の内にティナを安心させに行って来い、バッツよ!」
バッツ「あっありがとう。恩に着るよ、ハドラー!」
ハドラー「礼などいらん。そして二度とその手を離すんじゃないぞ、バッツ!」
バッツ「ああっ!」
ダイ「……。ハドラー………、俺………」
ハドラー「…。何も言うなダイよ、これからも俺はお前たちアバンの使徒や他の奴らと一緒に戦う事を誓おう。そうすれば、お前たちの師匠・アバンへの贖罪に1歩ずつ繋がって行くからな」
ヒュンケル「…………」
まるで、ヒムのように光の闘気として目覚めたようだ。
そして1年前に起きたハルバード襲撃事件では、俺自身が不甲斐なかったんだ。
あの時ダイが自らを後悔していたにも関わらず、俺はただ……これ以上引きずって欲しくないと思ってしまったのが浅はかだったのだ。
父さん……アバン、もう1度俺にも弟弟子たちを労わる権利を与えて欲しい。
そしてダイが悲しまなくて済むように、今後は俺とクロコダイン レイやタツナの4人でダイたちの背中を守る事をこの場で誓おう。
53話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.70 )
- 日時: 2022/08/13 17:33
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
52話のシーンですが、アニメ版のシーンで言いますとロン・ベルクとノヴァの場面と言ってもいいです。
そこをネタにして、今回はハドラーに叱って頂きました。
まるで、上官と部下ってイメージがありますね。
以上、元ネタ紹介でした。
本編53話に続きます。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.71 )
- 日時: 2022/08/14 22:47
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
今後の更新予定ですが、第1章の終盤辺りで途中になってしまった夏祭り編を再開しようと思います。
夏祭り編でのメインキャラはヒュンケル&ダイ ポップ&エアリス 息吹リンク&ピーチ リンク&マァム レイ&シュウ+タツナ ロック&レオナで行く予定です。
またギャグ展開になる可能性があるかも知れないので、そこは大目に見て下さい。
以上、今後の予定内容でした。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.72 )
- 日時: 2022/08/15 09:31
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第53話「厳しい夏を乗り越えろ その①」
【王国歴1000年 リーネ広場】
レオナ「ふふっ。まずはリーネ広場にズームイン!!よ♪」
ヒュンケル「…。ただ単にそれが言いたかっただけではないんですか? 姫」
レオナ「う〜ん。確かにそうかも知れないわね! あっ、ロックくんこっちこっち〜!!」
ロック「ごめんなさいレオナ王妃。何度も嫌だと言うのにエアリスに僕の髪形を強制的に三つ編みされそうになったので、この髪にするのに結構時間が掛かりましたよw」
レオナ「確かに。髪の長い男の人や女性なら三つ編みにするのはいいんだけどねぇ〜、じゃあヒュンケル。あたしたちはあたしたちで先に楽しんでいるわ!」
ヒュンケル「はい。しっかり姫のガードを頼むぞ、ロックよ!」
ロック「ああ、任せろ!」
ふふっ、たまにはタッグの相手を変えるって言うのはいいわね。
こう言うお祭りの時だけは、任務とか闘いとかから離れるしかないわ。
ラーハルトにも声を掛けて見たけど、あたしたちはあたしたちで楽しんで来いって言うから仕方ないわね。
それにしても此処、いつかの闘いではこんなんじゃなかったのかしら?
あたしの知らない''この世界''で起きた歴史の全てを、今知っておかなきゃ損になるもの。
『カツカツカツカツカツ……』
ロック「あっ。あそこにお化け屋敷がありますけど、一緒に行きま……「だっ、駄目よロック君!!」へっ……?!」
レオナ「あたし。いくら作り物でも生で見るアレは大の苦手なのよ〜、だから先に別の屋台とかに行きましょうよ! ねっ?」
ロック「大丈夫ですって。騙されたと思って、ボクについて来て下さいよ♪」
レオナ「ろ、ロック君ったら! ちょっと、待ちなさいよ!!」
もう〜、あたしは本当にアレが苦手なのに何で理解してくれないのかしら。
確かに彼の言い分は間違っていないけど、今は信じるしか無いわね。
お化け屋敷の入り口でロック君にお金を支払って貰った後、あたしはビクビク震えながら中に入る事にしたの。
うぅ………、今にもアレが出て来そうな不気味な音だわ。
【お化け屋敷の中】
『バァァン…… カタカタカタカタカタカタ……』
ロック「………ッ!!!」
レオナ「きゃーーーーー!!!」
ロック「なっ、中々のスリルでしたでしょ?」
レオナ「(ロックの左頬を強く引っ張りながら)もうっ。そんなんだからエアリスに愛想尽かされるのよ! あっ、確かに言われて見るとたまにはこう言うのも悪くは無いわね。さあ行きましょう、ロック君!」
ロック「……。ったく、どっちなんですか姫!」
あ〜、エアリスの大切な人なのは分かっているのに何て事をしちゃったのかしら。
でも、元はと言えばロック君に責任があるんだからね。
あたしは嫌だから後の方がいいと言ったのに、楽しみは後に残そうって言い出したのが行けないのよ。
後は何事もなくスムーズに進んで出口に到着したのはいいけど、色んな意味で疲れてしまったわ。
全くもう。今度からはお化け屋敷に行くのは本当に最後の方にして欲しいわよ、ロック君!!
54話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.73 )
- 日時: 2022/08/15 20:57
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第54話「厳しい夏を乗り越えろ その②」
【王国歴1000年 リーネ広場 最深部】
ダイ「マァム。お祭り楽しむ前に、お祈りしていこうよ」
マァム「ええっ!」
ダイ「……。それと、凄く似合っているよ。その浴衣////////」
マァム「ふふっ。そういうダイこそ、その浴衣よく似合っているわよ♪」
ダイ「………///////」
おかしいな、大戦時の頃は全然平気だった筈なんだけど。
今はどうしてこんなにも、マァムと一緒にいるだけでもドキドキしちゃうんだろうなぁ。
あの頃のレオナとも……ポップの時とも全然違うみたいだ。
これが本当に、誰かを想うと言うドキドキなんだろうね。
いつか父さんがおれに言っていたんだ、好きな人と出会い……子供を育てながら竜の騎士としての新しい歴史を作っていくんだと。
『グッ……』
マァム「どうしたの、ダイ」
ダイ「………。………たくない、マァムと離れたくないよ。」
マァム「ダイ?」
ダイ「このお祭りが終われば俺たち、離れ離れになっちゃいそうな気がするんだ。」
マァム「えっ……?」
ダイ「やっと。やっとマァムに会えたのに、こんな……こんな最後は絶対に嫌だよ!!」
マァム「………!?ダイ、待ちなさいダイ!!」
ごめんねマァム、本当は一緒にいたいと言いたかった。
1年前のロックたちの結婚式の時、君は与えられた時間の中で俺に会いに来てくれたんだよね。
スコールとリノアをあの事件で失った後、何とか涙を流すのを堪えて来た。
それはちゃんと覚えているけど、こうしてマァムが再びおれの前に現れてくれた時は泣くのを必死で我慢したんだ。
だけど………だけどこんな気持ちだけは、マァムに知って欲しくないよ。
【ガルディアの森】
『カツカツカツカツカツ……』
ダイ「……。どうしよう、こんな薄暗い森まで俺1人で来てしまったよ。やっぱりポップかロックに事情を話しておれのガードをお願いすれば良かったかな……」
マァムにあんな事を言っちゃったから、きっとバチが当たった気がする。
確かロボからこの森の出口から少し右側に進むと、小休憩できる場所があるって聞いたのを思い出したよ。
モスティはこの時代の中でも特に弱くて、おれ1人でも十分に倒せる相手だから遭遇する事はないかな。
『パチパチパチ………パチパチパチ』
ダイ「………。馬鹿だなぁ、何であんな事しか言えないんだろう」
『ガサガサッ』
ダイ「………ッ!!! 誰だ、敵なら容赦しないぞ。」
???「おい。仲間の顔を忘れたとは言わせないぞ、ダイ。」
ダイ「えっ? その声、もしかして!」
ヒュンケル「そうだ。俺だ、ダイ」
ダイ「わぁっ!! ヒュ、ヒュンケル!!」
ヒュンケル「全く。お前が中々帰って来ないとレイやタツナたちから話を聞いてな、こうして探しに来てやったんだぞ。」
ダイ「……。それでマァムは?」
ヒュンケル「安心しろ。今はエアリスと姫が一生懸命に慰めている、そしてダイの事は怒っていないとも言っていたぞ」
ダイ「………。コスモキャニオンで見たキャンドルの焚き火とは少し違うけど、此処での野営も悪く無いね。」
ヒュンケル「そうだな。アイツらには俺から上手く伝えたから、今夜は此処で寝よう」
ダイ「………」
ヒュンケル「どうした? 眠れそうにないのか。」
ダイ「うん。もしかしたら次の日の朝、ヒュンケルがそこにいないって考えると……不安になるんだ。」
ヒュンケル「ダイ…………」
ダイ「あの時だってヒュンケルやクロコダインが捕まっているのを知っているのに、おれは戦いから逃げてしまったんだ。」
ヒュンケル「それでも。それでもお前は迷わなかった、ちゃんと戻って来たとポップから聞いていたからな」
ダイ「………ッ!!! う う う………、うわぁぁぁぁぁぁぁーーーーーん!!」
ヒュンケル「…………」
逆に謝るべきなのはオレの方だ、ダイ。
末の弟子だと理解しながらも、あの頃の俺は敵としてお前を追い詰めてしまった。
もしお前やマァムが父・バルトスの本当の事実を言わなかったら、俺は信じなかったかも知れない。
それ程までにお前はこんなにも、マァムを好いていてくれているのだな。
今だけでもいい、少しでも兄らしくお前を労らせてくれ。
そして約束しよう、この先何があろうともダイ………どんな時でもオレはお前の側にいる事を此処で誓おう。
55話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.74 )
- 日時: 2022/08/16 07:59
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第55話「厳しい夏を乗り越えろ その③」
【リーネ広場 お祭り会場】
マァム「ダイ……。どうして打ち明けてくれないのよ?」
シュウ「ねえマァム。こんな事を言っても慰めにならないかも知れないけどね。彼は君と本当は一緒にいたかったんじゃないかな?」
マァム「えっ?!」
シュウ「きっとそうだと思うよ。それにマァムはボク達の知らないダイを沢山知っているからね。凄く羨ましいんだ。」
レイ「ああ。あの時初めて一緒になった時でも。アイツはお前さんの事しか話さなかったよ。」
マァム「えっ、ダイが?」
シュウ「うん。ダイはその時から君の事が好きだったんだと僕は思うんだ。」
マァム「…………」
大戦時の頃、初めてダイたちに合ったのは魔の森だった。
ゼシカ程じゃなかったけど、あの頃のダイはあまり頼りにならないって気がしたんだよね。
でも、私を助ける為にダイは私を庇ってくれた事もある。
クロコダインとの死闘を何度か繰り返し、彼に勝った後でもダイは全てを話そうとしなかった。
【回想:カール城 男性軍の部屋】
タツナ『自信がない?』
ダイ『うん。別にマァムの事を避けてるって訳じゃないけど、いつか戦いが始まったらちゃんと守り切れるか分からないんだ。』
レイ『確かにな。時には自分の身を守る事も大切なんだよな。』
タツナ『ああ。俺たちがいた施設とは違い、この世界の皆は大切な人の事を考えているからな。』
ダイ『うん。それに俺は竜闘気を全開にするから、マァムまで守れるか分からない。』
シュウ『でもね。その力がなくても。ダイはダイなりにマァムを守れるんじゃないかな?』
ダイ『えっ……?!』
シュウ『うんうん。何だかんだ言ってもシュウはいつだって。大切な人を守りたいって感じちゃうんじゃないかな。』
ダイ『………。当たり前だろ、こんな気持ちになったのはマァムが初めてなんだから///////』
レイ・シュウ・タツナ『あはははっ。』
それ以前にダイはちゃんと、マァムの事を考えていたんだね。
こんな幼い身体でありながらも、色んな人たちの運命を背負っている真の勇者だからね。
マァム程じゃないけど、僕たちにもそれ位の事はしたいかな。
全ての闘いが終わってまた当たり前のような日々に戻ったら、これからの事を考えてもいいかも知れない。
【現在:リーネ広場】
ポップ「よしっ。次は俺たちの番だな、行こうぜエアリス」
エアリス「うん。じゃあロック、また後でね」
ロック「ああ。エアリスの事頼んだぞ、万が一の事があったら……そん時は覚悟するんだな? ポップ」
ポップ「………ッ!!! その位分かってるんだからよ、急に怖い事言うのは止めろってロック!」
シュウ「う〜ん。怖い事と言うよりあれは。」
タツナ「ああ。仲間からの忠告。みたいな感じだろうな。」
レイ「ポップセンセー。ロック先生の圧に逆らわない方がいいぞ〜。」
彼らが無事楽しめたら、いよいよ僕たち3人の出番だね。
此処まで上手くいくなんて、何か怪しいなぁ。
辺りに人がいなくなればきっと、隙を見てレオナ先生を狙うかも知れないな。
その頃までには何としても、戻らないと行けないんだ。
だけどレイならきっと、何か考えがある気がするんだよね。
56話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.75 )
- 日時: 2022/08/16 20:24
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第56話「ダイを狙う刺客、襲来」
【ガルディアの森】
『シュッ… グサッ』
ヒュンケル「ぐっ……」
ダイ「ひゅ、ヒュンケル!!」
???「ふぇーふぇっふぇっふぇ!!」
ダイ「お前は……、フォクシー!!」
もしヒュンケルが先に気づいてくれなかったら、おれは何も気付いていなかったかも知れない。
ヒュンケルはおれを守る為に、負傷してしまった。
こんな時にじたばたしても、何もいい事はないよ。
でも、おれを守って負傷したヒュンケルを………今度はおれが守って見せる。
ハンバーグ「………っ!!!」
ダイ「よくも……。よくもおれの大切な仲間を……絶対に許さないぞお前たち!」
フォクシー「ふんっ。下らん友情ごっこだな!」
ダイ「下らなくなんかない。支え合ったり・助け合うのが、仲間という物だ!!」
黒崎一護「よく言ったぞ、ダイ!」
ダイ「えっ……?!」
ロロノア・ゾロ「待てよ一護、俺たちもいる事を忘れんじゃねぇぞ!」
うちはサスケ「こいつの大切な兄弟子を、貴様は攻撃したんだ!!」
ダイ「ゾロ……、皆………」
ティーダ「ダイ。此処は俺たちが時間を稼ぐッス、あんたは急いでロックたちに知らせてくれ」
ダイ「うん。ヒュンケル、動けるか?」
ヒュンケル「ああ……。何とかな………」
黒崎一護「ダイ。先にコイツを使ってロックたちと合流してくれ、それまでは俺たちが時間を稼ぐ!」
ダイ「分かった!」
とにかく今はティーダたちに任せるしかない、だけどフォクシー一味の強さはあの時以上に強いかも知れない。
そう不安になったせいで、俺は身動き出来ないでいたけど……誰かの優しい手が俺に勇気を与えてくれたんだ。
片腕を失っていても、今もナルトさんを陰から支える大切な仲間・サスケさん。
まるで「大丈夫だ。オレたちは負けない!」と、そう強く頷いている気がしたんだ。
よしっ、急いでマァムたちの元に帰るぞ。
57話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.76 )
- 日時: 2022/08/16 21:28
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第57話「カオス軍の新たな情報伝達係、登場」
【混沌の果て 玉座の間】
ザボエラ「まさか、ヒュンケルがあの餓鬼を庇うなど!」
少年アルス「焦るな。何としてもボク達はヴェルザー様に仕えるカオス軍だ、その指揮を僕に一任したのもあのお方だからね!」
エクスデス「…。近々に闘いが来ますな、あやつとの再戦を」
ケフカ「ニッヒッヒッヒッ。今度こそボクちんのお友達を奪還するチャンスですな!」
少年アルス「………」
それでも、敵の戦力は増えていくんだ。
中では新生船戸一族やオリハルコンの戦士たちまでもが、あちら側になっているからね。
それにホムンクルスまでもが、彼らの味方になっているとしたら。
何か策を立てなければ、こちらが不利になってしまう。
???「アルス様!」
少年アルス「来てくれたか。日暮かごめ」
日暮かごめ「はい。あたしは1度も我が夫でもある犬夜叉に勝った事がありません、ずっと長く一緒にいたから……闘うのも怖いです」
少年アルス「ザボエラ。あの盃を持っているか?」
ザボエラ「おお。いつぞやはミストバーン様が使っていたアレでございますな!」
成程、あの紫その物が漂っている盃をこの娘に与えれば犬夜叉と対等に戦えるだろう。
しかし、愛しき女がいなくなった事自体あの男は気付いていない。
後数週間後に、カール王国を消滅しよう。
いくら強い兵力がいようとも、彼らにはなす術がないからね。
【リーネ広場 緊急治療室】
『ギュッ……』
チョッパー「よし。後は安静にしておけば大丈夫だぞ」
ヒュンケル「そうか!」
レオナ「……。ポップくん、大丈夫かしら。」
バッツ「心配はありませんよ。そこは彼も分かっていますから」
レオナ「……。それならいいけど」
あれからダイくん、戻って来てからずっと元気がないわ。
折角マァムが2人きりになりたいと言って許可を出したけど、いつまで経っても鈍感過ぎるわ。
この楽しい出来事が終われば、いよいよ闘いが始まろうとする。
奴らの事よ、今度こそティナを我が物にしようと総力を上げて立ち向かって来る筈だわ。
その為にもまずは、各国の王とよく相談しなきゃ行けない気がする。
それらの会議にはきっと、ポップくんとあたしが参加する事になるわ。
58話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.77 )
- 日時: 2022/08/17 20:54
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第58話「ぶつかり合う2人の本音」
【王国歴1000年 リーネ広場 神社】
マァム「…………」
ダイ「…………」
何であんな場所で、銀ギツネの一味にあってしまったんだろう。
前にサンジから話は聞いていたけど、かつての自分たちもルフィの判断で巻き込まれた事があったって。
それは1回戦のレースでいきなりの黒星になり、一度はチョッパーを相手側に盗られてしまった事があった。
その屈辱は何とか果たせたけど、あの頃以上に強くなっているなら尚更だよ。
そのせいでヒュンケルが負傷になったのに、黙って見ていられる訳がないよ。
『グッ……… スタスタスタスタッ』
ダイ「…………」
マァム「駄目。駄目よ、ダイ!」
ダイ「ごめん。でも、これはおれのせいでもあるんだ! おれが不甲斐ないせいで、ヒュンケルを危ない目に合わせてしまったから」
マァム「いいえ。それは違うわ!」
ダイ「何が違うんだよ。それでも今だって、ゾロや一護たちがおれの為に戦っているんだよ。あの時はそうするしかなかったけど、このまま行かないままだと………今度は一護たちまでがヒュンケルと同じ姿になりそうで怖いんだ」
マァム「分かるけど。これはあなた1人で戦うんじゃない、私たち2人で力を合わせるべきなのよ!」
ダイ「それでも。それでもおれは、おれは1番大好きな君を……マァムをおれの為に。おれ自身の戦いで巻き込みたくないんだよ!!」
マァム「ダイ!!」
本当は君がいてくれると、凄く嬉しかった。
そんな甘い考えのせいで、あのハルバードの事件でスコールとリノアを失ってしまったんだ。
そしてヒュンケルまでも守れず、これ以上誰かが目の前で傷付くのは見たくない。
いつも期待されているばかりで、おれ自身が全く成長していないんだ。
するとそんな背後から、大きな音が少しずつ近づいて来ていると察したんだ。
『バシーン』
ダイ「……………」
ヒュンケル「ばっ………、馬鹿野郎!!」
ダイ「イテテテテテ。もうっヒュンケル、何も叩く事ないじゃないか!」
ヒュンケル「ダイ。少しはマァムの気持ちを考えろよ、何故マァムがそうまでしてお前を止めようとしたのか分からないのか?」
ダイ「…………」
ヒュンケル「おれにも聞いた事はないかも知れないが、お前を行かせたくなかった理由はスコールとリノアのようになりたくなかったからなんだぞ!」
ダイ「えっ……?!」
ヒュンケル「………。それを察してしまったからには、みすみすお前を1人にする訳には行かないじゃないか!」
ダイ「ヒュンケル………」
ヒュンケル「ダイ。マァムが何故お前を此処まで止めようとしたのか分からないのか?」
ダイ「…………」
ヒュンケル「これ以上お前に……、お前に余計な荷物を背負わせたくないからなんだぞ!」
ダイ「………ッ!!!」
BGM設定:FFBEより世界を変える為に
ヒュンケル「ポップの時もそうだ。アイツは自分の身を犠牲にしてまで、お前を守ったんだぞ!」
ダイ「………。………かった、本当は怖かったんだ」
ヒュンケル「ダイ………」
ダイ「おれ。皆の事だから、命をかけておれの為に戦っているとばかり思っていた。でも、今ヒュンケルから話を聞いているとそれだけじゃないって気がしてきたんだよ」
ヒュンケル「…………」
ダイ「でも。こんな状態のヒュンケルを連れて行ったらおれ、またアイツの奇襲を受けそうなんだよ……」
バッツ「心配はいらないさ、ダイ」
ダイ「バッツ………」
バッツ「おれも一緒に行くさ。それに、回復や攻撃魔法が使える奴が一緒にいた方が突破口を開けやすいだろ?」
ダイ「……。そうだね!」
バッツ「俺たちは此処で待っている。ダイ、お前はちゃんとマァムに本当の気持ちを伝えに行って来いよ!」
ダイ「うん。マァムに事情を話して来るから、少しだけ待っててくれ!」
バッツ「ああ!」
ヒュンケル「バッツよ。そういうお前こそティナにはきちんと話したのか?」
バッツ「ああ。事情を話したら分かってくれたよ、後の事はタツナやシュウたちに任せて来たからな!」
ヒュンケル「……。そうか………」
此処からが本当の戦場になろうとしても、誰かを想う気持ちは負けていないようだ。
バッツにはティナがいて、ダイにはマァムが側にいてくれる。
そしておれには少し前に知り合ったキスティスがいてこそ、更に強くなれる気がしたんだ。
おれたち1人1人にも、お互いの背中を押してくれる大切な人がいるんだ。
もう、あんな惨めな姿をしないように……今度はおれたち3人で力を合わせて戦うぞ。
……正直に言うならば、オレはチョッパーからの静止を拒んでダイたちの元に来たと言うのが正解だろうな。
59話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.78 )
- 日時: 2022/08/18 08:16
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第59話「末弟を守る為の手段」
【リーネ広場 ゲート前】
バッツ「……………」
相手は銀ギツネのフォクシー、確か何かの実を食った野郎なんだよな。
アイツのノロノロを喰らえば、スロウみたいに動きを鈍くされる効果がある。
これは触手でも、同じやり方だ。
これらは最初からヘイスト状態で攻めれば、アイツの力を食らわずに済むかも知れないぞ。
『シュタッ』
バッツ「ん? どうしたんだよ留三郎、仙蔵!」
食満留三郎「あなたに話したい事があって来たんです。悪い知らせです!」
バッツ「何だ?」
立花仙蔵「これ以上奴らは待ってはくれない。一刻も早くカール王国に帰還下さい!」
バッツ「……? どう言う事だよ、詳しく聞かせろよ。」
食満留三郎「はい。奴らは数時間後に我々が拠点としているカールを落とすつもりらしいんです!」
バッツ「何だとっ!」
ヒュンケル「留三郎。その話は本当か?」
食満留三郎「ああ。小平太から聞いた情報だ、間違いない」
バッツ「しかし。ガルディアの森にはゾロたちが今も戦っているんだぞ!」
???「それでも。この場からは一旦退却しないと行けないわ!」
バッツ・ヒュンケル「レオナ姫………」
レオナ「仙蔵くんは至急戦闘組と合流し、彼らを連れて一足先にカール王国に帰還しなさい! そして留三郎くんは、ポップくんたちにも同じ状況を詳しく伝えて!」
立花仙蔵「分かりました!」
食満留三郎「はい。伝えて来ます!」
バッツ「…………」
凄い、やはり一国の王妃だけあるなぁ。
留三郎も仙蔵も彼女の指示をしっかり聞き入れ、先に各自の場所にいる仲間たちに状況を知らせている。
そして留三郎も同じように状況を知らせた後、数分遅れて合流して来たダイとマァムにも先程の状況を知らせた。
ついにあいつが、アルスが動き出すのか。
イカダ……そしてラストたち、俺たちが戻るまで無事でいてくれよ。
60話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.79 )
- 日時: 2022/08/18 21:18
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第60話「ポップの憂鬱」
【カール城 ポップの部屋】
『グシャッ』
ポップ「…………。それらを成し遂げる為にあちらさんは俺たちがいるこの国を落とすつもりでいるだと?! ふざけるなよ、ふざけるな!!」
やはりそういうことかよ、あの後仙蔵から大体の話を聞いていた通りだった。
カオス軍の本当の狙いが、ティナが持っている強い魔力を使って魔王ヴェルザーの魔力を彼女が秘めている力で大量に注ぐことだ。
そんな理由で奴らはティナを狙うとしたら、こっちにも万全な対策を立てなきゃ行けないぞ。
かと言って狙われているティナを戦場に赴かせる訳には行かないけど、それ自体バッツの奴が完璧に許さないだろうな。
『ガチャッ』
ポップ「……………」
ヒュンケル「ポップ!」
ポップ「これだったんだ。奴らがティナをしつこく狙っていた本当の理由は……」
ヒュンケル「つまり。魔王ヴェルザーの復活に、ティナの力が必要と言うことか?」
ポップ「そうだ。特におれに何かあってもレオナが守ってくれる、ヒュンケルの場合はキスティスが止めてくれる筈だろ。つまりダイの場合なら分かるよな?」
ヒュンケル「ああ。マァムが命を掛けてダイを止める、か。確かにマァムには母性と言う強い一面があるからその可能性は十分に高いが……」
ポップ「ああ。だからって悩んでてもいい解決策には繋がらない、すぐにでも一護やダイたちを会議室に集めさせて最終調整に入るぞ!」
ヒュンケル「分かった。招集ならおれに任せてくれ」
ポップ「ああ! 待っていろよ薄汚いカオス軍の馬鹿野郎共め、これがおれたち''新生コスモス軍''の最強の守備形式だと言うことをな!!」
いくらカオス軍の連中が魔王ヴェルザーを復活させようとしても、ティナの聖なる力をお前らなんかに使わせてたまるか。
ヒュンケルは途中の廊下で一護に遭遇し、おれが考えた案について話している。
その様子を一部始終聞いていたティーダと犬夜叉、そして煉獄さんも興味し始めた。
勿論おれも会議室に向かい、男性軍と女性軍の順に名刺を並べていく。
後はどうするかを、しっかり対策を得なければならないぞ。
【会議室】
『ガチャッ』
ポップ「来てくれたか、一護たち!」
黒崎一護「はい。ポップ殿下からの命だとヒュンケルさんから話は聞きました」
檜佐木修兵「ポップ殿下。自分たちを招集したと言うのは、つまり奴らの進行が徐々に迫っていると言うことでしょうか?」
ポップ「そうだ。しかもその主催者があちら側にいる漁師の息子・アルスだ!」
黒崎一護「まっ、マジかよ………」
檜佐木修兵「……………」
犬夜叉「……。来る途中にアルドールのクロノ殿下から通信で聞いたんだけどよポップ殿下、その少年アルスって奴は幾多の攻撃・回復魔法のエキスパートらしいな。そいつらからどうやってティナって娘を守るんだよ?」
ポップ「それに関してはまず。既に先発隊として彼女に同行して貰う事になった!」
犬夜叉「………ッ!!! まっ、まさか?!」
檜佐木修兵「セリス殿が?!」
ポップ「そうだ。こちらにいる元帝国の女将軍、セリス・シェールに全ての指揮を任せようとおれは考えている!」
檜佐木修兵「だっ、大丈夫なのか? セリス殿」
セリス「心配はいらないわ。これも、ティナやあなたたちを守る為の戦いそのものだから!」
弥勒「確かにあなた様は大丈夫でしょうけども、今もセリス将軍を大切にしている彼の身を考えなさい!」
セリス「ありがとう弥勒法師。確かにカミュなら私の事を沢山心配してくれるけど、彼に今回の戦いのことを前もって話したら彼も一緒に闘うと誓ってくれたの!」
ヒュンケル「要するに。ベロニカが守ろうとしていた俺たちの背中を、カミュ自身に守って貰うと言う作戦か?」
セリス「ええ。だからその作戦名を、以前ラグナ大統領が提案したアレを使用したいと考えているわ!」
黒崎一護「『愛と友情、勇気の大作戦』か。確かに今は、この作戦名以外他にないぜ♪」
ダイ「そうだね。今はそれしかいい案はないよ!」
犬夜叉「ああ。俺の大切なかごめを正気に戻す為なら、俺は何でもやってやるぜ!!」
グリード「待ちな。盛り上がるのはいいが、まずは何人かのメンバーを偵察部隊とし……奴らの拠点地を捜索しなければならないんじゃないのかい? ポップさんよ」
ポップ「…………」
そうだな、グリードの言葉には結構一理ある。
此処から偵察部隊として行動するなら、隠密行動が得意方の山中サイをリーダーにして。敵の気配を自慢の鼻で探る感覚を持つグラトニーと船戸イサリ 船戸青煉 フナムシ うずまきナルト ラーハルト ユウにこの任務を任せるとしますか。
それまでに先発部隊と回復サポートを、今の内に決めて置く必要があるなぁ。
後はかなり残っているが、警備部隊も早めに決めなきゃ行けね〜から………どちらを先に決めるのが吉なんだよ!!
61話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.80 )
- 日時: 2022/08/19 08:32
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第61話「新生コスモス軍の死守作戦 前編」
【DFFNTの世界 炭鉱都市ナルシェ】
『クンクンッ クンクンッ』
グラトニー「匂う! 匂うよ、美味そうなカオス軍の匂いだ」
船戸イサリ「どうやら。ポップ様の言葉に偽りはなかったようだな!」
フナムシ「ああ。それにポップ様なら我々でうまく行くと考えていた、ならば我々はそのご好意に甘えなくては!」
エンヴィー「待ちな。そのポップくんからお前たちに追記の伝令を承って来たんだよ」
船戸イサリ「何っ?!」
エンヴィー「この辺りからカオス軍の幹部がうろついていると言う話だ。それに、あの騎士様がすぐ近くまで来ているそうだぜ!」
船戸イサリ「遠くから感じるこの気配は、我々の敵意ではないな」
フナムシ「………ッ!!! 青の光、もしやポップ様は初めからドールナイツを?」
ラーハルト「そうであろう。あの大魔法使いなら考えられる策略だ」
船戸イサリ「ポップ様……。そうなるとポップ様側もいよいよ動き出すと言う事か。」
ラーハルト「ああ。その可能性は十分に高いぞ」
エンヴィー「ラストやポップくんから聞いていた通りだな。ラーハルトってダイって子の前じゃないと態度を改めないんだよねぇ(汗)」
ラーハルト「……。バラン様からの最後の遺言に、少しずつ答えなければならないんだ、おれは」
エンヴィー「…………(溜息)」
それに、このステージなら何分間かは足止め出来る。
あの大魔法使い兼パプニカの若き王様なら、これらの作戦も既に把握済みのようだな。
今彼の方は、最終的な打ち合わせに奮闘している筈だ。
こちらの偵察が終わり次第、最終的な判断を下すだろう。
そしてついに、イサリの言っていたその勇敢な騎士様が無事に到着したって事だ。
『シュタッ』
青煉「イサム。どうしてあんたが此処に?」
ドールイサム「ポップ殿下からの命令です。ご自分に代わってあなたたちをお守りせよと言伝を頼まれました!」
フナムシ「青煉様。確かドールナイツは王家をお守りする最強の親衛隊だとお聞きしますぞ!」
青煉「ああ。コブナからある程度の話は聞いていたよ、現にあちらさんに愛の石を持つドールリカがいると言うこともね!」
エンヴィー「だからって気を抜くな。すぐに次の奴らがボク達を攻撃して来るかもしれないんだぞ!」
最強の戦士の1人を、この場に呼び寄せたには彼なりにも作戦があったからだ。
まずはグラトニーの匂いを利用し、どの辺りに敵さんが攻めて来るのかを特定するんだ。
確かにこのステージなら、奴らの進行を防ぐには丁度いいけどね。
しかし、あの若き王様は他にも考えていたような気がするんだ。
【カール城 ポップの部屋】
『ガチャッ』
カナル「ご報告します。ポップ殿下、グラトニー率いる偵察部隊は例の目的地で戦闘体制に入る模様です!」
ポップ「そうか。これらの戦を最後の戦いにしたい、俺も原因が究明次第レオナと一緒に向かうつもりだ。それまでは全力で阻止をしろよ、いいな? お前たち!」
立花仙蔵「はっ!!」
ポップ「紋次郎、小平太! お前たちはイカダたちと此処を死守することだけを考えてくれ!」
潮江紋次郎「分かりました!」
七松小平太「勿論です。この場はワタシたちにお任せ下さい。ガッハッハッハッハッハッ!!」
ポップ「……。死守する前からその高笑いは止めろって、何度言ったら分かるんだよ小平太の奴(汗)」
潮江紋次郎「済みません。後で彼にはワタシの方からよく言い聞かせて置きますので!」
ポップ「分かった。先発部隊は急いで偵察部隊とナルシェで合流しろ!! 散! 解」
先発部隊『うおぉぉぉぉーーーーー!!!』
あれからおれもかなり悩んだけどよ、やっぱり守り通すなら戦場でやるしかないと思ったんだよ。
このまま奴らを迎え入れる準備をした所で、あいつらが何処からか攻めて来るか分からないからな。
それに守りなら、弥勒や珊瑚もいた方が紋次郎たちの役には立ちそうだ。
少しでもティナを守る為なら、おれとレオナは何でもやってやるぜ!!
62話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.81 )
- 日時: 2022/08/19 15:10
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第62話「新生コスモス軍の死守作戦 中編」
【DFFNTの世界 炭鉱都市ナルシェ】
『タッタッタッタッタ…』
???「ラーハルト、皆!」
ラーハルト「ダイ様!!」
ヒュンケル「?! 犬夜叉、ダイの方に何かが近づいて来るぞ!!」
犬夜叉「あっ、危ねぇ!!」
ダイ「…………ッ!!!」
あっ、危なかった!!
それを悟っていたように、ヒュンケルは感知したんだね。
しかも、ヒュンケルやクロコダイン以外の仲間に助けられるのも悪くはないかも知れない。
さっきおれに向かって放って来たのは、多分だけど破魔の矢だね。
同じような力があると、以前桔梗様から話を聞いた事があったんだ。
【回想:竜の神殿】
桔梗『何っ? 破魔の矢の事を詳しく知りたいのか?』
ダイ『うん。弓スキルは本来狩人が使う代物だってバッツから聞いた事があるんだけど』
桔梗『確かに。あの男の言い分にも一理はある、しかしダイよ。破魔の矢とはその名の通り霊力が強い物で無ければ扱う事が出来ない貴重な代物なんだ』
ダイ『えっ?!』
桔梗『我が妹・楓の話に寄ると、かごめには私と同じ力を秘めているのだ!』
ダイ『つまり。その人が敵になったのも、いつか戦いたい人がいるからって意味だったんだね。』
桔梗『そうだ。しかし今のかごめからは私以上の強い霊力を感じる、それを先に感じた犬夜叉はあの娘を救う事を1番に考えているんだ』
ダイ『今は好きじゃないの? その犬夜叉って人の事を』
桔梗『今も変わらず好きだ。だが犬夜叉は私よりもかごめを1番好いているからな』
ダイ『……。ねぇ、もしもだけど。もしマァムが俺の事を愛してるって言って来たらどうしたらいい?』
桔梗『それならば簡単だ。ダイよ、お前とてマァムとやらを嫌ってはいないだろ?』
ダイ『うっ、うん………』
桔梗『ならば迷うな。彼女がお前を好いているならば、お前も同じようにマァムの気持ちを受け入れるべきだろう!』
ダイ『えっ………?』
桔梗『思い出せダイ! 大戦時の頃、貴様はフレイザードとの戦いでマァムの窮地を救った事があった筈だ!』
ダイ『………ッ!!!』
そうだ、瀕死になりかけたマァムをアイツが放り出していた事があった。
それをおれは何とか回避し、おれはマァムを助ける事に必死だったんだ。
つまりおれ自身が目の前にいるマァムを助けたい一心で、おれの中に眠る純真の心が少しずつ覚醒して来ていたんだね。
これこそが、人を好きと言う感情かも知れない。
【現在:DFFNTの世界 炭鉱都市ナルシェ】
『シュッ…… カキィィン』
ヒュンケル「ぐっ!!」
ダイ「ヒュンケル!!」
犬夜叉「ヒュンケル、お前!!」
ヒュンケル「心配するな。少し掠っただけだ!」
???「まさか。あたしの攻撃を見抜く戦士がいるなんてね!」
ヒュンケル「破魔の矢。まさかそれ程までにその力を使う者がいるとは思わなかったぞ!」
犬夜叉「破魔の矢……。まっ、まさかお前は?!」
日暮かごめ「そう。あたしよ! あたしはカオス軍の先発部隊の隊長、日暮かごめよ!!」
ダイ「そっ、そんな!!」
ヒュンケル「まさか。かつて戦っていたフレイザードと同じ級が此処にいるとはな!!」
ダイ「…………」
ありえないよ、こんな綺麗で頼もしい黒髪のお姉さんがカオスの戦士だなんて信じられないよ。
今でもこの人を助け出したいと思っている犬夜叉を見ると、凄く分かるんだ。
多分おれも同じ位に、マァムを好き……かも知れない。
あの時マァムが命を掛けて俺を守ろうとした日々を、忘れたくないからね。
この戦いが落ち着いて少し経ってから、おれは俺の言いたい事をマァムに伝えるんだ!
折角桔梗様から勇気を貰ったんだから、この時に使わなきゃ勿体無いよ!!
63話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.82 )
- 日時: 2022/08/19 22:04
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第63話「危篤の小さな勇者とマァム覚醒」
【DFFNTの世界 炭鉱都市ナルシェ】
『シュッ……… グサッ………』
ダイ「うっ、うぅ………」
マァム「………?!」
ラーハルト「ダイ様………」
今の見えない隙間から、ダイに直撃したなんて。
それを静かに察したハドラーとミストバーンも凄い剣幕で怒り出し、攻撃して来た相手に総攻撃を仕掛ける。
どうしよう、早く回復しないとダイが危ないわ。
ラーハルトからも、ダイを宜しくと頼まれているから今は私が何とかしなきゃ行けないわ。
ヒュンケル「よくもダイを! ブラッディスクライド!!」
日暮かごめ「何て愚かな軍団長よ。まさか本当に堕ちてしまったなんてね」
ヒュンケル「黙れっ! あなたが本当に犬夜叉の想い人ならこんな事はしない筈だ」
日暮かごめ「確かにあたしは今も好いているわ。それだけじゃ、何も出来ないのよ」
犬夜叉「…。いつかお前に会えると信じていた、あの時お前がいなくなっても俺はお前を忘れたりしなかった!!」
日暮かごめ「…。奈落を倒したあの日、あたしは数日間の間闇の中にいたのよ。それでもあたしは願ってしまうの、犬夜叉がいてくれるから自分を信じられると。それでも、それでもあたしは犬夜叉に甘えてしまうのよ!!」
ヒュンケル「それは違う!」
犬夜叉「ヒュンケル、おめぇ……」
ヒュンケル「かごめ。今のあなたの悲しみは嫌でも分かるんだ、かつて俺にもその頃があったからな!!」
ラーハルト「ヒュンケル………」
そうだ、ヒュンケルの野郎もかごめと似たような辛い過去があったんだな。
おれや弥勒たちはコイツもそうだが、獣王・クロコダインの事も全然知らねぇ。
こうして戦いに身を投じるようになって、初めてこれだけ強いと痛感したんだ。
特にクロコダインもまた、あの時言ってたポップの言葉が蘇って来る。
今のコイツらに出会えたから、お互いが正義でいられるんだと。
『キリリリリリ……』
日暮かごめ「たかが不死身の人間であるお前なんかに、あたしの何が分かるって言うのよ!」
ヒュンケル「………。それでも憎いなら、俺を撃てばいい!」
ダイ「うぅ………。駄目だよ………、ヒュンケル………」
犬夜叉「………ッ!!!」
マァム「ダイ………?」
ダイ「…。あの頃の大戦時で父さんと戦っていた時、ポップが言ってたの忘れたの? あんなに涙ぐんで、俺を必死に守ろうとするアイツの言葉を……今だって覚えているんだ………」
ラーハルト「ダイ様……。無理に喋ってはなりません!」
エンヴィー「おいマァム。急げ、このままじゃダイが危険だ」
マァム「ええっ!」
ダイ「無理だよマァム……。あの攻撃をまともに食らったから……、多分おれは………もう………」
マァム「ダイ………。駄目よダイ、こんな所で………こんな戦場のど真ん中で私を1人にするような言い方はしないでーーーーー!!!」
ダイ「………ッ!!!」
船戸イサリ「まっ、まさかこの暖かい光は………」
フナムシ「そうです。これこそがマァム様の中にある秘めたる力、慈愛の心の力その物なんです!」
犬夜叉「まさか。マァムの強い気持ちがその印を開花したって言うのかよ?!」
ヒュンケル「………。ダイの死を目前に、マァムがこの場で覚醒するなど今までに1度もないぞ!!」
マァム「グラトニー、エンヴィー! 私の好きな人をお願いするわ!!」
エンヴィー「あっ、ああ!!」
グラトニー「マァム。こんな悪に染まった小娘、やっつけろ!!」
マァム「分かったわ、グラトニー!」
ポップも今の地位に着く前、私が尊敬すると言った時ハッキリと言ってくれたよね。
その勇気があったから今の私と同じように覚醒し、回復呪文も身に付けるようになったの。
そして、一時は私がいなくなった時に私の力をダイに継承したように……私の中からダイとバランの心が見えて来るの。
本来持てる事が出来なかったダイの剣を私が装備出来るようになり、ダイが長年掛けて完成したあの技をお見舞いする!!
それはアバン先生が残した必殺技と、ダイのお父さんが得意とするギガブレイクを合体させたこの技が今浮かび始めたわ。
これでも喰らいなさい! ギガストラーシュ!!
この私の渾身の一撃によって、かごめさんの体内にあった黒い部分は静かに消えていったのは言うまでもなかったわ。
64話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.83 )
- 日時: 2022/08/20 07:10
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第64話「カオス軍の撤退と少女の勝利」
【DFFNTの世界 炭鉱都市ナルシェ】
『シュウゥゥゥゥ……』
ケフカ「チッ。コスモス軍に寝返ったのか、まあいいでしょう! 次こそは本気であなた方を倒しますからね!!」
マァム「……ッ!!! そうだ、ダイは?」
エンヴィー「心配するなよマァム。ダイなら無事だ、それにあっちのお姉さんも正気に戻ったみたいだぞ」
マァム「良かった………」
船戸イサリ「ではバッツ様。一旦本部に帰還しましょう、イカダたちが我々の帰りを待っています」
バッツ「ああ、そうだな!」
私はダイを背負い、犬夜叉はかごめさんを背負ったままバッツの中心に集まる。
彼は既に前もって準備したであろうキメラの翼を駆使して、私たちが拠点とするカール王国に帰還したの。
タイミングよく目的地に着地し、ポップとレオナがこちらに向かって来るとすぐに察していたわ。
クロコダインにダイを託した後、私はリゼやエアリスにお姫様抱っこされてしまう。
何だか逆の立場にされたみたいで、腑に落ちない気がするわ。
【カール城 医務室】
ダイ「…………」
クロコダイン「…………」
ラーハルト「良かった。ダイ様がご無事で……」
シュウ「うん。ヒュンケルからも話は聞いたよ。あの闘いの中でマァムの力が覚醒したんだよね?」
ラーハルト「ああ。あそこまでダイ様を思う姿は今までになかったからな」
シュウ「僕も見たかったなぁ。マァムがダイを大切に思う姿を。」
エンヴィー「まあ。結果は良かったからこれでいいじゃないの、今はしっかり十分な英気を養った方が良いかも知れないからね」
ラーハルト「……。そう言えば、ヒュンケルと犬夜叉はどうした?」
エンヴィー「今までの経緯を話すって言ってたからさ。多分ポップ殿下の部屋だと思うよ」
ラーハルト「そうか………」
グラトニー「マァム。あれからロクに何も食べてない、おでに何か出来る事見付けなきゃ!」
ロック「グラトニー。丁度マァム用に軽い物をおれとイカダで振る舞ったからさ、彼女のいる女子部屋に向かうぞ!」
グラトニー「うん。おでも一緒に行くよ、ロック!!」
そんな私も今は、女子部屋で英気を養っていたの。
暫く見ないうちにティナの回復魔法はかなりレベルアップしていて、私は安心したわ。
ダイみたいに上手く扱えなかったから、逆に疲れてしまったかも知れないわ。
私やレオナの時は直接触れる事で回復魔法を唱える事は出来るけど、こう言うのも悪くない気がするわね。
【女子部屋】
『ガチャッ』
ロック「ようマァム。気分はどうだい?」
マァム「ロック、それにグラトニー!」
グラトニー「これはマァムの分。ロックから話は聞いた、今はゆっくり休むといいぞ!」
マァム「ありがとう。意外ね、グラトニーが此処まで優しくしてくれるなんて」
ロック「ああ。本当はおれも戦いに行きたかったけど、エアリスが中々聞き入れてくれなくてさ〜!」
マァム「あはは。しっかり者のエアリス降臨! みたいな感じね」
ロック「だな。そんな俺も彼女に惹かれたからねぇ、ひょっとしたら似た物同士かも知れないな♪」
マァム「そうね。私ももしかしたら、ダイに対してそうかも知れないわ!」
ロック「……。本当に好きなんだな、ダイの事を」
マァム「ええ。魔の森で初めてあった時からね、あの時は中々言い出せずにいたから心細かったけどね……」
ロック「………。マァム………」
ユウ「ほらマァム。今は体力回復の為にも折角甘い物を用意してくれたんだから。食べなきゃ駄目だよ。」
マァム「ええっ!」
ロック「じゃあ俺は行くよ。後は任せたぞ、ユウ!」
ユウ「うん。こっちはユウちゃんに任せて。」
べ〜っと得意げにロックにやってるけど、ユウはユウで相変わらずだったわ。
それに私だけじゃない、ダイの完治を他のみんなが願っているんですもの。
あの時は万が一って事もあって、無意識に飛び出して行ってしまったけどね。
その後クロコダインにタイミングよくキャッチされて、最初は怒られると自覚していたわ。
だけど彼は怒りもせず、よく頑張ったなと褒めてくれたのが想定外だったんだけどね。
65話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.84 )
- 日時: 2022/08/20 10:21
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第65話「末弟の決意と長兄の想い」
【カール城 医務室】
クロコダイン「ほ、本気か? ダイ!」
ダイ「うん。いつかマァムがそうしてくれた時みたいに、おれもそうしてみたいんだ」
船戸イカダ「しかしダイ様。もしそのお言葉をマァム様直々に知られてしまったら……」
ダイ「…。大丈夫、あの大戦時を振り返ってからも薄々気付いていたんだ! このまま皆に守られてばかりじゃ、いつかフローラ様が言う''真の勇者''に1歩も近付けないからね」
船戸イカダ「ダイ様………」
ダイ「旅支度をしたい。ラーハルト、おれの武器と服を頼めるか?」
ラーハルト「はっ! 少々お待ち下さい、すぐに取って来ます!」
クロコダイン「……ダイ………」
船戸イカダ「しかし、ダイ様………」
ダイ「いいんだ! もうっ……、これしか方法はないんだ。おれなりにもっと色々な訓練を沢山して、いつもおれを信じてくれるマァムの前で堂々と言える位に強くならないと行けない気がするんだ」
船戸イカダ「…。ダイ様は言い出したら効きませんからね、分かりました。そこまで仰るならマァム様には内密にして置きましょう!」
ダイ「ごめんねイカダ、俺が不在の間……マァムや皆の事を宜しく頼むよ」
船戸イカダ「はい、分かりました!」
ヒュンケル「…………」
本当なら、もう少し養ってからでもと言いたかった。
これもダイ自身が決めた事ならば、アイクの為にもおれに出来る事はある筈だ。
あの時我々に助太刀してくれたドールイサムは役目を終え、本来の場所に戻ったらしい。
何度ケースを開いても、どうしても真ん中の枠が空いているのが気に病んでしまう。
【地下倉庫】
???「何をしている、ヒュンケル!」
ヒュンケル「ヒム、アイク!」
アイク「まさかとは思うが。あんたもダイに同行するつもりなのか?」
ヒム「えっ?!」
ヒュンケル「…。流石だな、やはり歴戦を乗り越えて来た蒼炎の勇者としての直感か」
ヒム「マジかよっ! やっと戦いが終わったとこなんだぞ、もう少し考え直してからでも……「ヒム!!」ひゃ、ひゃい!」
アイク「今の俺がダイの側にいても気休めにしかならん。それに俺までこの国を旅立ててしまえば、更にゼルダを悲しませる事になってしまう!」
コブナ「そうです。ゼルダ様を守らなきゃ行けないのはアイク様、他ならぬあなた様しかいません」
アイク「………。そうだな………」
ヒュンケル「コブナ………」
コブナ「ヒュンケル様。あなた様お2人の帰還を、心からお待ちしています!」
青煉「ああ。ポップ殿下や皆の事は私たちに任せて置きな、どんな奴らが現れようと私たち新生船戸軍の力を思い知らせてやるだけさ!」
ヒュンケル「……。ありがとう皆、必ず強くなって帰って来る!!」
その決意を新たにした瞬間、フナムシが目の前に現れた。
奴はおれを叱るとばかり考えていたが、そうでもなかった。
おれ専用の武器と何日間滞在する為の俺たち2人分の食糧と、キメラの翼とポーションが数千個程入っていたんだ。
元は青煉の部下だけあって、今は俺たちコスモス軍に忠誠を誓っている所は健在のようだな。
さあ行くぞ、ダイもきっとおれが来るのを待っている筈だ。
【正門】
『タッタッタッタッタ……』
ヒュンケル「まっ、待ってくれダイ!」
ダイ「えっ? ヒュッ、ヒュンケル!?」
ヒュンケル「修行の旅に出るんだろ? 俺もお前と一緒に行くぞ!」
ダイ「で、でもっ………」
???「たまにはコイツの我儘を聞いてやってもいいんじゃねぇか、ダイ!」
ダイ・「そっ……。その声は……?!」
ヒュンケル「ポップか!?」
ポップ「当たり前だろバーカ。本当なら俺もお前たち2人が心配で一緒に付いて行きたいとこだけどよ、レオナが寂しがるといけないから俺は諦めて此処に残らせて貰うぜ!」
ダイ「ポップ………」
ポップ「……。いつまでそんな所で隠れてるつもりなんだよ、ピカチュウさんよ?」
ダイ・ヒュンケル「「へっ?!」」
ピカチュウ「えっ?! でっ、ででででで殿下! いつから僕がそこにいると気付いていたんですか?」
ポップ「バーロー。ピカチュウ……! お前が何処へ隠れようとしてもな、この俺様から感じるお前さんの闘気は丸見えなんだよ!!(激怒)」
ピカチュウ「わっ!!!」
ポップ「…。けど安心しな、バッツの前では俺たちなりに上手く伝えといてやるからそこは安心しな!」
ピカチュウ「ポップ殿下………」
ポップ「だけど………。万が一俺の大事な仲間や親友に何かあったらお前さんだけメドローアの刑だからな、その辺はよ〜く覚えて置けよ? ピカチュウ!!(ゴゴゴゴゴ………)」
ピカチュウ「はっ、ハイ………(汗)」
ダイ「……。なっ、何だかいつものポップじゃない一面をこの場で初めて見ちゃった気がするね(汗)」
ヒュンケル「……………(汗)」
素直に俺たちの足を引っ張るなと言えばいい物を、それだけでも十分に危ないのはお前の方なんだぞポップ。
しかしあの頃のバーンパレスの中にあるホワイトガーデンでの死闘時、俺はミストによって意識その物すら乗っ取られていた事があったのは微かに覚えているが。
まさかあの時、光の俺に再び取り戻してくれたのはポップ………お前なのか?
ラーハルトとの初めての戦いで、確かにお前を窮地から救ったのは俺の筈だ。
一体誰が、あの時の俺自身を救ってくれたと言うんだろうか。
66話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.85 )
- 日時: 2022/08/20 13:20
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
これからの更新状況ですが。
第2章のエンディング時を今再現していまして、元はONE PIECEのアラバスタ編からです。
砂漠で辺りを吹き抜ける風を、ダイが遠くに見つめていて……それを切なそうにイーブイが寄り添う。
そして名を呼ばれたように振り返ると、ポップ クロコダイン アイク マァム ヒュンケル ゴウがそこにいた。
最後にダイの肩を優しく叩く場面を、ヒュンケルで再現したら面白い気がしましたw
いや〜、まさかこちらの創作版の上原多香子氏が歌う「君がいるから」が頭の中で浮かび上がっちゃいましたよ。
これはこれで、いいアレンジのような気がしますね。
それでは、次のお話更新までもう暫くお待ち下さい。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.86 )
- 日時: 2022/08/20 20:30
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第66話「初めての異世界冒険①」
【DQHの世界 エルサーゼ城下町】
『チャッ………… パァァン…………』
ダイ「ふうっ、こんな所かな」
ピカチュウ「凄い。凄いよダイさん!」
ダイ「あははっ。前に銃の打ち方を、以前アクト兄さんに教えて貰った事があったのを思い出したんだ♪」
ピカチュウ「へぇ〜、凄いや凄いや♪」
ダイ「もう〜っ、そこまで大袈裟じゃないってば〜!!」
ピカチュウ「ピカ〜♪」
店主「ほらよ坊や。景品だ」
ダイ「ありがとう、おじさん!」
ピカチュウ「ねえ。こんな僕にも出来そうなお手伝いって、何処かにあるかなぁ?」
ダイ「あっ、あそこにゴーレムがいるよ! 彼の補佐が出来るか聞いてみようよ、ピカチュウ!」
ピカチュウ「うんっ♪」
此処が、メーアとアクト兄さんたちが大活躍した王国・エルサーゼ。
今おれとピカチュウは現在開催中のお祭りに参加して貰い、今までの疲れを癒していた。
あっ、あそこにきとうしがいるね。
この城下町で暮らす女の子の為に、手品をしているんだね。
こんな広い城下町でも、かつては闇竜の復活を阻止する為に戦っていたんだね。
【エルサーゼ城 玉座の間】
???「成程。修行の旅を兼ねて、わしらの元へ来たという訳か。」
ヒュンケル「はい。我々はこの城下町に来て日も浅い為、こちらで起きた事件をよく知りません!」
ディルク「そうか。''この世界''で起きた出来事を知るにも、まずは城下町にいる勇者たちをこちらに招かねばなるまいな!」
???「ディルク様。その件でしたら私が行って来ます!」
ディルク「おお。サーゲイトの若き女王・テレシアではないか!」
ヒュンケル「…………ッ!!!」
確かメーアから聞いた話からすると、かつては士官学校の生徒だったと。
7つの王国を救いながら、マリベルやクリフトたちと幾度の闘いを切り抜けたと言うことか。
この世界の歴史も気にはなるが、現在サーゲイトの女王であるテレシアと少し話がしたい気がするな。
【客室】
『コトッ』
テレシア「どうぞ!」
ヒュンケル「どっ、どうも………」
テレシア「ねえ。ヒュンケル、あなたが今考えている事を私が当ててみようか?」
ヒュンケル「……。何の事だ?」
テレシア「要するに。どうして私がサーゲイトからの代表者としてこの世界に来たかって事なんでしょ?」
ヒュンケル「……。ばっ、馬鹿な! 何故俺の考えが分かったんだ?」
テレシア「ちょっと! まずは落ち着きなさいって、さっきディルク様との面談の時。あなたは私を見た途端にかなり驚いていたでしょ?」
ヒュンケル「あっ、ああ………」
テレシア「バッツさんの世界でね。あの闘いから平和になっても、新たな王位継承者が見つからずに困っていたらしくてね。ツェザールとオルネーゼにはガルディアの護衛があるし、マリベルたちもマリベルたちで平和な日々を送っているから」
ヒュンケル「そう言えばテレシア女王殿下よ、ククールはあれからどうしているんだ?」
テレシア「彼は相変わらず元気よ。今はトロデーン国という国でミーティア姫お付きの親衛隊長として、少しずつ祖国の復興作業をしているみたいですって!」
ヒュンケル「………。そうか………」
実際、俺は''その世界''を追体験した事はないんだが。
確かこちらへ来る少し前に、経験者である俺の友・ラーハルトからその世界の操作方法をダイに教えていた姿を目撃したことがあったな。
勿論アイツの傍らにマァムや弥勒 珊瑚夫妻も興味津々でダイのプレイする姿をよく見ていて、戦闘時のみ珊瑚と交代していたな。
退治屋の仕事以外に、エイトやゼシカの世界をプレイする姿は今まで見た事がなかったからな。
この修行の旅が終わったら、俺も少しだけその世界をプレイして見るのも悪くはないな。
67話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.87 )
- 日時: 2022/08/21 08:13
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第67話「カオス軍の幹部・フレイザード、出陣」
【カオス軍の本部 混沌の果て】
少年アルス「くそっ!! まさか霊力の強い生まれ変わりのあの娘が、我々を裏切るなんて信じられないぞ!」
風鬼「アルス様………」
雨鬼「では。真の勇者であるあのダイとか言う小僧だけでも、氷漬けにすれば!」
少年アルス「……………」
???「そこは。この俺にお任せ願いますかな?」
風鬼「ふっ、フレイザード様………」
少年アルス「…。出来るのか?」
フレイザード「はい。あのダイだけでも氷漬けにして置けば、こちらにもチャンスがありますぞ!」
ドルマゲス「成程。ケフカ殿のお怒りを受けることも無くなるということですな!」
少年アルス「いいだろう。君のしたいように、筒が無く執り行えよ!」
フレイザード「はっ!」
しかし、あの勇者を同じ手口でやるとしても。
あちらもあちらで勘が鋭いとしたら、此処はやはりエクスデスと風鬼に行って貰うしかないな!
今の風鬼のパワーアップした強さなら、奴らと対等に戦えるかも知れない。
この奇襲作戦もまた、少しずつ進んで行っていますから大丈夫ですよヴェルザー様!
【カール城 ポップの部屋】
『ガチャッ』
ポップ「スカー、それにマイルズ少佐!」
スカー「久し振りだな、ポップ殿下!」
ポップ「ああ。それで何か情報は掴めたか?」
マイルズ「はっ。アームストロング少将の話に依りますと、カオス軍の斬り込み隊長と名乗る男が直々に動き出すとの情報が出ています!」
ポップ「何だとっ!! まさかと思うけどよ、フレイザードの野郎がダイの奴を?!」
スカー「ああ。恐らくお前たちも行った事があるあの場所で、小さな勇者を氷漬けにするつもりだろう」
ポップ「…………。ダイ…………」
マイルズ「ポップ殿下。このままでは時間がありませんぞ、奴らが勇者を狙っているならば早急にこちらからも出撃メンバーを編成しなければなりません!」
ポップ「分かった。動ける奴らを何人か招集しろ、すぐにでも緊急会議を執り行う!!」
スカー「了解したっ!」
マイルズ「はっ!!」
まさか、かつてレオナが捕まったあの場所に今度はダイを捕らえると言うのかよ!
くっ、あの時ヒュンケルとピカチュウのみをエルサーゼに行かせるんじゃなかった!!
それに別の民族までもが、俺たち新生コスモス軍の一員だ。
こんな時こそ慎重になるべきなんだよなぁ、今更焦った所で状況が変わる訳でもねーし。
俺もその足で会議室に向かい、マイルズによって集めて貰った戦士たちの前で俺は覚悟を決めて語り始める。
【会議室】
ポップ「皆。忙しい中よく集まってくれた、先程このマイルズたちからよくない知らせが届いたんだ!」
リンク「えっ………?!」
ケン「つまりよ。お前さんが最も親しくしているあの兄ちゃんに危険が少しずつ迫っていると言うのか?」
ポップ「そうだ!」
マイルズ「それだけではない。カオス軍の方からも数日の内に例の場所へ進行する筈だ」
マルス「………ッ!!! そっ……。その場所ってもしかすると、バルジ湖って所ですか?」
レオナ「そんなっ、どうしてそんな場所にダイ君を………」
スカー「静粛にしろ。さあ殿下、話の続きをどうぞ!」
ポップ「ああっ。そこで俺が言う奴らに調査に向かって欲しい!」
レイ「…………」
ポップ「まずは戦闘班を発表するぞ。こちらから戦闘班で動くのは、ゾロ 炭治郎 仙蔵 長次 ミツキ カワキ。そして………レイだ!」
レイ「俺が。俺が戦闘班のメンバーに抜擢された。」
ポップ「ああ。マイルズやスカーとも良く話し合ってな、俺の大切な幼馴染・ダイを救出するならレイが適任だと思ったんだよ♪」
レイ「ポップセンセー。ありがとう。精一杯頑張る。」
ポップ「………。せめて『殿下』を付けろよ、『殿下』を………(汗)」
善法寺伊作「あの。回復部隊なら誰に向かわせますか?」
ポップ「そうだなぁ。此処はやっぱかなり魔法力が高い奴に行って貰うから、護衛も必要になって来るな! レオナ、アンタの方から誰にするか決めたか?」
レオナ「ええっ! 回復部隊はあたしから発表します、まずは………セリス将軍 胡蝶しのぶ ククール。そして護衛として………せつなとリゼとタツナくんとクロコダインに護衛部隊として出撃して貰います! 呼ばれなかった皆には、引き続きこの国とあたしたちを守って欲しいの!」
ルフレ「仕方ないね。次の戦いに備えて、力を蓄えて置く必要があるからね」
ルキナ「はい。今我々が出撃しようとしても、ポップ殿下たちがお許しになりませんからね!」
ポップ「そういう事だ。じゃあマイルズ、後はダイたちを死守するメンバーを発表して置いてくれ。俺は少し休ませて貰うわ!」
マイルズ「分かりました、後はこちらにお任せを!」
ポップ「ああっ、後のことは頼んだぜ………」
マイルズ「はっ、承知しました!」
レオナ「…………。ポップ君………」
いくら羽伸ばしをしたくても、まだあの頃の体力が完全に治っていないんだわ。
こんな時にあたしが側に付いて上げないと、ポップ君はあたしの為に………ずっと無茶をし続けるかも知れない。
その一部始終を静かに見ていたのか、あたしの背後にラーハルトが来てくれたの。
彼は首を縦に頷き、あたしをポップ君の元へ向かわせようとしてくれる。
現にダイ君たちがエルサーゼで修行の旅をしているなら、尚更心配になって来る筈だわ。
きっとマイルズ少佐ならそれらを配慮した上で、正しく編成してくれる気がするとあたし自身が悟ったのは言うまでもないわ。
68話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.88 )
- 日時: 2022/08/21 10:53
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第68話「元不死騎団長の大きな不安」
【DQHの世界 エルサーゼ城 ヒュンケルの部屋】
ヒュンケル「…………」
またあの夢だ、この所父さんの最期をどうしても思い出してしまう。
本当の両親に捨てられた俺を、バルトスに救われた事があった。
それ以降バルトスを実の父のように慕い、いつでも無事に帰って来る事を願っていたのも覚えている。
しかしある日、ハドラーが父を目の前で殺害する光景を目にしてしまったのだ!
何故俺はあの時、光の技などを教えてくれたアバンを父さんの仇だと思い込んでいたんだ。
???「………ケル。ねえっ、ヒュンケルってば!!」
ヒュンケル「………ッ!!! だ、ダイ………」
ダイ「どうしたの? ずっと呼びかけても返事もしてないしさ!」
ヒュンケル「……。嫌な夢を見てしまったんだ」
ダイ「嫌な夢?」
ヒュンケル「……。あの時の父さんの時みたいに、もしかするとキスティスまで俺の目の前で失うかも知れないのだ!」
ダイ「………。分かるよ、その気持ち」
ヒュンケル「ダイ………?」
BGM設定:FF7よりエアリスのテーマ(別名:小さな勇者・ダイのテーマ〜楽しかったかけがえのない日々〜)
ダイ「いつか話したことあるよね? ヒュンケルにあの事件を……」
ヒュンケル「あっ……、ああ………」
ダイ「あの時ね。あのハルバード襲撃事件の時さ、スコールたち自身は既にこうなる事を知っていたと思うんだ」
ヒュンケル「えっ………?」
ダイ「あのバーンパレスの中で。おれさ、かつて敵だったキルバーンの放ったトラップの中で……最期の最後まで粘るポップの姿を見た時………もしかしたら1年前に逝ってしまった2人を思い出してしまった事があったんだよ。」
ヒュンケル「…………」
ダイ「でも。そんなポップの勇気ある行動に俺もヒュンケルも、沢山助けられて来たんじゃないかなって最近思うようになったんだよ」
ヒュンケル「…………。………めろ………」
ダイ「あの勇気ある行動がなかったら、俺たちは此処まで来なかったんじゃないかって時々思ってしまう気がして「もういい。それ以上言うのはやめろ、ダイ!!」………ッ!!! えっ………?!」
『ガバッ』
ヒュンケル「……………」
ダイ「ひゅ、ヒュンケル………」
ヒュンケル「もう……。それ以上言うのはやめろ!」
ダイ「………。ごめんね、俺がヒュンケルを安心させる所か辛い思いをさせてしまって」
ヒュンケル「違う。ダイのせいじゃない、俺のせいだ!!」
ダイ「えっ………?」
ヒュンケル「本当ならお前の話を最後まで聞きたかった。お前の話を聞いていく内に、少しずつ俺の不安を消し去りたかった。でも………、そんな事をお前の口から話しても。今度はダイ………、お前まで俺の目の前からいなくなりそうで怖いんだ………ッ!!!」
ダイ「………。ヒュンケル………」
いつ以来かなぁ、ヒュンケルが此処まで静かに涙ぐむ姿を見たのは。
あの時はポップが勇気を出してくれたから、俺は無事にトラップから抜け出せる事が出来たけど。
ポップは脱出すらしなくて、ハドラーを残して行く訳には行かなかったんだよね。
あの時俺自身が勇気の心を持っていると最後まで思い込んでいたけど、結局勇気があるのはおれじゃなくてポップの方だったんだね。
『サスサスッ……… サスサスッ………』
ヒュンケル「………。済まない、おれのせいでお前を不安にさせてしまったな………」
ダイ「初めてだよ。ヒュンケルに抱き締められたの………」
ヒュンケル「えっ………?」
ダイ「記憶は少しだけ違うんだけどさ。フレイザードと戦っている時、おれのピンチを君に救って貰った事があったの覚えてる?」
ヒュンケル「ああっ………、あの時か………」
ダイ「うん。もしおれがポップと行動していて、マァムがバタックさんと一緒に行動していたりしたらさ………今度はおれがヒュンケルにお姫様抱っこして貰いたくなっちゃうよ♪」
ヒュンケル「そうだな。きっとクロコダインならマァムのガードにピッタリだろう」
ダイ「あ〜っ! 今のは本気の冗談で言ったつもりだったのに〜、そういうの軽々しく受け止めないでよもうっ!(ぷんすかぷんっと怒りながら)」
ヒュンケル「ははっ。本気の冗談に聞こえなかったからな、お前の場合は。」
ダイ「……ッ!!! んもうっ!!」
ヒュンケル「……。その膨れっ面は、もしかしてエアリスの影響か?(汗)」
ダイ「……。どうしてそう思ったの?」
ヒュンケル「…。何となく、そう思っただけさ!」
ダイ「…………。意地悪、誰のせいでこうなったと思ってるんだよもうっ!/////////」
ヒュンケル「…。いつまで拗ねてるつもりだ、いい加減機嫌直せよダイ。」
ダイ「ふんっ、君に何と言われようと絶対に嫌だね!!/////////」
大体さ、面白半分で冗談を言ってきたヒュンケルが悪いんだからね。
完全に体力良くなったら、前にポップか教えて貰ったあの魔法を試させて貰うから覚悟してよね。
すると気持ちよく寝ていたピカチュウがおれの膝の上から起き出し、おれは優しく撫でる。
ピカチュウが嬉しそうな顔をするのって、よっぽどおれとの信頼がかなり強いからかも知れないな。
今度は反対向きに変わり、自分の尻尾に触れてとアピールし始める。
つまり君の尻尾に触れていいのは、この場にいる俺限定かも知れないって事だろうね。
69話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
まさかの、ヒュンダイ編です。
今まで長兄が静かに泣いた姿は今までないかもと思って、思いっきり末弟に抱き付きました。
歳も9違いだし、背の高さもかなり違う気がするんですよね。
作者の中の主人公・ダイ君の身長は、145cmかも知れませんね。
対するヒュンケルが181か182cmじゃないかと、作者的にそう思いますw
それでは、次のお話までもう暫くお待ち下さい。
あっ、感想はいつでも大丈夫ですよ。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.89 )
- 日時: 2022/08/21 22:32
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第69話「ポップとレオナ、これからの2人の誓い」
【カール城 レオナの部屋】
『カチカチカチカチカチッ…』
レオナ「…………」
あの島でダイ君と初めて会ったのは、14歳の時。
あの時はバロンや大臣が何かを企てているとは知らなくて、あたしは少し警戒をしていた。
それに大臣も大臣で少しだけ怪しかったし、どうして急に怪物たちが沢山いるデルムリン島で儀式を行うって言い出したのかが気になっていたの。
ううん、今のダイ君の事はポップ君がよく分かっているから大丈夫だけどね。
以前キスティスから、こんな話を聞いた事があったのを思い出したわ。
【回想:カール城 女子部屋】
レオナ『ええっ?! キスティスって以前はスコール君に好意を抱いていたの?』
キスティス『ええっ。でも、随分昔の話だけどね!』
マァム『ふふっ。何だか当時の私みたいね!』
ファイサリス『うんうん。でもそのスコールって、何らかの件がきっかけでリノアを気にするようになったとシャルロット先輩から伺っているんだ。』
マァム『そうよね。前にダイから似たような話を聞いた事があったわ、かつてイデア先生との闘いの後にリノアさんは昏睡状態になってしまったんでしょ?』
ファイサリス『うん。それでね、彼女を背負ったまま宇宙ステーションまで行ったのはいいんだけど。その直後辺りから………リノアがある奴に操られていたんだって!』
マァム『つまり。その頃のリノアを支配していた当時の元凶がかつての時を操る魔女、アルティミシアだったと言う事ね………?』
ファイサリス『うん。流石マァム、話が分かるね!』
マァム『ふふっ! ダイと一緒に暮らしていた頃にね。当時彼と行動を共にしていたゼルが一度だけ私たちの所に来てくれた事があったのよ、自分たちのいた作品を追体験すれば。私たちの知らないスコールを沢山知るチャンスが来るって彼は言っていたわ!』
ファイサリス『へぇ〜、凄いよマァム! ゼルに負けない位の物知りさんだね!』
マァム『あははははっ!』
レオナ『…………』
あの頃から、マァムは変わって行ったのね。
今のマァムはダイ君を1番に考えていて、あたしの時しか普段見られなかった筈のダイ君の涙を彼女はしっかり見ている。
だからあたしはその時点でハッキリしたの、今のダイ君を任せる事が出来るのはマァムしかいないと。
ファイサリスと楽しく話をしている時のマァムは、あの頃から相変わらず変わっていなかった。
【バルコニー】
???「おっ? どうしたんだよレオナ、こんな時間によ!」
レオナ「キミと同じで。眠れないの……」
ポップ「そうか………」
レオナ「…………」
ポップ「なあ、レオナ………」
レオナ「何? ポップ君」
BGM設定:クロノ・トリガーより夜の底にて
ポップ「……。今回の奇襲作戦、絶対に成功させような!」
レオナ「………。ポップ君………」
ポップ「俺さ。あれからかなり悩んでいたんだけどさ、この奇襲作戦が無事に終わったらさ。レオナと色んな所に旅行したいと考えていたんだよ。」
レオナ「えっ………?」
ポップ「勿論。新婚旅行以上の長期旅行になっちまうからさ、その前におれの実家に顔を出したいんだよ。」
レオナ「つまり、キミの故郷・ランカークス村に一旦帰るって事?」
ポップ「ああ。そこで親父と母さんに今までの経緯を報告したいんだ、勿論無理にとは言わねぇ! 俺について来るか来ないかは、レオナ自身に決めて貰いたいんだからな………」
レオナ「………ッ!!! う う う………」
ポップ「やばっ。やっぱり、不味かった………スかね………?」
レオナ「違うわっ!」
ポップ「…………ッ!!!」
『ガバッ』
レオナ「………………」
ポップ「おっ………。おいレオナ、今日はどうしちまったんだよ? やっぱり、おれと一緒に行くのは嫌だったのか?」
レオナ「ううん。違うのポップ君、嬉しいの!」
ポップ「………。先に断って置くぜ、実家にいるおれの親父だけど。俺が餓鬼の頃から1人息子のおれにだけかなり冷たいからよ、レオナも十分に気を付けた方がいいと思うぜ?」
レオナ「ふふっ。吹っ飛ばされたりしても、あたしも一緒に吹っ飛ばされたりするのも悪くないわ!」
ポップ「ばっっっ。ばっか野郎! 一国の王妃である前におれが最も大切にしている女によ、そんな痛い思いを俺が平気でさせる訳ねーだろうが!!」
レオナ「あら。ポップ君が普段から受けている傷は、あたしの傷でもあるのよ?♪」
ポップ「うっ………!?」
レオナ「それに。ポップ君がどんな事をしているのか、凄く興味があるもの!!」
ポップ「……。大戦時の頃からそのハッキリした態度を見せるのは全然変わってねーよな、レオナの姫さんはよ(汗)」
レオナ「ふふっ。 ………それにポップ君! あたしがキミと結婚する前からあたしのことは「レオナって呼んで!」と何度言ったら分かるのよ、もうっ!!////////」
ポップ「…………」
そういやぁ、ダイの奴もこんな感じでレオナに強く言われた事があるって大分前に聞いたな。
以前のマァムは大切にしている魔弾丸をレオナ救出の為に使い切り、あの頃のおれは魔法力が尽きてしまったせいで……マァムの側から全然動けなかったのを今でも覚えている。
もしミナカトールの儀式で危篤寸前のメルルに問い詰められた時、おれの好いている人がマァムじゃなくて………今もずっと側にいてくれるレオナだって堂々と白状したら多分、俺の持っている印は光らなかったかも知れないな。
何て惨めな方向に考え始めていると、突然おれの印が光り始めたんだ。
嘘だろっ!! どっ………、どうしてこんないいタイミングの時に光り出すんだよおいっ!!
あ〜畜生、今すっげぇいい感じのムードだから金輪際外したいわ!!
70話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.90 )
- 日時: 2022/08/22 08:40
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第70話「大魔道士と勇者、最後の闘い①」
【カール城 キッチン】
ポップ「………。たまには違う奴を作りますか!」
ドロッチェ「で、殿下!」
ポップ「何だよドロッチェにシュウ、俺が此処に来ちゃ悪いのかよ?」
シュウ「そうじゃないんです。ですがポップ殿下。この所寝不足じゃないですか?」
ポップ「…。多分そうかも知れないな、今はこんな話をしたくないって言うのもあるけど」
ドロッチェ「…。お願いします、絶対に他の奴らに話したりしません!」
シュウ「僕もドロッチェと同じ気持ちです。お願いしますポップ殿下、せめて僕とドロッチェの前だけでも本当の事を話して下さい!」
ポップ「…………」
シュウとはかつて、混ざり合った世界以来の再会だけど。
ドロッチェと合ったのは、俺やアイクたちが''カオスな日常〜大丈夫ではない〜''に久々に呼ばれた事が幾つかあったんだよな。
初めての別世界での冒険だったけど、俺はただ単にゼルダの姫さんを守りたかっただけなのに。
何であの世界で俺がアイクの野郎に、疑われなきゃ行けないの!!
おれはただ単に、例の暴走する奴らからゼルダの姫さんを守ることに必死だったんだぞ。
『グッ………』
ポップ「実はさ。この奇襲作戦こそが、おれとダイの最後の戦いになるんだよ!」
シュウ「最後の戦いになるって…。そっ…、それじゃあまさか!?」
ドロッチェ「ちょっと待てよ。今の話が本当ならレオナ王妃やマァムはこの事を知ってるのか?」
ポップ「いや。2人にはまだ話していない、それにダイも修行の旅から帰って来たらマァムに本当の事を話すと言っていたからな」
ドロッチェ「…………」
シュウ「そんな………。これが本当に最後の戦いになるなんて嫌だよ、例えその奇襲作戦が僕たちの手で上手く勝利に導いたとしても君とダイのいない旅なんて続けたくないからね!!」
ポップ「シュウ………」
シュウ「お願い………。お願いだからポップ殿下、そんな悲しい事を言わないでよ………」
ポップ「ありがとう。でもな、あの混ざり合った世界にいた頃よ。おれ………アイツに散々な目に遭わされたのを忘れた事がないんだわ」
シュウ「あっ……。あれはただ、僕の監督不行きが原因なんだけど(汗)」
ドロッチェ「マジかよ。もしこっちの作者さんがいる世界でも同じような事になったら、オレやカービィで絶対に阻止してやる!!」
シュウ「それなら僕も混ぜて欲しい。僕にだって、それ位の資格はあるんだからね!」
ポップ「…………」
何か知らない間に、シュウとドロッチェが仲良くなっていく気がするなぁ。
シュウは表世界育ちらしいけど、戦闘に関してはあまり強くないって感じか。
逆にドロッチェは部下たちを率いていた事もあったし、本気になればそれにあった技を披露してくれるだろう。
本当の事をコイツらに話したのは初めてだけど、やっぱりレオナの前で話すのは怖いな。
ベンガーナの時からずっと行動を共にしていたし、最初は彼女に信用されていなかったけど。
当時ダイの親父さん・バランが敵だった時、ダイを守る為にあの行動を取った時によ………レオナとヒュンケルが必死で止めてくれた時があったんだよな。
【廊下】
ポップ「…………。そうだったな、今はおれの計らいでダイ達はエルサーゼに行ってるんだったよな………」
『ピリリリリリリリ…… ピッ……』
ポップ「……。こんな時間帯に掛けてくんのはお前位か? ダイ」
ダイ『えへへっ。やっぱ分かっちゃった?』
ポップ「馬鹿野郎。俺とお前はどんだけ長い付き合いしてると思ってんだよ!」
ダイ『ごめんね。何か急にさ、ポップの声が聴きたくなっちゃって……』
ポップ「奇遇だな。おれも同じことを考えていたんだよ、ダイ」
ダイ『…………』
ポップ「どうした?」
ダイ『ねぇ……、ポップ………』
ポップ「…………。何か言いたい事があるんなら、今の内に聞いてきな」
BGM設定:FF6より目覚めのティナ(別名:ポップとダイ〜変わらない2人の友情〜(※後半のポップの台詞辺りから、ティナのテーマに変わります))
ダイ『……。話してくれたかな? 俺たちの本当の目的を』
ポップ「ああ。こっちはドロッチェとシュウにな、今は''その時''じゃねーのにアイツらから必死に訴えて来やがったから仕方なかったんだよ!」
ダイ『おれも。帰って来た後に少し落ち着いてから、マァムにも本当の事を話そうと思ってるんだ』
ポップ「そうか………」
ダイ『ポップはレオナに話したの?』
ポップ「いや。今はこっちもこっちで色々忙しくて、ゆっくり話す暇もねーんだよ」
ダイ『………。そっか………』
ポップ「………。それからダイ、ヒュンケルの奴の様子はあれからどうなんだ?」
ダイ『今は大分落ち着いて来ているよ。テレシア女王殿下とディルク王がおれとピカチュウの分まで一生懸命に支えてくれたからね』
ポップ「そうか………。明日には俺たちがいるカールに戻って来られそうなのか?」
ダイ『うん。その件ならピカチュウが先に納得してくれてるけど、ヒュンケルにはまだなんだ………』
ポップ「そうか。………なあ、ダイ」
ダイ『どうしたの?』
ポップ「この奇襲作戦。何があっても、成功させてやろうな! 俺たち2人の力でよ」
ダイ『うん。最後まで頑張ってやり遂げて行こうね、ポップ!』
ポップ「ああっ!」
ありがとよ、ダイ。
まさかお前から勇気を貰えるとは、思わなかったぜ。
いつだったかな、お前があの時かなり落ち込んでいた頃はおれが背中を押してやった時があったんだよな。
でも、ミナカトールの儀式の時は………おれ自身が情けなかった。
もうっ、あんな惨めな思いは二度としたくねぇ!!
今は他の奴らの事も考えて、俺たちにしか出来ないことをやるんだ!!
71話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.91 )
- 日時: 2022/08/22 21:06
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第71話「ヒュンケルの悪夢」
【夢の中:FF7の世界 眠りの森】
ダイ『ヒュンケル、おれが見えるかな?』
ヒュンケル『ああ、見えるさ! 先程は済まなかったな』
ダイ『……。分かってるから、そんな事は気にしなくていいよ』
ヒュンケル『無理だ。逆に気にしてしまう』
ダイ『そっか…。じゃあ、思いっきり気にしたらいいよ! ザボエラやエクスデスの事、おれに任せて! そしてヒュンケルは自分の事を考えて。自分自身が壊れてしまわないように、ね?』
何だ、見た事のない夢だな。
気がつくとおれは普段から愛用している靴に履き替えていて、そしてダイと久々の一時を過ごしている。
だが、夢にしては何かが変だ。
眠りの森に足を踏み入れた瞬間、一歩も動けないぞ。
ヒュンケル『此処は、何処だ?』
ダイ『此処は【古代種の都】へと続く「眠りの森」と呼ばれている。ザボエラやエクスデスが破壊魔法・メテオを使うのも時間の問題、だからそれを防ぐんだ! それは竜の騎士の後継者でもあるおれにしか出来ないからね』
ヒュンケル『………?』
ダイ『その秘密がこの先にあるんだ。ううん、ある筈なんだ。さっきから何かに導かれている気が……ずっとしているんだ。じゃあねヒュンケル、おれ行って来るよ! 全部終わったら、またね!』
ヒュンケル『待て。待ってくれ、ダイ。おれを………おれを1人にしないでくれ!!』
くそっ、夢のせいばかりか。
おれのこの足が先へ進まないとは、どうなっているんだ。
ダイがその先に行って少しした後、見覚えのある敵とバッツの宿敵らしい敵が目の前に現れる。
まさか、ダイが語らなかったのもおれやマァムたちを守る為だったのか!
だっ、駄目だダイ! そんな事で命を犠牲にするな!!
【現在:カール城 ヒュンケルの部屋】
『ガバッ』
ヒュンケル「行くな、ダイ!!」
リンク「ヒュンケルさん!」
レオナ「ヒュンケル!!」
ヒュンケル「リンク……。それに姫、みんな。此処は……?」
レオナ「此処はカール王国よ。あなたはダイ君のルーラで帰って来た後、2日間眠り続けていたのよ!」
ヒュンケル「…………」
リンク「ヒュンケルさん?」
BGM設定:FF6よりセリスのテーマ(別名:ヒュンケルのテーマ〜過去から遠ざけたい自分の想い〜)
ヒュンケル「…………。夢…………、だったのか………? 皆に確認したい事があるんだが、聞いてもいいか?」
リンク「うん、勿論いいですよ!」
ヒュンケル「ダイとピカチュウはどうした?」
リンク「えっと……、ダイ君は……」
レオナ「待ってリンク君。後はあたしに任せて!」
リンク「………。分かりました、お願いしますレオナ王妃」
レオナ「ええ。ピカチュウの事だけど、彼ならバッツ君のお部屋にいるわ。それにダイ君ならこのカール王国に帰って来てすぐ………マァムと2人きりで話したい事があるからと言って、バルコニーに2人で行ったわ!」
ヒュンケル「………。何故……、止めなかったんですか?」
レオナ「あたしだって必死で止めたわ。それでも………それでもポップ君があたしに言ったの、こんな時じゃなきゃダイ君はマァムと2人きりになれないから………。今はそっとしといてやれって!」
ヒュンケル「…………」
それだと、それだと俺が見た悪夢その物が現実になってしまうだろ。
何の為におれはダイたちについて行ったんだ、二度と目の前で誰も失いたくない為だろうが。
おれ自身が弱いせいで、キスティスも………ダイまでも守る事が出来ないとは。
逆にキスティスなら、おれに面と向かってこう厳しく言う筈だ。
「ヒュンケル。あなたもかつてはポップたちと戦った仲間なんでしょ、もっとしっかりしなさい」と……、流石はおれが大切にしたいと思った事がある女教師だ。
そうだ、今ならキスティスの言葉がよく分かるぞ。
これ以上大切な弟弟子たちを失わずに済むように、おれもおれなりの対策を考えなければならない。
72話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.92 )
- 日時: 2022/08/23 08:20
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第72話「悲しむ仲間たち」
【カール城 廊下】
『カツカツカツカツカツッ』
マァム「……………」
まさか、ダイ自身からあんな事を言うなんて今まで信じられなかったわ。
やっと修行の旅から帰って来て少しした後に、私は彼に呼び出されたの。
あの時はただ、ダイに対する私の想いを彼の為に必死で打ち明けようとしていた時だったわ。
色々転々と考えていたその時、誰かとぶつかってしまったの。
ゆっくり目を開けて相手を見たら、あの頃の大魔王バーンではなかった。
バーン「…。此処では体が冷えるだろう、余の部屋に来るといい」
マァム「………」
バーン「おや。お前もいたんだったな、息吹リンクよ!」
息吹リンク「ラーハルト隊長からの指示で、ボクはこちらにいるマァムお嬢様のガードになっているからね」
マァム「………。息吹リンク………」
バーン「いいだろう。お茶を準備しながらこれまでの経緯などの話を聞こうではないか、中に入るといい」
マァム「……。行きましょう、息吹リンク」
息吹リンク「はい……、マァムお嬢様!」
あの娘でも、ダイ様から突然の事を言われてかなり混乱している筈だ。
バーンパレスにいた頃、この者と魔法使いを助けようと必死に叫ぶダイ様のお姿を見た時に俺は思ったのだ。
やはり長い付き合いでもあるから、ダイ様は1度仲良くなった友人を最後まで守りたいと考えておられていた。
これもまた、あのお方の父上・バラン様の遺言の1つだったかも知れないな。
【バルコニー】
ダイ「………。おれなりに勇気を振り絞ったんだ、これなら悔いはない筈だよね」
???「だからって、何も堂々と言うことはなかったんじゃないか?」
ダイ「…………。アイク………」
アイク「確かに。この奇襲作戦はお前とポップの運命を掛けた最期の戦いその物かも知れないが、それでお前たち2人は本当に満足しているのか?」
ダイ「そんなことでポップとおれが満足する訳ないじゃないか。本当はおれだって、こんなに後悔した事なんて1度もないよ」
アイク「…………」
BGM設定:FF6より永遠に、レイチェル
ダイ「やっぱり。やっぱり怖いんだよ、1年前のハルバード襲撃事件からおれとマァムは彼らの最後を一生懸命に見て来た。いつかはスコールやリノアみたいにカッコいい姿を見せたいって思った事もいっぱいあったのに。なのに………、それなのに!!」
アイク「………。そうだ、それしかお前とマァムを救えないと悟ったんだろう。アイツら自身の死を無駄にしないように、自ら行った事なんだ!」
ダイ「……………」
アイク「………。いいかダイ、これだけは忘れるな!」
ダイ「えっ?!」
アイク「もし。この奇襲作戦自体がお前たちの最後だろうと、俺たちは何があっても絶対にお前たち2人を阻止する! 何でこんな事を言うのか、お前でも分かるだろ?」
ダイ「………。前にネリネがおれに言ってくれたんだ、大切な人を失うのは1度でいい。でも、こんな痛みは耐えられないって!」
ポップ「当たり前だろ。本気でそう思ってんのは、彼女だけじゃねーんだよ!」
アイク「ポップ殿下、皆!」
ポップ「2人が中々戻って来ないから心配で探してたらよ。来る途中でおっさんからアイクとダイが此処にいると教えてくれたんだ」
ダイ「………。クロコダイン………」
クロコダイン「済まない。男子部屋の方でドロッチェとシュウが話をしているのを聞いてしまってな、いても経ってもいられなかったのだ!」
マリオ(ネルさん次元)「ダイ。俺たちはお前たちと出会って此処まで強くなったんだぞ、もしお前とポップに何かあろうと俺たちだって全力を尽くして闘うぞ!!」
ルイージ(ネルさん次元)「うん。事情はよく分からないけど、此処まで来たからにはダイ、皆がもう一度共に戦えるようにボク達全員が一段となって再結託するしかない筈だよね!」
ダイ「皆……。そうだね! 皆の言う通りだ、明日の正午。最後まで戦う覚悟がある人は会議室に集まって欲しい! そこで本格的に最終的な打ち合わせを執り行うよ!」
全員『うおぉぉぉぉぉーーーーー!!!』
かつておれや息吹リンクたちがいた世界では、キーラとダースと言う新たな創造神と破壊神が現れた。
その時の話自体はダイやポップも知らなかったけど、久々に共演出来たゼルダと共に戦えたのが嬉しかった。
こんなにも喜んでいいのかと思っていたけど、その直後辺りからベンガーナの兵士・アキームから恋人であるゼルダが何処にもいないと聞かされたんだ。
今度はゼルダがいなくなったと言う事は、カオス軍の中にいるザボエラとやらが何らかの方法で暗黒神・ラプソーンを復活させたとしたら間違いなくゼルダと戦うことになるかも知れないぞ。
『ダンッ』
アイク「…………ッ!!! くっ、クソっ!」
ダイ「あっ、アイク………?!」
ポップ「おいアイク、何があったんだよ。」
アイク「済まないダイ。最終会議を執り行う前に、おれの頼みを聞いて欲しい!」
ダイ「………。いいよ、その代わり皆も彼の話を聞いて上げて!」
全員『ああ(はい/ええ/うん)っ!!』
アイク「ありがとう。少し前に俺はベンガーナの兵士・アキームからゼルダを何処かの街で目撃したとの情報があったんだ!」
ポップ「それで。それでゼルダの姫さんは何処に行くって言ってたんだよ?」
アイク「………。この世界地図を見た限り、この大きな街しか考えられないんだ!」
ルイージ(ネルさん次元)「……。彫刻家が盛んでそれを駆使しながら暮らしている大きな街・リブルアーチ、か………」
レオナ「う〜ん。だとしたらその街自体がエイト君が旅をしていたDQ8の世界になる訳ね?」
ポップ「つまりよ。当時その世界を旅した奴らに道案内して貰えればさ、いなくなったゼルダの姫さんの手掛かりが掴めれるんじゃないか?」
キルバーン「成程。ならば偵察部隊として、何人かを派遣しなければならないね!」
ダイ「うん。………今回その人探しだけど、おれに任せて欲しいんだ!」
ポップ「いっ、いいのかよダイ。これはアイク自身が考えた寄り道その物になるんだぞ?」
ダイ「確かにそれはそうだけど。だからって1人の仲間を助けに行かないまま奇襲作戦をする訳にも行かないじゃないか!」
ポップ「…………。でもよ、ダイ………」
ダイ「それにね! 本格的にその作戦を実行するなら先に本来の役目よりも………アイクの用事を順序的に最優先するべきじゃないかな。ねっ、クラウド!」
クラウド「ああ、その通りだ!」
ポップ「…………」
クロコダイン「ポップよ。今回はダイの提案に潔く乗ろうではないか!」
ヒュンケル「ああっ。まずはダイ自身がかなり悩んで、誰を偵察部隊と戦闘班にするかを長い時間掛けて考えなければならないからな!」
ポップ「おっさん………、ヒュンケル………」
レオナ「ポップ君。この寄り道クエストもあたしたちにとっては強くなる為の1歩に繋がるかも知れないわ、だから今回ばかりはダイ君の案に賛同して見ましょう!」
ポップ「分かったよ。だったら俺から言う事は何もねぇよ! ………それとよダイ。修行の旅でもそうだけど………、生きて帰って来なかったりしたらマジで承知しねーからな!!」
レオナ「Σちょっとポップ君!! ごめんなさい皆、後はあたしに任せて!!」
リンク「ポップ殿下……、レオナ王妃……」
クラウド「………。俺にはよくは分からないがかなりヒュンケルよ。アイツ的には苛々が少々増してないか、ポップの奴………」
ヒュンケル「あれはピリピリしているのではない。本気でダイの事を心配しているんだ、ポップなりにな!」
ラーハルト「…………」
今までにない表情を、まさかこの場で見てしまうとはな。
パプニカの若き王であり、大魔道士でもあるあの男なりにダイ様を心から心配しているのだろう。
奴の負担を軽くするのは性に合わないが、これもダイ様の為ならば可能だろう。
後にダイ様の奥方になるであろうマァムとやらならば、どんな反応になるかが気になるな。
73話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.93 )
- 日時: 2022/08/23 17:45
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第73話「大魔道士の不安と王妃の支え」
【カール城 城門】
ポップ「…………」
本当なら、素直に頷きたかった。
今の俺はたった1人を守る女の夫であり、一国の王でもある身分だからな。
そんなおれを見てダイの奴は、どう思ったかな。
それでも自分の魔法使いか!か「ポップの弱虫っ!」とか逆に言われたら、流石に立ち直り出来ねーわ。
『タッタッタッタッタ……』
レオナ「待って。ねえ、待ちなさいよポップ君!」
ポップ「………ッ! 来るな、レオナ!!」
レオナ「何を言ってるのポップ君。あたしはあなたの妻なのよ、こんな様子のキミをこのまま放って置ける訳がないわ!」
ポップ「…………」
レオナ「やっぱり。ポップ君は引き摺っているの? バルジ湖の中央の塔であたしを助けた後……、マァムと一時的に離れる事を」
ポップ「違うっ!!」
レオナ「じゃあ、何でダイ君や他の皆の前であんなに冷たく言ったの?」
ポップ「………。今更どんな面してダイに謝れって言うんだよ………」
レオナ「………。聞きたい、あたしなら最後までキミの話を聞く資格があるわ!」
ポップ「………。レオナ………」
レオナ「お願い。あたしの前だけでもいい、正直に話して? ポップ君」
ポップ「………。いつかさ、親父みたいに店のオーナーをするのが当時の夢だったんだよ。おれの実家にある武道具屋は1番古い店でよ、子供の頃からおれは親父に色んな仕事を叩き込まれながら育ったんだ」
レオナ「…………」
初めて語り始めた、ポップ君の語るこれまでの過去。
アバン先生やあたしに出会うまで彼は普通の村の息子として、親に何年間は厳しく鍛えられていたみたい。
そんな時にアバン先生に出会って、彼のように強くなろうとポップ君は憧れを抱いていた。
あたしも同じように、王女としてお淑やかを目指していた時期があったわ。
メルルみたいに上手く出来なくて、結局お転婆王女と呼ばれるようになってしまった事があるもの。
【テラン跡地 竜の祭壇】
『しゅうぅぅぅん ドーン!』
ポップ「いっ、イテテテテテ……」
レオナ「イタタタタタ………。此処、バランに初めて会った思い出の場所だわ!」
ポップ「ああ。ダイの真実を明らかにする為にナバラ婆さんとメルルに案内して貰っていたんだよなぁ」
レオナ「………。ええ、あの時のダイ君は人間離れした力を使ってドラゴンを倒していたけど。村の皆がダイ君を恐れていたわね」
ポップ「………。そうだな、それでも俺たちは恐れようとしなかった。アイツが何者だろうと、ダイはダイだとあの時から思っていたからな!」
レオナ「ポップ君………」
ポップ「そうそう。あの頃おれと2人で何とかしようとした事もあったよな、記憶を奪われたダイに対してよw」
レオナ「ええっ。そんな頃もあったわね、何だか懐かしいわ!」
ポップ「……。でも、実際無力なのはおれだったかも知れないんだ。魔法使いの癖に、命を張るようなみっともない姿をレオナとヒュンケルの前で見せてしまったからな……」
レオナ「………。………てもいい、今は沢山泣いてもいいのよポップ君」
ポップ「レオナ?」
レオナ「いいから。今は思いっきり泣きなさい、これはパプニカ国の王妃としての命令よ!!」
ポップ「分かったよ。じゃあ、お言葉に甘えさせて貰うわ!」
レオナ「ええっ。あたしがキミの側に付いててあげるから、今だけは沢山泣いてもいいんだから!!」
ポップ「………。レオナ………、ごめん………。ごめんよ! レオナーーーーー!!」
レオナ「ポップ君。今までずっと辛かったのね、あたしの為に沢山我慢して来たのね?」
ポップ「………ッ!!! う う う………。うわーーーーーん!!!」
レオナ「ポップ君………」
本当に謝らなきゃ行けないのは、あたしの方よ。
キミはキミなりにダイの為を思って行動していたのに、あたしはキミの気持ちも知らずに叩いてしまった事があるわ。
右頬の赤く腫れている所は、あの頃あたしが思いっきり叩いてしまった後なの。
少しずつあたしはキミを好きだと自覚していたのに、マァムに嫉妬していたかも知れないわ。
これからはあの頃のように厳しくしない、キミのお母様のようにあたしもキミを優しく受け止めたいと心から誓うわ。
74話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.94 )
- 日時: 2022/08/23 22:06
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
はい、まだリクエスト描いていないって方がいらっしゃったらどんどん描いてくださいね。
友情・ほのぼの・恋愛や冒険なら、どれでも構いません。
誰と絡みたいかは、読者の皆さんにお任せします。
本編74話に続きます。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.95 )
- 日時: 2022/08/24 08:22
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
次の74話から更新内容を少し変更し、ポップ祭りとさせて頂きます。
最初の更新順は、こんな感じです。
①別世界のマリオブラザーズとポップとゴウ
②ピカチュウとポップ+別世界の裸族軍団(コラw)
③ポップXレオナ パート3
④歴代剣士組とポップ
⑤最後の足掻きメンバーとポップ
今はこんな感じを予定しています。
予定に入っていない一護やコハルとの絡みも、何処かで入れたいと考えています。
他にも、私の好きなポップと絡んでみたいと言うキャラがいましたらどんどん応募して下さいね。
感想・アドバイスにリクエストなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.96 )
- 日時: 2022/08/24 22:51
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
先に⑤から順番に描いて行きますね。
〜祝・ポップ祭り 第1弾編〜
第74話「特別授業〜ポップ先生の魔法講座〜①」
【FF7の世界 飛空艇ハイウィンド オペレーションルーム】
アキーム「ポップ殿。この飛空艇のオーナー・シド艇長に事情をお話したら使用許可が降りたので、特別授業するなら此処を使って欲しいとのことです」
ポップ「分かった。その間アキームは先にユライシャ号に戻り、レオナ王妃に事の経緯を説明してくれ」
アキーム「はっ!!」
あれからフローラ様の案により、おれとレオナも仲間探しの旅に加わる事になった。
道中2機の飛空艇を使って、リブルアーチに向かう事になったけど。
久々に教師らしい格好を、したなぁ、しかも服のサイズまでピッタリだぞ。
するとそこに遅れて入って来たのは、各自の指定された制服を着用しているシュウたち最期の足掻きメンバーたち。
シュウは元々表世界出身らしいが、タツナたちは裏世界の住人で………中でもレイは3柱の1人でもある。
『パタンっ』
ポップ「席に着いたな。今回の特別授業のテーマは魔法だ!」
タツナ・レイ「「魔法??」」
ミソウ「ポップセンセー。魔法とは一体何の事だ? 何かの食べ物か何かか?」
ポップ「待て待て。何で何で魔法が食い物に例えるんだよ、ミソウ」
タツナ「それよりセンセー。早く特別授業をやってくれよ。」
ミソウ「早く早く。」
ポップ「分かったからそう急かすな。今回はもう1人のスペシャルな先生も来てくれているんだぞ、さあ入って来てくれ!」
最期の足掻きメンバーたち『…………???』
俺がそう呼びかけすると、この部屋の扉の前で厳重な警備をしていたマルチェロとアバランチのメンバー・ビックスの2人でその2人を暖かく迎え入れる。
その内の1人は眼鏡を掛けている金の長髪に、かつては教師を勤めていたであろうSeeD服を着用している若い女性とその女性のガードを担当している俺やダイたちの兄貴分・ヒュンケルがこの部屋に入って来たんだ。
事前に作成済みとされる紙をシュウたちのいる配置の前に置き、俺はそれらの内容からゆっくりと語り出そうとしていた。
BGM設定:FF7より旅の途中で
ポップ「じゃあ授業を始めるぞ。まず魔法というのは回復と攻撃、それから何があるか知ってるか? ユウとシュウ」
ユウ「ああ。回復魔法とは別名・白魔法と呼ばれていて。傷付いた味方のダメージ。つまり傷そのものを治す効果がある。」
シュウ「うん。その他にも召喚魔法や緑魔法と呼ばれるシステムが''別の世界''によって存在している。」
ポップ「そうだ。要は召喚魔法……ティナの世界では幻獣と呼ばれているが、コイツは1度きりの戦闘じゃないと使用する事が出来ないんだ!」
レイ「質問。その幻獣って奴を戦いの最中に使用したらどうなるんだい?」
キスティス「世界観によって状況は異なるんだけど。私たちの大切な仲間・ティナの世界の場合は戦闘が終わるまでは暫く使用が出来なくなる、これはロッド系装備と全く一緒の効果よ!!」
タツナ「キスティスセンセー。さっき言ってたロッドって何の事なんだ?」
キスティス「ロッドと言うのはその人に合った武器の名称よ。例えばエアリスが最初に付けていた当時の武器の名前をユウ、あなたなら分かるかしら?」
ユウ「ああ。確かエアリスの初期装備はガードロッドだね。」
キスティス「That's Light。その通りよユウ、それ以外にも最初から持っている剣・ギミックアームはどのお店に行っても買取が出来ない事があるのよ。」
レイ「つまり。大事な物その物だからって事かい?」
キスティス「ええ。当時クラウドが装備していたバスターソードはある事件でこの世を去ってしまった大切なお友達の形見らしいわ」
ポップ「…………」
そいつもきっと、かつてのアバン先生のようにクラウドを守る為に命を犠牲にしちまったんだろうな。
その男の名は、ザックス・フェア。
ゴンガガという田舎の村出身の青年で、23と言う若さである闘いから逝ってしまったんだ。
それらの事件は知らないけど、奇襲作戦が終わって暫くしたら……当時の闘いを知る仲間たちに聞いてみるとしますかね。
初めは魔法講座のつもりだったけど、いつの間にか世界観の話も授業の一環になっているから………このまま続けて行くしかねーか。
75話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.97 )
- 日時: 2022/08/25 08:15
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第75話「特別授業〜ポップ先生の魔法講座〜②」
【FF7の世界 飛空艇ハイウィンド 艇内】
『ザッザッザッザッザッザッ…』
ビックス「どうだシュウたち。ポップ先生たちの教え甲斐は?」
シュウ「はい。まるでこの世界そのものを旅してるみたいでワクワクしています、それにキスティス先生も加わってとても参考になりますよ。」
ビックス「そうか。少し小休憩を取るとキスティス先生からの伝言だ、思いっきり羽根を伸ばして来いよシュウたち!」
シュウ「はい。ありがとうございます。」
レイ「さっきの授業内容をおさらいすると。キスティス先生が言うにはロッドと言う武器も攻撃の対象になるって事なんだよな?」
シュウ「そうだね。僕たちの世界にない能力だから知らなかったけど、覚える範囲とかも優しかったからね。」
ユウ「うん。確かに私たちの世界よりこっちの世界の方が覚えられる事が沢山あるみたいだ。」
タツナ「そうか。先程キスティスセンセーも言ってたけど。魔法やマテリアなどのシステムって奴はどの世界によって呼び方が違って来るらしいぞ。」
ミソウ「え。そうなのか?」
シュウ「………。つまりそれらは旅をする世界観にによって能力が違うって事なのかな?」
タツナ「ああ。例えば俺たちがいる''この世界''はクラウドたちがいる世界なんだろ? つまり此処での実践とかも俺たち''最期の足掻きメンバー''をより強くする為に何か必要になるんじゃないかと俺はそう思うんだ。」
リゼ「要するに。新しい力を私たちが秘める事も可能って事ですね。」
シュウ・レイ「「…………」」
ポップ「お〜い。こっちのデッキから景色が見れるぜ、遅れずについて来いよ!」
シュウ「はい。とにかく皆、僕たちがこの''戦士たちの愉快な日々3''の世界にいる間は余計なトラブルを避けて行こう! いいね?」
レイ「ああ。分かったよシュウ。」
あの混ざり合った世界にいた頃よりも、今のポップ先生は教師らしく生き生きとしている。
彼も彼なりに色んな場所で闘いを経験し、此処まで強くなった。
そう言えば授業の間、ポップ先生は自分の相棒ポケモンとかの話を全然して来ようともしなかったよな。
とにかく今はシュウの言う通り、''この世界''その物を俺たちは俺たちなりに楽しむとしようぜ!
【甲板】
ポップ「どうだ? 飛空艇の中にいる時とこっちにいる時とじゃ景色が全然違うだろ」
タツナ「此処……。一応飛空艇の上なんだよな。こんな光景は今まで見たことないぞ。」
ミソウ「高い高い。」
ポップ「あまりはしゃぐなミソウ。ただでさえ高い所が駄目な奴がさ、未だにいるんだわ」
ミソウ「なら。ソイツ自身が少しでも克服出来るように強化した方がいいぞ」
レイ「そうだな。一緒にあの混ざり合った世界で共闘した時なんか。かなり強かったからな。」
リゼ「そうですね。」
シュウ「あっ。そういえばポップ先生やバッツたちってお菓子とか美味しく作れるのかな?」
ポップ「俺やマリオの場合はある程度だけど。バッツは結構作れるんじゃねーかな」
リゼ「素晴らしいですね。今度彼ら3人の手料理を私たち6人で滞納しましょう。」
ミソウ「賛成賛成。美味しそうなお菓子。楽しみ楽しみ。」
タツナ「そうだな。今回の闘いが落ち着いたらアイツらの手作りお菓子を食べてみたいぜ。」
シュウ「そうだね。その為にも僕たちにはゼルダさんを助けるって大事なお仕事があるのを忘れないでよ? みんな」
リゼ「はい。」
タツナ「おう。」
ミソウ「別に。私はあんな上目遣いの姫なんかどうなろうと全く関係ないぞ。」
シュウ「ちょっと、ミソウ!」
ミソウ「分かった。」
レイ「あっ。一瞬だけ忘れかけていたわ。」
シュウ「もうっ、レイったら!!」
レイ「悪ィ悪ィ。そんなに怒るなってシュウ。」
シュウ「もう〜!!」
タツナ「でもよ。あの3人が菓子をテキパキと上手に作るにしてもよ。この飛空艇にはキッチンすら全然ないぞ。」
レイ「確かに。それもそうだな。」
ミソウ「うっ。」
タツナ「どうした。ミソウ。」
ミソウ「何だ何だ。この見慣れない匂いは一体何なんだ。」
シュウ「大丈夫? ミソウ。」
ミソウ「キッチン以外にも何か匂うぞこの飛空艇。何処からかは知らないが臭い臭い。」
リゼ「それ……。来る途中にあったチョコボ飼育小屋のせいじゃないですか?」
タツナ「多分それだな。おいミソウ。少しはチョコボの匂いを少しずつ慣れろよ。」
ミソウ「無理だ無理だ。チョコボによっていい奴とか悪い奴など私には関係ない。邪魔するならその場で殺すだけだ。」
シュウ「駄目だって。さっき言ったばかりなんだから、僕の目が黒い内は大人しくしてよミソウ?」
ミソウ「ごめんなさい。」
タツナ「シュウ。やっぱお前って凄いな。」
あのピリピリ感は近くでも感じていたけど、それ以前にシュウは最初から何かを悟っていたみたいだ。
この世界にいるチョコボはエリアごとによって、共に出てくるパターンが違う。
例えば俺たちが今向かっていると言うリブルアーチという町には、チョコボはいないだろうな。
しかし、あのカール王国の女王様が言うにはその街に今危険が迫っているらしい。
ゼルダに何かあっただけでもアイクの顔が急に変わるのも、無理はないよな。
【オペレーションルーム】
マルチェロ「そうか。君はかつて魔王軍の中にいたのか? ヒュンケル団長」
ヒュンケル「ああ。それも当の昔だがな」
ユウ「聞きたかったんだけどさヒュンケル。それだけ強いキミがどうしてポップ君たちと旅をしているんだい?」
ヒュンケル「…。かつてバランとの死闘があった時、アイツは俺たちの為に自分を犠牲にした事があったのだ」
ユウ「何だって?」
ヒュンケル「当時のバランは俺やポップたちにとって手強い敵に近い大きな存在その物だった。だがポップは奴によって、大切な記憶を消された幼馴染のダイの為に必死で阻止しようとしていたんだ」
ユウ「ちょっと待ってくれ。今キミから聞いた話を簡潔に纏めると。ポップ君や皆と出会わなかったら此処まで変わることはなかったと言いたいのかい?」
ヒュンケル「ああ、そうだ……」
マルチェロ「………。まさかあの若き殿下に、そのような過去があったとはな………」
ユウ「そのダイ君を当時敵だった竜騎将・バランって人から守る為に。ポップ君は自ら犠牲する事を選んだんだね。君やレオナ君の静止も聞かずに。」
ヒュンケル「…………。いや、あの場でポップを止められる事が出来なかった俺自身の無力だ」
ユウ「もう1つだけ。聞いてもいいかい? ヒュンケル。」
ヒュンケル「何だ? ユウ」
ユウ「あの時。ポップ君から授業を受ける前にキミはキスティス先生と一緒に此処へ入って来た事があっただろ。彼女とはどう言う関係なんだい?」
ヒュンケル「そうだな。分かりやすく言うなら、これから先の未来を誓い合った俺の大切な恋人……と言ってもいい。それにキスティスなら以前俺を好いてくれたエイミとは違って、回復や攻撃魔法 補助魔法も沢山得ているからな」
ユウ「ふぅん。初めてキミの口からキスティス先生への想いを初めて聞いたんだけど。かなり彼女の事を沢山好いているみたいだねぇ。」
ヒュンケル「ふっ……。簡単に言えばそうなるな。だがキスティス自身も何処かで、俺に対する気持ちを悟っているかも知れないからな」
ユウ「あはは。何だかんだ言いながらもヒュンケルもキスティス先生に対しては真剣なんだね。」
ヒュンケル「まあな……。彼女がこんな俺を変えてくれるだけでも、十分に嬉しいさ」
ユウ「またまた〜。そこは素直に認めたらいいじゃないか。」
ヒュンケル「……。そうなれる様に、日々努力しよう……と思っている」
タツナ「(その近くで)成程な。道理であのヒュンケルって野郎の強さは只者じゃない訳だ。」
レイ「ああ。まさに''この世界の最強戦士''と言っても過言じゃないぞ。」
タツナ「早く戻ろうぜ。シュウやポップ先生たちに気付かれたら大変だぞ。」
レイ「確かにそうだな。戻るぞタツナ。」
タツナ「ああ。」
警備を厳重にするのも、大切な事でもあるからな。
それにこの世界には俺たちの他にも、別の作者さんが率いるカオスな日常〜大丈夫ではない〜のメンバーたちもいるからな。
中には変態クラスの連中もいるらしいから、目を合わせたら厄介になりそうだ。
しかしポップ先生たち、よくもまぁそいつらとも友好に付き合えるよな。
そんな前向きな所そのものを、マジで見習いたいぞ。
76話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.98 )
- 日時: 2022/08/25 22:56
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
76話のあらすじ
実際にマテリアを見た事がないシュウたちに、ポップは彼らを連れて5番街スラムにあるマテリア屋にルーラで向かう。
まずはシュウとユウにマテリアの使い方を丁寧に説明し、次にエアリスの実家に向かう。
彼女の家に到着した一行は、ある現場を目撃する。
そこには妊娠を控えているエアリスに代わって、ロックが彼女の代わりに毎日のようにお花に水をやっていたのだった。
ポップは何かを察知ながらも、ロックにエアリスの容体を聞く。
すると今までエアリスに付き添っていたバレットの娘・マリンがポップたちの前に突然現れ、ロックはすぐに家の中に入る。
果たして、エアリスの運命はいかに?!
以上が、76話のあらすじ紹介です。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.99 )
- 日時: 2022/08/26 08:50
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第76話「特別授業〜ポップ先生とキスティス先生の2人の教師による共同魔法講座 前編」
【伍番街スラム 住民街エリア】
『ザッザッザッザッザッザッ……』
シュウ「ねえキスティス先生。今僕たちが来ている''この世界その物''がキミたちの知り合いのクラウドやティファ先生の世界そのものなんですよね?」
キスティス「ええ。本日の特別授業は主にこの''FF7の世界''その物の追体験をして貰う事が今日のテーマに繋がって来るわ!」
タツナ「何か。住民のほとんどが俺たち3人とあまり変わらないな」
ユウ「そうだね。……? あれ、フジ君とポップ先生はどうしたんだい?」
シュウ「あ〜。2人ならさっき町外れにある教会に行って来るって言ってたよ」
タツナ「俺。心配だからそっちに行くわ。」
ミソウ「私も。悪い予感しかしない気がする。」
悪い予感しかしない、確かにあの双子たちの異論に間違いはないわね。
気を取り直しながらも、私は残っている2人を先導しながら彼らの暮らしなども付け加えて説明をする。
実際に似たような光景を、私は知っていたの。
その経緯を、私は知ってる範囲までシュウとリゼに詳しく話したわ。
シュウ「成程。だからキミは周りから先生って呼ばれていたんだね。」
キスティス「ええ。中でもサイファーは私たちの中で最も頭の切れる問題児でね、ロクに私の話を全く聞こうとしなかった事が何度かあったのよ?」
シュウ「それ。似たような状況を例えるなら、いい意味でタツナとレイたちが当てはまりそうだね。」
リゼ「………ぷっ!」
キスティス・シュウ「「リゼ! 悪気はないからって、彼らのよくない所をその場で笑うのはいい加減にしなさい(してよ)!」」
リゼ「…………(汗)」
いつか私は、バッツさん達に対して無礼な事を言ってしまった事がありました。
あれらの戦犯がダミ本人が招いたとしても、初めてお会いしたマリオさんとゼルダさんには頭が上がらなかった事もあります。
そして同じように学校生活を送ることになっても、私は皆さんのように強くなかったんです。
それでもそんな私を、シュウは優しく迎え入れてくれました。
今回でもそうです、彼の隣にいるキスティス先生もシュウと同じように私たち最期の足掻きメンバーを受け止めてくれる人物の1人だとすぐに気付きました。
【伍番街スラム スラムの教会】
BGM設定:FF8よりMy Mind
『スッ……』
レイ「こんな大量なお花。愛情込めて育てるだけでも苦労するのに。此処までいいお花にまで育てて来た人物は一体誰なんだい?」
ポップ「その人物とは、エアリスの事さ!」
レイ「??? エアリスって確か。例の種族の末裔と言っていたという生き残りの娘か何かい?」
ポップ「ああ。来る途中に当時タークスに与していたシズネって女性から少しだけ聞いた話なんだけどよ、そのタークスのリーダーでもあるツォンって男とはある因縁な関係だったらしいんだよ」
レイ「何だって?」
ポップ「……。話を更に遡ってしまうが、おれが話す回想の最中で口を割ったりするなよ?」
レイ「ああ。聞かせてくれ。センセーが退屈じゃなければ。」
ポップ「……。あれは今から15年程昔に遡るが、当時7歳という幼いエアリスは目の前で死の寸前だった実の母親・イファルナを涙ぐみながら最期まで見届けようとしていたんだよ。」
レイ「………。それでポップ先生、その女性は幼いエアリスセンセに何て言ったんだい?」
ポップ「『戦争中はよくある風景だったね。エアリスを安全な所へ』と最期の力を振り絞りながらそう言い残して、その場に現れたもう1人の女性・エルミナおばさんに幼いエアリスを託して、イファルナさんは息を引き取ったらしい。」
レイ「そうだったのか。」
ポップ「俺なりの単なる推測だけどよレイ。その悲しみその物は今の彼女の伴侶となっているロックの野郎が、エアリスの分まで痛い程受け止めているんじゃねーか?」
レイ「それはどういう事なんだい?」
ポップ「………ッ!!! 話は後だ、さっさと出て来やがれ! 隠れているのは分かっているんだよ。」
???「あ〜ららっ。何でボクちんの気配が大魔道士様に分かっちゃったのかねぇ?」
ポップ「てめぇは……、ケフカ!!」
ケフカ「まあいいでしょう。お前たち風情で何処までボクちんと戦えるか、この私自らアナタ方の相手をして上げましょう!」
ポップ「そう来ると思っていたぜ。頼むぞフシギバナ、何が何でも俺とレイを守ってくれ!!」
レイ「………ッ!!!」
あの混ざり合った世界以来の共闘なのに、此処まで殺意MAXのポップ先生は今まで見た事がないぞ。
それ以前にこの道化師がいる事自体気付かなかった俺に代わって、ポップ先生は初めからそいつの気配を悟っていたみたいだ。
ハイウィンドのオペレーションルームにいた時に、この道化師の狙いを聞いた事はあるけど。
まさか、いつか交えたであろう鉄亀ことロボクッパ以上の戦闘力を持つケフカ様に今にも壊れそうな教会の中で戦う事になるなんてよ。
よしっ、施設にいた力を活かしながらポップ先生たちを死守しながら闘った方が俺なりに得策かも知れないな。
77話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
P.S:ベリーさん、そちら側の子たちの言語とか違和感ありましたら言って下さいね。
あっ、ダミの初登場はもう少し先になりますのでごめんなさい。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.100 )
- 日時: 2022/08/26 10:59
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第77話「特別授業〜ポップ先生とキスティス先生の共同魔法講座 中編」
【ユライシャ号 コックピット】
『カクンッ』
レオナ「マァム。どうしたの?」
マァム「…………」
レオナ「マァム……。まさか、あなたまで?」
マァム「行かなきゃ……。私もダイに続いて助けに行かなきゃ行けないわ!!」
レオナ「マァム!!」
もしかして、今回はポップ君に代わって彼の幼馴染でもあるダイ君が危ないって事かしら。
それ以前に事の経緯はハイウィンド側との視察を含め、アキームからあたし宛の言伝をポップ君から頼まれた事だった。
世界に1台しかない飛空艇を持つ世界一のギャンブラー・セッツァーとは違い、シド艇長には色んな乗り物を所持している。
その1つのボート型でもある、タイニーブランコはその名の通り一部の海や砂漠しかサクサクと進めなかったバギーとは違ってスイスイ進められる筈だわ。
『バンッ』
草摩 夾「今からでも間に合います。マァムを連れ戻しましょう!」
レオナ「いいえ。それは出来ないわ」
竈門炭治郎「どうしてですか? レオナ王妃」
草摩 夾「そうだぞ。何で俺たちは駄目なんだよ?」
レオナ「落ち着きなさい2人共! 現に。今は信頼出来るタークスの1人であるレノから直々に報告があったの、クラウド君たちのいる世界の1つ・伍番街スラムの街外れにある教会の方にカオス軍の幹部が現れたと!」
草摩 夾・竈門炭治郎「「だったら!!」」
レオナ「大丈夫。こっちには既に一護君とコハル、ネルさん側のルイージとデデデと竈門禰󠄀豆子に彼らの救援をお願いするように前もって指示を出してあるわ!」
そう、だから彼らにもあたしたちの分までその場所で大活躍して欲しいの。
残っているあたしたちユライシャ組サイドで、呪われしゼルダと対立する事になってしまうかも知れない。
それでも……、それでもあたしは一国の王妃でありポップ君を支える妻でもあるわ。
大丈夫、あたしたちがそこに行かなくてもポップ君たちに出来ない事はあたしたちが引き継いでやれば良いだけの話その物なんだわ。
【FF7の世界 神羅ビル 社長室】
『キィィン……』
ツォン「来てくれたか。戦闘組の諸君たち」
ダイ「はい。父さんの声がおれの中に入って来たんです、このままではポップが危ないと」
ツォン「残念ながらダイ。君の不安は的中してしまったようだ」
ダイ「じゃあ、本当にカオス軍の幹部がいるのかい?」
レノ「ああ。まずはこいつがそのカオス軍の幹部に当たる敵さんのデータだぞ、と!」
ダイ「………。難しい字が多くておれには全然読めないや、ゴウ。悪いけど代わりに読んでくれるかな!」
ダイ以外全員『ズコーッ!!』
もうっ、こっちに来るまで散々字の読み書きを教えたばかりなのに〜。
特に君は14歳にもなって、未だに読めないってどういう事なの。
そう言いたい所だけど、そんな私の怒りを静かに収めてくれた人がいたんだ。
この暖かい温もりの人物の正体は、私を大切に思ってくれる1番の伴侶・一護さんだったんだ。
『ペラッ……』
ゴウ「…………」
イリーナ「この部分です。読めますか? ゴウ君」
ゴウ「はい。この位なら全て読めますよ」
ツォン「ではゴウ君。イリーナが指摘した箇所を皆に説明してくれ。」
ゴウ「はい! カオス軍の幹部 ケフカ・パラッツォ。かつて魔大戦が起きた当時いた自分の世界で、ガストラ直属の魔道士と知られながらも幾つかの禁断な魔法を編み出している……」
ダイ「禁断な魔法?」
ゴウ「ああ。しかもアンブラの魔女・ベヨネッタが所持しているアイツも今は、ソイツの手中にいるらしいんだ!」
竈門禰󠄀豆子(ネルさん次元)「それじゃあ。そんな強い人からどうやってポップさんたちを守るんですか?」
ゴウ「闇には光。つまりそれを使ってしまえば、恐らくその人自身が耐えられなくなる…」
ダイ「………。それ、多分メドローアの事だと思う。その技その物を扱えるのは……ポップしかいないからね」
クロコダイン「………ッ!!! つまり、バーンパレス内にあるホワイトガーデンの時みたいにポップがその技を繰り出してしまえば!」
ラーハルト「……。あの大魔道士その物が、助からないと言うことなのかか……」
ダイ「違うよ。助からないんじゃない、助けるんだ!!」
ラーハルト「ダイ様。何か作戦でもあるんですか?」
ダイ「ああ。お願いしますツォンさん、すぐに俺たち戦闘組をポップたちがいるスラムの教会に連れて行って下さい」
ツォン「…………」
レノ「ツォンさん……」
ツォン「いいだろう。今回の件は私が直々に許可を出そう、君たちは君たちの任務に集中してくれ!」
ダイ「はいっ!」
よしっ、やっとポップたちのとこに行けるぞ。
ポップとはあの頃から長い旅をして来たからね、アバン先生の仇を討つ為とは言いながら最初の頃は頼りなかったなぁ。
何度かおれ1人で戦った時もあったし、途中でマァムにあってからも旅の間は寂しくなかった。
クロコダインも今じゃその頃からの面影は消えて、すっかり俺たちのガードその物になっている。
専用のエレベーターを使って1階まで行くと、正門の方でインビンシブルを駆使するリドのお兄さん・エヴァンが迎えに来てくれていたんだ。
きっとマァムの事だ、おれがあれだけ彼女の為に念押ししても絶対について来る気満々だろうなぁ。
78話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.101 )
- 日時: 2022/08/26 15:36
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第78話「大切な人と誓った未来 -ポップ編-」
【伍番街スラム スラムの教会】
『ヒュウゥゥン……』
ポップ「重圧呪文!!」
ケフカ「あぁん!!」
フシギバナの奴、おれの指示をしっかり聞いてるみてーじゃねぇか。
この守るという貴重な技はよ、1回目の発動成功率が100%らしいんだよな。
そんなフシギバナ……つまり、おれの相棒が真っ直ぐとおれに視線を向けている。
まるで、「我が主人よ、次の指示を今か今かとお待ちしてます」的な闘気がコイツから伝わって来んだよなぁ。
コイツと初めて合ったのは、レオナと結婚してすぐの頃に結構飛ぶんだよなぁ。
【回想:アローラ地方 アーカラ島】
カキ『えぇ?! 2人は1年前に結婚したのか?』
ポップ『おう。そんでよぉカキ、おれ……自分のポケモン自体持つの初めてだからさ。おれのガードになりそうな草タイプのポケモンって何があるか知らねーかなぁ?』
カキ『それなら。フシギダネがおススメだぜ、確かサトシから聞いた話なんだが。ハナダシティに当時旅をしていた女性のポケモントレーナーがいるらしいんだよ!』
レオナ『待って。確かこの女の子、あたしに勝らないとも言えないかなりのお転婆なお嬢さんよ!』
カキ『あっ! れ、レオナ王妃!!』
ポップ『………。どっちが鈍感なのやら(汗)』
レオナ『全くだわ……(汗)』
その近くをレオナと共に新婚旅行がてらで旅をしていた頃、アローラスクールに通うマオに偶然会ったんだよな。
その他にもマーマネやスイレンに出会い、コイツらからサトシの事やゴウの事などを沢山教えて貰った事があったんだよな。
特にマーマネの所持ポケモン・トゲデマルは雌のポケモンだと聞くまでは、俺たち2人の方がかなり驚いた位だ。
【現在:FF7の世界 伍番街スラム スラムの教会】
『ググググググ…… パラパラパラパラ……』
ケフカ「くっ。唯の目立たない大魔道士様かと思ったけど、面『白』い! 中々やるじゃないですかぁ!!」
ポップ「くそっ! ベタンを直撃しただけで、あまり効いてねーとはよ!!」
ヒュンケル「(ばんっ)ポップ!!」
レイ「止めろ。戦士さんよ!」
ヒュンケル「何故だ。どうして俺を通さないと言うんだ、レイ!」
レイ「今ポップセンセはアイツを止めようと必死なんだ。この場でアンタが加勢しちまったらこれまで俺を守って来たポップセンセの努力が無駄になってしまう。」
ヒュンケル「ぐっ。し、しかし……」
アルビナス「ヒュンケル。此処は黙って彼の戦いを見届けるのです」
ポップ「アルビナスさんよ。俺に万が一の事があっても、フシギバナとレイを宜しく頼むわ!」
アルビナス「……。それが、アナタなりのアバンの使徒としての最期という事ですね。」
ヒュンケル「よせっ!! 寄さんか、ポップ!!」
ポップ「………ッ!! こうしてお前たちを守るのは、あの時以来になるよな………」
ヒュンケル「…………ッ!!!」
だが、俺としては耐えられない。
バランの時でもおれはお前を守る所か、逆にお前に命を救われたんだ。
何とかしてアルビナスの静止を無視しながらもポップの元へ向かおうとした瞬間、何処からかドルオーラが繰り出されたのだ。
これはバランの………、いや。ダイの力か!
『ガシッ』
ポップ「………?」
???「全くもう。おれが来るまでこんなボロボロになってまで無茶するなんて、本当に大馬鹿者みたいだね。ポップ」
ポップ「へっ! ………おっせぇよ、お前」
ダイ「あはははっ。悪い悪い!」
ケフカ「ふんっ。こんな時に選手交代ですか、どいつもコイツも気に入りませんねぇ〜!!」
黒崎一護「ダイ。お前の大切な友人は俺たちが責任を持って見てる、絶対に負けんじゃねぇぞ!」
コハル「ダイ。危なくなったらちゃんと退いてね?」
ダイ「ああ。分かった! さあ来い、ケフカ!」
ケフカ「いいでしょう。まずは勇者様から皆殺しにさせて頂きますよ〜♪」
ダイ「来いケフカ、おれが相手だ!!」
ポップ「全く……。ダイの奴………、無茶しやがって………」
竈門禰豆子(ネルさん次元)「駄目ですポップさん。無理に動いたら行けません!」
ドクター(ネルさん次元)「うむ。ひとまずこの先にあるであろうエアリスの家に向かおう!」
ルイージ(ネルさん次元)「うん。ドク兄さん!」
ポップ「待てよっ。このタイミングで退却すんのかよ、おいっ!!」
コハル「もうっ! いい加減大人しくしてったら。ラリホーマ!」
ポップ「ZZZZZZ………」
レイ「助かった。このままじゃ俺の不注意でポップセンセーを失うとこだった。」
ゴウ「いや。その前にお前たち2人には言いたい事が山程あるんだ、話はそれからだ」
ヒュンケル「………。ゴウ………」
しかし別次元から来た世界の者とは言え、禰豆子は太陽自体を克服していたとはな。
俺は結局デデデ大王に肩を貸して貰い、ツォンが言っていたエアリスの実家に向かう事になった。
道中敵との遭遇はありつつも、それでもコハルは全体化によって強化された黒魔法・サンダガを全体に繰り出す。
今ではコハルは「サクラギコハル」ではなく、「黒崎コハル」に変わっているからな。
ふっ、一護も一護で彼女の勇敢な一面に惹かれたかも知れないと俺はその場で悟ったのは内緒の話だがな。
79話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.102 )
- 日時: 2022/08/26 21:26
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第79話「意外な救世主、登場」
【FF7の世界 伍番街スラム スラムの教会】
ケフカ「そらっ! ほらほらほらっ!!」
ダイ「………。がはっ!!」
駄目だ、コイツの闘い方はまるでかつてのヒムみたいだ。
何でか分からないけど、シグマとコイツみたいに回避が結構早いんだよなぁ。
すると追撃が来ると覚悟した瞬間、マイティガードで俺に向けられたダメージを凌げる事に成功したんだ。
その背後にはタツナとミソウの双子が、おれの近くにいたんだ。
タツナ「大丈夫かダイ。俺たちも加勢するぜ。」
ダイ「タツナ。さっきのマイティガードは君たちがやったのかい?」
ミソウ「違う。あれは私やタツナじゃない。クイーンのような立場をしたあの女がやったんだ。」
ダイ「チェスのクイーン………、それってまさか?!」
アルビナス「大丈夫ですか勇者ダイ。今回復しますよ」
ダイ「君は、アルビナス」
ケフカ「ふぅ〜ん。ピンチに陥った勇者を救う者たちですか、臭い……青臭い!!」
ミソウ「覚悟しろ道化野郎。お前はシュウと親しくしてくれたコイツを沢山痛め付けた。そんなお前を私は許さない。」
タツナ「ああ。ポップセンセーの大事な身内を傷つけるとは最低だな。俺たちがそのお礼を倍にして返してやるぜ。」
アルビナス「双子たちよ。あなた方も無理は禁物です!」
ミソウ「分かっている。行くよタツナ。」
タツナ「ああ。行くぜミソウ。」
ダイ「……。アルビナス……、タツナたち」
この場にシュウがいたら、今までの自分が恥ずかしいという気がするんだよね。
此処からは竜闘気を全開にし、一旦高いとこまでルーラで飛んで行く。
するとアルビナスはおれがしようとする事を悟っていたのか、地上にいるタツナとミソウを遠ざけたんだ。
これで最期の力だ……、頼む! おれの中に眠る竜の力よ。
おれは誓う、この場にいる大切な仲間たちを助けたい!!
アルビナス「………ッ!!!」
タツナ「なあアルビナス。あの構えは一体何なんだよ。」
ミソウ「この闘気。今まで感じた事がない気配がする。」
ケフカ「ギョッ! ま、まさかっ!!」
ダイ「食らえ〜。これがおれの全身全力を掛けた究極の魔法・ドルオーラーーーーー!!」
ケフカ「うっっっ、うっそ〜ん!!!」
タツナ「やった。やったぞ。ケフカを倒した。」
ミソウ「凄い凄い。お前。見直したぞダイ。」
ダイ「……………」
アルビナス「………ッ!!! 勇者ダイ!?」
もしや、一気に秘めた力を解放したせいでしょうか。
それ程までに、あの時私と戦ったマァムを守るために………この一撃に賭けたのでしょうか。
この状態になっていると言う事は、勇者ダイはもう………消える前兆と言うことになりましょう。
するとタイミングよく背後の扉が開き、私が言っていた人物が真っ直ぐに勇者ダイの元へと駆け寄ります。
これは……恐らく最期の瞬間まで2人きりにした方がいいかも知れませんね、今は彼女なりにそれが賢明な判断と言ってもいいでしょう。
さあ双子たちよ、アナタ方も私と一緒について来なさい。
そして竜騎将・バランよ、どうか最期の最期までこの若き2人の男女を空から見守り下さい。
80話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.103 )
- 日時: 2022/08/27 06:16
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第80話「仲間たちを守る光へ、ダイの決意 前編」
【忘らるる都 祈りの祭壇】
『カツカツカツカツカツ…… スッ……』
ダイ「……。やっぱり、おれの最期になるかも知れないこの場所に……古代種の都に………おれはついに来てしまったんだね……」
ヒュンケル「ああっ………、そうだな………」
マァム「…………」
ダイ「へへっ……。まるで、あの時みたいだよね………。ねえマァム、あの時おれやポップと初めて合った魔の森を………。あの場所を覚えているかな………?」
マァム「ええっ……。忘れるものですか!」
当時の私は武闘家になる前の頃で、回復能力は母のレイラ 力は亡き父・ロカ譲りその物を自覚してない頃だったの。
ダイはしっかりしていたけど、出会ってすぐにポップが最低な事をしていたのを思い出したわ。
それでも私はダイについて行く、彼らもアバン先生の使徒なら力になって上げたい。
そう決意した事があって、それ以降に私は母の口からダイたちと行って来なさいと言われた事があるわ。
その道中でクロコダインとも何度か闘い、それから次の場所でヒュンケルに出会ったのよね。
『ポタポタポタ……… ギュッ………』
ヒュンケル「マァム……?」
マァム「ダイ。バルジ湖の時はごめんなさいね、アナタにはレオナを助けると言う目的があったのに……私は………私は………ッ!!」
ダイ「大丈夫………。バタックさんも………そう言っていたからね………。マァムのお陰で自分たちは………全滅になっていたって………」
ヒュンケル「もういいっ。喋るな、ダイ!」
ダイ「………。ヒュンケル………」
ヒュンケル「頼む。踏ん張れ……、最期まで踏ん張ってくれ………」
ダイ「………。それは………出来ないかな……。バーンパレスの時………みたいに………、父さんの時………みたいに………おれにはもう………助かる見込みは………ないみたい………」
ヒュンケル「………ッ!!!」
まさか、ポップや俺たちを守る為にダイは闘ったのか!
だからポップは何とか難を逃れ、今はエアリスの実家で傷の手当てをしているのか。
その現場に姫に代わって、艦これメンバーの加賀と赤城が力を尽くしてポップを治療しているらしい。
そして、何も知らない天龍たちにも事の経緯を説明したとか。
【伍番街スラム エアリスの家 リビング】
コハル「あの。ダイ君は私たちの為に……」
???「いいえ。あなたが何を言いたいのかは理解出来ますよ、コハルさん」
コハル「えっ?!」
赤城「この負傷した彼に変わり。あのカオス軍の幹部・ケフカを小さな勇者が奇跡を起こしてくれましたからね!」
黒崎一護「…………」
天龍「どうしたんだよお前ら。そこはもっと喜ぶべきじゃないのか?」
ダミ「うん。本当なら僕や皆も君の言う通りに素直に喜びたい所なんだけど。さっきからね。炭治郎君がキミたちに何かを言いかけているみたいなんだよねぇ〜。」
竈門炭治郎「……………」
深月フェリシア「なあ炭治郎。ダイは本当にもう、助からないって言うのか?」
竈門炭治郎「はい。残念ながら、そうなるでしょう………」
睦月「そんなぁ。それじゃあ何とかならないにゃしぃ?」
竈門炭治郎「いいえ。今向かった所で、既に無理なんですよ!」
加賀「炭治郎さん。何かあったんですか?」
竈門炭治郎「……。俺たちがそこに行かなくても、ダイ君はもう………助からないんです!」
艦これメンバーたち『…………ッ!!!』
吹雪「どう言う事。もしかして、ダイ君はもう………」
夕立「夕立にも何か感じるっぽい。既にダイの意識が、少しずつ弱くなって来ている感じがするっぽい!!」
加賀「ええ。だからこの場にいる我々の代わりにマァムさんとヒュンケルさんが立ち合わせているんです、残された我々が彼の死を無駄にしない為に!!」
レイ「そんな。嘘だと言ってくれよ。ダイ。」
ノヴァ「いや。それらを含めて、炭治郎は初めから感じていたんだ」
吹雪「君は? 初めて見る顔だね」
ノヴァ「僕はノヴァ。人呼んで北の勇者」
暁美ほむら「此処にいる彼が北の勇者だとしたら。今マァムさんたちが立ち会っているであろうあの少年こそ、南の勇者って事になるわね」
七海やちよ「つまり。2人の勇者が存在する中、今逝ってしまいそうなこの小さな気配は南の勇者・ダイって事かしら。」
暁美ほむら「そうね。彼はアバンって人の最後の弟子でありながらも、竜の騎士の後継者でもあるわ」
赤城「それって……?!」
竈門炭治郎「…。実は俺、その話をいつか加賀さんたちにしようと思って此処何日か間……伝説の勇者・アバンさんが残してくれた書を少しずつ読み続けていたんですよ」
ゴウ「そう言えば。決戦の地に向かう時、この本も形見として持って行った事があったんだよなぁ」
ポップ「ああ。あの闘いこそ、俺たちにとっては本物の戦場その物だったからよ……」
竈門禰豆子(ネルさん次元)「ポップさん。知っていたんですか?」
ポップ「まあな。その先生が書き記していたアバンの書はさ、マトリフ師匠が肌身離さず持っていてくれた大切な本らしいんだよ」
艦これメンバーたち『へ〜………!!』
くそっ、俺だってこんな体勢じゃなかったらルーラでダイのとこに行けたけどよ。
それでも嫌と言う程に感じちゃうんだわ、ロックから感じる痛い視線がよ。
そのロックを今は、まどかといろはが精一杯宥めてくれている見てーだけど。
コイツが俺に対して怒っている本当の理由は、何故ダイをその場に残してのうのうと帰って来たかと言う事その物なんだよなぁ。
BGM設定:FF8よりTell Me
『スッ………』
加賀「ポップさん!」
ポップ「何スか? 加賀さん。」
加賀「ポップさん。ユライシャ号サイドにいるレオナ王妃さんが、あなたに代わって欲しいと言っていますが……」
ポップ「…。俺、こんな状態だから受け取れませんよ……」
夕立「大丈夫。夕立といろはちゃんが付いているっぽい!」
環いろは「うん。少し痛むかも知れないけど、私がポップさんを支えていますから心配しないで下さい!」
ポップ「……。そんじゃあ、お言葉に甘えて頂きますかね!」
環いろは「はい。お任せ下さい、ポップさん」
環うい「あっ。待ってお姉ちゃん、私も手伝うよ!」
環いろは「うん。ありがとう、うい!」
そうか、夕立は艦これメンバーの1人だけど。
こうして負傷者である俺の為に、優しい行動をするんだな。
すると加賀さんから託されたスマホの画面にある電話機能からスピーカー音に切り替わり、この場にいる皆に聞こえるように経緯を少しずつ語り始める。
先の闘いで俺がケフカに寄ってダメージを負われた事、そのケフカを俺に代わって幼馴染のダイが倒してくれた事までの経緯を話した。
しかしそれとは違う意味で、おれは涙を堪える事に必死だったのは情けねー話だけどよ。
81話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.104 )
- 日時: 2022/08/28 06:10
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第81話「仲間たちを守る光へ、ダイの決意 後編」
【FF7の世界 忘らるる都 祈りの祭壇】
ダイ「マァム……。ヒュンケル……、最後の頼みがあるんだ……」
マァム「……。………よダイ、そんな悲しい事を言わないでよダイ!!」
ヒュンケル「…。マァム………」
以前クロコダインから、こんな話を聞いた事がある。
その頃の俺はバルジ湖の方で、いつでも出来る準備をしていたんだ。
あのハドラーに致命傷を負わせたダイがどんな奴なのかを、この目で見る為にな。
しかし、それは大きな間違いだったようだ。
あの頃の闘いを通じて……マァムやクロコダインが、俺の為に涙を見せてくれた事があったのだ。
【回想:カール城 男性部屋】
ゴウ『ちょっ! その話、マジなんですか?』
クロコダイン『そうだっ!』
ダイ『ねえクロコダイン。当時の君をゴウたちは知らないみたいだからさ、話してあげてもいいんじゃないかな?』
クロコダイン『…。実を言うと俺も当時は、ヒュンケルと同じく魔軍司令・ハドラーの部下だったのだ!!』
アラン『何だってっ!?』
クロコダイン『当時の俺に与えられた任務がダイ。お前の抹殺だったのだ!』
ダイ『…。あの時俺はデルムリン島を離れていたばかりで、次に到着したのが魔の森だったんだよ。その魔の森そのものが……クロコダイン率いる百獣魔団のテリトリーだったんだ』
クロコダイン『そして俺は。ダイを育ててくれたブラス老にイルイルを唱え、オレの所持していた魔法の筒の中に封じていたんだよ!』
ゴウ『…。道理で本気を出せなかった訳だ、あの時のダイは……』
ヒュンケル『…………』
それからゴウたちの話を見守って行きながら、俺はダイが泣くかも知れないと心配で見ていたのだ。
そして、ダイに秘められた紋章の訳も2人はゴウたちに説明していたからな。
その紋章こそが、竜の紋章その物だったのだ。
クロコダインはそれを秘めたる力と言っていたが、これはピンチになる時にしか発動しない仕組みになっていたであろう。
【現在:忘らるる都 祈りの祭壇】
『ガバッ……… ギュッ………』
ダイ「ま、マァム………?」
マァム「………。嫌よ、こんな姿を見るのは嫌なのよ! どうして……、どうして私たちを守る為にあなたが光にならなきゃ行けないのよ……」
ダイ「………。………ッ!!! マァム、危ないっ!!」
マァム「………ッ!!!」
また、あの時みたいに私はダイの前で逝ってしまうんだわ。
そう覚悟を決めていたその時だった、私の左頬に小さな小さな血がこぼりついていたことに恐る恐る気付いていたの。
ゆっくりと目を覚ますと、普段から見ている小さな背中が私たちを守っていたわ。
そのままゆっくり倒れ込むダイをヒュンケルは何とか受け止めたのはいいけど、それ以前の時点に依ってダイの意識はもう………初めから途絶えていたんだわ。
ヒュンケル「……。………ダイ………?」
ダイ「………………」
マァム「そんな……、ダイ……! ダイーーーーー!!」
ヒュンケル「………ッ!!! ばっ……、馬鹿なっ!! 嘘だろダイ、冗談だと言うなら目を覚ませ!!」
???「いや。何を言っても無駄だ、ヒュンケル!」
ヒュンケル「そ………、その声はせつなか?」
せつな「ああ。しかし遅れて済まなかった、許してくれ!」
マァム「せつな。それにヒムにラーハルト!」
ヒム「俺たちの到着が遅いばかりによ…。ダイの奴はもう………、お前さんたちがいる目の前で既に亡くなられたんだ……」
マァム「…………」
ヒュンケル「………。まさか、ではこうなる事も含めて………。炭治郎は全てを分かっていたのか…?」
せつな「そうだ…。こんな事が出来るのは他でもなく分かっているのだぞ、隠れていないで潔く出て来い!! 今度は我々が相手だ!」
ヒュンケル「………ッ!!! まっ、まさかお前は?!」
ケフカはダイが倒したと言う事は、現にこの場にいるのは暗黒魔道士・エクスデスか。
つまりマァムに目掛けて放って来たであろうこの杖も恐らく、奴の所持品その物だろう。
くそっ、結局俺はあの頃から何も変わっていないではないか!!
バランとの戦いみたいに俺にとって最初の弟弟子・ポップを守る所か………今この場で大切な弟弟子を………ダイを俺たちがいる目の前で、失う事になってしまうとは情けないにも程があるぞっ!!
82話に続きます。
次回、いよいよ新生コスモス軍VSエクスデス戦開幕です。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.105 )
- 日時: 2022/08/28 20:46
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第82話「恋人との別れ 前編」
【FF7の世界 忘らるる都 祈りの祭壇】
ヒム「そうだヒュンケル。闘う前にバッツの若旦那から伝令だ、こいつは暗黒魔道士。つまり物理と魔法を使って来るらしいからよ、そこを注意しながら攻めるしかないらしいぜ。」
ヒュンケル「分かった。そのアドバイス通りにやろう」
ラーハルト「ダイ様の仇だ。回復とサポートはこのラーハルトが引き受けるぞ」
そうだな、ラーハルトにとってダイは主人も同然だからな。
この強い男を倒さぬ限り、ダイは報われない。
まずはグランドクロスで攻めて来ようとしたが、ラーハルトは事前に唱えていたであろうマイティガードでダメージを半減に出来たのだ。
そしてヒムはハイパーナックルを繰り出し、俺は虚空閃で奴にダメージを与える。
マァムに出番が回った途端、涙を堪えつつも閃華裂孔拳を繰り出しながら暗黒魔道士に大ダメージを与えたようだ。
『ビリビリビリビリ…』
ヒム「おいっ。またグランドクロスが来やがるぞ」
ラーハルト「ならばマイティガードを再び使用するまでだ。ふんっ!!」
マァム「ありがとう、ラーハルト!」
ヒュンケル「…。大分攻撃が効いているようだな、ラーハルト。補助を頼めるか?」
ラーハルト「ふっ。言われるまでもなかろう、バイキルト!」
ヒュンケル「………ッ!!! これで決めてやるぞ、グランドクルス!!」
ブラッディスクライドを敢えて使わず、此処は光の闘気を全開にして置いたのだ。
きっと我が光の師であるアバンもまた、こうしていたであろうな。
怒りと悲しみを込めたグランドクルスの直撃により、エクスデスは瀕死のまま退却という形になってしまった。
エクスデスよ、お前が思うほど俺たちは人形ではない。
『さすさすさすさすっ……』
BGM設定:FF7よりエアリスのテーマ
ヒム「ダイよ。お前さんのお陰で俺たちはあの野郎を退ける事が出来たんだ、バランのおやっさんと一緒に……空の上から見守っていてくれよ? 期待の小さな勇者様よ。」
せつな「真の勇者・ダイよ。出来ればお前とは、もっと一緒にいたかったぞ……」
ラーハルト「ダイ様。このラーハルト、あなた様の分まで次に繋げて見せますので……どうか、安らかにお眠り下さい………」
マァム「…………」
ヒュンケル「マァム。後の役割は俺が引き受ける、だから………今の内にダイの前で言いたいことを言うといいぞ」
マァム「ええ………。逆の立場になってしまったけど、あなたのしたかった事は私たちが引き継いでいくわ………」
ヒュンケル「…………」
???『………。………ケル、ヒュンケル!』
ヒュンケル「その声は……。その声はダイなのか?!」
ダイ『うん! いつか父さんが言った言葉を伝えたくて。今は父さんの力を借りて、魂だけの存在に俺はなっているんだ』
ヒュンケル「…。バランも分かっている…だろう、今だけは許す……と」
ダイ『ありがとう。そして、ごめんね』
ヒュンケル「……。何故お前が謝る必要がある?」
ダイ『だって。俺の冒険は此処までになっちゃったけど、加賀さんや他の皆の事………宜しくって頼める人たちが君たちしかいないからさ』
マァム「………ッ!!! 駄目。行かないで、ダイ!!!」
ラーハルト「ダイ様!!!」
ダイ『いいかい? 俺から最後の命令を出すよラーハルト』
ラーハルト「はっ。何なりとご命令下さい!!」
ダイ『これが最後の………おれからの命令だ。次におれと合う''その時''まで、マァムやロックたちをキミ自身の力で守り抜いてやって欲しいんだ!!』
ラーハルト「はっ。ダイ様からの最後のご命令、しかとこのラーハルトにお聞き届け致しました!!」
ダイ『………。マァム………』
マァム「ダイ………」
ダイ『マァム。確かにキミの言う通り今回は逆の立場になっちゃったけど! おれの肉体はその場でいなくなっても、おれの魂はキミの中に居続けているからね』
マァム「…………。ダイ………、ダイーーーーー!!!」
ダイ『大丈夫。これからの戦いでも、俺は君と一緒に歩んで行くから』
マァム「ありがとう……。ありがとうダイ、いつまでもあなたが大好きよ………」
ダイ『ピンチの時はおれに声を掛けて。おれも一緒にキミと戦って上げるから!』
マァム「ダイ………。ええ、勿論よ!!」
ヒュンケル「…………」
そして、ダイは時間だと言って………魂のままバランやアバンたちのいる元へ旅立ってしまった。
確かに肉体からは意識はないが、魂だけの存在になっても………ダイはダイのままだったようだな。
ヒム……そしてせつなもダイに最後の別れを告げ終えた後、その場を離れて行く。
ラーハルトはダイにしか聞こえない声で何かを呟いた後、「ヒュンケル。ダイ様の肉体を湖の中へ沈めてやってくれ」とおれに頼んで来た事以上が想定外だった事に正直驚いたのは、おれ自身にとっても言うまでもなかったようだな………。
83話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.106 )
- 日時: 2022/08/29 06:47
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第83話「悲しみにくれる仲間たち」
【光の中】
『ザッザッザッザッザッザッザッ……』
ダイ「…………。これで……、よかったんだよね………」
???1「待っていましたよ、ダイ君」
???2「よく来たな、ディーノ!」
ダイ「父さん。それにアバン先生、此処にいたんだね」
アバン「はい。キミの闘いを最後まで見ていましたから……」
ダイ「えへへっ。おれはおれなりに結構頑張ったんだよ、そこは褒めて欲しいな」
まずはケフカがあの教会に現れ、おれはポップを守りたい一心で立ち向かったんだ。
初めて父さんと戦ったあの日、おれは何故か父さんだけを恨んでいたんだ。
最初はブラス爺ちゃんやみんなが現れたかと思ったけど、その楽しい日々がすぐに消えてしまったんだよね。
そして悪の存在になった父さんを倒すまでに、おれは最初………何も出来なかった。
『ぽんぽんっ さすさすさすさすっ』
ダイ「わっ! 何するんだよ、父さん」
バラン「ディーノ……いや、ダイよ。これからはその時が来るまで我々は長い眠りに付かなければならないのだ」
ダイ「父さん………」
アバン「ダイ君。まだまだ時間はたっぷりありますからね、それまで色々なお話を聞かせて下さいね?」
ダイ「うん。話すよ沢山、父さんたちの知らない仲間たちの事も沢山話すからね」
今でも、夢を見ているみたいだ。
ううん、きっと父さんたちに会えると信じていたからおれは光になる事が出来た気がするんだ。
その一方で他の皆はと言うと、飛空艇ハイウィンド組はマァムたちと合流を果たしていた。
そして彼女たちの組の1部がおれとの悲しみに暮れる中、それを耐えている人物が何人かいるみたいなんだ。
それ以外の仲間たちはオペレーションルームに集まり、何やら大事な会議が始まろうとしていたんだ。
【飛空艇ハイウィンド オペレーションルーム】
『わいわい………ガヤガヤ………』
タツナ「急に会議を始めるって先生は言うけど。一体どうしちまったんだよポップ先生は。」
シュウ「うん。本当にどうしたんだろうね、ポップは。」
赤城「皆さん。直にポップ司令官がお見えになりますので、静粛にして下さい」
加賀「今からポップ司令官に依る大事なお話がありますので、最後までしっかりと聞くようにしなさい」
クラウド「…………。ポップ、今のあんたは病み上がりだ。無理はするなよ!」
ポップ「ありがとうよクラウド。皆、俺たちがこうして無事でいられたのは。今まで俺たちの為に命をかけて闘い抜いて来たアイツのお陰なんだ」
タツナ「………。本当だったんだな。ダイが光になったと言う話も。」
シュウ「………。ダイ………」
ポップ「…………ッ!!!」
BGM設定:クロノ・トリガーより夜の底にて
『ポタッ……… ポタポタポタポタ………』
吹雪「ポップ司令官。大丈夫ですか?」
ポップ「悪い………。こんな時に涙が出ちまったけど、心配するな吹雪………」
吹雪「司令官………」
ポップ「確かにダイに手をかけた上に、俺の大切な幼馴染を殺害したあの野郎を………エクスデスをおれはぜってー許せねぇ。だが、その怒りを俺は………おれたちは決して忘れては行けねーんだ!!」
ロック「ああ。その前に俺たちにはやるべき事がある!」
竈門禰󠄀豆子(ネルさん次元)「はい。何日か前辺りからユライシャ号と連絡が取れなくなってしまって、彼女たちの安否も気になっているんですよポップさん」
ポップ「……。要するに呪われた姿その物になっちまったゼルダの姫さんはエクスデス以上に強いかも知れないぞ、そこで似たような経験をしたゼシカに聞きたい事があるんだ」
ゼシカ「ポップ司令官。あなたが私に何を言いたいのかは大体分かるわ、要するに闇に染まったゼルダ姫を助ける為なら私たちもあなた達に力を貸すわよ」
夕立「流石ゼシカちゃん。話の理解が分かるっぽい!」
吹雪「司令官。今回はどのメンバーでゼルダ姫の救助に当たりますか?」
ポップ「………。悪ィ。そこはおれなりに深く考えたいからよ、それまでの間は暫く自由行動しててくれ………」
赤城「そうですね。さあ皆さん、一旦この場から離れましょう」
ポップ「それと赤城さん。せつなとヒムをこの部屋に呼んで来てくれないかい? 何でダイの奴がこうなったのかをあの2人の口から直接話を詳しく聞きたいからよ………」
赤城「分かりました。私が行ってそのお2人を探して来ますので、少しお待ち頂けますか?」
ポップ「………。ああ、その為なら俺はいくらでも待っててやらあ!!」
駄目だ、今にも爆発寸前なんだよ皆。
あの後ケフカの野郎に依って重傷にまで行った筈の俺の怪我は、今日完治したんだ。
リブルアーチに向かったレオナに代わって、蟲の呼吸を操る鬼殺隊の柱の1人・胡蝶しのぶの活躍によって俺は全回復して貰ったんだよなぁ。
そのしのぶ本人にこう言われたんだ、自分に感謝を言う前に………まずはやる事を先に済ませないといけませんよと。
そのやる事その物が、レオナたちを探さないと行けない事とゼルダの姫さんと戦う事にならなくなったと言う2つの任務その物なんだ。
どうすべきだ? どうすべきって俺の下す判断は既に決まっているじゃねーかよ。
84話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.107 )
- 日時: 2022/08/29 21:04
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
キャラ紹介
ポップ
小さな村・ランカークス育ちの17歳の青年。
1年前にパプニカの王女・レオナと結婚後、彼女の故郷・パプニカで若き王として執務に取り組んでいる。
時々かつての冒険を思い出すこともあったり、自分を鍛え上げてくれたアバンを誇りに思っている。
結婚後は一国の王様として厳しい一面はあるものの、王妃となったレオナの前では少々照れる一面もある。
1人称は、おれ。
「お前ら。おれの大切な仲間たちやレオナに手を出したりしたら、マジで承知しねーぞ!」
「エクスデス! てめぇだけは、ぜってー許さねぇ!」
「レオナ。こんの馬鹿野郎、何俺の為に此処まで無茶してんだよ!!」
「…。安心しろアイク、アンタの大切な人を助けたい思いは俺だって同じだからよ!」
CV:豊永利行
遅くなりましたが、今後もこのキャラを筆頭に活躍して行こうと思います。
本編84話に続きます。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.108 )
- 日時: 2022/08/29 22:40
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
キャラ紹介 その②です。
レオナ
パプニカ王国の若き王・ポップの妻。
現在はユライシャ号の指揮官として、他の仲間たちと行動を共にしている。
1年前に大魔道士・ポップと結婚後、彼に対する想いは結婚前から変わっていない。
それでも愛する夫でもあるポップの為に、今回はある無茶をしようとする。
1人称は、あたし。
「こら! 何ポップ君を困らせているのよ」
「こいつが、暗黒魔道士エクスデス!」
「ごめんなさいポップ君。いつまでもキミに守られてばかりは嫌だから、今回はキミの力になりたかったの!」
「何があってもあたしがポップ君を支えたい。今後もそう出来るように、あなた達にも力を貸して欲しいの!」
CV:早見沙織
はい、その前は殿下の紹介だったので今回はレオナたんの紹介です。
技紹介は、第3章になってから紹介しますね。
それでは。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.109 )
- 日時: 2022/08/30 08:30
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第84話「ぎこちない2人」
【飛空艇ハイウィンド コックピット】
『ピリリリリリ………』
キスティス「…………」
小さな勇者・ダイを失って暫くが経ったのに、マァムもヒュンケルも立ち直ろうとしないわ。
勿論、ポップも彼らと同じように必死で堪えていると分かるもの。
暗黒魔道士・エクスデス、バッツにとっては強敵とも言われるカオス軍の戦士。
その彼があの頃より強化していたとしても、私たちコスモス軍にだって勝機はあるわ。
『ザッザッザッザッザッザッザッ……』
天龍「此処にいたのかキスティス先生。ヒュンケルがアンタを探していたぜ、至急デッキの方に来てくれってよ!」
キスティス「分かったわ。じゃあ天龍、後の事は任せたわね」
天龍「了解っ!」
艦これメンバーの1人でもあり、今は私たちの頼もしい仲間・天龍。
勿論片方に封じられている眼帯を解除すると、かなりの力を秘めているみたいね。
それは恐らく、彼も彼でダイの仇を討ちたいと考えているんだわ。
ヒュンケル………やっと私を頼ることになったけど、何故相談しようとしなかったのよ。
聞きたいことも沢山あるのに、今はこれだけしか上手く伝えられないわ。
【甲板】
キスティス「…………。私に話って何?」
ヒュンケル「急に呼び出して済まない。今は何も聞かずに、おれ自身が落ち着けるようになるまで支えてくれないか?」
キスティス「それなら。私じゃなくてもいいでしょう? バッツやアイクたちだっているのに……「駄目だ!!」えっ……?」
ヒュンケル「…。俺にとって本当の心の支えはバッツやアイクたちだけじゃない! キスティス、あんただけだ!!」
キスティス「………ッ!!!」
ヒュンケルって、此処まで頼もしかったのかしら。
以前息抜きにバラムガーデンに行った時も、彼は私の説明をしっかり聞いていたわ。
よくシド学園長が言っていたSeeDの事が何かも聞いて来たりして来たけど、私は彼から教わった事をそのまま伝えただけよ。
だけど、心残りがあるとしたら……あなたと色んな場所を見て回りたいわ。
そう伝えようとした瞬間、いつの間にか彼の………ヒュンケルの腕の中にいたの。
まるで、静かに泣いている声も聞こえて来るわ。
85話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.110 )
- 日時: 2022/08/30 20:20
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第85話「パプニカ王国の若き王・ポップの静かな怒り」
【飛空艇ハイウィンド 客室】
『ガバッ』
ポップ「………ッ!!! ハァ………ハァ………ハァ………」
くそっ、何て悪夢を見ちまったんだよ俺は。
リブルアーチにいるレオナが他の奴らを守って、呪われたゼルダの姫さんに殺害されると言う予知夢を今時見ちまうなんてよ。
いや、その予知夢が事実その物だとしてもよ………俺や仲間たちで変えれる事が出来る筈だ。
しかしよ、対策も無しにリブルアーチに向かったらソレこそ全滅その物になるのも目に見えてるんだよな。
吹雪の前では暫く考えて置くって言っちまったし、彼女にどう返事したらいいのかね……。
ポップ「……。ちょっくら外の空気にでも吸いに行きますか!」
???「ねえ。外の空気を吸いに行くの? 僕も一緒に行くよポップ。」
ポップ「シュウ! なっ………、何でてめぇが此処にいやがんでい?」
シュウ「えへへ。ビックリした?」
ポップ「全く。それ以前にお前さんから特大ブーメランを受けちまった気分だわ(汗)」
シュウ「ごめんごめん。実はね。僕も眠れないんだ。」
ポップ「………。仕方ねーな、外っつっても飛空艇の前になっちまうけど………それでもいいのかよ?」
シュウ「うん。聞きたいんだ。君とダイの事を色々沢山!」
ポップ「……………」
全く、その満面スマイルは反則だろうがよ。
そんなんだから、レイに散々言われんだよ。
………いつもならこの飛空艇内って、結構騒いでたりするんだよなぁ。
何でもこの飛空艇は以前まで、神羅カンパニーの奴らが乗っていたとクラウドから話は聞いていたけど。
特にハイデッカーの野郎がボスみたいな野郎に叱られると、平気で他の奴らに八つ当たりするらしいからな。
それに以前プレジデント神羅から直々に俺たち宛通信が来た時、そいつとスカーレットって女がカオスの戦士に加わったと言う情報を貰ったんだ。
何だよ………、只でさえこっちはゼルダの姫さんを助けに行かなきゃ行けねーのに新たな敵出現かよ!!
『ガンっ』
ポップ「………。…………けんなよ、ふざけんなよプレジデントのクソ野郎が!!」
シュウ「ポップ?!」
ポップ「あんのクソ頑固親父め。こちとらこれからリブルアーチに行くってんのに、急に急ぎの依頼を出して来やがって!! 俺たちはあんたの駒じゃねーんだよ!!!」
シュウ「ポップ…………」
ポップ「済まない。ダイの事を話すのは一旦保留だ、少しでも早くレオナたちを探しに今はリブルアーチに向かわなければならないんだ」
シュウ「分かった。話せる時が来たら声をかけてね。」
ポップ「ああ。………おやすみ、シュウ」
シュウ「うん。おやすみ。ポップ先生。」
ポップ「………。''ポップ先生''……か、たまには悪くもないな。その響きもよ」
さっきまでの苛立ちが、どっかにすっ飛んで行ったみたいだ。
そうか、あのハイデッカーの野郎もこんな感じで神羅兵の奴らにキツく当たっていたんだろうな。
今はその依頼を引き受ける訳には行かねぇけど、まずはこっちの先に済ませて置きたいんだわ。
地図を開く魔法を唱えた俺は、今いる位置を確認する。
丁度ベルガラックの真上辺りだから、リブルアーチに行く前にちょっと寄り道して行きますかね。
あの兄妹が元気にしてるかだけでも、顔を出しに行きたいからよ♪
86話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.111 )
- 日時: 2022/08/31 08:11
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第86話「レオナの秘策とポップの不安」
【リブルアーチ 宿屋】
『ばてんっ』
ヤンガス「ふぅ〜。まさかゼルダの姉ちゃんがあんな事になっているとは知らなかったでゲスなぁ〜」
ククール「ああ。モリーのおっさんの話に依ると、あの姫様の状態………前にも合った気がする」
明石「それは。ゼシカさんのことですね?」
ヤンガス「そうでがす。あの時あっしら以上にエイトの兄貴が凄い顔をしていたでがすよ!」
レオナ「…………。''あの頃''と同じ秘策なら、もしかして?!」
明石「レオナ司令官!?」
そうだわ、ヤンガス君たちだってゼルダを助ける為に必死なんだわ。
なのにあたしはただ、バランの時みたいに皆に自身を守る事が先決だと伝えてしまった。
ポップ君達が此処に来るまでに、何とか最低限のダメージを抑えないと行けない。
………? あの力を完全に消す力、確かハワードさんに聞けば何か分かるかも知れないわ。
『ガチャッ』
レオナ「皆。今回ばかりはあたしに任せて」
明石「レオナ司令官。何か分かったんですか?」
レオナ「ええ。もしかしたら今回も、同じ事が起こるかも知れないわ!」
ククール「そうか。あの作戦だな? 姫さんよ」
レオナ「ええ。多分あの結界を成功するには、クラン・スピネルが必要になると思う。ねえヤンガス君、確かリーザスには代々の先祖がいるって前にキミから聞かなかったかしら?」
ヤンガス「……。うっすらとでげすが、確かその名前だったと思うでがすね………」
レオナ「だったら時間がないわ。残りのメンバーでそのクラン・スピネルの回収に向かって欲しいの! あたしが言うメンバーは夜明けと共にリーザス像の塔に赴きなさい!!」
明石「はいっ!」
ヤンガス君にも行って貰いたいとこだけど、素早さが低いからなぁ。
他世界の班になっちゃうけど、此処はククール君を筆頭に男のルフレ君 恋次君と雨竜君 そしてさやかに行って貰うしかないわ!
勿論モリーさんには彼らのサポートをお願いしたいから、これなら日が暮れるまでに何とかなりそうね。
後はポップ君達だけど、大丈夫かしら……。
【飛空艇ハイウィンド コックピット】
深月フェリシア「頼む。そこを何とか頼むよポップ!!」
ポップ「駄目だっ! 今回の任務は今までの任務とは違うんだぞ、フェリシア!」
深月フェリシア「オレだって分かるよ。でも!!」
ポップ「いや、本当の戦場をお前さんは全然分かっていない! それになフェリシア、お前さんだって一部始終見て来たんだろ。俺たちに大きなチャンスを残してくれたアイツの………勇者ダイの希望に溢れた小さな背中を!」
深月フェリシア「…………」
ポップ「だからよ。今回ばかりはフェリシアを討伐メンバーに入れる訳には行かねーんだわ、分かってくれ!」
深月フェリシア「………。ポップ…………」
確かに、ポップの言っている事は1つも間違ってはいない。
それにオレを討伐メンバーに入れない理由だって、ちゃんと分かっているつもりだった。
だけど、改めて聞いているとまるで今回は本気の遊びじゃないと言ってるような物だ。
オレだって魔法少女の1人だから十分なお役に立つかも知れないけど、それでもポップ殿下は許してくれないのは何でなんだよ。
つまりオレの今の魔力じゃ、やちよたちの足手まといってポップ殿下は言いたいのかも知れないな。
要はエクスデスとの再戦の為に、少しでもオレには休息が必要だと考えたから………だから今回は保留になったかも知れない気がするぜ。
87話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.112 )
- 日時: 2022/08/31 22:55
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
先に、第3章の募集をします。
現在は第2章に入っていますが、そろそろ戦いの展開が続きます。
それで、ほのぼのをご希望ならどんなタイトルにしたらいいでしょうか?
皆さんからの案が来次第、募集を締め切りたいと思います。
本編87話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.113 )
- 日時: 2022/09/01 07:51
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第87話「モブリズの村へ、捜索班の初任務出動」
【FF6の世界 モブリズの村】
ティナ「…………」
どうしたらいいのかしら、もう戦いたくないとずっと前から誓っていた筈なのに。
いくらゼルダ姫を助ける為に、皆は闘うと誓っているのに。
私は、それ自体を恐れて逃げてしまった。
きっと私が逃げたと気付いている人は、私を探しに来るとどうしても期待してしまうわ。
それにバッツなら、どんなに恐れてしまっても私を受け入れてくれる気がするから。
ふふっ、たまにはバッツに怒って貰うのもいいかな。
【飛空艇ハイウィンド 甲板】
『ばんっ』
ポップ「何だと?! 気が付いたらティナが行方不明になっていただって?」
クロコダイン「ああ。目撃者の証言に依ると、ピンク色の姿に変身したのではないかと言う情報だ」
ヒュンケル「その姿は恐らくトランスだな。何故今頃になって、ティナは闘いを恐れて逃げてしまったのか……」
ポップ「だとしたらますます放って置けねぇ。ティナの捜索には急遽ヒュンケルとハドラー 天龍 吹雪 夕立に行って貰う、恐らくティナはモブリズに臨時帰還した筈だ」
ヒュンケル「分かった。俺たちがティナと合流次第ベルガラックに向かう、くれぐれも無理はするなよ? ポップ!」
ポップ「ああっ!」
万が一の場合もあるからな、だからバッツを捜索に出さないように前から決めていたんだ。
それに今は大丈夫であっても、カオス軍はティナを狙う筈だ。
それ以前にティナがいなくなったなんて、口が裂けても言えないじゃねーかよ!
あのバッツが必死で気にかけている女の子に対して、厳しくするなんて俺には出来ない。
【コックピット】
ヒュンケル「……。皆を此処に集めたのは他でもない、ポップの命に依り。俺たちはこれからモブリズに向かうことになった!」
ハドラー「成程。あのティナという娘を探しに行くと言うことか?」
ヒュンケル「ただ探すだけじゃない。ポップが何故あんな事を言ったのか、少しだけ俺には分かる」
ハドラー「…。要するにあの娘が突然失踪した事を、バッツの前で何とか隠さないといけない…と言うんだな?」
天龍「確かに。それが1番の得策かも知れないな」
吹雪「今はポップ司令官の命令に答えるだけです。生存帰還を目標に、私たちなら必ず出来ると司令官なりに考慮したのではないでしょうか?」
夕立「…。ちょっと心配になったっぽい!」
ハドラー「つまり。カオス軍に気付いていないとも考えられる、そう言いたいのか?」
夕立「そうっぽい。それに現地には2人のリンクがガードとしてティナちゃんの側にいたとしても、あまりにも危険過ぎるっぽい!!」
天龍「2人のリンク……。恐らく、トワイライトとスカイウォードのリンクだろうな………」
ヒュンケル「…………」
空リンクには生前のバランに勝る程の魔力はあるが、トワイライトのリンクにはその力はない。
かつての俺のように、仲間を傷付けない為の手段をアイツなりに考えるであろうな。
しかし今回の捜索チームにはハドラーがいるから、上手く行けるかも知れない。
万が一ダメージが来たとしても、夕立か吹雪に回復魔法を頼むだけだからな。
88話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.114 )
- 日時: 2022/09/01 23:26
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
88話から暫く、捜索チームサイドがメインになります。
そこへ初対面として、アリナ・グレイが登場します。
果たして、ヒュンケルたちの運命は。
そして、ティナと無事に合流する事が出来るだろうか!?
以上が、今後の更新状況です。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.115 )
- 日時: 2022/09/02 06:24
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
※この回でポップが一時離脱しますので、ご了承下さい。
第88話「別離と再会」
【モブリズの村】
『カキィン……カキィン……』
トワイライトリンク「くっ………」
ドルマゲス「ほう。その状態ながらもその娘を守るつもりですか?」
トワイライトリンク「当たり前だ。俺は先代である時オカさんの子孫・トワイライトのリンクだからな!」
空リンク「…………」
あのドルマゲスが生きていたなんて、カオス軍の力は更に強化されているかも知れないね。
それでもトワリンは諦めずに足掻き続け、ついに止めを刺そうとしたその時だった。
彼とドルマゲスとの戦いに、誰かが止めに来たんだ。
黄色いバンダナに緑のマント、まさか………そんな!!
『スッ…………』
???「やめろ。それ以上の戦いはおれが許さねーぞ!!」
ドルマゲス「ポップ将軍。これはどういうつもりですかな?」
ポップ「…………。少しだけコイツらと話をさせてくれ!」
トワイライトリンク「ポップ殿下。これはどういうつもりだ?!」
ポップ「ごめん。だけどこのままお前たちと一緒にいたら、おれの大切な人を………レオナを亡き者にするとアイツが言うんだ!!」
空リンク「駄目だよ。それこそ彼らの作戦なんだよ?」
ポップ「いいか? 今は敵対になっちまったけど、レオナたちを必ず救い出したら俺を助けに来て欲しい。お前たちは信頼出来る大切な友人だって俺は信じてるからな!!」
空リンク「ポップ殿下…………」
ドルマゲス「では参りましょう。ポップ将軍!」
ポップ「ああ。トワリン、そして空リンク。……ヒュンケルやクロコダインのおっさんには、上手く言っといてくれよな!」
トワイライトリンク・空リンク「「ポップ殿下!!」」
それが、僕たちをカオス軍から守る為の秘策なんだね。
どうして彼が敵の将軍になったのかも、少しずつ理解して来たよ。
奴らの仲間になると思い込みながら、スパイとして奴らの行動を探る為なんだよね。
うんうん、それこそ僕たちが知っているポップ殿下だよ。
叢雲「…。随分と派手にやられたわね、トワリン………」
トワイライトリンク「……。アイツの差し金だ、カオス軍の総大将がポップ殿下を誘惑したに決まっているんだよ!」
空リンク「ヒュンケルさんたちには、上手く伝えろと彼は言っていたけど。こんな別れ方は無理だよ!!」
叢雲「いいわ。私から全てを話しておくから、安心しなさい」
空リンク「むっ………、叢雲さん………」
此処までにない闘気を、初めて見た気がする。
するとようやく、ティナ先輩の意識が戻ったと僕は気付いたんだ。
そうか、トワリンが真剣に戦えるように彼女にゆりかごの歌を唱えていたんだね。
その眠っている彼女を僕がずっと介抱しながらも、いつか来る再戦を考えていたんだ。
それから遅れてヒュンケルさんたちと合流後、叢雲さんはこれまでの経緯を語ったんだ。
『ダンッ』
ヒュンケル「………。手を引かなければ、レオナ姫を亡き者にするだと?」
叢雲「ええっ。ポップ殿下も最後まで争っていたみたいだけど、それでも奴らは諦めなかったわ!」
ヒュンケル「……。とにかく今は一刻も早く赤城たちにこの事を伝えなければならないな、俺たちの為にポップはこの道を選ぶしかなかったと言う事をな!!」
天龍「そうだな。一旦引き返そうぜヒュンケル、キスティス先生も無事なのか知りたいからな」
ヒュンケル「………ッ!!! それもそうだな、ハイウィンドに帰還するぞ皆!!」
空リンク「はい。戻りましょう、大切な仲間たちの元へ」
その頃の僕はまだ、ティナ先輩を支えるだけで精一杯だった。
ドルマゲスが攻めて来たのに、僕は見ている事しか出来なかったからね。
吹雪さんが所持しているキメラの翼を使って、僕たちは無事にハイウィンドに帰還したんだ。
戻った頃には夜も老けていたから、報告は明日行った方がいいかも知れないね。
89話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.116 )
- 日時: 2022/09/02 07:57
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第89話「納得が出来ない者たちの反論」
【飛空艇ハイウィンド オペレーションルーム】
『ばんっ』
ヒュンケル「ボルト、寄せ!!」
うずまきボルト「納得行かねーってばさ。何でそんな事の為に、ポップの兄ちゃんが俺たちから離脱しなきゃいけねーんだよ!」
ヒュンケル「ボルト………」
ゴウ「待て待て待て。確かにお前の言いたい気持ちは分かるけどなボルト、俺的にはこれしか方法はなかったんだと悟ったんだよ!」
うずまきボルト「…………」
ボルトが此処まで荒れるのも無理はないが、ゴウの言葉にも一理はあるな。
ポップ殿下が理由も言わずに離れる訳がないし、この作戦しかピンと来なかった筈だ。
すると、今まで黙っていた北の勇者・ノヴァがついに動き出したんだ。
これはもしかしたら、俺たちをもう1度結託する為の言葉かも知れないな。
ノヴァ「確かに僕もゴウに一理ある。ポップが理由もなく、僕たちの元を去る事自体考えられないからね!」
天龍「畜生。ダイを失っただけでも立ち直れないのに、今度はポップまでいなくなるなんてあんまり過ぎだろ!!」
七海やちよ「ノヴァさん。そのポップ殿下を導いた人は誰なの?」
ノヴァ「かつては世界中を笑顔に導く。それを目標にして一時期はセーニャたちと行動を共にしていたと言う、元旅芸人・シルビアだ!」
吹雪「その彼が新たなカオス軍のメンバーだとしたら。私たちだってこのまま引き下がる訳には行きません!」
赤城「皆さん。一旦ロックさんとエアリスさんにも今回の事をお知らせしましょう」
加賀「そうね。だからって、伝令組にも何かしら対策が必要不可欠となります!」
赤城「それでしたら。ファイサリスさん、今回はあなたにこの任務をお任せしたいのですが構いませんか?」
ファイサリス「……? 要するに、これから私たちがやろうとしている事をロックやエアリスにも伝えて置けばいいって事かな?」
赤城「はい。その通りです!」
加賀「何より情報交換は大事です。勿論彼女を含め、戦闘は避けられないでしょう」
ゴウ「…………」
つまり、何度かトヘロスに近い魔法を持っている人がいたら戦闘に合うことはないよな。
それらが出来る人と言ったら、女盗賊・ゲルダさんの力が必要になって来るぞ。
俺は頭の回転が非常によくても、空リンクみたいに回復能力は低いからなぁ。
そこは加賀さんたちに考慮して、最期の足掻き組から1人を抜擢するかも知れないぞ。
さて、その伝令班の編成で難しくなるぞ。
ノヴァ「伝令班のPTだが、此処は少数で行くのが重要になって来る! それは何故か分かるかい?」
レイ「つまり。伝令班以外の奴らがベルガラックとリブルアーチに向かう組とで別れるってことかい?」
ノヴァ「そうだ。もしダイがその場で生きていたら、きっと1晩中にかなり悩んで決めていたかも知れないけれど………今は何処にもいないからね」
夕立「うん。ダイさんがいたから、夕立たちは諦めずに此処まで来れたっぽい!」
暁美ほむら「そうね。ダイさんの仇を取る為にも、私たちが乗ってしまったこの列車は。途中で降りる訳には行かないわ!」
クラウド・バレット「「おいほむら。それは俺たちの台詞なんだが……(汗)」」
キルバーン「ウフフフ。ならボクはリブルアーチに向かう組に行かせて貰うよ、呪われしゼルダ姫を助けるにはボクの頭脳が必要になって来る筈だからねぇ」
ルッカ「だったら私もそっちに行くわ。何かしら対策を入れるとしたら、私とキルバーンの2人がいた方が有利になるでしょ?」
赤城「そうですね。そこは素晴らしいアイデアですよ、ルッカさん!」
後は伝令班とリブルアーチ、ベルガラックに行くメンバーを決めるだけだな。
ベルガラックにはフォーグとユッケがいる筈だから、ゼシカとエイトは必須になるぞ。
問題はリブルアーチ組だ、このハイウィンドはベルガラック方面に行くことになるから何処かで船か飛空艇の調達をしないと行けない気がする。
いや、以前リドと先代の技師・シドがバージョンアップしたインビンシブルを使う時が来たぞ!!
それに、元ヴェリアスだったレーゲンさんたちの意見も聞きたかったからな。
これはこれで、かなり忙しくなって来る事間違いないっしょ!!
90話に続きます。
いよいよ、3者のシナリオ編が次から稼働します。
伝令ルートはすぐに終わりますけど、ベルガラックルートは少し長くなると思いますのでご了承下さい。
果たして誰が、どの班に行くことになるのか?!
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.117 )
- 日時: 2022/09/02 10:55
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第90話「更なる変化」
【飛空艇ハイウィンド 甲板】
マァム「………ッ!!! ダイのクリスタルが」
そうだったのね、あなたはこの場を去る前に自身の想いをこのクリスタルの中に秘めていたんだわ。
それは、あなたが私たちの前からいなくなる少し前に遡って見る。
最後の戦いに向けてダイは毎日のように、ヒュンケルやアイクと一緒に修行していたわ。
その頃私はティファに鍛えて貰っていたけど、技の切れ目が悪いって散々言われていたわ。
【回想:FF6の世界 ゾゾ山】
マァム『はぁーーーー!!』
ティファ『いい調子。たあっ、よいしょっ!』
マァム『あぁっ!!』
うぅっ、流派は違うけどまさか私より強い人がいたなんて信じられないわ。
食事休憩をとりながらも、ティファは私の為に強くなるアドバイスをしてくれたの。
まるでバッツが旅先で得たあの切れ味みたいに、常に両目を瞑ったまま相手の行動を探る。
だから私は後先考えずに突っ走るから、無駄な動きをしてしまうんだわ。
『ダッダッダッダッダ…… ガバッ』
ダイ『マァム!!』
マァム『だ、ダイ?!』
BGM設定:FF7よりスラムに咲く花
『ギュッ』
ダイ『良かった。無事でよかったよ、マァム〜!!』
マァム『ダイったら! 皆がいる前で、この体勢は流石に恥ずかしいじゃないのよ/////////』
ダイ『えへへっ。あの時のお礼だから、たまにはおれからさせてよ♪』
マァム『ふふっ!』
ダイ『それよりマァム、大丈夫?』
マァム『ちょっと痛いけど、大丈夫よダイ!』
ダイ『馬鹿っ! 本当に心配したじゃないか、マァム〜!』
マァム『きゃっ! ちょっとダイ、抱き締める力を少しは緩めなさいよ!』
ダイ『嫌だっ。おれの見えない所でマァムが傷つく姿を、他の誰にも見られたくないんだよ(怒)』
アイク・ヒュンケル『いや。だから唯の強化特訓だから!!(汗)』
ティファ『もうっ! あなたたち2人がいながら、どうしてダイを此処に連れて来たりしたのよ?!』
アイク『済まない。俺たちも精一杯止めたんだが、放って置いたらマァムが危ないって聞かなくてな』
ヒュンケル『ああっ。剣の腕を強化するより身内の方が心配で、全く集中出来なかったのだ…』
ティファ『仕方ないわね。今日はこの辺にしましょう、それに………今邪魔する訳には行かないもの』
アイク『……。そうだな!』
ヒュンケル『さて。俺たちは先に休もう、明日もこの調子で目標を達成したいからな』
ティファ『ええっ!』
でも、ティファにはその事自体を全て分かっていた気がするの。
あの頃のダイは私に対して凄く心配性で、どんな細かいダメージを受けたとしてもこうして駆け付けてくれた事が何度かあったわ。
その修行を行ってから何日か経過した後、ついに私にも新しい力が目覚めていた事に気付き始めていたの。
その新たな秘められし技の名は、水面蹴り!
ティファがかつての旅をしていた時に、いくつかの戦いを得て身に付けたと言っていたわ。
そう、今私に必要なのは………誰かを守る為の力その物なんだわ。
91話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.118 )
- 日時: 2022/09/02 20:36
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第91話「自らの決意、ポップの秘められた本音」
【カオス軍の本部 スピリタスの塔 玉座の間】
シルビア「スピリタスちゃん。新しい子を連れて来たわよ!」
スピリタス「ほう。よくぞ我が新生カオスへと加入を決意したようだな」
ポップ「別に。そんな器じゃないさおれは、此処に来たのは''あくまで''お前たちの動向を探る為だ」
スピリタス「…。やはり、俺たちが魔導の娘を狙っていると薄々察していたか?」
ポップ「そうさ。それにレオナを………、俺の大切な人をお前らに捕らえさせる訳にはいかねーんだよ!」
おれがこうも決断しなかったら、他の皆は納得行かなかったからよ。
少しでもレオナを守る為に、この道を選んだんだ。
そんな俺を当たり前のように、レオナは支えてくれている。
それ以上お前らの好きには、絶対にさせる訳にはいかねーんだ。
自分の言いたいことだけを言った後、俺は俺用の部屋として設けられた個室に向かい始める。
【廊下】
『カツカツカツカツカツ……』
ポップ「ふっ。あのカオス軍の連中が本気でこのポップ様を仲間に出来ると思ったら、大間違いなんだよ」
???「ほう。お前なりには素晴らしい判断をしたようだな、ポップよ!」
ポップ「よう。久しいじゃねーか、ミスト!」
ミスト「フッ。あの場に貴様はいなかったようだがな、ポップ!」
ポップ「………。まあな………」
ミスト「それでポップよ。お前はおれに何を望むつもりだ?」
ポップ「…。なあ、もっと強い力が欲しいんだ。このままじゃ俺は、レオナを守り切れる所か……アイツらの足枷にすらならない気がしてよ………」
ミスト「…。かつておれが若いバーンと1つになっていた時、暗黒闘気をあの男が迷いもなく受け入れていた事があったな…」
ポップ「………ッ!!!」
ミスト「どうした? おれの話を聞きたかったのではなかったのか?」
ポップ「ああ。………でもな、ミストさんよぉ………」
ミスト「…………?」
ポップ「おれのまえで………、おれが倒すべきアイツの名を軽々しく口にしてんじゃねーよ馬鹿!!」
ミスト「…………ッ!!!」
以前ヒュンケルの野郎から、少しだけ聞いた事があったのを思い出したわ。
かつてミストバーンとして合体していた頃に、暗黒闘気の力を長い間に得ていたと。
それは、おれやマァムたちに出会うまでアイツ自身に闇の心その物がある事は知らなかったんだよな。
でもアイツは光の闘気を完璧に自身の物と化して、自らの意思で闇の闘気を消滅したんだ。
だからアイツの印は、あの頃光っていたんだよな。
『ガンッ』
ポップ「………。くそっ、畜生!! アイツを超える為ならよ、俺自身が自らなってやるよ! ダークポップ様としてなっ!!」
待っていろよ、ヒュンケル。
次に会った時に、お前には1発ブチかまして置かなきゃ気が済まねーからな。
必ず来い、その為なら俺はアンタを倒す為にもっともっと強くなってやらあ!
見ててくれよレオナ、今度こそおれがアイツより強いって所を見せてやるからよ♪
92話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.119 )
- 日時: 2022/09/02 22:31
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第92話「今後の計画と対策」
【FF7の世界 伍番街スラム エアリスの家】
エアリス「まさか、ポップが敵になってしまうなんて……」
シュウ「うん。彼らの真の狙いがティナだから、それを踏まえてポップはこの行動に出たんだと思うんだ。」
ダミ「一緒に共演した頃は。そ〜んな感じじゃなかったんだよねぇ〜。」
リゼ「これはもしかすると、レオナ姫を守る為の策かも知れませんね。」
ダミ「いや。その彼女を守る策その物だよリゼ。ポップ君にもあんなにまで先生を演じてた頃は。何も知らなかったからねぇ。」
シュウ「……。今は平常でいるにしても、闇になってしまったら助ける術はないのかな……?」
ロック「いや。あの方法があるぜ、シュウ!」
シュウ「あの方法? それはどんな方法なんだい、ロック。」
その場に俺はいなかったけど、かつてゼシカが呪われた姿になった頃に起きた出来事だ。
その当時を書き記していたヤマトから、こんな話を聞いた事があったのを思い出したんだ。
エアリスとの結婚が控えていた前日の夜、俺はヤマトに呼ばれていたんだ。
その待ち合わせ場所が、クロノの世界にある北の岬だったんだ。
【回想:北の岬】
『スッ………』
ヤマト『ロック。今度はキミにこの本を持っていて欲しい』
ロック『これって……?』
ヤマト『ああ。当時その世界を旅した者たちから話を聞きながら、ボクはその当時の出来事をその本に書き記していたんだ!』
ロック『ゼシカが、ラプソーンに支配されていたのか?』
ヤマト『うん! 大抵の事はトロデ王から聞いた話なんだけどね。ドルマゲスはラプソーンに寄って操られていたらしいんだ、その人がかつてゼシカの兄・サーベルトに手を掛けていた事で彼女の敵討ちは始まったそうだよ』
ロック『そんな、嘘だろ………ッ!!!』
ヤマト『そして。僕が描き記したこの本には続きがあってね、サーベルトは死の間際に自身の魂をリーザス像の中に埋めていた事があったみたいなんだって』
ロック『……。だから最愛の兄の敵を撃つ為に、旅に出ていたのか……』
ヤマト『そうだ! いつかさロック。キミが忘れた時にこれまでの出来事を描き記したこの本を読んで思い出して欲しい、そうすれば……再び悲劇が繰り返そうになってもキミたちならやり遂げられると僕は信じているからね!!』
ロック『ヤマト……。ああ、分かったよ!』
ヤマト『キミも。キミとエアリスの幸せを祈っているからね!』
あの強い言葉が、俺の迷いを断ち切ってくれた気がしたんだ。
だからおれはエアリスと歩き続けると、心の中でそう感じていたに過ぎなかった。
本当はシュウたちについて行きたい、でも……幼いマリンが俺の手を離そうとしないんだよなぁ。
あ〜くそっ! こんな時はどうしたらいいんだよ、畜生!!
93話に続きます。
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- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.120 )
- 日時: 2022/09/03 06:18
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第93話「ロックの決意」
【FF7の世界 エアリスの家 花壇】
ロック「…………」
戦いから身を引いたのも、これから来るエアリスの変化を守る為なんだよな。
本当は側にいたいけど、エアリスなら首を横に振る筈だ。
まるで、自分の心に従ってと言っているように。
分かっているよエアリス、でも俺は………俺は。
『ヒュウゥゥン………ピカーン』
アバン『行けませんねぇロック、それを理由に悩んでいたらカッコ悪いですよ!』
ロック「アバン先生………」
アバン『ポップが闇になっても。レオナ姫を守る事に真剣だと言うのに、あなたは何も変わっていませんねぇ』
ロック「ですけど、俺は………」
アバン『大丈夫です。あなたの大切な家族なら、きっと彼らが守って下さいますよ!』
ロック「……………」
光の戦士でもないけど、暖かい感じがする。
そうだ、俺はいつだって誰かを守る為に強くなって来たじゃないか!
ずっと戦わないまま何もしないなんて、カッコ悪いにも程があるぞ。
ありがとうアバン先生、俺………もう迷いませんよ。
今はこの道こそが、俺に出来る唯一の道ですからね。
そして、次の朝になったんだ。
エアリス「ロック。ねぇ、ロックったら!」
ロック「ん〜? どうしたんだよエアリス、何かあったのか?」
シュウ「とにかく来てよロック。話は後だよ。」
ロック「な、なんだ何だ?」
話が全く見えず、俺はシュウに引っ張られてしまったんだ。
慌てて階下に降りると、少し背の高い女性が立っていたんだ。
本物のおでん様の生き移しのような綺麗な瞳、これは夢じゃないな。
あの時以来の再会だったヤマトがこうして、目の前にいるんだ。
『ダンッ!』
ダミ「君は? 初めて見る顔だねぇ。」
???「ボクの名は光月おでん、またの名を………ヤマト!」
ロック「ヤマト、久し振りだな!」
ヤマト「ロック。話はリゼから詳しく聞かせて貰ったよ、エアリスの代わりというわけにも行かないけど。道中はボクがキミや皆を守る盾になろう!」
リゼ「じゃあ、エアリスさんは一緒にこられないんですか?」
エアリス「うん。ツォンからも妊娠中は特に危険だから、危ない事はしちゃいけないって」
リゼ「そうだったんですね。」
ヤマト「…。今ボク達にはやらなきゃいけない事が3つある、1つはリブルアーチにいるレオナ姫たちの安否を確認する事。2つ目はそこに闇自身として囚われたゼルダ姫を助け出す事!」
シュウ「最後の1つは何なんだい?」
ヤマト「新たに闇に染められてしまったパプニカ王国の若き王・ポップを止める事だ、彼には回復と攻撃の2つを秘めているからね。いくらピンチにまで凌ごうにも……ベギラマなどの近距離系魔法は使用しないとも限らないかも知れないんだ」
シュウ「確かに。一緒に共演した頃も前向きとか後ろめたさもあったけど、いつだってボクたちを導いてくれていたよ。」
リゼ「はい。カオス軍の侵攻も気になりますが、今は戦闘班との合流が1番かも知れませんね。」
ヤマト「そうだ。その代わりシュウにはボクの代わりに此処に残って欲しいんだ、きっとツォンたちも納得してくれる筈だからね」
ダミ「いや。残るならボクだよ。戦闘では散々ロックたちの世界を調べたりするとか。かなり姑息な手段を使っていたからねぇ。」
シュウ「ダミ………」
まるで、最期の足掻きチームとして僕がリーダーとして相応しいとダミは言っているみたいだ。
ダミは情報屋とか治療に任せた方が良いかも知れないけど、出来る事ならボクがそっちに残りたいと願ってしまう。
僕がついて行っても結局は、駄目かも知れないからね。
それでもダミはボクとリゼなら出来る、そう言っているんだ。
分かったよダミ、今回はボクとリゼが君の分まで頑張って闘うよ。
94話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.121 )
- 日時: 2022/09/03 10:23
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第94話「伝令班との合流①」
【リブルアーチ ハワードの屋敷 校庭】
アイク「………。ゼルダ………」
呪われしゼルダ「うふふ。他の奴らに比べてあなたは頑丈そうな男ね、この私を見ても怯まないなんて敵ながら凄いわ!」
アイク「くっ………、ゼルダ………ッ!!!」
???「うっ………」
アイク「………ッ!!! バッツ!」
バッツ「ごはっ………。あの力………、かなり見くびっていた………ぜ………」
アイク「バッツ。良かった、無事だったのか?」
バッツ「へへっ………何とかな。こんな傷…、エクスデス……程に比べたら大した事……ないぜ……」
アイク「……………」
俺たちはお互いに世界観は違うが、それぞれの世界を救って来たんだ。
バッツは本来の世界でエクスデスを倒し、俺は親父の部下だった漆黒の騎士を倒して平和へと導いた。
この変わり果てた姿は、闇のゼルダその物だ。
これまで頑張って来た俺たち以外の仲間は今、こうして倒れている。
『ダッダッダッダッダッダッダッ ピカーン』
アイク「これは、ホワイトウィンド……」
???「へっ。カッコつけてんじゃねぇよ、アイク!」
アイク「その声は……。ファリス!!」
BGM設定:FF5より暁の戦士
ファリス「気を付けなお前ら。ゼルダの姫さんからの、唯ならぬ殺気を感じるぜ!」
レオナ「2人共。回復はあたしが引き受けたわ!」
バッツ「レオナ王妃!」
呪われしゼルダ「そ……。そんな馬鹿な……、何故パプニカの王妃が立っていられるの?」
レオナ「あなたが倒した私。それは、この子が唱えたモシャスだったのよ!!」
呪われしゼルダ「えっ………?」
アイク「……ッ!!! そうか、此処に本物の王妃が此処にいるって事は、あの王妃は偽物だったのか!」
ファリス「ああ、そう言う事だ!」
レオナ「あたしと約束したの。此処へあたしとファリスが駆け付けるまで、彼女が囮になってあたしの姿になるって!!」
アイク「………。済まない、マリベル………」
バッツ「へへっ………! サンキューマリベル。アンタがレオナ王妃に化けて戦ってくれなかったら、俺たちは何も出来ずに全滅していたよ……」
マリベル「ふん……。このマリベル………様に感謝………してんならまず、あの姫様を何とかしてからに………しなさい………よね………?」
アイク「分かった。ファリス、マリベルがかなりの瀕死だ。回復を頼めるか?」
ファリス「ああ。彼女の方は俺に任せな、そして無茶するなよ? アイクたち!!」
バッツ・アイク「「ふんっ。誰に物を言ってんだよ、ファリス!!」」
レオナ「…………。全くもう、無理に張り合わなくても良いじゃないの………」
せめて……、せめてバッツ君だけでも動けるようになる位に回復しなきゃ行けないわ。
今でも反撃のチャンスを伺うかのように、相手のタイミングを把握しているみたいだけど。
今だって十分に、バッツ君自身が倒れる寸前その物なんだわ。
アイク君は半分程ダメージは行ってるけど、ゼルダ姫を助ける為に最後まで必死なんだわ。
このままだとあたしたち、本当に危ないかも知れない。
いいえ、こんな時に情けない姿をしては駄目よ皆!
何処からかは分からないけど、何かが猛スピードでこちらに向かって来る気配を感じたわ。
【ユライシャ号 コックピット】
ロック「………ッ!!!」
明石「どうかしましたか? ロックさん」
ロック「………。リブルアーチが見えて来た、だけど街の雰囲気がおかしいぞ」
リゼ「もしかして、先行しているマリベルさんたちに何かあったかも知れません!」
大錠「ロックさん。いかが致しますか?」
ロック「まずはユライシャ号をリブルアーチの近辺に着陸する。俺についてこれる奴らだけ、俺と一緒に来い!!」
大錠「はいっ。分かりました、ロックさん!」
暁美ほむら「いよいよね。待っていなさい、呪われたゼルダ姫」
鹿目まどか(ブチ切れ)「そうだね……。私たちの分まで''大切な仲間''たちを痛め付けてくれたお礼、しっかりさせて貰うよ……?」
夕立「まっ……。まどかちゃん、本気で怒るとかなり怖いっぽい………(アセアセ)」
ヒュンケル「…………(汗)」
まるで、本気で怒ったティファその物のようだな。
以前クラウドからティファの話を聞いていたが、普段はダイとは違った優しい心を持った女性でもあるとな。
しかし、自分が人付き合いが苦手の為にレオナ王妃と同じようなスパルタをする事もあるらしい。
それは、こうして俺の側に当たり前のようにいてくれるキスティスも同じ事を言うだろう。
もしラーハルトならば、まどかたち以上の殺気を感じるかも知れないからな。
95話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.122 )
- 日時: 2022/09/03 13:03
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
此処での戦闘BGM設定、載せて置きます。
①VS呪われしゼルダ戦
BGM設定:FF7より更に闘う者達
②VSシルビア戦
BGM設定:FF10よりシーモアバトルorクロノ・トリガーより世界変革の時
③VS呪われしポップ戦
BGM設定:FF7より神の誕生orエアリスのテーマ
こんな感じですね。
しかし、①と③は戦い終了後に正気に戻った後………ゼルダをアイクが。ポップをレオナorヒュンケルがそれぞれの相手を受け止めるかも知れません。
あ、3人の中ボスの戦力一覧を載せて置きます。
①呪われしゼルダ
Lv.26
HP1207 MP347
②シルビア
Lv.35
HP1316 MP293
③呪われしポップ
Lv.43
HP3489 MP596
以下が、3人の戦力一覧表です。
多分作者的に怖いのは①と③なので、頑張って描こうと思います。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.123 )
- 日時: 2022/09/03 23:54
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
続きは書きませんが、次回作を先に発表したいと思います。
一旦「戦士たちの愉快な日々」シリーズから離れて、次回作のタイトルを「大魔道士・ポップの冒険日記」にしたいと思います。
原作であるアニダイでは、もう1人の主人公になっていますが……次回作では別の作者さんが提供している艦これメンバーを始め、マギレコメンバーも活躍して行きたいと考えています。
物語の始まりは、ランカークス村です。
いつものように、父・ジャックの言いつけに従う1人息子、ポップ。
様々な冒険や闘いが続いた中、彼には守るべき人物を見つけた。
今は実家と行き来しながらも、幸せに過ごす日々を送っているポップ。
そんなある日、村のはずれから自分に向かって助けを呼ぶ声を少しずつ聞き取る。
こんな感じで、次回作を連載出来たらなぁと思います。
執筆開始は、最低でも10月の半ばから開始したいと考えていますので………宜しくお願いします。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.124 )
- 日時: 2022/09/04 23:07
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
最近戦闘ネタ多いなぁ。
捜索しては戦いの繰り返しですし、久々に何処かでティりん出したいと考えています。
それに、夏祭りネタも途中なのでもう暫く戦闘ネタにお付き合い下さい。
以上、作者の最近の呟きでした。
他にも「このキャラの出番を増やして欲しい!」という意見がありましたら、遠慮なくどうぞ。
明日辺りから本編再開です。
その前にゼルダ戦描写、頑張ります。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.125 )
- 日時: 2022/09/05 08:30
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第95話「光と闇の戦い」
【リブルアーチ 大魔術使いハワードの屋敷 校庭】
呪われしゼルダ「うふふっ。いくら本気になっても、あなたたちに私を倒す事は出来ないのよ……?」
アイク「くっ……。ぜ………、ゼルダ………」
呪われしゼルダ「特にアイク。あなたは他の奴らよりも頼りになりそうね、このまま私と世界を壊して見ない…? うふふふふふっ」
アイク「…………」
駄目だ、俺の大天空やバッツの魔法剣二刀流乱れ打ちで攻めてもマホカンタで弾かれてしまった。
折角レオナ王妃に動けるまで回復して貰っても、結局は効果なかったのか。
今まともに動けるのは、この中で俺しかいない。
どうする? どうやったらゼルダを正気に戻せるんだ。
『しゅうぅぅぅん…… ピカーン………』
アイク「………? この暖かい緑の光は、まさかケアルなのか?」
???1「良かった。何とか間に合ったみたいだな、アイク!」
???2「偉いよロックさん。私たちが来るまでよく持ち堪えてくれたね…」
アイク「その声は……兄貴、まどか!!」
???3「全く!! 酷いっスよアイク、エースのオレを無視すんなよっ!」
???4「さあ行きましょうアイクさん。此処からが反撃開始です、相手はマホカンタを最初から使っています。私が彼女の魔法効果を取り消しますので、その間は思う存分に振る舞いなさい!!」
アイク「ティーダ、加賀………」
成程、つまり加賀の先手必勝はデスペルだ。
するとゼルダを纏っていた壁は何事もなく消え、ティーダはチャージ&アサルトで450のダメージをゼルダに与える。
兄貴は重力魔法・グラビガで相手のHPをかなり下げていき、いよいよ俺の出番になった。
やっと動けるようになったバッツは俺の元に来て、リレイズとケアルガを繰り出す。
アイク「バッツ!!」
バッツ「アイク。今のゼルダはかなり苦しんでいる筈だ、あの中でゼルダは自分の中にいる光の自分と対立している筈なんだよ」
アイク「つまり。光のゼルダを助けるには、闇に覆われたゼルダを俺の切り札かそれ以上の技で追い出せばいいって事なのか?」
加賀「はい。しかしデスペルの効果がいかに効いているとはいえ、油断は出来ません」
鹿目まどか「大丈夫。周りのシャドーたちは私が一掃して置くから…。」
アイク「加賀、まどか………」
呪われしゼルダ「くっ……。ま、まさか''アンタ''まで私に逆らうつもりなの……?」
ゼルダ『こんな事態は私でも認めませんわ。さあ、闇となって具現化した''私''よ。今こそ滅されなさい!!』
呪われしゼルダ「くっ!! 光の''私''の癖に、生意気なのよ!!」
ティーダ「今だ、アイク!!」
加賀「さあ。今こそ真の光の力を繰り出すのです、蒼炎の勇者・アイクよ!!」
アイク「…………ッ!!!」
そうだ、闇に囚われたゼルダの中には俺が最も愛している光のゼルダがその中に微かにいる筈だ。
この暖かい光は………、バランの光その物のようだな。
俺の秘めている大天空よりその倍以上の力を使えば、ゼルダを闇から引き離す事が出来るぞ。
ならばバランよ、アンタの想いを今こそ受け入れてやるぞ!!
ゼルダの中にいる悪しき闇よ……この世から完全に消え去れ、ギガブレイク!!!
『ドォォォォン……… しゅうぅぅぅん……』
ゼルダ「…………。ううっ………」
アイク「!? ゼルダッ!!」
ゼルダ「アイクさん……。あなたが私を助けてくれたのですね?」
アイク「ああ。無事で………、本当に無事で良かった………。………ッ!!!」
ゼルダ「ふふっ。泣いてるアイクさん、可愛いですわよ………」
アイク「馬鹿野郎………。どんだけ、俺がどんな想いで助けたと思ってんだよ……ッ!!!」
ティーダ「はいはい。お取り込み中のとこ悪いけど、俺らが側にいるって事を忘れんなっつーの!!」
アイク・ゼルダ「「…………ッ!!!(真っ赤)」」
バッツ「あはははははっ………」
レオナ「ふふふっ♪」
鹿目まどか「(元に戻り)本当に良かった。ひとまず彼女を宿屋に連れて行こうよ!」
暁美ほむら「ええ。さあ、バッツさんも!」
バッツ「へへっ……。済まない、ほむら………」
暁美ほむら「当たり前でしょ。困っている人を助けるのも、私たちの役目なんだから」
バッツ「………。厳しいな、ほむらは………」
加賀「……………」
ティーダ「どうしたんッスか? 加賀さん」
加賀「あの眩い光はもしかしてと思いましたが。本来なら大天空でケジメを付けても勝負は見えていたのに、何故それを使わなかったのかが気になりましたので………」
ティーダ「多分だけどさ。あのバランって人は最後まで諦めずに戦うアイクに力を貸していたんだと思うんだ…」
加賀「竜騎将・バランが?」
BGM設定:クロノ・トリガーより夜の底にて
ティーダ「ああ。オレたちに新たな道を切り開いてくれたダイの親父さんだからさ、彼なりにオレ達のことを感謝している気がするんッスよ!」
加賀「そうね。だから自分が果たせなかった願いを蒼炎の勇者・アイクに託すことで、自分の贖罪は果たされるって事ね…?」
鹿目まどか「ティーダくん、加賀さん!」
ティーダ「どうしたんだよ、まどか!」
鹿目まどか「詳しい話は後。とにかく今は宿屋に戻って来て下さい!!」
ティーダ「まっ、まさか………ッ!!!」
加賀「…………ッ!!!」
この嫌な気配は、只事その物じゃないわ。
まどかの知らせを受けて、私たちは息を切らしながら宿屋に辿り着くと………瀕死状態のマリベルさんから再び闇が染まれてしまったの。
先程デスペルを使ったから、私では彼女を助けることは出来ない。
そう覚悟した瞬間、レオナ王妃が動き出したの。
かつてポップさんが使用していたと言うマホカトールを使用し、マリベルさんの体内に潜んでいた闇を完璧に追い払う事が出来た。
その様子を見ていたロックさんはレオナ王妃をお姫様抱っこし、空いてるベッドへ運び込む。
後は何もなく、ゼルダさんの目を覚ます事を祈りましょうか。
96話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.126 )
- 日時: 2022/09/05 21:46
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第96話「レオナの憂鬱」
【リブルアーチ 酒場】
『コトッ』
レオナ「……。ヒュンケル……」
ヒュンケル「ゼルダは無事だ。アイクが付きっきりで側についているからな」
レオナ「…………。ねえ、聞いてもいいかしら?」
ヒュンケル「……。ポップのことか?」
レオナ「ええっ………」
ひとまず、ゼルダ姫は何も変化は無くなったみたいだけど。
それ以前に不安なのが、ポップ君との闘いだった。
いつも皆の中心にして、あたしと結婚してからも皆の体調に気を配っていたりしているわ。
あたしも少しずつ進んでいてね、戦いが始まる少し前にモブリズに訪れた事があったの。
【回想:モブリズの村 ディーンとカタリーナの新居】
ディーン『レオナ王妃!』
レオナ『は、はい!』
カタリーナ『おめでとう。妊娠8ヶ月よ!』
レオナ『えっ?!』
アポロ『では、姫さまとポップ君との間に子供がいるんですね?』
カタリーナ『ええっ! でも、油断しては駄目よ。もし相手の為に戦うつもりなら、あまりオススメ出来ないわ!』
レオナ『そっ、そんな………』
確かに妊娠している身とはいえ、無理に戦ったりしたらお腹の子に申し訳ないけど。
こんな時、他に頼れる人はいないかしら。
マァムはダイ君を生き返らせる為に必死だから頼みづらいし、メルルはあたしを恋敵と思っているから何とも言えないわ。
あの大戦の最中で、ポップ君があたしを好いていたのは知っていた筈なのに。
あたしは、ポップ君への気持ちに気付いていなかった。
【現在:リブルアーチ 酒場】
『ガンッ』
レオナ「…………」
ヒュンケル「ひっ………、姫っ!?」
レオナ「………ッ!!! う う う…………」
ヒュンケル「どうした、何かあったのか?!」
レオナ「…………。………だわ………、ぐすんっ………」
ヒュンケル「えっ………?」
BGM設定:FFBeより世界を変えるために
レオナ「最低だわ………。どうしてあの時あたしは素直に、彼を………ポップ君を信じるって言わなかったのかしら」
ヒュンケル「………。その事で、頼みたい事がある!」
レオナ「………。何よ? 言いたい事があるならはっきり言いなさいよヒュンケル!!」
ヒュンケル「…。ポップとの戦いのことですが、オレに任せて頂けないだろうか?」
レオナ「えっ………?!」
ヒュンケル「特に姫は今1番大事な時期なんだ。ディーンたちの言うように、今は大人しくしている方が何かしら都合がいい筈なんだ!」
レオナ「いいえ。それは出来ないわ!」
ヒュンケル「何故………?」
レオナ「確かに今の状況だと厳しいかも知れない。それはちゃんと分かってる、分かっているけど………じっとなんてしていられないのよ!!」
ヒュンケル「レオナ姫………」
レオナ「ヒュンケル。これは王妃としての命令です、彼との闘いの間………あたしのボディガードになりなさい!!」
ヒュンケル「しかし。オレにはキスティスを守らなければならない事が……「いいえ、それでは駄目です!」ひっ………、姫………」
レオナ「あたしだって賢者の卵なんだから。あたしの為に苦しんでいるポップ君を、今度はあたし自身が助け出さなきゃ行けないのよ!! 勿論あたしたちのサポートとして、加賀を同席するわ!」
ヒュンケル「………ッ!!!」
あの艦これメンバーのリーダーである加賀を、本気で俺たちのサポートにするつもりなのか?!
確かに先のゼルダとの戦いでも、彼女は大活躍だったからな。
そこは俺としても充分過ぎる評価だが、それでは大切な命を巻き込む事になりかねないだろう。
そう伝えたとしても、レオナ姫の本音は変わらない筈だ。
こんな時はどうする? 此処は黙って従うべきか、あるいは俺がガードを辞退するべきなんだろうか。
いや、そんな下らない理由で辞退しても姫が正直に許すとは到底限らないぞ。
97話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.127 )
- 日時: 2022/09/05 22:40
- 名前: にんふぃあ (ID: IWueDQqG)
初めまして‼️リクエストさせてもらいます✨
最期の足掻きの人達の出番をもっと見たいです(๑•̀ㅁ•́ฅ✨よろしくお願いします(ᐢ' 'ᐢ)ᐢ, ,ᐢ)ペコ
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.128 )
- 日時: 2022/09/06 06:18
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第97話「その後のシュウたち」
【ユライシャ号 コックピット】
ダミ「……………」
ポップ君を助けたい、レオナ王妃の気持ちは痛い程よく分かるけどね。
でもねレオナ王妃、君は大事な時期なんだよ。
一緒に共演したあの世界で君は、保健室の先生として堂々と振る舞っていた。
それにシュウが企画した件に、1番納得したのが君たちだったからね。
レイ「…………。どうすればポップセンセを助け出せるんだ?」
リゼ「確か私が聞いた話に寄りますと。ポップ先生は今、かなり苦しんでいる見たいだそうです!」
レイ「それでもレオナセンセの事だから。いくら誰かに止められても助けに行くかも知れないってか?」
リゼ「はい。可能性はなくはないかと。」
レイ「はぁ〜。それが俺の立場なら。真っ先に止めていたんだけどね〜。」
ダミ「うんうん。それこそ。産まれてくる子供に失礼だとボクは思うなぁ。」
レイ「ダミ。」
ダミ「確かに彼女の回復能力をボクたちはスピンオフの世界で見た事がある。それはバッツ君にも負けない能力そのものだったんだ。」
レイ「そうだよな。現にお前のせいであの時は必死だった訳だし。こっちの世界に来てからも知ってる仲間たちは元気だったからな。」
あのベルは結局、シュウの好奇心から始まって俺たち最期の足掻きメンバーは飛ばされたんだよな。
罪のないポケモンたちを殺していると話した時、中でも凄い顔をしていたのがピカチュウだった。
それでも何人かは混乱するかと思っていたけど、簡単に纏めてくれたのがゼルダ姫なんだよね。
あの誰が来ても動じない冷静さを、俺は今も忘れていないからね。
【ハイウィンド オペレーションルーム】
シュウ「…。ポップ先生が元に戻らないと、魔法講座の続きが聞けれないよ。」
タツナ「確かにな。それにキスティス先生も加わっての講座だったけどさ。俺たちの為に分かりやすく話してくれたよな。」
シュウ「うん。それに他の皆の様子を見て来たけど、アイクもバッツも今はリブルアーチに行ってて留守なんだって。」
タツナ「ゼルダ姫は何とか助け出せても。ポップ先生がまだと言う訳か。」
シュウ「うん。確か時リンから聞いたんだけどね。ポップ先生が僕たちから離れるのを決意したのは、レオナ先生や僕たちを守る為じゃないかな。」
ミソウ「確かにそうね。」
シュウ「だからなんじゃないかな。今は特別授業をしてる場合じゃないって皆は分かっているんだよ。」
タツナ「あの頃に起きた事件から大分経ったけど。クロコダインのおっさんは変わっていなかったな。」
ミソウ「なあ。私お腹空いて来たぞ。そろそろ次の街に到着しないのか?」
シュウ・タツナ「「……………(汗)」」
今じゃユウも情報部員として、リブルアーチに行ってるのをすっかり忘れていたよ。
ミソウとタツナはまだ幼い歳でありながらも、かなりの力を秘めている。
以前此処を離れる前に、召喚獣の説明もあったよね。
使う事によってその人との相性が徐々に良くなり、完璧に従う事が出来るようになったらその召喚獣との絆は完璧になると言ってたなぁ。
しかしその分、それ以外の絆は徐々に減ってしまうとも以前の魔法講座の授業でキスティス先生から習ったのを少しずつ思い出して来た気がするかな。
98話に続きます。
感想・アドバイスなど、ありがとうございます。
にんふぃあさん
初めまして。
こちらの小説にコメントして頂きありがとうございます。
要するに。''最期の足掻き''メンバーたちと私が動かしている''戦士たちの愉快な日々3''メンバーたちとの絡みがもっと見たいって事なんですよね?
分かりました、初のリクエストありがとうございます。
精一杯描かせて頂きますので、引き続き宜しくお願いします。
それでは。
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.129 )
- 日時: 2022/09/06 08:32
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第98話「フォーグと2人の青年」
【ユライシャ号 コックピット】
ダミ「見えて来た。あそこがベルガラックだよ。」
レイ「つまりあの街に行けば。ポップ先生を助け出せる方法が分かるかも知れないんだな。」
???「ええ、その通りよ!」
リゼ「ゼシカさん!」
ゼシカ「レイたちはベルガラックに上陸次第先に行ってて。私は恋人のエイトと一緒に来てる人たちの分の宿を取ってくるから」
ダミ「うん。気を付けてねゼシカ。」
ゼシカ「ええっ!」
レイ「……。これも少人数での行動その物になるんだろうな。」
ダミ「確かにそうなる可能性は十分に高いね。こっちも何人かは警備を強化しなきゃ行けないし。後に対立するシルビア君の情報もいくつか聞かなきゃ行けないからね。」
レイ「ああ。そうだな。」
カオス軍の旅芸人、シルビアか。
まずはこの街に何日間は滞在した後、リブルアーチ組からの連絡が来次第出発になるよな。
そんな俺たちと行動を共にするのが、グランシェルトの王様・レインとその嫁のフィーナ。
そして、アルドールのクロノとルッカ夫妻の2組だ。
夜叉姫組メンバーは此処に残って、厳重な警戒に入ると前々から言っていたからな。
【ベルガラック フォーグとユッケの屋敷 1階】
フィーナ「こんばんは、ユッケ!」
ユッケ「フィーナ。久し振り、元気にしてた?」
フィーナ「うん。こう見えて私も1年前にゴールインしたんだよ?」
ユッケ「いいなぁ。おめでとう、フィーナ」
フィーナ「ありがとう、ユッケ」
フォーグ「まあ。彼女たちは気にしないでくれたまえ、現に君たちがこの街に来た目的は薄々と察していたのだよ。」
シュウ「何で分かったの? 僕たちは何も知らされてないのに。」
フォーグ「それはね。君たちがこの街に到着する少し前にポースという謎の女性に会ったんだ、「近々君たちが此処へ来る事になるから、その時にこれから起きようとしている事を全て語って欲しい」とね!」
タツナ「これから起きようとしている事…? ………ッ! ま、まさかポップ先生が俺たちの前からいなくなるとか簡単に言うんじゃねぇだろうな? フォーグ。」
シュウ「ちょっと、タツナ!!」
フォーグ「まあまあ。落ち着きたまえタツナ君。詳しい情報は私たちと食事をしながら作戦を練ようではないか。」
タツナ「ぐっ…。確かにそうだな。」
シュウ「…………」
ポースって人、以前フィーナ王妃がいなくなる未来を想定していた人物だって前にピカチュウから少しだけ話を聞いた事があるのを思い出したよ。
彼女は僕たち光の戦士の一員でもあって、今は別の神殿を守っているとかで忙しいみたいだからね。
その遠くない未来の出来事を変えるのも、僕たちのやる事その物かも知れないね。
すると数分後に2機の乗り物に乗って来た彼らと合流後、初めての合同食事になったんだ。
僕とリゼはその間フォーグの作戦内容をしっかり叩き込みながらも、専用のノートに描き記している。
その前に戦うシルビアさんは''この世界''にある闇の遺跡、それから後に戦う筈のポップ先生がいるのはバッツの世界にある次元の狭間の何処かなのか……。
まさか、かつてその影響で消えてしまったあそこから再びワープするしかないなんて冗談じゃないよ!!
99話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.130 )
- 日時: 2022/09/06 20:59
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第99話「ティとりんごの不安」
【ベルガラック フォーグとユッケの家 キッチン】
竈門炭治郎「…。次元の狭間、以前タイクーンが消えたとされた場所が入り口だと聞いた事がある」
石田雨竜「つまり。そこに行く者と此処やリブルアーチを死守する者とで分かれなければならないね!」
イズミ・カーティス「だったら、突破組を先に決めようじゃないのよ!」
シュウ「駄目ですって。あなたは今回初参加かも知れませんが、そんな勝手は許されませんよ?」
ノヴァ「いや、僕が許す!」
シュウ「の、ノヴァ司令官!」
確かにシュウ、君が不安なのが何より分かるさ。
もし生前のダイでもきっと、同じような判断をしたかも知れない。
これらの中でかなりの戦闘経験があるメンバーを、次元の狭間組にする。
やはりリーダーとして動き出すなら、先にリブルアーチ組の方に行ってる''彼''に頼むしかないかな。
カイエン「ノヴァ殿!」
ノヴァ「カイエンさん。PHSを繋いで欲しい、通信相手は勿論ロックだ!」
カイエン「御意!」
偉大なる冒険家、ロック・コール。
かつて彼は反帝国組織・リターナーのパイプ役として、一目を置いていた29歳の若き戦士。
1年前にエアリスとゴールイン後、大事な時期に入った彼女の為にボク達と一緒にいるんだ。
彼らが遅れて到着したのは良いが、状況はあまり良くないようだ。
もしや、カール王国に異変でもあっただろうか。
『バンっ』
テラン兵「お食事中の所失礼します、ノヴァ殿」
ノヴァ「急用か? 手短に頼む」
テラン兵「はっ! カオス軍の親衛隊が更に2つの島を乗っ取ったと言う情報がありました!」
ノヴァ「何だって!?」
タツナ「おい。すずらん商店街は無事か?」
テラン兵「はい。幸いにも乗っ取りには失敗はしましたが、プリンプダウンが残念ながら……」
ティ「なっ……、嘘だろ!」
安藤りんご「そんな………、アミティ!!」
ノヴァ「…………ッ!!!」
まさか、闘いに行く前に奪還作戦になるなんて。
プリンプタウンという事は、先程ティたちとゆかりのある人物を耳にしたな。
そこへ行くにもまずは、他の戦士たちの安否も気になってくるぞ。
どうする? いかに僕は臨時の司令官だぞ。
こんな時ポップやロックなら、どんな正しい判断を下すつもり何だろうか……。
100話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.131 )
- 日時: 2022/09/07 06:46
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第100話「吹っ切れた思い」
【リブルアーチ 宿屋】
レオナ「……………」
そういえば、初めて迎えた初夜を思い出したわ。
ポップ君がいつか敵になるかも知れないって伝えた後も、彼は優しく私を抱き締めてくれたわ。
何が起きても、自分を信じて欲しいとそう言ってるかのように。
それは、あの夜が初めてだったわ。
【回想:ランカークス村 ポップの実家 2階】
ポップ『悪い。大したもてなしとか出来なくてよ』
レオナ『ううん。嬉しいの、ポップ君!』
ポップ『なあレオナ、1つだけ約束してくれないか?』
レオナ『どうしたの?』
ポップ『もしさ。おれが訳あって敵になっちまってもさ、ずっと俺を信じてくれないか?』
レオナ『えっ………?』
ポップ『俺は怖いんだ。もし敵になっちまったら、闇に染まって………レオナや皆が知ってるおれ自身じゃなくなっちまうかも知れないんだ!』
レオナ『そう言えば、ヒュンケルも同じように闇になった事があったわ!』
ポップ『だろ? でもおれにはアイツみたいに出来ない! こうやって当たり前のように側にいてくれる大切な女を、レオナを傷付けたくねーんだよ!』
レオナ『ポップ君………』
まさか、その日がいつか来てしまうと思ってずっと恐れていたのね。
初めて迎える夜の筈なのに、ポップ君のあたしを抱き締める手が凄く震えていたわ。
大丈夫、大丈夫よポップ君!
キミがどんな姿に変わっていたにしても、あたしは今までのキミだと信じているから。
そう安心させるように、あたしは彼に優しく優しくキスを落としていくの。
少しずつ彼があたしに身を委ねるようになりながらも、あたしたちは初めて2人で1つの体となっていったわ。
【現在:リブルアーチ 宿屋】
レオナ「ふふっ。時々思い出すけど、あの時の愛の形の儀式は忘れられないわ!」
???『………。………けて、助けてレオナ!』
レオナ「!?こ、この声………もしかしてポップ君?!」
ポップ『そうだ。今はアイツが眠っているから何とか耐えているけど、アイツが目覚めるのも時間の問題なんだ!』
ヒュンケル「姫! 何事………ッ!! そこにいるのは、''俺たち''の知ってる光のポップなのか?」
ポップ『ああ……。久し振りだな、ヒュンケル』
ヒュンケル「消える前に教えてくれ。どうすれば、光のお前を助ける事が出来るんだ?」
ポップ『へっ。心配はするなよヒュンケル!』
ヒュンケル「…。何か策があるんだな?」
ポップ『ああ。おれもおれなりに何回かは躊躇してみるよ、光である''おれ''自身が助かる見込みはただ1つだ! 戦う自信がある奴らのみの体勢で闇のおれを倒すしか効率的な方法はねぇ!!』
レオナ・ヒュンケル「「…………ッ!!!」」
確かに、光その物に完全となるにはそれしかないみたいね。
過去にレイン君もアルドール側の戦士として紛れ込みながらも、当時の親玉でもあるアルドール皇帝を倒す事を目標にしていた。
しかし負傷していたにしても、当時の奴の力はかなり強力的な強さだったみたいね。
いつか訪れる平和な時代を出現する為に戦い抜く事が出来たんだから、今のあたしたちにだってそれを実現する事こそその物が可能の筈よ!!
101話に続きます。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪
- Re: 戦士たちの愉快な日々3 ( No.132 )
- 日時: 2022/09/07 08:17
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
〜第2章と第3章の見どころ〜
シュタッ
タツナ「まさかポップセンセ。おれたちの知らない所でそんな事になっていたのか。」
シュウ「うん。レオナ先生の所に来たポップ先生は本物だから、今は闇に染まっているもう1人のポップ先生の中にいるんだと思うよ」
タツナ「それってよ。まるで闇の人形と化したアクトを倒した時みたいなやり方だよな。」
シュウ「あははっ。此処で大正コソコソ裏話、ポップ先生の使う幾多の魔法の威力は現在の師匠であるマトリフさんの受け売りだそうですよ!」
タツナ「とにかく。今は何としてもポップ先生を助けないと行けないよな、シュウ。」
シュウ「そうだね。次回第3章:お帰り、ポップ! あっ、その前にシルビアさんとの闘いがあったの忘れていたよ!」
タツナ「さっき此処の作者が言ってたけど。そこのシーンはそんなに長くないらしいから大丈夫みたいだぜ。」
シュウ「う〜ん。どちらの戦いにも僕たちの出る幕はあるだろうか?」
第2章:仲間を守る為の力、完結!
第3章:お帰り、ポップに続きます。
〜第2章に登場したキャラたち一覧〜
BGM設定:ONE PIECEより君がいるから
ー声の出演ー
ダイ:種崎敦美(回想とかで何度か出ているから)
ポップ:豊永利行
マァム:小松未可子(ダイと同じく、回想とかで登場している為)
レオナ:早見沙織
ヒュンケル:梶 裕貴
ノヴァ:岡本信彦
バッツ:保志総一朗
ティナ:福井裕佳梨
ロック:小野友樹
クラウド:櫻井孝宏
バレット:小林正寛
ティファ:伊藤 歩
エアリス:坂本真綾
ティーダ:森田政一
ゼシカ:竹達彩奈
潮江紋次郎:成田 剣
立花仙蔵:保志総一朗
竈門炭治郎:花江夏樹
黒崎一護:森田政一
石田雨竜:杉山紀影
せつな:小松未可子
桔梗:日高のり子
シュウ:早見沙織
リゼ:坂本真綾
タツナ:小野大輔
ミソウ:釘宮理恵
ダミ:石田 彰
ごめんなさい、結構出番のあるキャラがいたと思いますが………私の記憶が曖昧でごめんなさい。
感想・アドバイスなど、いつでもOKですよ♪