二次創作小説(新・総合)

Re: 戦士たちの愉快な日々 リマスター版 ( No.59 )
日時: 2023/04/28 11:53
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第30話「次期統領の意外な決意」

※回想時のみ、アニダイの光景がありますので…ご了承下さい。

【パプニカ城 玉座の間】

「……? 鍛えて欲しい? ポップ君とあたしに?」
「はい! 万が一の場合に備えて、私も闘うべきではないかと…」
「…………」

確かに、大切な人を守るには力を身に付けなきゃ行けないのは分かるわ。
でもねぇ……ミオリネ、そこまでしなくても君は十分に強いとあたしは思うけど。
それでも彼女にとっては、あたしたちの足手まといになりたくないと考えた結果かも知れないわ。
少し前にセリスが言っていたの、力とは…争いを生む物ってね。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……………」
「レオナ……」
「…。少しだけ時間をちょうだい、最終的な判断は検討次第…こちらで決めます!」
「分かりました。では私は自室に戻って、待機しています!」
「ええっ!」

あの目は……、嘘偽りのない目だったわ。
仮にあたしとポップ君たちの力を借りたとしても、本調子で闘うことは無理かも知れない。
ポップ君のいる前でついあんな決断を下しちゃったけど、あたしも人の事は言えないわ。
バーンパレスにいた時、マァムがあたしに言ってくれた彼女の強い気持ちがあったのを……決して忘れる訳がないわ。

【回想:バーンパレス ホワイトガーデン】

『………』
『マァム?』
『冷たいわ…、レオナ……』
『えっ……?』
『…目の前で… 私たちのいる目の前でアバン先生が敵の罠に封じ込められて…。しかもまだ彼が…、先生がまだ生きているって分かっているのに……』
『……………』
『確かに、レオナの言う事も一理あるにはあるけどよ……』
『うん…。だからって…、何の打つ手もないままこの場から去るなんて………。……おれたちに……、ポップやおれたちにそんな事が……。そんな事が本気で出来るわけないだろ!!!』
『…………』
『…ダ……、ダイ………』

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ダイ君…、キミはマァムの事を思ってあたしに正しい事を言ってくれたのね…。
勿論あたしだってキミの言葉が嘘偽りじゃないのも分かるけど、だからって同じ繰り返しを味わいたくないわ!!
いくらキミやマァムたちが強くても、いつかは誰かを失う時もある。
その事を彼は…彼なりに、あたしを止めようとしてくれたんだわ…。

『スッ…』

「……。……くしようぜ、レオナ……」
「……? ポップ…君……?」
「俺たちの…。俺たち2人の持てる力で、ミオリネを更に強くするんだ! こんな機会は、二度と来ないかも知れないじゃねーかよ!!」
「………。でも…、そんな事をしたら……。それこそ相手側の思うツボになるわ…」
「心配すんな。おれがいるだろ、レオナ!」
「……。そうね、今のあたしにはポップ君…キミが側にいてくれるよね!!」

ありがとうポップ君…、こうしてキミに支えて貰うと勇気が出るわ。
いつだってキミはあたし以上に、正しい事を言ってくれる。
折角ミオリネが本気になっているのに、その気持ちを無駄にしたらいけないわね!
ふふっ、この幸せな時間がずっと……続いて行くといいけどなぁ…。

31話に続きます。