二次創作小説(新・総合)

Re: ポケットモンスター~交わり編~ ( No.8 )
日時: 2022/12/21 14:52
名前: れんかあの (ID: .TBODMPV)

Step5.そこで見たもの

久々すぎてこの小説のこと覚えてる人0人説を唱えている、れんかあのです!
見たことあるって方も初めましての方も見返すことをおすすめします。結構情報多めだったので。
それでは本編、スタートっ!
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 「ミライ、どこに向かっているんだ?」
「…ウェザーエリア。季節がどうであろうと天気が固定されている場所のことだ。街によって違うが、ハレバレエリア、ポツポツエリア、スナスナエリア、シンシンエリアの四つがある。ハママツシティには主にハレバレエリア、冬でも太陽がガンガン照りつける快晴のエリアが多くあるん…」
 ドンッ
「すまない。話に夢中で…」
「気をつけろ!俺達のこのでっかいカバンにはな、大事なもんが入ってんだ!中身が出てきたらりしたらどうするんだ!」
 確かに、ぶつかった男の背負っているカバンは、ピカチュウが3匹くらい入るのではないかというくらい大きかった。
 さらに驚いたのはその大きなカバンを持った人物が、10人ほどいたのだ。しかも、みんなそろって大きな「J」がプリントされているぴっちりとしたスーツに、上着を着ている。今そうとう暑い時期なのに。
「それはないんじゃないか?あたしがよそ見していたのは認めるが、道の真ん中を大人数で堂々と通ればぶつかりたくなくてもぶつかる」
「ならば、こちらに落ち度があると?」
 道のど真ん中でケンカが始まりそうな雰囲気。
「ミライやめろ。ここでケンカするのはもっと迷惑だ」
「…っ」
「気をつけるんだな」
 ミライは多分我慢するのが苦手。だから、自然と冷静になれる。いつもなら俺も、あいつらにつかみかかってたと思う。

 しばらく歩いて、人通りの少ない道に出た。
 ミライのイライラは収まり、さっきまでとは打ってかわって楽しそうに話している。
「じゃあ、ビブラーバとクマシュンもそこで?」
「いや、別のエリア」
「ハレバレエリアにはどんなポケモンがいるんだ?」
「まあ、ほのおタイプに草タイプ、ノーマルタイプ、むしタイプのポケモンが多い」
「例えばどんな?」
「…そんな質問攻めにするな、目をキラキラさせるな!お前、好奇心が暴走すると止まらなくなるタイプだろ」
 ミライはあきれたように言う。
 気になることはとことん追求する。それは俺のモットーみたいなもんだ。許してくれ。
 「それから、エリアには一匹だけ特別大きくて強いポケモンがいるんだ」
「大きなポケモン?パルデア地方のヌシポケモンみたいなやつか?」
「まあ、そうだな。そのエリアのリーダー的存在だと言える」
「大っきいポケモンって本当にいるんだな!」
「ハレバレにいるやつは確かキュウコンじゃなかったかな。ポツポツにはギャラドス、スナスナにはバンギラス、シンシンにはクレベースがいる」
 うわ、すげえワクワクしてきた。これからたくさんのポケモンとの出会いが、待ってるんだ!
 「あ、そうだ。入る前にこれを塗ってもらうぞ」
そう言ってミライが小びんを出し、かかげてみせる。
「…なんだそれ?」
「日焼け止めクリームだ」
「なんでだよ」
「ハレバレエリアはただ晴れてるだけじゃない。本当に強い日差しなんだ。だからこれ塗らないと、入った瞬間こげるぞ」
「あんまり人がこげるとは言わないと思うぞ」
「は?ただの例えだが?文句でも?」
 今にもかみつきそうな勢い。ミライの様子を、クリームを塗りながらそう思う。
「え、無視?」
 うわ、ミライってすぐキレる+キレたらめんどいタイプだ。
「まあいい。行くぞ」
 …でも収まるの早めだ。
 ま、こんなの長年マタビと一緒にいた身からすれば、どうってことないな。

 しかし、予想外のことが起きた。エリアに入っても、全く暑くないのだ。ちょうどいい気候って感じだ。ミライってもしかして極度の心配性…なわけないか。
 さらにもう1つ。
「なんか、土地が荒れてる?」
「おかしい。ポケモンも少ない。それに、怪我しているように見える」
 心なしか、ミライの声が震えている。
 目の前に広がっていたのは、とても観光ができるとは思えないほどに荒れ、傷ついたポケモンたちがいる、草むらのエリアだった。


            ~To be continue~