二次創作小説(新・総合)

プロローグ5 ( No.18 )
日時: 2022/11/03 21:00
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)

プロローグ5だコノヤロー






《幻想界:ブリーガルの村》


クロノア「遅いなぁ・・・何やってんだよ、アイツ・・・」

・・・長い耳とパックマンマークの青い帽子が特徴的なこの少年は、風の村『ブリーガル』に住んでいる『クロノア』。誰かを待っているようだが・・・

すると、バイクの音が鳴って来た。

クロノア「ん!この音・・・遅いよガンツ!呼び出しておいてーー」

ガンツ「・・・」

エアバイク『レッドクラン』でやって来たのは、賞金稼ぎである『ガンツ』。何やら複雑な表情を浮かべているが・・・

クロノア「・・・あれ、どうしたのさガンツ。」

ガンツ「ーーの野郎だ。」

クロノア「え?」

ガンツ「・・・『ジャンガ』の野郎が、蘇ってやがったんだ。」

クロノア「・・・ええっ!?」

・・・ガンツが言う『ジャンガ』と言うのは、『毒の爪のジャンガ』と呼ばれ、かつてガンツの父親バッツと手を組んで(利用して)賞金稼ぎをしていた身。後にバッツを裏切り殺害したため、ガンツの仇と言える存在。

・・・ナムコクロスカプコンの方では悪魔ドルアーガに雇われて行動していたが、最終的にガンツに倒された・・・のだが

クロノア「ちょっと待ってよ!ジャンガって、あの時ガンツが倒したはずじゃ・・・!!」

ガンツ「ああ、倒したさ。・・・だが蘇ってやがった。

・・・そんで、今回お前に話そうとしたことが関わって来るんだ。」

クロノア「・・・というと?」

ガンツ「・・・最近、色々と妙な事件が起きてるのは知ってるか?」

クロノア「え?・・・そういえば聞いたことあるなぁ。『入り口』っていうのとか、ドルアーガの魔物がまた出て来た・・・とか・・・


・・・あれっ、ドルアーガって・・・え!?もしかしてまた復活したって事!?」

ガンツ「逆に何で今気づくんだよ・・・


・・・まだ噂の域を超えちゃいねぇが、黄金の騎士まで動いてやがるんだ。ドルアーガの復活はガセじゃなさそうだ。」

クロノア「え、ギルガメスさんまで!?・・・それで、その事とジャンガの事と、何が関係があるの?」

ガンツ「簡単な事だ。・・・ジャンガが、ドルアーガの魔物を連れて行動してたんだ。・・・それだけじゃねぇ、『絶無機関』を名乗る連中が連れてる奇妙な魔物まで引き連れていやがった。

・・・絶無機関は、倒したはずの奴等を復活させているって噂だ。ジャンガやドルアーガが復活したのも、そいつらがやった可能性が高い。」

クロノア「絶無機関・・・?」

ガンツ「何でそっちは知らねぇンだよ。・・・ノイズがかってる魔物が最近現れてんのは分かるか?」

クロノア「うん。前に、警戒してくれ・・・って、天空寺院から来た人が言ってた。・・・じゃあ、絶無機関っていうのがその魔物を引き連れたり、倒した奴等を復活させたりしてるんだね。」

ガンツ「ま、そういうこった。


・・・で、話を戻すが・・・幻獣を含めて、その魔物やドルアーガの魔物を引き連れてるジャンガを、こっちに向かう途中で見つけてな。


・・・突っ込んで問い詰めようとしたんだがよ、『お前に構ってる暇は無い』なんて吐き捨てて、『入り口』に魔物や幻獣達ごと入り込んじまった。

・・・しかも、今回話題に出そうとした『入り口』にな。」

クロノア「『入り口』って、確か一回入った人達がみんな行方不明になったっていう・・・



・・・も、もしかして入るつもりなの!?」

ガンツ「ああ。・・・この前その『入り口』を見つけてな。しかも、その近くから妙な穴が出て来たかと思えば、ドルアーガの魔物や幻獣がわらわらと出て来てた。多分、あの入り口を拠点みたいにしてンだろうな。


・・・今回の話、あの時みたいに根は深いかもしれねェ。そうなりゃ、報酬も期待できそうだ・・・ってコトさ。」

クロノア「だけど、入り口に入ったら帰れないんじゃないの?」

ガンツ「だが、入ってみないと何があるのかさっぱりわからねェ。・・・放っておけば面倒な事になりかねないだろ。死んだら何にもならねェが、時には色々賭ける必要だってあるさ。」

クロノア「・・・」

ガンツ「・・・とは言え、今回ばかりは危険すぎるからな。ジャンガを追うのも兼ねて、俺は入り口に入ってみるが・・・」

クロノア「・・・また面白くなってきたじゃん。」

クロノアは、少し笑いながらそう言った。

ガンツ「・・・やっぱりそう来るか。・・・これを言うのも2度目だが、面白いってコトは重要だぜ?



・・・決まりだな。物は試しで行くぜ!」

クロノア「もち!」





《江戸の町:ターミナル》


新八「あれが、例の客船ですか。」

銀時「・・・見るからに、本当なら俺達とはマジで無縁そうな高そうな豪華客船じゃねーか・・・」

・・・銀髪の天然パーマの男・・・『坂田銀時』は、眼鏡の青年・・・『志村新八』と、チャイナ服の少女・・・『神楽』と共に、『万事屋銀ちゃん』から来た依頼を引き受けるために、ターミナルにある、宇宙を行き来するための空港に来ていた。

銀時「つーか、ホントに金持ちの息子さんがここか行き先の星で行方不明になってんのか?

第一、そもそも行方不明になってんなら警察とかがまともに探してるし、あの客船も運航停止になってんだろ。ホームなアローンで忘れてるだけじゃねーの?」

新八「そうじゃないから、宇宙旅行を中止してわざわざ召使いを送って、江戸から通信で僕たちに依頼して来たんじゃないですか。しかも往復までの料金まで渡して。

・・・それと、分かってますよね?この前の依頼でまた銀さんと神楽ちゃんが激しく荒らしまわったせいで、依頼の報酬無しになったんですよ?今月もヤバいんですから今回ばかりはやっておかないと。」

神楽「だったらここは定春の嗅覚ですぐに見つけるアル。」

定春「ワン!!」

・・・神楽は、巨大な白い犬のような『定春』に乗ってそう言った。

新八「・・・神楽ちゃん、前にもペットは連れていけないって言って無かったっけ」

神楽「何でアルか!!こういう時にこそ定春は役立つんじゃないアルか!!?定春なら金持ちジジイの息子だって、3枚ののりの中から伝説ののりを的確に、瞬時に見つけるネ!!」

新八「薬物を探知する犬じゃあるまいし、伝説ののりって何だよ・・・」

銀時「・・・いいからさっさと行くぞ。最悪強行突破だ」

新八「いや何で強行突破!?僕たち船の中を探すだけですよね!?何で強行突破をーー」

神楽「突っ込むネ定春ゥゥゥゥゥゥ!!!」

・・・何故か、豪華客船に突っ込もうとする定春on神楽。

新八「ちょっとォォォォォォ!?何で!?何で本当に強行突破しようとするの!?ってああっ!!ちょうど開いた扉に入って行っちゃった!!」

銀時「仕方ねェ、とっとと連れ戻すぞ!!」

・・・仕方がないので、急いで豪華客船の中に入る銀時と新八だった。



定春「ワン!!」

神楽「あっちアルか!!」

定春が匂いを頼りに移動する。それを銀時と新八が追う。

そして少しして。


新八「駄目じゃないか神楽ちゃん!強行突破する必要無かったでしょ!?」

神楽「でもお陰で見つかりそうネ。」

銀時「何をどうやったらそんなんで・・・ん?」

神楽が指をさす先には、大きな黒い枠に囲まれた、謎の光が設置されていた。

定春「ワンっ!!」

神楽「待つネ定春!!」

・・・定春と神楽が、その光の中に入って行く。

新八「ああっ!!何か良く分からないのに入って行っちゃったよ!!」

銀時「ったく・・・行くぞ、新八。さっさと神楽と定春捕まえて、金持ち息子も見つけんぞ。」



・・・同じく、銀時も新八もその光の中に入った。





《幻想郷:博麗神社》


霊夢「・・・」

・・・幻想郷。そこは、妖怪や神など、外の世界から忘れ去られた存在が暮らしたりする山奥の里。

・・・幻想郷と外界を隔てている『博麗大結界』がある『博麗神社』で、お茶を飲んでいる巫女が1人。博麗の巫女『博麗霊夢』である。

魔理沙「オイ霊夢!!大変だ!!」

そこにやって来たのは、魔法使いの少女『霧雨魔理沙』。

霊夢「・・・何よ魔理沙。そんなに慌てて。」

魔理沙「何よ、じゃないだろ!!ていうかあからさまに見えてるあの浮かんでる船見て何か思えよ!!」


・・・今、幻想郷の空に、鉄製の大きな船が浮かんで進んでいた。


魔理沙「あからさまに異変じゃないか!!てっきりすぐに動くと思ってたんだが!?」

霊夢「ええ、そのつもりなんだけど・・・さっき紫が来たのよ。それで、紫の言ってた言葉がいくつか気がかりになったのよ。」

魔理沙「・・・気がかり?」

霊夢「・・・まず、あの鉄の船が、『外界から来たわけじゃない』、って事。・・・それと、その船に、『いくつか変な気配がする』・・・らしいのよ。」

魔理沙「変な反応・・・?それに、外の世界から来てない?いやいや、鉄の船って外で作られた船だろ?」

霊夢「紫本人も分からないみたいなのよ。それに、気配に関しても、妖怪たちのソレに似てるけど何か違う・・・だとか。・・・調べようとしたら、スキマが使えないって。」

魔理沙「オイオイ、何が何だかさっぱりだぜ。」

霊夢「・・・だから気になってたのよね。・・・とはいえ、調べないわけにはいかないから、そろそろ確かめに行きましょう。」

魔理沙「・・・ま、そう来なくっちゃな。」

霊夢「・・・(気配ねぇ・・・紫が言ってたのが本当なら、外来本の絵本にあるような魔物や、芳香みたいなキョンシーがいる事になるらしいけど・・・



・・・これ、すぐに片付くわよね・・・?)」




《???:とある船》


銀時「オイ神楽!!勝手に良く分かんねーとこに入ってんじゃねーよ!!」

新八「そうだよ神楽ちゃん!第一何で強行突破したんだよ!あれって銀さんの悪い冗談でしょ?」

神楽「・・・」

定春「・・・」

・・・2人の話を聞かず、窓をぼーっと見ている神楽と定春。

新八「ちょっと神楽ちゃん、話聞いてーー」

神楽「銀ちゃん、新八、そもそもここどこアルか?」

新八「どこって・・・あの豪華客船の中じゃーー」

銀時「・・・ん?待て新八、何か変じゃねーか?」

新八「変って、何が・・・



・・・ん?そう言えばここ、豪華客船の中にしてはなんか変で・・・


・・・あれっ、そもそも僕たち何処から出て来たんだ!?廊下で・・・」

銀時「俺達、客室の方から出てきたことになるな。」

新八「えええっ!?何で急にそんな・・・いや、変な光に入ったのも理由に入ってるんだろうけど・・・」

神楽「・・・新八、それ以前に何かもっと違うところがアルヨ。窓の外を見てみるネ。」

新八「窓・・・?



・・・って、えっ、えええええええええええええええええええっ!!!?」


・・・窓の外を見てみると、そこはターミナルの中でもなく、一同が知っているような江戸の町ですらなく、自然が生い茂った山奥の里のようだった。

新八「何で!!?何で急にこんなところに!?まさかまたコラボの時によくある転移とかじゃないよね!?」

銀時「いや、これ多分コラボの粋じゃなさそうだぞ。」

神楽「むしろ私達、とんでもない事に首突っ込んだことになってるアルヨ。」

定春「ワン。」

銀時「・・・言わなくても、原因はあの黒い枠に囲まれた光だろうな。・・・多分、例の金持ち息子もそこに入って行方不明になったんだろうな。・・・客室の扉開けようとしてみたが、一方通行らしい。

・・・最近行方不明事件が多発してるって聞いてたけど、これが理由ってことかァ?」

そう話していると・・・


「うわああああああああっ!!」


万事屋一行「!?」


・・・突然、エントランスやデッキの方から叫び声が聞こえて来た。


新八「今のって・・・何か事件が!?」

銀時「早速かよったく・・・


・・・新八、神楽!定春連れて船の上の方に行け!俺はとりあえず中の方探ってみるからな!!」

そう言って、銀時はエントランスの方に向かった。

新八「ちょっ、銀さん!?」

神楽「新八、早く行った方がよさそうアル!さっきから人の奴じゃない声が滅茶苦茶聞こえるネ!!」


「キシャアアアアアアアアアア!!」

「ムゥゥゥゥッ!!」


新八「ええっ!?・・・仕方ない、早く行こう神楽ちゃん!」






・・・エントランスに向かう銀時。

銀時「違う客船にワープしたと思ったら、明らかに江戸の町でも無いようなところに迷い込むなんてなァ。勘弁してくれよったくーー「ドンッ!!」どわっ!?」

「うおっ!?」


「ふぎゅっ!?」



・・・走っていた銀時は、突然空いた客室から出て来た誰かにぶつかった。

それは・・・

クロノア「ガンツ、大丈夫?」

ガンツ「あ、ああ・・・オイ、危ないじゃねーか!!」

銀時「いっててて・・・勢い余っちまった・・・ん?」

・・・銀時の視界には、明らかに人間じゃない、独特な生物2名がいた。・・・うち1名は乗り物に乗ってる。

銀時「な、何だ・・・?天人あまんと・・・?つーか何で船内でバイクみたいなのに乗ってんだよ!!」

ガンツ「天人あまんと?何だそりゃ。・・・というか、ここどこだ?『入り口』に入ったのは良いが・・・何か見たことある見た目のような・・・」

クロノア「・・・ガンツ!窓を見てよ!浮いてる!!」

ガンツ「ん?・・・うおっ!マジかよ!?」

窓の外を見て驚くクロノアとガンツ。

ガンツ「・・・ん?そういやアンタ、さっき船内とか言ったが・・・まさかここ、どっかの船の中なのか!?」

銀時「・・・らしいぜ。」

ガンツ「オイオイ・・・マジかよ・・・」

クロノア「そう言えばガンツ、船酔いがひどかったんだっけ・・・でも、何か水平に動いてない?」

ガンツ「・・・それが唯一の救いかもな・・・」

クロノア「・・・というか、おじさん誰なの?何でこんなところに?見た目からして魍魎界の人?」

銀時「魍魎・・・いや何だよソレ。あと俺は『坂田銀時』。かぶき町で万事屋やってまーす。」

クロノア「万事屋・・・?」

銀時「・・・そのノリだと、テメーらもあの変な黒い枠の光に入ったって事か?」

クロノア「黒い枠?・・・もしかして『入り口』の事?」

ガンツ「まさか、別の世界にも『入り口』が発生してんのか!?」

銀時「『入り口』ィ?・・・そういや、江戸の町にそんなのが現れてるなんて噂があったなァ・・・



・・・って、それよりだ!さっき上から叫び声が聞こえたんだよ!絶対人のじゃない変な声付きで!!」



「キエエエエエエエエ!!」

「ムゥゥゥゥッ!!」

「ヴヴヴヴヴ・・・」



ガンツ「!!オイ、今幻獣の声も混ざってなかったか!?」

クロノア「ホントだ!!・・・じゃあこの船、ガンツが言ってた絶無機関と関係があるんだ!!」

銀時「お、オイ、さっきから何の話してんのか銀さんさっぱり何ですけど?」



「ねぇ、ぶつかったのにさっきから謝罪もなしってどういう事よ。」

銀時「ん?何だ?さっきぶつかった拍子で別で誰かにぶつかったか・・・?」

・・・振り向いてみると、そこにいたのは、かわいらしい見た目の小柄な少女・・・



・・・だが、その見た目では考えられないような殺気を放っているようで・・・



ガンツ「また誰かいたのか!?」

クロノア「この子も入り口に入ったとか?・・・というか、何かすごい睨んでるけど・・・」

銀時「(・・・何だ?何かすげー殺気放ってやがる・・・このいかにも『手乗りタイガー』って見た目の割に・・・)




・・・ん?手乗りタイガーって・・・何だ?」

・・・この言葉に少女が反応し・・・


「だぁれぇがぁ・・・手乗りタイガーじゃああああああああああああああああああああああ!!!」


木刀を取り出してきまして・・・


銀時「うおおおいおいおいおいおいおいィィィ!?」

同じく木刀を取り出して攻撃を防ごうとする銀時。

銀時「あの、待って?あの、銀さん地雷ふんじゃったみたいだねあのちょっと待って?あからさまに殺気向けないで今時間内から嫌あのホントにお願い」

「うるさぁぁぃっ!!今私はお腹が空いて気分が悪いんじゃあアアッ!!というかあの駄犬はどこじゃあああああああああ!!!」

銀時「お腹空いてよくここまで出来るよね!?というか駄犬って誰いぎゃっふぉ!!」





クロノア「・・・何この状況」

ガンツ「というか早く行くぞ。・・・一応長旅になった時に買い込んだ食料とかならあるが、それ食うか?」

呆れ気味にガンツはそう言った。





・・・一旦区切ります。

プロローグ5 ( No.19 )
日時: 2022/11/03 21:05
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)

続き





《謎の船:プールデッキ》



レイレイ「・・・」


・・・プールデッキに立っている人物が1人。青い肌をしており、いかにもキョンシーな服装をしている。

するとそこに・・・


霊夢「さてと、問題なく来れたけれど・・・早速怪しいのがいるわね。」

魔理沙「あれって・・・芳香みたいなキョンシーか?」

・・・飛んでやって来たのは、霊夢と魔理沙の2人だった。

霊夢「そうかもしれないわね。早速問い詰めましょう。場合によっては弾幕勝負ね。


・・・ちょっと、そこのアンタ!」


レイレイ「・・・何アルか?」


霊夢「まず簡潔に言うけど・・・この鉄の船の事、何か知ってるかしら?」

レイレイ「何かって・・・普通に船アルよ?確かに色々おかしい状況になってるケド・・・でも、魔力かなんかで飛んで乗って来たばかりで早々悪いケド、逃げた方が・・・いや、急いだ方が良いアルよ。この船、さっきからイヤーな気配を感じるワケ。」

魔理沙「イヤーな気配なぁ・・・肝心のお前はどうなんだよ?というか名前は何だ?」

レイレイ「『レイレイ』だよ。」

霊夢「レイレイねぇ・・・それで、見ず知らずのキョンシーが急いでだなんて事言うなんて、どういう事?キョンシーだって言うなら誰かの指示で動いてるんじゃないの?」

レイレイ「え、たしかに私はキョンシーといえばそうだケド・・・


・・・ああ、別に私は悪さをするつもり何て無いアルよ。・・・それに、私の場合、君達が知ってるようなキョンシーとは違うし。」

霊夢「はい・・・?そんな例外があるわけがーー」


・・・すると、船の上に何かが出現する。


・・・それは、幻想郷にいる妖精が3体ほどだった。・・・しかし、何かがおかしい。

霊夢「妖精?・・・異変に便乗してちょっかいかけようってわけね。」

魔理沙「いや・・・待て霊夢。何かあの妖精達、様子が変だぜ?イタズラしに来た目じゃないっていうか・・・」


・・・そこで、更に魔物が現れる。緑色のスライムが数体、赤い丸い球体のような細耳付き生物が2体ずつである。

グリーンスライム達「・・・」

ムゥ達「ムゥ。」




霊夢「って、また何か来た!・・・見たことないけど・・・何の妖怪かしら?」

レイレイ「・・・どっちも妖怪じゃないアル。あのうさ耳っぽいのが付いてるのはたしか『幻獣』で・・・緑色のスライムは・・・多分ドルアーガの魔物かもしれないアル。」

霊夢「幻獣と・・・ドルアーガの魔物?そんなの、聞いたことないわよ。そもそもなんでそんな事知ってるのよ。」

レイレイ「前に戦ったことがあるワケ。


・・・まぁ、君達が知らなくても当然アル。・・・だって、私もそうだけど、あのモンスター達は『この世界』にいるやつじゃないから。」

魔理沙「『この世界』・・・?」

霊夢「どう言う事かさっぱり何だけど?」



・・・そう言っていると、また誰か現れた。


宇宙海賊の天人あまんと(バグエネミー)2体「・・・」



レイレイ「ほらほら、何か知らないの出て来たけど、もたもたしてたら化け物だらけアルよ?もう、アイヤーとかシェーシェーとか言ってる場合じゃないワケ。」

霊夢「そんな事一言も言って無いんだけど・・・



・・・それに、異変が起きている以上、放っておくわけにも逃げるわけにもいかないのよ!!魔理沙、さっさと片づけるわよ!」

魔理沙「ああ!行くぜ霊夢!」


レイレイ「・・・まあ、2人とも、結構強力な力を感じるし、この程度でやられなさそうだね。


・・・それじゃ、行くアルよォ!!」

霊夢「・・・アンタの事も言いたいことはあるけど、敵対するつもりは無いようね・・・でも、後で色々聞かせてもらうわよ!!」



エネミー達「・・・・!!」



霊夢は、御札の弾幕で、魔理沙は星の形の弾幕で攻撃を仕掛け、レイレイは自身の服の袖から色々投げたり、袖に着いた爪で攻撃したりする。



宇宙海賊の天人あまんと(バグエネミー)「オラァァァ!!」

レイレイ「『旋風舞』!!」

宇宙海賊の天人あまんと(バグエネミー)「ぐはっ!?」

・・・片手袖から分銅付きの鎖を伸ばして、空中でそれが止まったら振り子運動の要領でぶら下がりつつ移動し、もう片方の袖から開店する刃で切り刻む。


ムゥ達「ムゥゥゥゥ!!」

グリーンスライム達「・・・!!」

妖精達「・・・!!」

魔理沙「どう言う生態なのかは気になるが、言ってる場合じゃないか!・・・恋符『マスタースパーク』!!」

霊夢「妖精達も少し頭を冷やしなさい!!霊符『夢想封印』!!」


・・・スペルカードの弾幕で、エネミー達を攻撃していく。


レイレイ「へぇ、やるねぇ。」


霊夢「・・・逆に、弱い敵相手にスペルカードを使う必要あったのかしら?」

魔理沙「別に良いんじゃないのか?・・・アイツらを正気に戻すんなら、これくらいがちょうどいいだろ。」

霊夢「正気に・・・?・・・そう言えば、妖精達が放ってた魔力って・・・」




「おんや~?どうやら気づき始めているようですね。」




霊夢「!?誰っ!!?」


・・・何体ものムゥと共にそこに現れたのは、一等親のピエロのような生物だった。


ジョーカー「いやはや、どうやらいささか考えが甘かったかもしれませんねェ。ステルス機能とやらを搭載するべきでした。」



魔理沙「何だ?ピエロ・・・?」

レイレイ「ああっ、アイツって・・・!!」



ジョーカー「初めましての方は初めまして。ワタクシは『ジョーカー』。以後、お見知りおきを。・・・まあ、再びお会いできるかどうかは分かりませんが・・・」

ニヤつきながらそう発現するジョーカー。



霊夢「・・・アンタが、この鉄の船を幻想郷に飛ばした犯人かしらね。」



ジョーカー「んー!惜しいですねぇ。ワタクシはその犯人の一味と手を組んでいる身・・・と言っておきましょう。」



魔理沙「一味って・・・様子のおかしい妖精と言い、さっきから出てくる変な奴等と言い・・・どっちにしろお前が関わってるってのは同じじゃないか。」



ジョーカー「・・・まあ、言われてみればそんなものなんでしょう。・・・とは言え、言っておきますと目的をペラペラと喋るつもりはございませんよ。・・・しかし、早速幻想郷で有名なお2人さんが出てくるとは。流石に想定外ですね。」



霊夢「想定外も何も、こんなあからさまな異変を調べないわけないじゃない。」

魔理沙「さっきまでお茶飲んでなかったか?」

霊夢「アレは考え事してたからよ。・・・というか、あからさまな嘘つかれても何の意味もないんじゃないの?」



ジョーカー「・・・バレましたか」



魔理沙「普通に嘘だったのかよ・・・」

レイレイ「・・・2人とも、アイツは前に戦った事があるケド・・・あの見た目をして大分強いから気を付けた方が良いアル。」

霊夢「・・・面識があるようね。お気遣いどうも。(・・・何か調子が狂うわね・・・)」

・・・3名はまた戦闘態勢に入ろうとすると・・・



ジョーカー「・・・ところで、こっちに向かってくる方々はお仲間ですか?」



霊夢「えっ?」

・・・そこにやって来たのは・・・



新八「人を避難させてる間に、急に変な声が聞こえなくなったと思ったけど・・・何か戦ってる?」

神楽「良く分からないのがいっぱいいるネ。・・・でも何かどっかで見たのが混ざってるアル。」

定春「ワン?」



魔理沙「なっ!?人が乗ってたのか!」

霊夢「・・・ちょっとそこの人達!!あんまり近づいたら危ないわよ!!それと・・・その大きい犬は何!?妖怪?」



神楽「やって来て早々その言われ様ってどういう事じゃゴルァ!!というか定春は妖怪じゃないし言っておくと私も新八も人間じゃないアルよ!!」

新八「え!?いや、確かに神楽ちゃんは夜兎族っていう天人あまんとではあるけど、僕は普通に人間だよ!?」

神楽「本体眼鏡のくせに何言ってるアルか!!」

新八「だから眼鏡は本体じゃないってば!!?ていうか何回そのネタを色んなとこに持ち込んでこの発言を言わせれば気が済むんだよ!!!」



霊夢「やとぞく?あまんと?本体?・・・アンタ達、何の話をしてるのよ。・・・それ以前にその大きな犬が妖怪じゃなかったら何だって・・・


・・・いえ、この気配・・・あうんみたいな、狛犬に近い・・・?」


新八「・・・えっと、気を取り直して・・・

・・・えっと、みなさんはこの世界の住人・・・なんでしょうか?」


魔理沙「『この世界』?」

レイレイ「霊夢と魔理沙って言うそこの2人はそうだけど、私は違うアル。」


神楽「違うってどう言うことアルか?」

新八「多分、あの子もまた違う世界から来たんじゃないかな?・・・何の種族かは分からないけど」


霊夢「・・・さっきから違う世界とか言ってるけど、何が言いたいの?異世界とかそう言うのって、外来本でたまにあるらしい異世界転生だとか何とかの設定じゃないの?」

魔理沙「ここもある意味そうなんじゃないのか?」

霊夢「幻想郷はただ外の世界の人の認知から遠ざけてるだけでしょ。・・・それで、どう言うこと?」


新八「えっと・・・説明すると大分ややこしいんですが・・・」

神楽「そんな難しく説明しなくても分かるネ。モンストしたりテニスしたりぷよッとしたパズルの世界行ったりグラブったりで何とかなるネ」

新八「いや簡潔過ぎるわ!!!それスマホとかスマホゲーム無い世界じゃわからないでしょ!?」


魔理沙「・・・何の話かは確かにさっぱりだが、アイツらの仲間ってわけじゃ無いんだな?」


新八「・・・まあ、そういう事で間違って無いと思いますけど」

神楽「そもそもさっきからいるあのマズそうな飴みたいなやつの事なんて尚更知らないネ。」



ジョーカー「だ~れ~が~マズそうな飴ですか!!待ってあげてるのに何でそう呼ばれなきゃならないのです!!第一ワタクシは普通にピエロですから」



神楽「そんな腐ったみかんよりも酷い状態のタピオカみたいなピエロ見たことないアル」



ジョーカー「それを言うなら何で初対面のただモノじゃ無さそうなチャイナのお嬢さんにあからさまな悪口を言われなきゃならないのですか!!流石に傷つきますし怒りますよ!?あと腐ったみかんよりひどい状態のタピオカって何ですかどう言う状態ですか!!」



新八「(というか、待ってたんだ・・・)」

霊夢「・・・とりあえず、敵じゃないって言うなら、今は手を貸してくれるかしら?」

新八「ええっ!?急に何でその話になって・・・」

神楽「どっちにしろそのために来たようなものネ。銀ちゃんが来る前に早く片付けてやるアル!!」

定春「ワンッ!!」

魔理沙「・・・とりあえず話が纏ったな。とっとと残りも片付けてーー」



ジョーカー「・・・あの、話が纏ったのは良いとして・・・



・・・これだけ待たせた上にボロクソ言われたのに、こちらが何かしないなてことがあると思いますか?」



霊夢「何言ってるのよ。アンタただ単に見て待ってただけじゃない。」

新八「なんなら待たせてくれてる時点で色々言いたいこと多いんですけど」



ジョーカー「・・・甘いですねェ・・・



・・・ザベルちゃん、そっちはどうですか?」



レイレイ「エッ」



一旦区切ります。

プロローグ5 ( No.20 )
日時: 2022/11/03 21:09
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)

続き




・・・ジョーカーが笑みを戻してそう言ったら、そのタイミングで・・・



ザベル「ヒャーハァ!もっちろんだゼェー!!」

・・・(テンションを除いて)見るからにゾンビな、ほぼ骸骨の顔と、空洞になって(鋤骨が牙のようになって突き出て)いる腹部と言う見た目の、上半身裸の人物が現れた。

・・・『ザベル・ザロック』である。

ザベル「オゥオゥオゥ!さっきからいろんな奴等が入り混じって面白いことやってんじゃねーか!」



霊夢「今度は誰・・・!?」

魔理沙「西洋にいるゾンビってやつか?」

レイレイ「やっば・・・よりにもよってまたアイツが来てるなんて・・・!!」



ザロック「アアーン?

・・・ドゥワァーオッ!!マァイスウィィート・ハァァァート!!レェイレイちゅわあァァァァァん!!」

・・・レイレイを見て、目がハートになって飛び出るほど興奮してるザベル。



レイレイ「アイヤー・・・」

霊夢「・・・えっと、知り合いみたいだけど・・・何アレ?彼氏?」

レイレイ「そんなんじゃないし死んでも言わないでそういう事」

新八「いや、恋人と言うより・・・」

神楽「どっかのゴリラよりタチの悪い悪質ストーカーって感じアル。」

新八「・・・うん」

レイレイ「・・・とりあえず徹底的に惨殺してくれたら詳しく話すから。・・・やり方は問わないアル。」

霊夢「じゃあ、私の専門分野ってところかしら。・・・惨殺まではしないけど」

魔理沙「もう一回マスタースパークやるのもいいかもな。」

神楽「だったら細かく刻んでみそ汁にでもするネ」

新八「ほとんど同じだろうが!?あとあれ食べたり飲んだりできる奴じゃないでしょ!?」



・・・すると、ザベルがまた口を開いてこう発言する。

ザベル「こりゃまた怖ェー女どもだゼ!じゃあよォ、オレからも一発怖~い話をしてやるぜェ!!



・・・テメーらがもたもたしてる間によォ、船の中に何匹かバラまいといたぜ!」



霊夢「船の中に・・・?」

新八「中って・・・マズい!!さっき船の中に、船内にいた人たちが沢山避難して、エントランスに・・・!!」

魔理沙「なっ!?他に人がいたのか!?って事は・・・!!」



ジョーカー「今頃、船の中ではパーティーが始まっているころでしょう。」

ザベル「ま、阿鼻叫喚のブラッドパーティーだけどな!!ヒャァーッハァッ!!」



霊夢「何てことしてるのよ!!・・・大体、この鉄の船を幻想郷に転移させて・・・何がしたいのよ!!」



ジョーカー「さぁ何故でしょうかねェ?


・・・ただでさえ『負のエネルギー』が溜まりやすいこんなところに住んでいるんですから、分かると思いますけど?」



霊夢「負のエネルギー・・・?そんな単語を口に出すって事は、やっぱりろくでもないことしようとしてるわね・・・!!」

・・・何となく考えてることが分かって来たような霊夢。

魔理沙「とりあえず、誰か船の中に行ってどうにかーー」



ザベル「おっと、そうはさせねェゼ?」


ザベルがそう言ったら、青い鎧の騎士や、何らかの人外戦闘兵のバグエネミーが現れる。新しく、死神らしき魔物や魔法を使う幽霊も出現。


ブルーナイト「・・・」

宇宙海賊の天人あまんと(バグエネミー)「・・・」



霊夢「っ!!意地でも足止めするつもりね・・・!!」

神楽「・・・って、新八!よく見たらアイツらの中に・・・」

新八「宇宙海賊『春雨』に所属してる天人あまんと!?どう言うこと!?」

定春「ワン・・・?」



ザベル「宇宙海賊ゥ?なんだそりゃ。」

ジョーカー「存じ上げませんが、恐らくそのお2人と1匹が暮らしている世界にいるならず者でしょう。・・・となれば、このバグエネミーはそれを元にしてるというワケですか。なかなか面白いですねェ。」



霊夢「『バグエネミー』?・・・また何か言ってるけど、あんた達も退治して・・・!!」



死神「・・・」

メイジゴースト「・・・」



レイレイ「(このモンスターたち・・・まさかあの村の・・・って事は、復活したって噂のドルアーガ以外にも色々復活して・・・!!)」

神楽「うっとおしいアル!とっとと片付けるネ!!遅れるな新八ィ!!」

新八「うん、銀さんの事もあるし時間はかけてられない・・・!!」


・・・神楽は、番傘に内蔵された機関銃で、新八は竹刀でエネミー達を攻撃する。


・・・一同はとことんエネミー達を攻撃するが・・・


エネミー達「・・・」


霊夢「ああもう!!これが弾幕ごっこなら尚更簡単に片付くのに・・・!」



ジョーカー「スペルカードルール等と言うお遊びがどこでも通用するわけが無いでしょう。力のある割にはずいぶん学習能力がない。のほほほほほ。」



霊夢「何ですって・・・!!」

魔理沙「挑発に乗るな霊夢!!余計に時間稼ぎされるだけだぞ!話が全部本当なら偉い事になってるんじゃないか!!?」

霊夢「っ・・・そうだけど・・・!!」



ザベル「おーっとさせねェさせねェ。このままあの連中の都合通りにさせてもらうぜェ!特にレイレイちゅわんはもっと逃がさねェゼェ?金の鎖を巡ったやつの時には一度も出会えず終いだったかったからなァー!!」



レイレイ「うぐぐ・・・!」


・・・かなりマズい状況になっていると思われたその時・・・




ムゥ「ムゥッ・・・」

ブラックスライム2体「・・・」



魔理沙「何だ!?また増援か!?」

新八「あれ、今度は船の中から・・・?」



ジョーカー「おンや~?」

ザベル「何だァ?もォー殺りつくしちまっ・・・ああ?なンでそんなにボロボローー(・・・待てよ、このくだりどっかで・・・)」



・・・そこで、船の中からまた誰かが出て来た。



クロノア「ひゅー!ちょっと時間かかったけど、こっちはこれで最後だね!」

ガンツ「出所は船の上からかよ。」

・・・エアバイクに乗って、ブーメランやハンマー、銃などで船内のエネミー達を追い出していたのはクロノアとガンツだった。



霊夢「・・・今度は誰?ていうか何アレ」

魔理沙「けど、あの魔物を追っ払ってるってんなら、敵じゃなさそうだな。」

レイレイ「あれれ、あれって・・・クロノアとガンツ?」


クロノア「あれっ、レイレイ?何でこんなところに?」

ガンツ「それを言うなら俺達もなんだけどな。」


霊夢「あの生き物・・・知り合いなの?」

レイレイ「前にこっちで起きた事件で、一緒に戦った事があるんだよネ。」



ザベル「何ィ!?」

ジョーカー「・・・おやおや、まさかこんなところでアナタ達に会うとは・・・」



クロノア「・・・って、ジョーカー!?・・・あと、ザベルだっけ。何でお前もここにいるんだよ!?」

ガンツ「・・・しかもその感じだと、お前らも絶無機関って名乗ってる連中に加担してンのか。」



霊夢「絶無機関・・・?」



ガンツ「そこにいる奴等は味方って事で良いンだな。

・・・オイ、そっちはどうだ!?」

ガンツがそう言うと・・・



レッドアリーマー2体「ッ・・・」

・・・船内から赤い悪魔が放り出される。



ザベル「おいおいおいおいおいおいッ!?何か見たことあるくだりだと思ったら・・・!!」


・・・そしてデッキに出てきたのは、銀髪天然パーマの男と、外見は可憐なかわいらしい少女だ。どちらも木刀を持っている。



銀時「こっちもこいつらで最後だぜ。」

大河「変な見た目をしてた割には、なるようになってみれば大したことないわね。」



霊夢「今度は人間が2人・・・?」

魔理沙「木刀だけで追っ払ったのか・・・!」


新八「遅いですよ銀さん!!こっちちょっと焦ったんですからね!?」

神楽「あとそこのチンチクリンは誰アルか!?」


大河「だーれーがーチンチクリンよ!!それ以前にそれ言うんだったらアンタも似たようなもんでしょ!!」


神楽「似たようなもんであってたまるかゴルァァ!!」

新八「ちょっと初対面早々に喧嘩しないで!!?


・・・あと、あと何か2人の会話聞いてるとややこしくなってきそうなんで・・・それで銀さん、あの子って一体・・・」


銀時「・・・この『逢坂大河』ってヤツも、俺達やそこの獣2名と同じように、黒い枠みてーなのに入ってここに飛ばされちまったんだよ。


・・・ちなみに新八、コイツ年齢お前と結構近い方だ。低くて16歳だな。しかも怒らせたらダメな方の性格。」


新八「えっ!?そんなに年齢に差異無かったの・・・あと、よく見たら木刀の殴打跡があったのってそういう事ですか」



ジョーカー「ムムム・・・いずれも下級ではあるとはいえ、短時間で船内の魔物を片付けられるとは・・・!!」

ザベル「ケッ!お楽しみも邪魔されちまったが仕方ねェ!そこの天パもおチビちゃんもまとめてーー」



大河「今何か言った?」

キレ気味でザベルを睨む大河。そしてそれにザベルが動揺した



ザベル「!?(な、何だァ?殺気・・・!?・・・つーか、天パの方はともかくあのガキ、ザコとは言えレッドアリーマーを木刀だけで・・・?まさか、話に聞いた『戦闘物質』ってのを・・・?)」



ガンツ「さてジョーカー、何だかんだで形勢逆転ってとこだな。


とっ捕まえて色々聞きだしてやるぜ。ドルアーガのことや、レッドアリーマーをはじめとした『魔界村』の魔物・・・ジャンガの事もな!!」

銀時「そういやそっちのゾンビ?お前も『あの連中』とか『金の鎖』とか言ってたのもみっちり聞かせてもらおうかなァ?」



ジョーカー「・・・!


・・・アナタ、どこまで知ったのですか?」



魔理沙「ドルアーガ?魔界村?ジャンガ?・・・何の話してんだ・・・?」

ガンツ「ドルアーガや魔界村の事とかは後で説明するさ。金の鎖ってのも予想がつく。


・・・ジャンガってのは、昔、親父を騙して殺した仇だ。・・・前に撃ったんだけどな・・・」

霊夢「・・・とっくに敵討ちをした敵の事を聞いて何になるの?」

ガンツ「そりゃあとっくに済んだことをいちいち聞かねェよ。ところがな・・・」




「謎の復活を果たした・・・みたいなことを言いたいんだろう?」




クロノア「え、誰!?」

新八「こ、この声って・・・!!」

銀時「・・・!!」




・・・そこに突如として現れたのは、和服を着た、盲目の男・・・彼の右手は、腕の代わりに奇妙な大きな刃物となっていた。



盲目の男「・・・」



新八「なっ・・・お、お前は・・・!!」

魔理沙「何だアイツ・・・右腕がでっかい刀に・・・?付喪神か?」

霊夢「・・・いえ、違うわ魔理沙。あの男本人は人間ね。・・・多分、右腕に寄生してる刀事態が妖怪の・・・」

大河「・・・


・・・妖怪とかそう言うの分からないけど、多分そう言うのじゃないわよ。・・・よく見たら、何か機械っぽいし」

霊夢の発言に、大河がそう言った。

霊夢「違うって・・・いやいや、あんなあからさまに化け物じみた刀何て・・・」

銀時「いや、そいつの言った事が大体合ってる。」

霊夢「えっ・・・?」

・・・銀時が、盲目の男に話しかける。

銀時「・・・お前、たしか人斬り似蔵とか言われてた『岡田似蔵』だよな?・・・なーんで堂々と登場してんだよ。

・・・しかもよりにもよって折ったはずの『紅桜』まで丁寧に・・・何なの?橋田屋の用心棒の次は高杉の所に行ったと思えば、今度は意味不明なハロウィン集団の一味ってか?」



盲目の男→似蔵「絶無機関だとか言う連中と色々あってなァ。俺の体は今、俺の意識と、寄生した紅桜コイツの意識が共存したような、中途半端な状態だよ。」

ジョーカー「・・・誰かと思えは似蔵さんですか。何故来たのですか?」

似蔵「そっちがちょいと手こずってるようだったからねェ、連中にこっちに送り込まれたんだよ。」



ガンツ「・・・さっきの言った事を考えると、コイツも復活したって事かよ。ドルアーガの事もあるし、このペースだと、色んな連中が蘇ってやがる可能性もあんな・・・」

クロノア「そんな事言うもんじゃないよガンツ・・・とはいえ、魔界村の魔物がいきなり出て来てるのも気になるけど・・・」

霊夢「・・・どっちにしろ、悪さをするって言うなら止めない理由は無いわね。」

魔理沙「ああ、正直唐突な展開が増えて状況が良く分からなくなってきたけど、放っておくのが駄目なのは良く分かるぜ。」

レイレイ「・・・言っていいのかなぁソレ」

大河「何なら私がこの状況良く分かってないわよ。というか帰ってご飯が食べたいっ・・・」



ジョーカー「ふむ・・・何だかかんだで面倒な連合軍が出来始めてるようですねェ。


・・・仕方ありません。これ以上時間をかける前に片付けなければなりませんね。」

似蔵「・・・フン・・・」

ザベル「(コイツいつ見てもいけ好かねェなァ・・・)」


銀時「・・・新八、神楽、まだ行けるよな。」

神楽「当然アル。まだこれっぽっちしかやってないネ。」

新八「早いところ終わらせて、依頼の方を再開させますよ。」

定春「ワン!」

銀時「ああ、ワケの分からない状況で人生終わるなんてわけにも行かねーからなァ!!」




プロローグ5『戦うのなら武器を持て』




一旦区切ります。

プロローグ5 ( No.21 )
日時: 2022/11/04 16:24
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)

続き



ムゥ達「ムゥゥゥゥッ・・・!!」

レッドアリーマー達「ツブスッ・・・!!」



大河「・・・これでもかと言うほどやったはずだったけれど、まだ足りないようね・・・!!」

銀時「ならとっとと倒せば早ェって話だ!!オラァッ!!」


・・・銀時と大河が、木刀でとことんエネミー達を攻撃する。



ガンツ「火炎放射だ!!」

クロノア「ウインドソードだっ!!」

ガンツはエアバイクに内蔵された火炎放射機で、クロノアは、風のリングやウインドソード等を使い攻撃。

宇宙海賊の天人あまんと(バグエネミー)「・・・!!」



霊夢「もう一回、霊符『夢想封印』!!」


ジョーカーが両手を飛ばしてパンチ攻撃をし、霊夢がそれを避けつつ弾幕でジョーカーに攻撃。しかしジョーカーはワープして避ける。


ジョーカー「そんなへなちょこな技、当たると思いますか?」



霊夢「・・・アンタ、私を煽ろうとして油断してないかしら?」



ジョーカー「何をおっしゃっているか・・・のわっ!?」


・・・誘導弾である夢想封印の弾幕が命中。


ジョーカー「成程、まさか誘導弾だとは・・・少し考えが甘かったようですねェ・・・」




魔理沙「こっちは今度は恋符『ノンディクショナルレーザー』だ!」


ザベル「だったら・・・『デスハリケーン』ッ!!」

魔理沙がレーザーの攻撃をするのに対し、体をコマのようにして意外と避けつつ突撃するザベル。

ザベル「Yo!Yo!遅ェぜネエちゃん!弾幕ごっこだとかいうヤツのノリなんかでこのザベル・ザロックは止められねェゼ!!」


魔理沙「・・・けど、これは弾幕ごっこじゃないだろ?」

ザベル「アァーン?そりゃそうだろうよーー」


神楽「隙ありネ!!」

・・・すると、横から神楽が発砲。

ザベル「うおっっと!!いっけねーー」


レイレイ「そこっ!!」


ザベル「おおっ!?レイレイちゅわーーぎょっふぉ!?」


・・・そこで、レイレイがタライを出して、ザベルの脳天に直撃させた。


似蔵「・・・相手が相手とは言え大層なものだ。・・・さて、いい加減こちらも動くとするか。」


・・・似蔵が行動を始め、斬りかかろうとする。


銀時「!!」


・・・そこを、銀時が紅桜での攻撃を木刀で防ぐ。


似蔵「・・・やはりお前が来るか・・・!!」

銀時「・・・オイオイ、テメェ・・・その感じだと、まだ本調子じゃねェってか?あの時は」

似蔵「・・・認めきれないがそういう事さ。・・・状態も中途半端な上に、動くのも久々なものでね・・・」

銀時「・・・なら、全然知らない女子高生に脳天かち割られても文句は言えねェか。」

似蔵「何を・・・まさかっ!!」

・・・似蔵にかすかに見えた、銀時とはまだ別の光。それは・・・

大河「・・・ふんぬ!!」

大河が横から、木刀を思いっきり振り下ろした。


似蔵「ぐっ・・・!!



・・・何故こうも想定外の事態が起こるんだか・・・しかも、あの時と似たような目に合うなんてなァ・・・

・・・そこのお嬢さん・・・多少は腕があるようだが、随分と度胸もあるようだ。」


大河「細かい事はどうだっていいでしょうが!・・・まあ、確かに正直自分でも驚いてるけど・・・」

銀時「・・・にしても呆れたモンだなァ。今度の雇い先は随分ブラックみたいじゃねェか。」


似蔵「・・・随分な言われ様だが・・・



・・・今回に関しては、お前との接触を兼ねているんだよ。坂田銀時・・・」

銀時「・・・何?」



・・・するとそこで、ジョーカーがこう言い出す。

ジョーカー「・・・うーむ・・・エネミーも片付けられてしまいましたし、これ以上やるのは無理がありますか・・・」



霊夢「なっ・・・逃げるつもり!?」



ジョーカー「引き際を弁えているだけですよ。・・・ザベルちゃん、そろそろ引き上げますよ。」

ザベル「・・・ケッ、今はそうしてやるよ。ンなとこで小競り合いしてもまだ何にもならねーからな。」

ジョーカー「それでは皆様、アディオ~ス!」

ザベル「次あった時覚えとけよ!もちろんレイレイちゅわんは別だけどなァー!」



クロノア「あっ、待て!!」


・・・ジョーカーとザベルは、謎の次元の穴に入り去ってしまった。



魔理沙「今のは転移魔法ってやつか・・・!?」

ガンツ「どっちにしろ取り逃がしちまったか・・・ジャンガの事をまだ聞けてなかったのに・・・!!」

霊夢「・・・というか、貴方も大変みたいね・・・」

レイレイ「アイヤー・・・」

新八「・・・何だろう、あんなの見ると、姉上追っかけてる近藤さんの方がまだいい方な気がする・・・」

定春「ワン」



似蔵「撤退したか・・・仕方ない、勝負はお預けだ。俺も一旦退くことにしよう。・・・まァ、機会はすぐに訪れるさ。」


・・・似蔵もまた、謎の次元の穴に入って姿を消してしまった。


霊夢「・・・終わったのは良いけど・・・そもそも何がどうなってどういう事になってるのか話してもらえないかしら?途中から凄いゴチャゴチャしてる感じがあったし・・・」

新八「あの、そう言うのはハッキリ言わない方が良いです」

魔理沙「でもお前ら、外の世界の人間だろ?なのになんか違う気がするのはどういう事なんだ?」

銀時「んなこと言われても、金持ち息子探そうとしたら異世界転移しましたって事しか分からねーよ。」


紫「それなら、最初に結論を出してあげようかしら?」


クロノア「!?だ、誰!?」


・・・唐突にやって来たのは、幻想郷の賢者の一人である大妖怪『八雲紫』だった。


霊夢「紫!?スキマが使えなかったんじゃ・・・」


紫「だからわざわざ飛んできたのよ。・・・とりあえず、一言結論を出しておくわよ。




・・・そこにいる子達・・・あと、現れてた魔物とかも含めて全員、外の世界ともまた違う、世界の在り方が違う異世界から来たのよ。」





・・・数十分後。とりあえず落ち着いて事情を話す。



銀時「忘れ去られた奴等が暮らす幻想郷、なァ・・・まーた壮大なとこに飛ばされたモンだ。」

霊夢「そっちも、天人あまんとなんて言う宇宙から来た奴等のせいで色々苦労してるようね。」

新八「まあ、色んな意味で苦労してます・・・」

クロノア「似て非なる別の世界・・・こっちが知ってる物質界だと、魔界から何度か妖怪が悪さしてたりするらしいけど・・・」

ガンツ「ま、色んな所が関わり過ぎるとややこしくなるってのはまずわかるな。」

魔理沙「・・・結局、『絶無機関』だったか?そいつらの目的も良く分かってないらしいな。」

ガンツ「実際、連中がそう名乗ってるだけで、具体的に何やってんのかまでは知らねェケドな。」

神楽「そう言えば、どうしてレイレイはこの船に乗ってたアルか?」

霊夢「そもそもこの船自体がどこから来たのかも分からないし、それ以前にいつからこの船に乗ったのよ。」

レイレイ「・・・2時間くらい前アル。さっき言ったように、この船からイヤーな気配がしてさ・・・こっそり乗ってみたら、乗客の様子もおかしかったし、ちょっと時間が経っていきなり揺れたと思ったら、いつの間にこの世界ってワケ。」

新八「乗客の様子が・・・?」

レイレイ「うん、何かみんなボーッとしてたって言うか・・・魔物が現れたりするまでみんな異変に気付いてなかったってカンジ。」

銀時「ちょうど俺達がこの船に飛ばされたタイミングだな・・・急にこの幻想郷だとかに来たことと言い、この船に何かあんのか?」

ガンツ「調べた方が早いだろうな。・・・とりあえず船内を探し回ろうぜ。他にも言っておいた方がよさそうな情報を共有したりとかもしつつだけどな。」

魔理沙「だな。とりあえず・・・ん?」


・・・すると魔理沙は、大河が船の外を見ているのに気が付く。


魔理沙「おい、何やってーー」

大河「・・・ねぇ、あのすごい勢いでこっちに来てるやつ・・・何?」

クロノア「え、何が来て・・・えっ!?」



・・・一同の視界の先には、鉄球に乗っている魚介類(×6000)が船の方に向かっているという光景が。



新八「えええええええええええええええええええっ!!!?何!?何コレ!?シャケ!?何がどういう事!?」

神楽「銀ちゃん、あれ獲って今夜の晩御飯に出来ないアルか?」

銀時「いや・・・何か食用とかそう言う領域じゃない気がするんだけど」

ガンツ「言ってる場合じゃねェだろ!!さてはアイツら、上手くいかなかったからこの船を始末するつもりだ!!」

霊夢「なっ・・・ゆ、紫!!アレ何とかできないの!?」

紫「・・・無理よ。この船で、スキマみたいな空間系の力は使えないらしいのよ。・・・だからわざわざ飛んできたんだって言ったのに・・・」

クロノア「は、早く避難しないと!!来た道を通って行けば・・・


・・・あ、入り口は一方通行なんだった・・・」

定春「くぅん・・・」

・・・刻一刻とすごい光景が近づいてくる。

魔理沙「ヤバいぞ!!仮に乗せるとか連れてくとかしようとしても重量オーバーだ!!」

霊夢「・・・ちょっとガンツ!そのバイクは使えないの!?」

ガンツ「・・・飛行機能は搭載されてねェ。」

神楽「じゃあレイレイ!お前の袖の中に入れば」

レイレイ「いやそんなことしたらパンクするから!!」

新八「じゃあだめだああああああ!!こんな良く分からい状況にいるまま死ぬのはいやだああああああ!!」

大河「そんな事言うなら私が一番嫌よ!!?」

銀時「つーか船内にいる乗客はどーすんだよ!?」


焦る一同。すると・・・



『あー、マイクテストマイクテスト・・・えっとプールデッキにいるお前ら!安心しろ。』


銀時「どう安心すればいい・・・って誰だテメー!?」


『悪いけど今時間内から話せない。・・・とにかく、乗客の方は俺が転移させたから。そんでもってお前らも転移させてやるぜ。』



新八「え、あの、どう言う状況で・・・」


『いよーし!転送プログラム起動っと!!




・・・あ、ヤベッ、一部転移先間違えたーー』



新八「オイィィィィィィィィィィ!!!最後に不安要素を足してくるなァァァァァァァァァァ!!ーー」



・・・すると、霊夢と魔理沙、紫以外で、プールデッキにいた者達が転送された。



霊夢「えっ、消えた!?・・・本当に転送されたって事・・・?」

魔理沙「・・・考えても仕方がないぞ霊夢!今はここから脱出だ!!」



・・・霊夢と魔理沙は、飛んで船から脱出した。


そのタイミングでちょうど、鉄球が船に大量に直撃する。




紫「・・・あら、スキマが使える・・・?何かの阻害装置があったって事かしら・・・?とりあえず、この鉄の船を急いで回収しないと・・・




・・・それにしても、あの声って一体・・・?」





プロローグ5


END






・・・こうして、様々な世界を巻き込みながら、事態は進みつつあったのだった。








・・・そして、時は再び物質界の渋谷に戻る・・・