二次創作小説(新・総合)

Re: 冬大会8位【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.18 )
日時: 2018/03/29 17:58
名前: 広村伊智子 (ID: VUcOU5GL)

8話
『起・承、からのいきなり転!?8話で?』



 ガバッ! と派手な音を立てながら、一斉に悪夢から目覚めた2世代目に、れいかは声をかける。
「皆さん?どうしましたか?」

 2世代目は青い顔でハァハァ言うだけで何も答えない。そんな彼女らを元気付けるように、ことははテントと入り口を指差しながら言った。
「はー♪皆、美味しそうな匂いがするでしょー?」

 2世代目(特に食いしん坊組)は、目をキラキラさせながら、
「うっわぁぁ!ホントだッ」
と大喜びした。
 どうやら、2世代目の思考回路からは悪夢のことはすっぽり抜けてしまったようだ。・・・・無理も無い。育ち盛りの12歳なのだから。

 テントの外に出ると1世代目たちが料理・配膳をしていて、テーブルの上には、(再び)カレーと手焼きバームクーヘンが並んでいた。
 うららがテーブルの上のカレーの大鍋を指差しながら、ちょっと自信ありげに、
「カレーは、私のレシピにのっとって作りました!」
と言った。

 その傍では、羊羹(ホール)を手に持ったこまちがポツリ。
「本当は、羊羹も入れたかっ」
「「「「駄目ぇぇぇ(駄目ですぅぅぅ)!!」」」」

 昨夜のソレを繰り返させまいと大勢(主に真面目組、ツッコミ役)が全力で阻止する。
 その光景を見ながら、かれんは、
 __アワビなんかも入れたかったわ・・・・。
と思ってたり。

 そして、先ほどのコントまがいを見て苦笑したり戸惑ったりしている2世代目に、咲が言った。
「バームクーヘンは、クック●ッドを参考にして、私と奏で作ったよ!」
「そうそう!食後に是非!」

 それを聞いた(すっかりギャグ要員化した)こまちは、今度は悪戯っぽく微笑むと__
「羊羹・・・・」
「あっ、それ美味しそう!」
「え」
 みゆきの呟きに思わず、野々村議員ポーズ(えりかの「はァ?」のポーズに近い)をしてしまった。それに続いて咲と奏が・・・・
「そうだね!ほら、抹茶大納言みたいで良いんじゃない?」
「確かに!抹茶ミルク用のパウダー持ってきてるから、入れて作ってみましょう♪」
「え、え?」

 戸惑うこまちを他所よそに、なぎさが元気よく言った。
「はいはい!チョコレートも良いんじゃない?」
「「「「おぉぉっ!」」」」
 咲と奏はモノヅクリ魂を燃やしながら、
「レッツ・ラ・クッキングなりーっ!」
「レッツ・ラ・クッキングよーっ!」
と、珍しくキャラ崩壊しながら新たにバームクーヘンを作り始めた。
 それを見ながら、かれんは
 __ピエール・マルコリーニのチョコレート・・・・
と思ってたりした。

 手元の羊羹を見るこまち。
「カレーとの差は何なのかしら?」

 周囲まわりの人は反応に困り、黙る。
 __合うか合わないかの話です!
 りんならバシッと言ってくれたであろうが、生憎あいにくりんは咲と奏を手伝っていて、この場にいない。

 すると突然こまちが、自分の中で答えを出したのか大量の羊羹を切り分け始める。
「じゃあ、はい、羊羹♪」
「うわぁ♪美味しそう!」
 羊羹を食べる少女らを見ながら、こまちは思った。
 __要するに、合うか合わないか、でしょ?

 じゃあ聞くな! と言いたくなるような心の呟きだったが、こまちは、誰にも聞こえないような声で、ぼそりといった。
「でも、他にどんな食材と合うのか、試してみたくなるのよね♪」
 こまちは、うふふ♪ と笑った。


 なぎさは、ゆりに耳打ちした。
「ねえ、ゆり、」

 __ここで解説。
 この世界のなぎさたちは、リアル時間軸というのを意識していて、去年の4月4日などは、
『 ほのか「私、今日で本当は27さ」
  なぎさ「わぁぁぁぁ!?」    』
ということになっていた。

 なお、ゆりを呼ぶときだけはリアル時間軸にそった呼び方で、

なぎさ
ほのか
ひかり


こまち
かれん
のぞみ
りん
くるみ

は、呼び捨てでタメ口である。
(ひかりは丁寧語だがゆりちゃん呼び)
(のぞみもゆりちゃん呼び、タメ口)

 そしてゆりはというと、全員にタメ口だ。
 __解説終わり。


「ゆり、なんか、胸騒ぎがするんだけど・・・・」
 ゆりも表情を険しくしながらうなずく。
「・・・・私もよ。」
 ほのかも会話に加わる。
「今日辺りかしら?襲ってくるとしたら__」

 そっか、意外と早いなぁ、と呟くなぎさだが、みなとたちに『あの話』をふる準備はできたようだ。
 ・・・・で、ふってみた。(唐突)

 深呼吸をしつつ、なぎさは、カレーを食べるみなとたちに声をかける。
「みなとたちってさ、」
「んぇ?」
 もう一度、笑顔を作り直すなぎさ。
 しかし__

 __なぎさったらぁ・・・・
 ほのかは苦笑した。なぜなら__

 緊張からか、カレースプーンを握る手が震えている。汗がダラダラ。

 __落ち着け、あたしぃぃ!!
 自己暗示をかけたなぎさの顔が引き締まる。

「みなとたちってさ未来から来たあたしたちの子供だったり、する?」
 それを聞いた2世代目は一斉にむせた。
「ーーーっ!?」

 __・・・・分かりやすッ

 1世代目たちがまず思ったことはそれだった。


ーーーー

【次回予告】
つぼみです!
今回はタイトル詐欺でしたね。
まだ『転』になりきってないじゃないですかっ!
でも、次こそはちゃんと・・・・
でも、かなり短くなります。
__文句言わないでくださいっ
責任は全て作者いちこさんにあるんです!

次回は!
『戦闘開始!』
です!

お楽しみに!