二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦士たちの愉快な日々 リマスター版 ( No.48 )
- 日時: 2023/04/23 09:02
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第24話「悪夢<2>」
【スマブラXの世界 荒廃された動物園】
「……。本当に、本当に此処は"別の世界"そのものなんだね…」
少し前までおれはマァムやヒム、クロコダインたちと一緒に平和な日々を送っていたんだ。
大魔王・バーンを倒して、おれのいた世界は平和になったと一時的に喜んでいたけど。
キルバーンの本体は、ピロロだったんだ。
それはきっと、おれたちはピロロ自体が人形だと勝手に思っていたからかも知れないね。
『ザッザッザッザッザッ…』
「何なのこいつ。どうして…、どうしておれを追って来たりするの?」
まるで、動く石像みたいなデカさだ。
だけどこの石像は、おれの知ってるモンスターじゃない!
とにかく今は、今は逃げる事を考えるんだ。
逃げ続けていく事で、何か答えが見つかるかも知れない…。
「離れろ! 破光撃!!」
「えっ……?」
「大丈夫か? 何処か、怪我してないか?」
「……。う、うん…。おれは……おれは大丈夫…です……」
ううん、全然大丈夫じゃないよ。
此処に来る前はジャングルにいて、そこでも知らない敵と戦っていた。
そして戦場に着いたら、また別の敵がおれを襲って来たんだ。
まるで……魔界にいた時みたいに、おれは誰の助けも借りずに戦っていたんだね……。
父さんや聖母竜も言ってたけど、おれはそこまで……そこまで強くなんかないよ。
『ピカーン……』
「……。全然大丈夫ではないな……」
「だって…。誰かにおれのこんな姿を見せられたら、恥ずかしいんだもん……」
「お前……。名前は確かダイ……、だったな?」
「な、何でおれの名前を知ってるの?」
「此処へ来る途中マリオから聞いたんだ。きっとダイ、お前自身としては自分の無様な姿を俺たちの誰かに見せたくないと……な…」
「ねえ、君の名前……聞いてもいいかな?」
「ああ。俺の名はクラウド、スマブラファイターの1人だ」
何だろう、こんなおれを助けてくれる人がいるなんて。
それにさっきのあの攻撃、クロコダインが使う獣王会心撃に少し近かったな…。
もう……逃げるのはやめよう、このまま逃げ続けていても…きっといいことはない筈だ。
問題は……今この場所からどうやって抜けるかだけど、流石にこの状態だとルーラする元気もないかな……。
『シュタッ…』
「無事だったか、クラウド!」
「アイクか。」
「ああ。……その様子からすれば、例の迷子を見つけたようだな?」
「そうだ。ひとまず依頼主に報告をしよう、それからこいつの……ダイの体力回復に全力を尽くさないとな」
「そうだな。よしっ、ゼルダたちの所に帰るぞ!」
「…………」
「どうした?」
「ううん。何だか君を見てるとね、今まで旅をして来た親友に少し似てる気がするんだ」
「ふっ…。俺なりに解釈するとダイ、要するに俺はアンタの言う"その親友"とやらにそっくりだと言いたいんじゃないか?」
「あははっ。多分、そうかも知れないね」
このアイクって人、何でおれの言いたい事を見抜いちゃうのかなぁ。
そう言うところが、おれの親友に似ているんだよね。
ねえ先生……、こうして他の人たちと会うのも悪くない気がするよ。
先生との稽古はあの時中断になってしまったけど、おれは先生から学んだ修行内容を思い出しながら…新しい友達と一緒に頑張って進んで行くからね。
25話に続きます。