二次創作小説(新・総合)

Re: 冬大会8位【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.13 )
日時: 2018/03/23 17:19
名前: 広村伊智子 (ID: WCufagws)

陽奈紀



「行かないよね?ねぇ!?」
 陽菜紀は声の限り叫ぶ。響は黙ったままだ。
「行かないって言って!!」
 嗚咽を漏らす陽菜紀の頭に、ポンッと響の手が置かれた。
「! ・・・・」
「陽奈紀・・・・」
 響は陽奈紀の頭を優しく撫でつつ言った。
「陽奈紀、いつもよりも、難しい曲に挑戦してみようか?」
「難しい?」
 驚いたように顔を上げた陽菜紀に、さっきとは一転、響ははじけるような笑顔で
「そう!」
とうなずいた。
「幻想即興曲、だよ!!」
「げんそーそっきょーきょく?」
 響は、遠くを見つめるような表情で呟いた。
「陽奈紀って、音楽の才能があるからなぁ・・・・」
 そして一瞬視線を落とした後、陽菜紀に言った。
「陽奈紀が弾けるようになる頃には・・・・帰ってこれるかもね!」

 言うまでもなくそれは、帰ってくるのがずっと先になる事だという事を意味していた。しかし、そんなことなど、当時の陽奈紀は知らない。
 知る由もないのだ・・・・。

「陽奈紀・・・・」

 陽菜紀は、母の目が潤んでいるのを見て、あっ・・・・、と小さい声をあげた。
 そのまま響は、漆黒の穴の中へ消えていった。


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みすず



「ママが行ってもきっと戻ってこれるよね?結末はハッピーエンドだよね!?」
「うん!きっと!」
 笑顔で返すみゆきに、みすずの顔が輝く。
 そんなみすずに、みゆきは言った。
「あのね、みすず」
「なぁに?」
 みすずは首をかしげる。
「時には、悲しいこと、辛いこと、もうやだーってなって、はっぷっぷーなことがやってくると思う。でもね、どんなときでも笑顔と頑張ることを忘れちゃダメ。それさえ忘れなければ、きっと、ウルトラハッピーなことに出会えるからね」
 みすずは、涙目になりながら返事をした。
「・・・・うんッ!」
「ほぉら、泣かないの」
「だってぇ・・・・」
 みゆきは、困ったような笑顔でみすずの涙を拭った。
「お別れの時も、」
 みすずはみゆきに続けて言った。
「スマ・・・・イル・・・・?」
「うん!」
 途端、みゆきの目から涙が溢れた。
「ママも泣いてる!」
 みすずは泣きながら、可笑しそうに笑った。
「あれ、おかしいなぁ?」

 風が吹き荒れる。
 二人の距離が離れていく。
 __そんな中でも、みゆきとみすずは笑顔だった・・・・。


(次回、その4)

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おまけ(時は現在)


みゆき「伊智子ちゃん・・・・改訂前の方、私、恐ろしいこといってるね」



『みすず「ママが行っても、きっと戻ってこれるよね!?結末は、ハッピーエンドだよね!?」

みゆき「うん!今回は、ね!」

みすず「」パァ☆

みゆき「でもね、みすず」

みゆき「いつもいつも、上手くいかないってこと、覚えていてね!!」』



オールスターズ「恐っ!? っていうか夢がない!」


伊智子「すんましぇん・・・・」