二次創作小説(新・総合)
- 拝啓。引きこもり少女よ、尊くあれ ( No.15 )
- 日時: 2023/05/08 15:17
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
どうも。時折スランプみたいなことになりそうだよおろさんです。ツーカソロソロバイトサガソ・・・
さて、とりあえず2、3話くらいはグダグダと(!?)小話を書いていくわけで、今回もリブート前から再登場&リメイクするキャラが出るとかでないとかでウソダドンドコドーン(???)で。
《幻想郷:博麗神社》
霊夢「ふぅ……」
……幻想郷と外界を隔てる博麗大結界。その麓に建てられている『博麗神社』。
そこの巫女である『博麗霊夢』は、神社の縁側でお茶を飲んでのんびりしていた。
霊夢「はぁ……阿求の件で大騒ぎしていた紫達が落ち着いてくれたお陰で、最近は静かでいいわ……」
するとそこに誰かがやって来る。『茨木華扇』。幻想郷の賢者の一人で、仙女である。
華扇「……相変わらず平常運転みたいね、霊夢。」
霊夢「…華扇。何しに来たの?」
華扇「何しに来たのって……それ、冗談で言ってるんじゃないでしょうね?
分かってるでしょう?異世界とはまだ揉めてるって事。『時空融合現象』の事もまだ片付いてないし…」
霊夢「そうは言っても、独自で調査しても全然情報を得られないんだもの。だから、ここは『見つからないなら風に任せるのも策だ』って言ってた作者の話に潔く乗ってやったのよ。」
華扇「何その妙な上から目線…というか、カービィとか言うのに、良く分からないでお米を持ち出された事を許してもらうために『作者』に20万くらい渡されたって聞いたわよ?それってほとんどお金で買収されたようなものじゃない。」
霊夢「…誰だっけ?ゲーム&ウォッチとかいう薄っぺらい黒いのに、見たことない美味しそーなスイーツで買収された仙女は。」
華扇「ぐっ……;;」
説教するつもりでいた華扇だったが、この一言で何も言えなくなる。
華扇「……と、とにかく!!せめてここ最近の調査はしたかしら!?あんまり面識のない人達に任せるわけにもいかないでしょう!?」
霊夢「まあ、一応周辺を見てみたんだけど……いくつか変な噂は絶えてないわね。夜に色合いの黒い人が見えたとか、あからさまに怪しい見た目の連中が、妖怪の縄張りに侵入していたとか。
……それと、最近は地底に見た事のない2人組が出入してるって言う噂もあるわよ。変な技術で幻想郷に入り込んでる連中を片付けてるのも、3日前に地底で起きた怨霊騒ぎや、その後定期的に起きてる妙な地響きも、そいつらが関わってるだなんて話も聞いてる。」
華扇「いっ……ち、地底に……その2人組って何なの?」
霊夢「私も細かい事は知らないわ。人里によく出没してる事もあるみたいだけど、問い詰めようとしても気が付けば逃げられてる……素性を知られるのが嫌と言うより、説明するを面倒に感じてるように見えるわね。
他に分かってるのは、片方はスマートな佇まいの、毛先が橙色の白い髪の女の人、もう片方は黄土色の髪色で、目を輝かせながら幻想郷各所の周辺をうろつく変な女の子……って感じの見た目だけよ。
どっちかは猫耳が生えてるなんて話も聞くけど、そこは良く分かってない。」
華扇「そう……でも、不可侵条約も緩和されているとはいえ、地底に入り込むなんて変わっているかと言えばある意味変わっているわね。迂闊な事すると面倒ごとが起こりかねないのに。
…どちらにせよ、何かあればすぐに片付くでしょう。」
霊夢「……そうパパッと片付けられれば良いんでしょうけどね……」
…霊夢は、ぼそっと意味深な事を言う。
華扇「…何が言いたいの?」
霊夢「……何というか、その2人……時空融合沙汰の時に出会った、カービィとみほ、それと断片的に作者に、雰囲気やノリが似てるような気がするのよ……」
《旧都:地霊殿》
……幻想郷の地下にある、元々は地獄の繫華街だった場所『旧都』。そして、そこにある『地霊殿』という屋敷にて。
さとり「……」
地霊殿の主である、心を読むサトリ妖怪の『古明地さとり』。
椅子に座って紅茶を飲みながら、机に本を置いてそれを読んでいたのだが、そこで……
お燐「失礼しますさとり様。」
……さとりが飼っているペットの内1匹である火車の『火焔猫燐』が、部屋に入って来た。
さとり「お燐じゃない。……何の用かしら?」
お燐「いや……実は先程、庭で行き倒れを見つけたんですが……」
さとり「行き倒れ?珍しい事もあるのですね。それで、その行き倒れはどうしたのです?」
お燐「とりあえず運ぼうとしたんですけど、その……
……触ったら手が凍傷になりました」
さとり「ぶぉふぉっ!!?」
……お燐が手を見せると、メッチャ分かりやすいくらいに凍っていた。妖怪なのでしばらくしたら治るからさほどの問題は無いが、想定外の返答に、さとりは飲んでた紅茶を思わず吹き出してしまう始末。
さとり「ゲホッ、ゲホッ、ちょ、ちょっと待って?触ったら凍傷?いや、え?心を読んでも何言ってるのか良く分からない」
お燐「正直あたいも良く分からないもんで…炎でも溶かせなくてホント……(半泣き)
……と、とにかく、それで仕方なく猫車で(これも大分凍りかけた)何とか運んできたのがソレなんですけど……」
……随分と凍り付いてしまった猫車に乗せられていたのは、毛先が橙色の、白髪の女性。ざっと20代前半に見える。
…更には、猫耳と尻尾が生えている。
さとり「この子は……妖怪?……にしては、それらしい気配が感じられない……」
お燐「はい……地底の暑さや瘴気にうなされてる様子も無いですし、暑さが関係ないかのように地面が凍りそうになってたので流石に運んできたんです。
(猫キャラが被ってるから運んであげるかどうしようか一瞬躊躇ったけど…;)」
さとり「お燐、聞こえてますよ。」
お燐「おうっ;;…と、とにかくどうしますかさとり様?」
さとり「どうするも何も、まずは起きてもらうに越したことはないですね。行き倒れと言う事なら、恐らく3日前に起こった怨霊騒ぎに巻き込まれたのでしょう。
それに、もしかしたら、最近旧都に出没してるという「ガタガタガタガタガタガタ(ry」!!?!?!?」
…いきなり、その人物が結構な振動を起こしたので思いっきりビビるさとり(&お燐)。
さとり「な、何なのいきなり「パリィン!!」ふぇっ!!?」
振動が止み終わったと思えば、その人物は右手を上に伸ばし、そしたら猫車と腕が大分凍ったお燐の手がコーティングが剥がれるかの如く元に戻った。
お燐「も、戻った…良かったぁ……」
猫耳白髪の女「ぇ……め……え、ェ……」
……その人物が言葉を発し始める。
さとり「!!目が覚めたって事ね…今は何を言ったのかしら…」
…さとりは、その人物の心を読んでみる。すると……
猫耳白髪の女「ぇ……ェ…え……め……
め……飯を……」
さとり&お燐「・・・。(・A・)」
…数十分後。
猫耳白髪の女「悪いなぁ。定期的に食事をとってないと、能力のコントロールがやりづらくなるんだ。色々あってここんところ3日は何も食べれてなかったから…」
さとり「そ、そう、ですか……」
……結構な量の食料を食べたその人物(今もまだちょっと食べてる)。気を取り直して、さとりは問いただそうとする。
さとり「やたらと食べるのに夢中だったので少し待ってましたが……
……それで、貴方は一体何者なんですか?」
猫耳白髪の女→鈴夜「え、俺?…『黒須羽鈴夜』。」
さとり「…いえ、名前を聞いているのではありません。素性を聞いているのですよ。」
鈴夜「すじょうぅ?餃子にでも使うのか?」
さとり「それ貴方が言おうとしているのは酢醤油ですよね?そっちでもなくて、貴方がどこから来て何で地霊殿で行き倒れていたかを聞きたいんですよ。わかるでしょう普通。」
鈴夜「わかったよわかったよ、冗談が通じなさすぎだっての…
でもやだ」
…曇りのない黄色い目で、何故か拒否されたのでズッコケそうになる古明地さとり。
さとり「いやいやいや何でですか!?基本的に説明してくれないと困りますって!?」
鈴夜「別にバレてもそこまで不都合な事は微塵も無いけど…能力の方はともかく、他はいちいち説明するの面倒臭いんだよ。こっちも結構複雑な経緯辿って今に至ってるからさー。」
さとり「だとしても、言ってもらわなければ何もわかりません。」
鈴夜「えー…言うにしても、今までじゃ知り合いや身内何人か揃ってないと誤解とか曲解をされやすくて、理解してもらうのに手間かかったんだよなぁ。MADの影響で推しの子にゲッターが出てくると言う盛大な勘違いしてる初見のレベルで」
さとり「そんな知る人ぞ知るようなモノの例え方されてもわかりませんから…;」
鈴夜「せめて、3日前はぐれたツレを探してくれないか?俺の妹分なんだけど、アイツがいればそこまで誤解をもたらさずにある程度の説明は出来るから。
じゃなきゃどうも上手く説明できないんだよ。見てみなきゃわからないってやつさ。」
さとり「ぐぬ…結局自分の口で語るのが面倒なだけじゃないですか…
(…まあ良いわ…わざわざ口で聞かなくても、心を読んでしまえば何の問題も無い…!!)」
…さとりは、紅茶を飲んで気を落ち着かせ、第三の目『サードアイ』で、心を読む能力を使用する。
さとり「(あなたにどんな事情があるのかは分からないけど…上等よ。信じがたい話だって大体把握してやるんだからーー)」
鈴夜「(ていうかよく見たら滅茶苦茶タイプだなぁこの人。可愛い)」
この後、また盛大に紅茶を吹き出してしまったのは言うまでもないのだろう。
お燐「(さとり様ェ……;;)」
《幻想郷:人里》
阿求「……視察部隊?」
大地「正確には、観光してもらってるような感じさ。地底にコンタクトを取ってもらう目的で作者が送ったらしいんだが、3日前に起きた怨霊騒ぎのせいで連絡が取れなくなっちまってな。」
うた「……。」
……幻想郷の人里にて。…一人で里を歩いてた稗田阿求だったが、大地と(前回ある意味唐突に登場して大地の娘だと判明した)うたと鉢合わせしたため同じ道を歩く(乱は現在寺子屋にお使い)。
阿求「気づかない間にそんなの送ってたの?……まあ、変な2人組のうわさは聞いてたけど……どういうのなの?その視察部隊って。」
大地「いや、生憎俺も面識がないんだ。俺の方だとイタコさん達みたいに昔馴染みが手を貸してくれることもあるんだが、そいつらに関しては作者が結構前から引き入れてるんだってよ。」
うた「……」
阿求「ふぅん…というか、作者の人間関係ってどうなってるのよ?」
大地「さぁな。MZDとマスターハンドを始めとすると……知ってるとすれば、マリオやカービィ…それとロボット……ニットとミミニャミ、スティーブも該当するか……
…あと、名前聞いてないから分からんが、便利屋を名乗ってた娘とかいたな。他にもいろんな奴がいるが……まあ、そのうち紹介することになるさ。」
阿求「そう………ところで……」
うた「……」←レコーダーで曲聴いてる
阿求「前も聞いたけど、その…あの子、本当に大地の娘なのよね?てか、結婚してたの?前回の話でこの事の持ち出し方が雑過ぎで私も視聴者も良く分かってないわよ?」
大地「後半露骨に生々しい事を言うなよ……せめてそれ作者に言えっての。
…まあ、そうだよ。色々あってあんな感じになっちまってるけど、うたはちゃんと俺の娘だ。……妻の方は、くだらない事故で無くなったんだがな……」
阿求「そ、そう…
す、少し無神経な事を言っちゃったっぽいから、話を切り替えるわ。…小鈴から聞いたんだけど、推理小説に面白みを感じられないってあの子が言ってたらしいけれどそれも本当?」
大地「それもまぁ…どうもな。自分で言うのもなんだが、昔から頭が冴えすぎちまってさ。大抵予想がついて、段々読む気が失せちまうんだ。
まあ読んでみてはいるさ。この前アガサクリスQってのが描いた推理小説も読んでみたんだけど…結局なんとなく展開読めたけど段々色んな意味で良く分かんなくなった」
阿求「う・お・い?」←*アガサクリスQ
うた「…何で君が怒ってんの?」
大地「……ちょうど『ブレンド・S』持ってんだけど読む?俺のイチオシなんだけど」
阿求「せめて別の時に勧めなさい」
一旦区切ります。感想まだ。
- 拝啓。引きこもり少女よ、尊くあれ ( No.16 )
- 日時: 2023/05/08 15:23
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
《旧都》
鈴夜「いやぁ、付き合ってもらって悪いな。」
さとり「…結局何で私が出向かないといけないのよ…;」
…何故か、鈴夜と名乗る人物と共に行動をとっているさとり。どうしてこういう事になっているのかと言うと…
十分前、地霊殿にて
鈴夜『…どうしたんだ?いきなり吹き出して…』
さとり『い、いえ何でも……(うう…何というか、不意を打たれた…;;)』
もう一回、鈴夜の心を読んでみるさとり。
鈴夜『(良く分かんないけど…面白そうなやつだなぁ。)』
さとり『(むぅ…そんな曇りのない目で見られても…)
…と、と言うか本当に話してくれないんですか?…鈴夜さんでしたよね?貴方が何で地霊殿の庭で倒れていたのか、そもそも何故幻想郷もとい旧都にいたのかを聞きたいだけなんですけど…』
…複雑な表情を浮かべるさとりだったが…
鈴夜『…え?それだけでいいのか?』
…今の発言に対して、鈴夜はそう言った。
さとり『へ?そ、それだけも何も…え、貴方、私が何を聞きたいと思ってたんですか?確かに色々聞きたいことはありますけど…
能力は追々聞くとして、今は別に貴方の半生を聞こうとしているつもりは無いですよ?』
鈴夜『・・・。
なーんだ。それならそう言ってくれればよかったのに』
…今ので、さとりはとうとうズッコケた。
さとり『そ、そう言ってくれればって…(←立ち上がる)
…こう言うのは、大体はこの状況に至った経緯を聞くものであって、指定がない限りは生まれてからの事を喋るものじゃないです……;;』
鈴夜『何だそうだったのか。ちょっと、昔の複雑な事情を何度も説明しなきゃならない時があってさ。だからセンリツのやつがいないと、上手く説明できない部分が多かったんだ。
だからこれも昔の事から話さないといけないと思ってたけど……盛大な勘違いだったみたいだ。悪かったな。』
さとり『わ、分かってくれればもういいです。……ではまず、何故この旧都にいたのか、そして何故行き倒れ状態になっていたかと言うのを、順を追って説明してください。
(心を読もうとするとどうも不意を打たれそうだし…)』
鈴夜『ああいいよ。……まあ、何で俺が旧都にいたかって言えば…簡単に言えば作者に頼まれたんだよ。知ってるだろ?ウルトラワールドの管理者の。そいつに視察をしてくるよう言われたんだ。』
さとり『(作者……突然現れた、外界と似て非なる世界の人間……この人も旧都どころか幻想郷でも見かけない顔だったし、やっぱり異世界から来たことは間違いなさそうね…)
…ええ、知ってますよ。勇儀や守矢神社の者達が、彼を通して異世界から来た者達と仲良くなった等と言う話をよく耳にしています。
…しかし、それを何のためらいもなく言っていいのですか?』
鈴夜『別に問題ないけど。バレてもそんな困らないし。それに視察って言っても、コンタクトを取ること以外は建前みたいなもんだ。実際7割はある種の旅行だよ。…ざっと2か月は旧都をぶらついてたな。
幻想郷の方にも行ってみたけど、それなりに楽しいよ。』
さとり『…近頃目撃情報が多発している2人組と言うのは、内1人はやはり鈴夜さんだったようですね。』
鈴夜『あー、そういえば。別世界からしつこく来てた密猟者とかを倒してたらそんな噂が出回り始めてたなぁ。
時々博麗の巫女が色々聞こうとしてたよ。……昔の事いちいち説明しないとダメかと思って面倒くさくて逃げたけど』
さとり『……;
……で、何故地霊殿で行き倒れていたのですか。(まあ、これは心を読まずとも大体予想はつきますけど。)』
鈴夜『3日前に、旧都から大量の怨霊が暴走したらしいんだろ?それで、裏方でこっそり怨霊の動きを止めてたんだけどな……後ろから急に蹴り飛ばされて、それでその後怨霊の大群に巻き込まれんだ。
…その後、大群の方は何とか対処できたけど、センリツともはぐれちまったし、よりにもよって旧都からかなり離れた、それも人影すらない場所に流れ着いちゃってさ。
で、仕方ないから無理して雑にほっつき歩いてたら、流石に空腹で倒れてちまった。』
さとり『…それで地霊殿で倒れこんでいたということですね。把握しましたよ。
……それで、先程さらっと言っていたコンタクトとは?』
鈴夜『ああ、せめて話を聞いてほしいとかで、その人物には会っておいてくれって作者に言われてたんだ。まあ今になるまでほとんど忘れてたんだけど
…たしか、『地霊殿』に住んでる古明地さとりって言う……ん?』
鈴夜は、今の発言に違和感を抱く。そして今までの会話を頭で纏めてみたら、ある事に気づいた。
鈴夜『…お……
お前が地霊殿の主の、サトリ妖怪の『古明地さとり』!!!?』
今更気づいたので、さとりの方はズッコケそうになる
さとり『……こちらも名乗っていなかったとはいえ、気づくのも今更では…;;』
鈴夜『いやー、よく見たらそれっぽい外見してるな。何か目玉っぽい球体浮かんでるし…
(この人自身が結構可愛い見た目だったからそっちに気を取られてた…)』
さとり『っ……(真に受けちゃダメ、真に受けちゃダメ…)』
……もう一回鈴夜の心を読んでみたさとりだが、やたらと褒めてくれているので気恥ずかしくなっている。
さとり『(と言うかこの人、サトリ妖怪がどういう存在なのかわかっていないのかしら?……もしかして、これが世間で言う天然なのかしら……)』
鈴夜『まあそれはどっちでもいいとして。』
さとり『っ;;(またズッコケる』
鈴夜『…いきなりで悪いんだけど、探してほしい奴がいるんだが手伝ってくれないか?』
さとり『…そ、それって、貴方と同行していた方ですか。』
鈴夜『ああ。さっきもちょっと名前出したんだが『センリツ』って言う俺の妹分なんだ。
結構1人でもしぶとくやっていける奴だが、はぐれた以上どっちにしろちゃんと再会しときたいんだ。通信機の充電も切れちまったから作者に連絡もできないし。』
さとり『そうですか…
分かりました。では、ここはうちのペット達にーー』
鈴夜『え、さとりさんが手伝ってくれるんじゃないのか?』
さとり『…ふぇ?し、しかし、私は3日前の怨霊騒ぎの後始末をしなければ……』
鈴夜『だったら後始末をしながらでもいいじゃん。』
さとり『いや、後始末と言っても書類を纏めて、地獄の方に送らなければーー』
鈴夜『それだったら、自分の目で見て情報集めた方がずっといいぜ?その物言いだと、現地調査はお燐ってやつに大体任せてるっぽいな。なら尚更じゃないか。』
さとり『で、ですが、今回の怨霊騒ぎに関してはかなり不確定な情報も多くーー』
鈴夜『だーもうじれったい!!大体締め切りの有無は別として3日前の話を短期間で纏められないでどうする!!いいから!!センリツの事は最早二の次でも良い!!だから一緒に来い異論は認めない!!』
さとり『えっ、ちょっと待っ、ええっーー』
……こうして鈴夜は、さとりを無理やり引っ張り出したのだ。
お燐『えっ、あっ、あの妙に男勝りな猫又擬き!!さとり様を勝手に連れ出しちゃだめだよ!!もしもの時に怒られるのあたいじゃなくてさとり様なんだからー!!』
……お燐も、鈴夜を追いかけて行った。
だが、すぐに見失って盛大に道に迷っているのは別の話である←
…と言う事で、現在に至る。
さとり「(…こいしを探す時以外で外に出るのも久しぶりだけど……)」
鈴夜「うお、あんなところに雑貨屋があるとは。全然気が付かなかったなー。」
さとり「(……黒須羽鈴夜……もしかして、こいし以上に掴みどころが無い…?)」
???「……」
《幻想郷:人里》
大地「へいオーライオーラーイ」
うた「……おーらい」←便乗
……その頃、人里にて。ドリュウズ、ダグトリオ、ノココッチ等のポケモンが穴を掘っており、大地は、ギガイアスを乗せたクレベースを慎重にこちらに進ませている。
阿求「ちょーっと待て待て待て何度も言ってるけどちょっと待って!??いや、何やってるの!?というかクレベースとギガイアスは何の役目を全うしようと!?」
大地「何って……調査の下準備だが」
阿求「調査て!!?ちょっとだけ揺れただけでそんないきなりそんな、いや、大げさにもほどがーー」
うた「大げさも何も、急いだ方が良いのよ。何度も定期的に起きてるらしいし…それに、その時の奇妙な気配、君も何となく感じたでしょ?」
阿求「それは……そうだけどこれは話変わって来るわよ!!人里のど真ん中で何でそんな工事みたいなことを!!?」
大地「直で行くからだよ」
阿求「いやどこにーー……え、いやまさか……
……いやいやいやいやいや!!?だとしてもわざわざそんなことする必要性ないでしょ!?里の人達にガン見されてるから!?流石に霊夢や紫に怒られるから!?」
大地「わざわざ通路に行くと間に合わないんだよ。
それに、ドドゲザンとオーロンゲが時間稼いでくれてるから問題ない。」
阿求「あれ時間稼ぎというよりシンプルに土下座よね!?土下座して頼んでるだけよね!?」
大地「終わればすぐに戻す。…間に合えば」
阿求「間に合えばって何!?何が間に合えと!?」
うた「エヴァンゲリオンの放送時間が(適当)」
阿求「嘘おっしゃい!!?」
一旦区切ります。感想まだ
- 拝啓。引きこもり少女よ、尊くあれ ( No.17 )
- 日時: 2023/05/08 15:30
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
……数分後。
《旧都の離れ》
鈴夜「……ところで、怨霊騒ぎって言っても具体的にどういうのだったんだ?いきなり出て来ていきなり暴れ出したイメージしかないんだけど」
さとり「……お燐に調べてもらった限りでは、地中…勿論旧都より深いところから湧き出てきた…と言う事らしいです。…すぐに対処出来たため、幸いにも大した被害は出ませんでしたが、少しでも遅れていればどうなっていたか…」
鈴夜の問いかけに、さとりはこう答えた。
鈴夜「ふぅん…じゃあ根本的な所はまだ分かってないみたいだな。」
さとり「それは…
…というか何ですかその物言いは。まさか犯人貴方だなんて言いませんよね?」
鈴夜「ううん?勘で言った。」
さとり「……(エ_エ;)」
…心を読んでも同じ言葉を言っていた。(古明地さとり談)
さとり「(…あの感じだと、彼が怨霊騒ぎを起こした張本人と言う線は低いかしら…)「グラッ」!」
……すると、突然揺れが起きる。それは一瞬で止まったのだが……
鈴夜「…今の揺れ……地底ではよく起こってたことか?」
さとり「いえ…3日前まではこういう事は……
…あれ、そう言えば最近、定期的且つ頻繁に起こっていたような……」
鈴夜「……なるほど?なら手掛かりになりそうだな。」
さとり「あっ……」
……怨霊騒ぎの後に、定期的に発生していたという地響き。良く考えてみると偶然とは思ない。
逆に何で今まで、シンプルにその発想に至らなかったのか不思議である。
鈴夜「…この地響き、震源は分かってるか?」
さとり「いえ、全く……毎度そう推定される場所も違う上、そもそも一瞬で終わるので…」
鈴夜「ほー……やっぱりと言うかなんというか、一筋縄では行かないみたいだな。」
さとり「えっ?……貴方、この件が何なのか分かっているのではないでしょうね?」
鈴夜「え、何で?」
さとり「……知らないのであれば、何でも無いです……
(念のため心をまた読んでみたけど、知らないのはやっぱり確定ね…)」
鈴夜「(……さっきから何でそんな怪しんでるような表情してんだ?)」
さとり「(ギクッ;)」
流石に疑問に思われたようで、少し動揺したがーー
鈴夜「(まあいっか。可愛いし!!)」
満面の笑みでそんなことを考えていたので、別の意味でも動揺した。
さとり「(……こ、この人、本当に何も隠す気が無いって言うの……?
うう、真に受けちゃダメ…そもそも私は人との関わりを絶って地霊殿に閉じこもることを選んだサトリ妖怪!あんまり……その、そういう変なこと考えるのはおこがましいというもの)」
鈴夜「?」
いつの間にか、鈴夜はさとりの間近で見つめて来ていた。
さとり「ふぁあぁああああっ!!?」
…流石に声をあげて盛大に驚いたようだ。
鈴夜「どうしたのさとりさん。さっきから変な事になってるけど」
さとり「な、何でもないから!!ホント!!
(一体全体何なのこの人!?天然と言うにはなんか微妙に違う気がするし、単純な人にしては妖精と比べてもこっちがずっとタチが悪いぃぃ…)」
鈴夜「(良く分かんないけどまあいいや。…あ、これがセンリツの言ってた『可愛いから許す』ってやつか)」
さとり「…そ、そういえば!!貴方の言う『センリツ』と言うのはどういう方なんですか?」
…盛大に調子が狂うので、無理矢理話を切り替えた。
鈴夜「センリツ?うーん、元から色んな所に出向いてる奴だけど、二言…いや、一言でまとめるとそうだなぁ…
女子中毒?」
さとり「……は?」
…何を言ってるのか普通に分からない古明地氏。尚心を読んでも何言ってるのか分からない(ry
鈴夜「まあご本人見た方が分かりやすいよ。悪い奴じゃないんだけどだけどクセが強いから」
さとり「そ、そうですか……;
…ところで……さっきからやたらと私に構っているような気がするのですが、良いんですか?センリツと言う方は貴方の妹なのでしょう?
私にも、いつもどこかをふらついている妹がいますけど、大丈夫なのかといつもいつも心配になってしまいます。まあ今はそれほどではないですが、物事には優先順位がありますしそもそも探すのを頼んだのはあなたでは……」
…そう聞いてみたさとりだったが……
鈴夜「……そりゃあ、アイツは…センリツは大事な妹だよ。細かいところは別としてもさとりさんの言い分は一理あるさ。
……でも、心配するどころかむしろ信じてるんだよ、俺は。一週間くらい帰ってこなくても何事も無かったかのように急に帰って来て、その時までにあった面白い話をいっぱい話してくれる。……そういう奴なんだよ、アイツは。」
さとり「信じてる……「グラッ」…ひゃっ…」
…再び、突然として少しだけ地面が揺れた。…さとりは転倒しそうになるが…
鈴夜「ん…大丈夫ですか、さとりさん。」
すかさず、鈴夜が受け止めていた。
さとり「!!?……え、ええ……礼を言っておきます…」
鈴夜「え、ああ。(良く分かんないけど…やっぱ可愛いなぁ)」
さとり「っ!?(さっきからどんだけ可愛い可愛い言ってるのよ心の中で…
…うう、心を読めたとしても、何を考えているのか、別の意味で読めない事が多い……!!天然なのか単純なのか良く分からないんだけどさっきからぁ……あと段々プライドか何かがズタボロになっている気も…
……ていうかそれはそうとして、本当にこの揺れは一体……)」
鈴夜「………ん。」
その矢先、鈴夜が突然動きを止めたかと思うと、しゃがみ込む。そして、地面に手を付けた。
さとり「(?いきなり何を……)」
鈴夜「(…この気配、この流れ…センリツじゃないだろうし、まさか……!!)」
……鈴夜は、一旦地面から右手を離すと、力を込め始める。そこから冷気が発せられているのが分かる。
さとり「……!!」
鈴夜「…ねぇさとりさん……幻想郷の妖怪達って、自分の能力を『程度の能力』って名称で呼ぶんだったっけ?」
さとり「え?……ええ、そうですが……」
鈴夜「良かった合ってた。なら説明する手間も大体省ける。
……で、さっきは言わなかった俺の能力なんだけど…幻想郷風に言えば……
……さしづめ、『手に触れたモノを伝って何でも凍らせる程度の能力』…って感じかもなっ!!!」
……冷気が籠ったその右手を再び地面に付けると、地面が凍りはじめ、植物の根のように奥深くまで凍って行く。
鈴夜「……そこかっ!!」
……何かを察知したらしいく、そしたら氷の刃が地中から出て来て、それを避けるかのように誰かが、ゴーストポケモンのソレの如く同じく地中から出てきた。
……イギリスの国旗のような柄のパーカーを着た長い髪の少女の外見だったが、何だかカラーリングがあまりにもどす黒い。目の色も青く光っている。
???「……」
鈴夜「どす黒いカラーリングで青色の目……作者が言ってた奴か!!」
さとり「……彼女は……っ!?」
……そのどす黒い少女の心を読もうとするが、見えたのは、その少女と同じどす黒い黒。何を考えてるのかすらも分からない。さとりにとってはそこはまだ良いのだが、問題は『黒』の方だった。
さとり「(何…何なの?こいしとは全く勝手が違う方で心が読めないのも驚きだけど、それ以前に…!)
…鈴夜さん……あの『存在』は一体…?」
鈴夜「…俺も、作者からちょっと説明されただけであんまり知らないけど……まず存在そのものは言葉で説明できるやつじゃない…!!」
???「…黒…」
さとり「…!」
???「黒……明かりのない、地下深くの濁りのない黒……
……それは、我ら極めて歪な黒さえ、いとも簡単に、そしてかなり都合よく覆い隠してくれるのデス……
お前達は……違いマス……」
《幻想郷:人里》
ドリュウズ&ダグトリオ「(『奥まで届いた』と合図を送る」
大地「さて一通り出来たか。あとはクレベース、ギガイアス、『てっぺき』の方は済ませたよな?」
クレベース&ギガイアス「(頷く」
大地「よし。……それじゃ、『ボディプレス』を一発頼むぜ!」
……穴掘りをしていたポケモン達(あと足止めをしてもらったドドゲザンとオーロンゲ)をモンスターボールに戻した後、2体のポケモンが、穴に自ら落下し『ボディプレス』を行う。
阿求「……結局そのまま見て行っちゃったけど……もう好きにしなよ……せめて後でちゃんと戻しておきなさーー「ガシッ」え」
うた「……」
……穴を予定していた深さにまで掘り終わったらしいので、阿求の方はこれ以上面倒ごとになる前に帰ろうとする。……が、うたに右手を掴まれる。
阿求「……えーっと……あの……この時点でもう察したけど……それでも手を放してくれませんか」
うた「は?」
阿求「『は?』って!?いや、曇りのない目で何言ってんの!?言うにしても別の言葉を使ってくださーー」
大地「うた、早いところ行くぞ。接触できないまま逃げられるのも面倒だ。」
うた「うん。」
阿求「え、ちょっ、あのせめて!!せめて何か言ってってえあああああああああああああああああああ!!!」
……阿求を引っ張って、大地とうたも穴の中に入って行った。
霊夢「あああっ!!何か変な人混みがあると思ったら異世界の住人じゃない!!?勝手に里のど真ん中に変な穴作るんじゃないわよ!!」
……その瞬間に、騒ぎを聞きつけたのか霊夢が駆けつけてきた。…すぐに穴に入ろうとしたら…
『おやおやちょうどいいところに。早速おこがましいのだろうけどー、早く着くように手伝ってあげようかなー』
霊夢「ん?今の声、どこからーー「ジャララララッ」なっ!?」
…突然穴の方から、大きな黒い手のような物体が現れる。隙を付いて霊夢を鷲掴みにして、穴の方に引き込む
霊夢「なっ、は、放しなさいよっ!!」
『時間が無いっぽいので快速電車通りまーす。…何にも通り過ぎてないけど』
霊夢「時間が無い?何の話してんの!?」
『そんなもの見てみればわかるさ!!どす黒いの以外で感じる2つの気配!うち一つは知ってるけどもう一つは知らない気配!
それってもう…燃えてくるじゃん!!?』
霊夢「…何が?」
一旦区切ります。感想まだ
- 拝啓。引きこもり少女よ、尊くあれ ( No.18 )
- 日時: 2023/05/08 16:37
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
《旧都の離れ》
……一方その頃。
???「……そぉい!!」
黒い少女は、こちらに向かって、バレーのスパイクで球体を投げる。
鈴夜「……!!」
鈴夜が能力でその球体を砕いたのだが、黒い少女の姿が見えない。
さとり「消えた!?……っ!!?」
…咄嗟に読心能力を使っていたさとりは、さっきと同じ『どす黒い』のを感じ取る。
???「……」
…背後に、その黒い少女が。どういうわけか、服装もファンタジー感のあるものに変わっている。
鈴夜「そこかっ!!」
…さとりに、剣の攻撃が届く前に、鈴夜が氷の針を飛ばす。
???「……!!」
……黒い少女は、咄嗟に剣で針を防ぐ。…そして地面に着地したかと思えば、何とゴーストポケモンのように地中に潜りこんだ。
さとり「地面に溶け込んだ…?」
鈴夜「不意を打つんだったらそうはいかないぞ!猫は暗闇でも目が見えるし結構察知能力長けてるんだからな!!」
???「…それで出し抜けると思ったら大間違いデス」
…黒い少女がまた姿を現すと、さっきと同じスパイクを行う。
今度は何故か、地面の直接当てたのだ。それと同時に、物凄い地響きも鳴った。
さとり「(え?こっちじゃなくて、地面に当てた?何でそんな…)」
???「やーっと、見つけたデス!」
…すると、スパイクが当たった箇所から、温泉のものと推測される煙が溢れ出し、それに乗って中から大量の怨霊たちが湧き出てきた。
鈴夜「おっと!?」
さとり「ひゃっ!!?」
…すぐに鈴夜がさとりを(お姫様抱っこで)抱きかかえ、迫って来る怨霊を避ける。
そして、旧都の方に突っ込んでいかないように、氷で通路を塞ぎ、ついでに怨霊たちを覆った。
さとり「深いところに、まだあんなに怨霊がいたなんて…!」
鈴夜「…成程。そういう事だったんだな。」
さとり「え?ど、どういう事です?」
…さとりは、鈴夜が何を理解したのかを聞く。
鈴夜「一言で言うと、アイツが怨霊騒ぎや地響きの元凶だよ。」
さとり「なっ…!?」
鈴夜「……さっきのスパイクを当てたところから怨霊が湧き出てきたし、スパイクの威力で地響きも鳴った。
……大方、怨霊が詰まってるところを見つけるために、何度も今みたいなスパイクを繰り返してたんだろうな。多分3日前もそのやり方で怨霊を暴れさせたり、こっそり背後から俺を蹴ったりしたのもアイツだ。」
さとり「そ、そんな馬鹿な事がーー
……いえ……言われてみれば確かに、そうでなければ今の状況の説明がつかない……!!」
???「……さっさと降りてくるデス……」←剣を向ける
さとり「……あ、あの、もう大丈夫なので一旦降ろしてくれませんか?私一応飛べますから…(それにこの状態、実際にやられると結構恥ずかしい…;)」
鈴夜「…いや、迂闊に離れると駄目だ。
…怨霊は、人間にも妖怪にとってもかなりタチが悪い且つ消滅させたら都合が悪い存在なんだろ?それくらい知ってるんだぞ俺も。
それに……」
???「……」
……痺れを切らしたのか、黒い少女はタロットカードらしきものを取り出し、こちらに投げつける。
するとカードからは無数の弾幕やレーザーが放たれ、鈴夜はそれを避けたり能力で凍らせたりし続ける。
鈴夜「……アイツが、今みたいに的確に攻撃してくるだろうからな…!」
さとり「…確かにそうですが……
…ん?ところで鈴夜さんはどうやって浮いて…あら?」
…さとりが上の方を見てみると、鈴夜の背中に蜘蛛の足のようなものが8本くらい生えており、天井に張り付いているのだ。
さとり「…え、えっと…(今は見なかったことにしておきましょう…;)」
鈴夜「(…とはいえ、このままだとジリ貧だ…『あの手』を使うにも、状況的にセンリツのサポートが必須か…)」
???「…今のでもダメならば…」
…黒い少女は、地中にまた潜る。
鈴夜「!…また潜った…今度は何をするつもりなんだ…?」
さとり「(…あの存在…まるで幽霊のように、地面をすり抜けるかのような移動をしていた……あれ?と言う事は…)
…っ!!鈴夜さん!!上です!!おそらく真上にーー」
…その瞬間、鈴夜の胸部を、鋭い剣が貫いた。
鈴夜「がっ…!!」
さとり「鈴夜さーーきゃあっ!?」
…追い打ちをするように、弾幕やスパイクの攻撃を鈴夜にクリーンヒットさせる。
背中から生えていた蜘蛛のような足が壊れ、鈴夜は咄嗟に、さとりを守るように、しがみつくように抱きかかえ、落下していく。
そして、氷で覆っていたのが割れて、怨霊たちがこちらに迫ってきた。
さとり「(いけない…このままじゃ怨霊に呑み込まれる…!!かと言って自分だけ避ければ、怨霊に鈴夜さんの体を乗っ取られかねない…!!)」
???「…チェックメイト…デス「チュドォォォォン!!!」オウッ!!!?」
…万事休すかと思われたその時、天井が割れ、岩石と共に何か大きめの物体が落下。ちょうど真上にいた黒い少女に直撃した。
さとり「!?天井に穴が…「ジャララララッ」きゃうっ!?」
…怨霊たちが流れ出ていた所に落下しそうになった鈴夜とさとりだったが、今度は黒いウジャウジャした物体が、足場のように形を変えて2人を受け止めた。
さとり「こ、これは……?」
…黒い少女だけは、落ちてきた物体が直撃した際に叩き落とされ、
その物体だけは、さとりと同様に黒い物体が足場となり受け止められる。
クレベース&ギガイアス「……」
さとり「助かったけれど、今のは……何か落ちてきたみたいだけど、あれは生き物……?」
その後、後を追うように誰かが、鳥らしき生き物の足を掴んでゆっくりと着地してきた。
大地「いよし何とか行けたな。サンキューな、ギガイアス、クレベース。ウォーグルもありがと。」
……ポケモン達をモンスターボールに戻すと、うた(と無理やり引っ張られてた阿求)も到着。チルタリスの足を掴んでゆっくりと降りてきた。
うた「……意外とあれで上手く行くんだね。」
大地「まあ、深いとこまで掘っておけば行けるんだよ意外と。
で、阿求は……」
阿求「きゅうううう……」←落下途中に失神
大地「まあ…そうなるか。」
さとり「彼らは…もしかして、異世界の…?と言うか、心なしか阿礼乙女の姿が見えるような……
いえ、それより鈴夜さーーひゃっ!?」
その矢先、黒い少女が、黒い物体を突き破って来た。背後からさとりを攻撃しようとする。だがしかし。
???「小癪なマネを…「ガキィン!!」!!」
…茨を模したような氷が、黒い少女に飛んでくる。剣で防いだようだが、更に……
霊夢「霊符『夢想封印』!!!」
???「!!!??」
…霊夢が黒い手に投げ飛ばされて登場したかと思えば、虹色の弾幕を放ち、黒い少女に命中。弾き飛ばしたのだ。
霊夢「ああもう……良く分からない状況に巻き込まれたかと思えば……
…そこにいるのは……地霊殿のサトリ妖怪?それと……誰?」
……先程の氷の茨を放ったのは、鈴夜だった。さとりの背後に現れた黒い少女の気配を察知し、咄嗟に立ち上がっていた。
鈴夜「ふう……助けられちゃったな。」
さとり「え、え?」
……鈴夜は、(一瞬失神していたようだが)先程の連撃を喰らっていたにも関わらず、何事も無かったように立ち上がっていた。
しかも、黒い少女に貫かれて出来た、致命傷と言っても過言ではない傷が、治っている……正確に言えば、『再生』していた。
鈴夜「というかセンリツさぁ、はぐれているときに何やってたんだよ?俺も人の事言えないんだけども。」
…鈴夜が、足場に向かってそんな言葉を放つ。
そしたら、足場の中…というか、足場の一部から、人の形を作るように誰かが出てきた。
…黄土色のショートヘアで、身長はそんなに高くない少女。彼女こそ…
センリツ「何って、まあ鈴にぃを探してたのが4割、後は怨霊騒ぎの方も調べたり…尊きものを探してたというかなんというか。」
鈴夜「…やっぱそれか;」
さとり「…あの…もしかして、あの子が…?」
センリツ「む、その通りなのです見知らぬかわゆきお方。」
さとり「(かわゆき!?)」
センリツ「私は『黒須羽センリツ』、鈴にぃこと黒須羽鈴夜の妹でーっす!」
…彼女こそ、鈴夜の妹分のセンリツなのだ。
さとり「彼女がセンリツ…しかし、この黒いのは一体…
…ん?ちょっと待って、『鈴にぃ』?……ん?『姉さん』とか『ねぇ』とかじゃなくて、『にぃ』?」
鈴夜「?………ああ、
俺、元々男なんだよ」
さとり「え。」
うた「あの3人……お父さん、もしかして……」
大地「そうっぽいな。内1人は地霊殿のサトリ妖怪だろうが、後2人は視察に行ってもらっていた、俺らとは別の、作者の協力者……
『黒須羽鈴夜』と、妹の『センリツ』……猫やジャックフロスト、蜘蛛とかゾンビとか、とにかく色んな生き物とごちゃ混ぜにされた存在……
……いわゆる『合成獣』だな。」
次回に続く(!!?)。感想OK。