二次創作小説(新・総合)

Re: 冬大会8位【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.21 )
日時: 2018/04/02 18:16
名前: 広村伊智子 (ID: VUcOU5GL)

11話
『未来のともだち』



「「「「やぁぁぁぁぁぁ!!」」」」
 煙とともに、雄叫びを上げて45人の女性たち__未来のなぎさたち__が飛び出してきた。

「皆!」
「ママ!」「お母さん!」「お母様!」
 地面に降り立った彼女たちを、2世代目がそれぞれ呼ぶ。

 その中から、明るい茶色のミディアムヘアを下で二つ結びにした女性がみなとに歩み寄る。
 __あたしだ・・・・。
 なぎさは心の中で呟いた。
 そう、この女性は、未来のなぎさなのだ。

 みなとが、母に駆け寄り、抱きつく。
「あぁぁぁん!」
 みなとは、安心からか、大声で泣き続けた。

 それを未来のなぎさは微笑を浮かべながら見つめ、なぎさは、ほっとしたような顔で見ていた。

 そんな光景が、未来のえりかとりりかの間でも起こっていた。
 それを見てえりかが、
「いやぁ、めでたしめでたしっしゅ!」
と満足顔で言った。
「はい!」
 つぼみも、未来の自分とつくしの感動の再開を眺めながら同意した。
 そして、(前述のとおり)えりかと義理の姉妹関係にあるひめも、
「ほんっとハッピーエンドだよね、お姉様!」
と、えりかに抱きつきつついった。

 しかし、なぎさはふとため息をつくと・・・・
「__でも次はあたしたちがとらわれちゃう番かぁ・・・・」
 その言葉を聞いた大人なぎさが苦笑いしながら言った。
「あはは・・・・あんまり難しく考えない方がいいよ?」
「そうだよねぇ・・・・」
 しかし、なぎさはまだ不安そうな顔だ。


 ここで、大友から一言入った。
「キミたち、これで終わりだと思ってるかい?」
 それに、136人が一斉に答える。
「「「「思ってない」」」」
 大友は、とても軽いノリで、
「ピンポーン♪・・・・と、その前に、質問があったらどうぞ」
「・・・・」

 そこで、大人つぼみが質問した。
「あっ、そうだ!友幸さん、今日は帰って来てくれますか?」

「・・・・え?」
 その言葉に1世代目、唖然、騒然。
「『帰ってきてくれますか』ぁぁぁぁ!?」

 特につぼみは赤い顔で、
「私が・・・・はわわ・・・・!」
などと、トリップしてしまっている。
 えりかは、
「まさかつぼみがアイツと、ねぇ・・・・」
といぶかしそうに首をかしげていた。

「ちなみに、オリヴィエくんは、つぼみの義弟として同居してるよ!」
「お・・・・オリヴィエーーーッ!?」
 大友の一言に、つぼみは、これ以上ないくらいの赤い顔になり、気絶してしまった。(10秒後復活)

「あ。つぼみ、つくし、これが終わったら、ボクは当面家にいることにするよ」
「わぁ・・・・!」
「お父さん、本当ですかっ」
「うん!」
「「やったー!!」」

 それをうれしそうに眺めていたみなとが、なぎさに声をかける。
「ねぇ」
「え?」
 なぎさはキョトン顔だ。みなとが続ける。
「あたしの苗字、『美墨』じゃないんだよ」
「え? ・・・・あ、普通そうだよね」
「あたしの苗字、知りたい?」
 その言葉に、なぎさは、一瞬顔を赤らめてから、
「・・・・うんッ」
と、まるで最後の審判でも受けるような表情で頷いた。

 みなとが背伸びをして、なぎさの耳にささやく。
「ふ・じ・む・ら。」
「!? ・・・・」
 みなとは、一瞬ニヤニヤした後、今度は普通の声で言った。
「藤村、だってば!お母さんの名前は藤村なぎさ!お父さんの名前は藤村省吾!あたしは正真正銘、二人の娘の藤村みなとなんだから!」
「嘘ッ!?」
 なぎさは、つぼみと同様、これ以上ないくらいの赤い顔になり、気絶してしまった。(これは20秒後復活)

 ほのかは、なぎさを介抱しながら、
「よかったね、なぎさ!」
と微笑んだ。

 ここで、またまた大友が、
「他に質問は?」
 そこで、ほのかは、やっと目が覚めたなぎさを横目に、
「・・・・あなたが私たちと戦う理由って何?」
と質問した。
 これに対して、大友は、しれっと、本当にしれっと、
「プリティでキュアキュアな気分を味わいたかったから。」
と答えた。
「「「「は?」」」」
 1世代目、2世代目が、半分キレたような口調で言った。

 本当の理由(>>4)を知っている大人組は、あらら顔だ。
「ははは・・・・」
「あーらら、もうしーらないっ」

 1世代目、2世代目は、怒りのオーラを身にまとわせ、変身アイテムを構えると__
「私、あのときは、怒りや憎しみじゃなくて愛で戦うように畏れながらゆりさんに言いました。でも・・・・」
「そうね、とにかく・・・・」
 あのつぼみの気絶シーンはどこへやら。つぼみとゆりが言うと__
「つぼみさんたちの言うとおりね・・・・」
「そんなことのために・・・・」
「私たちを・・・・」
「もう・・・・」
「絶対に・・・・!」
 この続きは、代表としてスイプリ親子が叫んだ。
「「「「許さない!!」」」」

 この空白の3分間は、ご想像におまかせします。

 __どうも大友はタフらしい。ちょっと苦笑すると、
「イテテ・・・・酷いなぁ」
と、プリキュア91人に文句を言った。
「「「「「あな(ん)たがね」」」」」


 一段落したところで大友が感情のこもらない声で、
「・・・・そろそろ再開だね」
と言うと、その言葉に全員が構えた。
「いけ。フレードン。」
「承知シタ」

 そうフレードンに指示すると、大友は、今度は感情のこもりまくった顔でマリンを見詰める。
「な、なによ?」
「ここで安定のえりかを」
 __バチコォォォン!!!!
 威勢のいい音が響き渡り、大友はうずくまってしまった。
「アーホかー!・・・・何が安定、よ?」
 これに、大人えりかも加勢する。
「あんたたちは、そうぬかしてるけどねぇ、安定するの大変なんだから!」

「イテテ・・・・。本日二回目のツッコミ・・・・」
 しかし、大友は立ち上がるとこう言った。
「でも、安定の件は感謝するよ!・・・・だからさ、もし、キミたちがフレードンに勝ったら、」
 次の瞬間、大友はとんでもないことを言った。
「お礼に、時間軸をリアルにしてあげる」

「「「「え?」」」」
「うん♪」
「「「「・・・・嘘じゃない?」」」」
「約束するよ♪」
「「「「やったぁぁぁ!!」」」」
 一世代目は飛び上がって喜んだ。
「「「「よおし、頑張るぞぉ!!」」」」
「「「「頑張ります!」」」」

そこで早速、先ほどの件で変身していたハートキャッチ組はフレードンに、スーパーシルエットをしてみた。

 まず、ハートキャッチミラージュを召喚し、
「「「「ハートキャッチミラージュ!」」」」
スーパープリキュアの種をハートキャッチミラージュにセットした。
 次に、4人が
「「「「鏡よ鏡、プリキュアに力を!」」」」
 の台詞と共に鏡に祈ると、ブロッサムがミラージュの4つのボタンを押し、種の周囲を数回回した。
 さらに、鏡から発せられる光を浴び、ミラージュについていたティアラとイヤリングをそれぞれが装着し、ほぼ一瞬でスーパーシルエットにチェンジした。
 そして、
「「「「世界に輝く一面の花!ハートキャッチプリキュア・スーパーシルエット!」」」」
と言いポーズを決める。それとともに、ハート型の虹色の羽が背中に生えた。
「「「「花よ、咲き誇れ!」」」」
 そう4人が叫ぶと、女神らしき巨大な人が出現する。
 4人は、それぞれタクトを振ったりタンバリンを鳴らしたりしつつ、
「「「「プリキュア・ハートキャッチオーケストラ!!」」」」
と叫んだ。
 女神がフレードンに向かって突進する。
「フッ!」
「ハッ!」
「ハァァッ!」
「タァァァァッ!!」
 女神がフレードンを上からパンチした。
「「「「ハァァァァァァァァァァァ・・・・!!」」」」
 4人はタクトのドームを回したり、タンバリンやタクトそのものを回したりする。

「決まりましたか!?」
 ブロッサム、そういうのを『フラグ』っていうんやで。
「ウオォォォォ!!」
「「「嘘!?」」」
「嘘でしょう!?」
 やっぱり、あまりダメージはないようだ。

「じゃあ、いつもの技じゃ、たとえキメ技でも効かないのね・・・・」
 マジカルが呟いた。大友が頷く。
「そう、奇跡でも起きない限り、ね」
と、大友は、こっそり指を鳴らした。

「「「!!」」」
 急に、ブラック、マリン、ハッピーが驚いたように目を見開いた。
 それに気づいた、大人のなぎさ、えりか、みゆきが、
「まさか・・・・!」
「多分、そのまさか、じゃない?」
「でも、3人の記憶はまだ・・・・」
と意味深なことを囁きあった。

 ホワイトは、心配そうに聞いた。
「何があったの?」
 ブラックは__
「聞き覚えのあるようなないような言葉が、急に頭の中に浮かんできて・・・・」
「え、ブラックも?」
「マリンも?」
 その言葉を聞いたマリンとハッピーが、さらに驚いた顔になる。
 ブラックは、ホワイトに・・・・
「でも、この言葉が、なにか良いことに繋がりそうなことは、なんとなく分かる。・・・・マリン、ハッピー!」
「やるっしゅ!」
「うん!」

 そして、3人は手をつなぎこう叫んだ。
「「「リアルイメージ・リアルイメージ!」」」
 3人の周りに、光の粒が浮かぶ。
「「「ミラクルフューチャーライト!」」」
 すると、太陽がモチーフの飾りのついたライトがたくさん降ってきた。

「やっぱり、3人はリアルイメージャーだったんだ」
 大友は嬉しそうに小さな声で言った。

「なぎさ・・・・?」
「えりか・・・・?」
「みゆき・・・・?」
 驚いたように言った、ホワイト、ブロッサム、サニーに、3人は微笑を浮かべながら言った。
「何だか分かんないけど、兎に角任せて!」

 そこで、ホワイトは、
「じゃあ、私たちはライトでも振って応援しましょう!」
「「「「うん/はい/ええ/モフ !」」」」

「皆で、明日への力を集めるくるーっ!」
「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」

 虹色のエネルギーが、3人の頭上に集まる。
「じゃあいくよ!」
「「うん!」」

「「「リアルイメージ・リアルイメージ!未来のともだちの約束を呼び起こせ!!」」」
 視界が、徐々に光に覆われていく__


 その光の中で、エコーは、なにかが自分に近づいてくるのを見た。
「あゆみ」
「まさか・・・・」
「うん、なぎさとえりかとみゆきのお陰で、来ることができたんだ!」

「フー、ちゃん・・・・?」

「ただいま、あゆみ!」


ーーーーーーーー

【12話予告】

えりかだよ!
さっきの『りあるいめぇじ』ってなんだったんだろ?

兎も角、次回の説明!
次回、フレードン倒れるよ!
・・・・文句言わないでよね、これ以上言いようがないし。

次回!
『サンライズ・フォア・トゥモロー!』

・・・・うわっ、4246文字になったよ、この回。