二次創作小説(新・総合)
- 出会いとは、月夜を跳ねるウサギのごとく? 前編 ( No.86 )
- 日時: 2023/12/11 22:04
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
どうも。おろさんです。
……さて、しばらくデュエマ話が続いていましたが、今回はようやく……彼の過去話です。
《木組みの街:ラビットハウス》
大地「……」
阿求「……
……来ないわね、アンタのお姉さん……」
大地「来ねぇな……」
……『阿求とちょっと話してみたい』等という理由で、ナリトからの誘いを受けて(待ち合わせ場所として)ラビットハウスに訪れた大地と阿求。
大地「姉ちゃんのやつ……さてはまたすっぽかしやがったな……
悪い、ちょっと探してくる。」←立ち上がる
阿求「まあ、いってらっしゃい……」
チノ「……またそんな流れでラビットハウスに来のですね……」
大地の様子を見ていたチノがそう言った。
阿求「『また』?大地のやつ、前もナリトさんの誘いでここに来たの?」
ココア「らしいんだけど……」
リゼ「それにしても彼、その時と比べると変わったな……」
阿求「え……何かあったの?」
ココア「その時はうたちゃんと一緒にラビットハウスに来てくれたんだけど……何かすっごく落ち込んでたんだよ。」
阿求「……落ち込んでた?……アイツが?」
チノ「……うたさんから聞いたのですが、ずっと前に奥さんを亡くして、それを引きずっていたようで……」
阿求「そういえばアイツ、妻が故人だって言ってたわね……
でも本当にへこんでたの?今全然そんな風に見えないけど。」
リゼ「この街が時空融合に巻き込まれてた事、作者から聞いてるはずだろ?その時に色々あって……」
すると、扉が開く。
ハヤテ「あれ、阿求さんじゃないですか。」
ナギ「おお、逃走中以来だな。」
阿求「あれっ、たしかハヤテとナギだったかしら。珍しいわねぇこんなところで……」
ナギ「時々暇つぶしで来ることがあるんだ。」
ハヤテ「何だかんだ言って、この世界とも縁が出来てますから。」
阿求「縁?……ああ、そう言えば……」
*****
大地「ったく、毎度の事ながら、誘ってきておいて自分ですっぽかしやがって……
……木組みの街の、喫茶店『ラビットハウス』……
……そういや、俺が作者と出会ったのも、あの時姉ちゃんに誘われたのが発端だったな……」
作者に協力している、やけに強い人間の男性(子持ち)『祷大地』。
彼は何故協力するのか。何故ここまで強いのか。
あと何故ごちうさとハヤテのごとくのキャラが異世界との関りを持っているのか。
そういった、ハッキリしていなかった部分が、今回明らかになるようです……
ーーーーーーーーーー
祷大地 過去編
ご注文はうさぎですか?×ハヤテのごとく!
『出会いとは、月夜を跳ねるウサギのごとく?』
*語り部:祷大地
8年前、妻の有亜が死んだ。轢き逃げに遭ったせいだった。
それがあってから、俺は気力を失ってしまった。アイツがいたから、心の底から笑い合えるような、個性的な友人が沢山出来たようなものだから。
……ラピストリア学園の高等学部に入った頃。
暇つぶしで寄った『ポプの宮神社』で、俺は有亜と出会った。
『ウルトラワールド』と呼ばれる異世界出身の彼女は、色んな意味でまっすぐな人物だった。
当時、両親の曲がった価値観のせいでやさぐれ気味だった俺にも、アイツは躊躇いなく話しかけて来た。それはもう、何というか、かなり話しかけて来た。
それからだったか。どういうわけか、人外(?)とかボイスロイドとか伝説の超サイヤ人とかと友人になったのは。
そんなこともあってか、俺は有亜と結婚した。
少ししたら、子供も生まれた。女の子だ。
有亜は、その子供に『うた』と名付けた。
以降、充実した生活を送っていたが……最初に話した通りだ。
ショックで気力を失ったせいで、しばらく仕事にも手が付かなかった。鬱になり過ぎたせいで、気を遣わされた後に会社を辞めた。(生活費の方は、保険に入っていた有亜の金や、従兄弟の外科医からの仕送りで何とかなった。)
うたの方も、気が付けば歌うこと以外に興味を持たないような性格になってしまった。
折角出来た友人とも疎遠気味になった。
……アイツが死んだ今、どうすればいいのだろうか。娘とも最近まともに話せてないし、俺は……
*三人称
半年以上前。もしかしたらもっと前。
《大地の自宅》
……ある日の日曜日。電話が鳴った。相手は、大地の姉である『祷ナリト』だった。
ナリト『もしもし?久しぶりだねぇ大地。』
大地「……その声、姉ちゃんか?今までどこほっつき歩いてたんだ。親父と母さんに嫌気がさしたのは分かるが13年も連絡も無しに……しかもどうやってケータイの電話番号知ったんだ」
ナリト『その文句は後で聞く。
……東北イタコって人から話を聞いたよ。結婚相手が交通事故で亡くなって以降、相当やさぐれちゃったらしいじゃないか。』
大地「……だったら何だ。別に姉ちゃんには関係無いだろ。」
ナリト『あるよ。これでもボクは君の姉なんだから。
……とにかく本題に行かせてもらうよ。……会わせたい人がいる。今日、『ラビットハウス』って言う喫茶店に来てくれないかな?場所は後で送るから。』
大地「……」
ナリト『言っとくけど拒否権は無いよ。来ないんだったら無理やりにでも連れて行くから。
あ、子供の方も連れて来てくれないかな?この際、君の娘がどんな子なのか知りたいし。』
大地「チッ……分かったよ……」
そして、電話は切れた。
うた「……何の話してたの?」
すると、起きたばかりのうたが。
大地「……
久々に遠出することになっただけだ。」
一旦区切ります。
- 出会いとは、月夜を跳ねるウサギのごとく? 前編 ( No.87 )
- 日時: 2023/12/11 21:59
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
数時間後。ポップンワールドが持つ時空移動技術を使い……
《木組みの街》
大地「地図に書いてあったのはここか……」
ラビットハウスに到着した。とりあえず入ってみる。
うた「(何気に別世界来るの初めてだけど……)」
……周りを見回してみるうた。
うた「(……何か所々、パンフレットで見た写真と食い違う建物が多い気が……
……まあいいや。どっちでもいいし。)」
「み、見つけましたよナギお嬢様……急にどうしたんですか?1人でいきなり……」
「あ、すまない。つい気になって……
……というかハヤテ、お前は何かおかしいと思わないのか?見知っ街のはずなのに、何故か建物の7割くらいが西洋チックな気がするんだが……」
「え?別にそんなことは無いですよ?ここはいつも通りの木組みの街で……
……木組みの街?」
*****
*大地視点
《ラビットハウス》
ココア「いらっしゃいませー♪」
いざ店に入ってみたが……店番なのだろうか、少女が3人(後多分アンゴラウサギ1匹)。何か見たことある気が……
リゼ「初めて見るな……親子か。」
メニュー表を渡され、とりあえず適当なコーヒーを頼む。うたにも何にするか聞いたが、『なんでもいい』と言われた。
ココア「チノちゃーん!コロンビア2つだってー!!」
チノ「大声で言わなくても聞こえてます。」
……姉ちゃんはまだ来ていないらしい。とりあえず、コーヒーを飲んで待つとするか……
10分後
大地「……」
計20分後
大地「……」
うた「……」←レコーダーで曲を聞いてる
計1時間後……
大地「……
……遅っっっっっっっっっせェ!!!あのバカ姉貴、呼んでおいて遅ッせぇ!!!」
ココア「わあビックリした」
いつまで経っても姉ちゃんが来ない。というかてっきり待っているものかと思ってたのに来ない。
大地「チッ……うた、ちょっと待ってろ。アホ姉貴を探してくる。」
痺れを切らして、(テーブルにコーヒー代金置いた後に)探しに行くことにした。
うた「……お父さん……」
数分後
……周囲を探し回ってみたが、姉ちゃんらしき人は全く見つからない。
大地「チッ……何だよ。拒否権は無いだなんて言っておいて自分自身がすっぽかしやがって……」
姉ちゃんは、(姉ちゃん自身が)当時中3の頃に家を出て行った。価値観の歪み気味な両親に嫌気がさしたからだ。
姉ちゃんに対して、恨み的な感情は別に無い。俺も両親の言動
が嫌で、格闘家だった祖母の家に住み着いたようなものだったし。
大地「……もういい、一旦あの店に戻ってさっさと帰るか……」
「話には聞いていたがここまでとはな。祷大地よ」
大地「ん?」
その時、何処かで聞いたことがあるような声が聞こえた。
「天が呼ぶ!地が呼ぶ!求めている誰かは呼んでいる!!
呼んでいなくても勝手に来る!それこそが!!
パラ――」
大地「イオナズン(物の例え」
\チュドガッシャァァァァァァン!!!/
*****
その頃。
*うた視点
《ラビットハウス》
うた「……」
……暇つぶしにレコーダーで曲を聞いていたけど、やっぱり暇だ。こういう時に都合のいいスマホアプリでもやってみるべきだったかな。
チノ「あの……ちょっといいですか?」
うた「……ん?」
すると、店員の(注文した時名指しされてた)子が話しかけて来た。
チノ「さっきの人……父親ですよね?段々貧乏ゆすりが酷くなってたのでやめるように言いたかったのですが……」
うた「あー……ごめん、多分悪気は無いんだけど……」
チノ「失礼な事を聞いてしまうのですが……あまり仲が良くないのでしょうか?」
うた「……別にそんなことは無いよ。多分ね……ただ、お母さんが亡くなってから……ずっとああいう感じでさ。」
お父さんは、お母さんが死んでからずっと、あからさまに暗い雰囲気を出している。
……かく言う私も、歌うこと以外どうでもいいように感じている。
え、何で歌う事は別かって?
……私が歌が好きな理由は、お母さんもそうだったから。
お母さんは、音楽の才能がずば抜けていて、お父さん曰く、高校時代の文化祭で大活躍だったらしい。
お母さんはとにかく音楽が好きだった。私もそんなお母さんが好きで、カラオケに行ったりして楽しんだこともあった。採点機能は結構シビアだったけど。
お母さんが死んでから、私は歌えなくなる……なんてことは無かった。やっぱり歌う事は止められなかった。
ただ、歌う事だけはどうしても好きだから。
だけど、お父さんは重傷だった。いや、ヤケ酒をしていない(というか酔わない体質な)だけまだマシだけど……仕事を辞めてから、まず外に出る機会が極端に減った。
食品を買う時は例外だったけど……気力がすっかり抜けている。友人と関わることもなくなったし、私との会話も続かない。
というか、誰かと関わることを無理に拒んでいる感じもある。
そういうのが8年以上も続いていた。
……お父さんが姉に会う事になったから、久々にお父さんも身なりをある程度整えて、この喫茶店に来てはみたけど……お父さんがただ暗い雰囲気をさらし続けただけになってしまった。
うた「(流石に、そろそろ帰ることになるかな……)」
という感じで、とりあえずコーヒー代を払って帰ることになりそうだったけど……
うた「……あれっ、お父さん何か落としてる……」
何かが、椅子の下に落ちていた。拾ってみたら……
うた「……コレ、お父さんのモンスターボールじゃん……」
一旦区切ります。
- 出会いとは、月夜を跳ねるウサギのごとく? 前編 ( No.88 )
- 日時: 2023/12/11 22:02
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
*三人称
「……さてと、この世界で時空融合現象が起きているのか……ナリトとパラガスの言っていた通りだったな……
……お前ら、準備は良いか?手筈通りにやるぞ。」
その頃の大地。
パラガス「待て待て待て!折角登場して早々殴るんじゃないわ!!」
大地「黙れアホガラス。何でよりにもよってお前がいるんだよ。つーか公共の場で脱ごうとするなオイコラ。
……どうやって来たのかは知らんがさっさと帰れ。」
パラガス「……フン、呑気なものだな大地よ。いつまでそんな風に不貞腐れているつもりだ。」
大地「……何?」
パラガス「ブロリーから聞いたぞ。祷有亜が死んでから、ずっーと凹みっぱなしだとな。」
大地「だったら何だ。お前には何の関係も無いだろ。」
パラガス「フン、ひん曲がったな。かつての勢いも失っている上に、怒りの沸点もおかしくなってしまったか。以前のお前なら、もうちょっと勢いがあったぞ。」
大地「……お前に何が分かる。」
パラガス「勝手にトランス状態になった貴様の気持ちなど、分かるわけが無かろう。いつまで経っても閉じこもり続けているお前の姿はお笑いだな、としか思えん。」
大地「テメェ……」
パラガス「落ち着け。正確にも影響が出ているぞ。」
大地「ッ……
……もういい、姉ちゃんは来ないし気分が悪い。いい加減に帰――」
パラガス「……彼女は、合わせたい人がいると言っていたはずだろう?」
大地「……!」
……ナリトが大地に言ったことを、パラガスは知っていた。
大地「……何でそれを知ってやがる。まさか、姉ちゃんが合わせたい相手はお前だと……」
パラガス「そうだと思うか?」
大地「……だよな。
第一、お前に関しては何の用で来たんだ。言動から察するに裸族布教のために来たわけじゃないだろ」
パラガス「腐☆腐、効いて驚くことなかれ、貴様がそんな風になっている間に、俺達は結構とんでもない戦いに巻き込まれることとなったのです!」
大地「……帰ろ」
パラガス「待て待て待て待て!!私はトランクスではございません!!」
大地「うるせぇんだよさっきからぁっ!!」
……大地は、パラガスを蹴飛ばした。
大地「さっきから何なんだ!急に突っかかって来て……お前ら見たいにバカやってるやつなんかにっ……口出しされる義理は無ぇ!!」
パラガス「……
惨めだな大地よ。かつては、お前もお前も共にバカ騒ぎした仲だと言うのに……
……それほどまでに、祷有亜……もとい『舞園有亜』の存在は大きかった事だろうが……
その色々と無理しまくり&情緒不安定な姿を彼女が見たら、どうなるか分かっているのかね?」
大地「……有亜は死んだ。8年前に――「ドンッ!!」
……とその時、誰かとぶつかった。
伊澄「あ、す、すいま――」
大地「チッ……」
そのまま、大地は行ってしまった。
パラガス「お、おい!レディに失礼だとは思わないのかね!!」
パラガスもそのまま追いかけて行った。
伊澄「……」
ぶつかってしまった、その和服の少女の名は『鷺ノ宮伊澄』。三言で言うと現在迷子の令嬢。
伊澄「……今の白いシャツの人、相当面倒なものに憑かれていた気が……」
*****
*うた視点
うた「……後先考えずに探しに行ちゃったけど……」
《ビレンタルビデオタチバナ》
うた「……何でレンタルビデオ店がここに?」
……お父さんがモンスターボールを落としていたので、流石に追いかけに言ったけど……よく考えたらどこ探しに行ってるのか知らないから思いっきりはぐれている……(ラビットハウスまでの道は把握してるけど)
で、道中で見つけたのがこのレンタルビデオ店。……何かさっきから、やけにヨーロッパみたいな街並みと合わない建物が多すぎる……
*(急遽)三人称
うた「……ということで入ってみた」
ワタル「どういう事だよお前……」
少年『橘ワタル』が店番を務めているそのレンタルビデオ店に入ってみたうた。
うた「折角だし1つ。あ、ひきこまり吸血鬼の悶々とかある?」
ワタル「悪いけど最近の作品層は無い」
うた「……チッ」
ワタル「ってオイ!?舌打ちしただろ今!?って出るなよ!?何しに来たんだよお前ぇ!!」
うた「失礼しました「ドンッ!!」ふぎゅ」
店を出ようとした時、誰かとぶつかった。
その途端、大地のモンスターボールと、彼女のモンスターボールが床に落下。
ハヤテ「あっ、だ、大丈夫ですか!?」
やってきたのは、『綾崎ハヤテ』だ。『三千院ナギ』もいる。
ワタル「ん?誰かと思えば……何でここに?ビデオ借りに来たか?」
ナギ「いや、何か違和感を感じて、とりあえずワタルの店に来て見たんだが……
なあ、最近ポケモンの等身大フィギュアでも買ったのか?」
ワタル「は?何の話――」
ランプラー「……」
キリキザン「キリ……(茶を飲む」
うた「あっ……」
そこにいたのは、2つのモンスターボールから出て来たポケモンが2体……
うた「ら……
ランプラー、『あやしいひかり』っ!!」
急いで誤魔化すことにした。
ゲラー「いいね、融合が進みつつあるよ。
……君も、調子はどうだい?」
「アア……良い気分だ……これならアイツラを……!!」
続く。