二次創作小説(新・総合)
- Re: 新章開始【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.29 )
- 日時: 2018/05/22 13:00
- 名前: 広村伊智子 (ID: jdY4gSeh)
サンクルミエールって、五つの光って意味やで。
あと、うららちゃんは年上以外には中性口調っていうのは分かってるよね。
五本光駅のネーミングセンス←
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3話
『どうして!?まあや、変身失敗!』
「えーッ!?さあやも変身できたんですか!?」
「ま、まぁな・・・・」
「顔近い近い」
驚き顔で二人に詰め寄るまあやに、二人はたじたじだ。
「まぁ、さあやもリアルイメージャーみたいだから、覚醒してもおかしくないルゥ」
そう口にしたルゥたんは、あやとさあやに替わって、まあやに詰め寄られる羽目になってしまった。
「それって!!もしかして!私も!なれる可能性は!ありますか!?」
「か、可能性くらいは・・・・」
ルゥたんがそう答えると、まあやは、
「では!」
と言いながらすっくと立ち上がると、
「出会いは行動から生まれます!行きましょう、ルゥたん!」
「ルゥ!?ま、まあやぁぁ!?」
「問答無用です!Let's go!」
まあやは、小型のショルダーバックとルゥたんをひっつかむと、煙を立てながら走り去った。そして、数秒もしないうちに、一階辺りから威勢のいいドアの開閉音が聞こえた。
__ガチャッ!キィィーバタンッ!!
二人は、あっけにとられながら言った。
「もう玄関出たのかよ」
「あと、無駄に英語の発音いいよね。」
「それはあやもだろ」
「そういえば、さあやもじゃん」
そして、抑揚のない声、つまり棒読みで、二人そろえて
「「はっはっは」」
と声だけで笑った。
そして、二人は表情をいつものに戻すと、
「じゃ、待とっか!」
「なれるといいな、プリキュア」
二人は微笑んだ。
__五本光駅__
「着きましたー!」
「目的地、意外と近かったルゥ」
さあやは、はい!と頷くと、
「今日はここで新中学2年生にして超人気アイドル・春日野うららさんのライブがあるんです!きっと観客もたくさん集まるでしょうし、変身のきっかけもあるかもしれないでしょう?」
「ま、まぁ、そうかもしれないr」
ルゥたんの言葉は途中でさえぎられた。なぜなら__
「えっと、もしかしてあなた、私を呼んだ?」
ご本人登場してしまったからである。
「よ、呼んだわけではないですけど、うららさんのライブで、なにか自分を『チェンジ』できるきっかけをつくれたらなって・・・・」
うららは、顔を輝かせると、
「そうなんだ!嬉しいなぁ・・・・じゃあ、こっちに来て!特等席を用意するね!」
「はい!」
二人(と一匹)は、裏口にかけていった。
__舞台袖__
もうすぐライブが始まる。まあやとうららは楽しそうにお話している。心なしか、まあやのほうが緊張しているようだ。
「じゃあ、そろそろ始まるから・・・・」
「うららさん、頑張ってください!」
「うん!きっかけ、見つかるといいね!」
うららの言葉に、まあやは嬉しそうだ。
「はい!」
まあやが頷くと同時にスタッフから声がかかり、うららは小さく返事すると、まあやに一瞬微笑みかけ、舞台にでていった。
「「「「ワァァァァァァ・・・・!」」」」
観客から声援が起こる。うららは挨拶をした。
「こんにちは、春日野うららです!皆さん、ライブに来てくれてありがとう!」
一拍置いて、うららが言った。
「では、行きます!私の十八番、『ツインテールの魔法』」
そして、前奏が流れると思いきや、
__ドーン!!
「「「「きゃぁぁぁ!!」」」」
「なっ・・・・!」
うららが息を呑んだ。
音のほうを見ると、怪物が居た。見たことはないが、たぶんケンオーだろうとまあやは思った。ケンオーの傍には、角付きフードの眼鏡少女がいた。
「まあや・・・・」
ルゥたんが、心配そうにまあやを見た。
「うん・・・・どうしよう・・・・」
まあやは一瞬悩むが、こんなことを思い出した。
__あやもさあやも、誰かを助けたいと思って覚醒したと言ってたような・・・・
「では、私はうららさんを助ければいいんですね?」
そう呟くと、まあやはステージに飛び出した。それに気づいたうららが、ケータイらしきものを取り出しかけたまま、驚いたような顔で、まあやを見た。
うららのところへ駆けていきながら、まあやは心の中で思っていた。
__私だけプリキュアになれないなんて嫌です!いえ、なれないわけがありません!なりたい・・・・ならなきゃ・・・・!
「・・・・絶対、なってやるんです! ・・・・っ!?」
そのとたん、まあやの胸が急に苦しくなったかと思うと、胸から一筋の赤黒い光があふれ出した。
「ぁああぁっ!!」
「まあや!」
「まあやちゃん!」
まあやは、叫び声をあげて、力なくへたり込んだ。
「まあやちゃん・・・・?」
「う・・・・ら、ら、さ・・・・ん・・・・」
うららがまあやを抱き上げ、ステージの隅に寝かせた。
「・・・・まあやちゃん、」
うららは、さっきのケータイ__キュアモ__を構える。
「これから見ることは、誰にも言わないでね」
__そして、朦朧とした意識の中で、まあやは見てしまった。うららが、「プリキュア・メタモルフォーゼ!」と叫び、『はじけるレモンの香り・キュアレモネード』に変身したことを。
__私って・・・・
まあやは、一筋の涙を流しながら思う。
__私って、なんにもできないダメな子なんだ・・・・
まあやは、そのまま意識を失ってしまった。
「__ゃん・・・・やちゃん・・・・ま あ や ち ゃ ん !」
「! ・・・・」
まあやが目を覚ましたのは、全てが片付いた後だった。
「まあやちゃん、今のサッドって女の子、まあやちゃんに興味があったみたいで・・・・」
「そう・・・・なんですか」
「あっ。あと、リアルイメージャーがなんちゃらって・・・・」
その途端、まあやは思わずうららの手を跳ね除けてしまってから、叫ぶように言った。
「笑ってしまうでしょう?リアルイメージャーである私が、こんな無様で・・・・」
「そんな、誰もそんな事・・・・!」
「私は、リアルイメージャーの面汚しなんです!リアルイメージを使って、プリキュアとして人を守るどころか、家族がプリキュアになったことに焦って、私利私欲に気持ちが傾いてしまうようなヤツなんですよ、私はっ!!」
うららは、驚きのあまりフリーズしながら思った。
__違う、まあやちゃんはそんな悪い子じゃない・・・・むしろ、自分の過ちを反省できるいい子なのに・・・・。
だが、それを言葉にうまく出せないのだ。
まあやは、顔をこわばらせて黙っているうららを見て、やっと気持ちを静めることができた。
「・・・・ごめんなさい、今日は、ありがとうございました」
「まあや・・・・?」と、うろたえるルゥたんを抱き上げると、まあやはとぼとぼと出口に向かった。
「まあやちゃん!」
うららの声に、まあやが振り向く。
「自分を・・・・嫌いにならないで!」
まあやは、ハッとしたような顔をした後、静かに頭を下げて、帰っていった・・・・
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【4話予告】
みゆきだよ!
深心町に住んでいる友達、小野あやちゃんから、ある電話がかかってきて・・・・
・・・・何々?そっか・・・・いいよ、私に任せて!
次回『自分を見せて!3人目の伝説・キュアポップ!』
さあ、伊智子ちゃんが振り替え休日の今日、もしかすると、大量放出祭りが・・・・?