二次創作小説(新・総合)
- Re: クエスト任務開始 ( No.8 )
- 日時: 2023/05/27 09:38
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第6話「意外な来客者」
【モブリズの村】
サァー………
ザッザッザッザッザッザッ……
「素晴らしいです。この村の復興は何とかなっていますけど、やはり悲しいんですね? ティナさん」
「あ、あなたは…しのぶさん!」
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様々な蝶を従う、柱の1人か…。
胡蝶しのぶ……、それが来客として現れた彼女の名前だった。
おれがその名を口にした途端、クラウドとアバンが見事なシンクロでお茶を吹き出してしまった。
近くで護衛をしていた若きアルドールの王・レインと0組メンバーのエースが駆け付け、2人の元に向かう。
性格は別とは言え、声自体が違い過ぎるのも納得がいかないのは何故だ…?
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「コホンっ。さて皆さん、私たちは彼女たちの会話の『お邪魔』になるでしょうから…一度部屋を代えましょう!」
「ああ。……アンタはどうする? 冨岡」
「俺は此処に残る。勿論、槍見習いの者と共にな」
「……。そうか……」
「まあ。パルテナ様も時々仰っていましたが、こういうのも知るべきではないですかね?w」
「アバン。アンタは少し、周りの空気を読む事自体を考えた方がいいぞ…(汗)」
『……。どっちもどっちでかなり苦労しているんだな、お互いに(汗)』
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確かにアバンの言う事にも一理あるが、クラウドの言うことにも少し納得だな。
ティナと胡蝶しのぶの時間を邪魔してはならない、それは間違いではないからな。
レインと0組メンバーのエースもアバンたちに続くように、別の部屋に移動し始める。
かつて敵しか考えていなかった俺が此処まで変わる事は、あまりなかった気もするよ。
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「どうぞティナさん。カナヲがあなたの為に腕を振るいました、手作りのおむすびです♪」
「美味しそう…。頂きます!」
「……。散々な事になりましたね、この村も…」
「……。一通り見たかも知れませんが、あの日のことは時々思い出します……」
「…。三闘神と呼ばれる3つの神々がバラバラになった事で、『こちらの世界』自体がその神々によって引き裂かれた…そう仰いたいんですね?」
「はい……」
「ティナさん!」
「…………」
「無理に語る必要はありません。少しずつ…少しずつでも構いませんから、当時の状況を私に教えて頂けますか?」
「…少し長くなりますけど、それでも構いませんか?」
「はい、大丈夫です!」
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それならば、俺たちもその資格はある。
そう言いかけようとしたが、冨岡に止められてしまった。
この行動の意味は恐らく、「もう少しだけ、彼女たちを見ていろ」と言う合図かも知れない。
これもまた、俺が『知るべき事態』でもある出来事の1つかも知れないからな。
勿論、ティナの出生も…同時に気になる所だな…。
7話に続きます。