二次創作小説(新・総合)
- Re: 【復刻版】戦士たちの愉快な日々 ( No.28 )
- 日時: 2023/06/20 20:50
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第19話「禰󠄀豆子の想い」
【ラストフロア】
(マァムSide)
「良かった…。ダメージは少し軽いけど、放っては置けないわね…」
「……。どうして、此処が分かったんですか?」
「……。それはね、少し遡るんだけど……」
「お願いします。聞かせて下さい!」
「……。分かったわ!」
この経緯はね、少し前に遡るわ。
私とダイ ラーハルトが彼らの救援を国王陛下から頼まれて、すぐの事だったわ。
すぐにでも向かおうとダイの気持ちに応えようとしたその時だったの、私たちを止めたのは。
後ろを振り返ると、ある物を食べて色が変わってしまった蜜璃がそこにいたの。
かなり息を切らしていたから、何とか落ち着かせようとしていたわ。
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【回想:フィガロ城 廊下内】
『皆。これから炭治郎君たちを助けに行くんだよね?』
『うん。こうしてる間にも、炭治郎たちが…』
『お願い。禰󠄀豆子ちゃんを同席して上げて!』
『何故……、そこまでしようとする?』
『分かるもん。本当は禰󠄀豆子ちゃんだって、炭治郎君の力になろうとしてたんだから!』
それは、全く知らなかったわ。
いつもはぽけ〜っとしているけど、禰󠄀豆子は自分の身内に万が一の事があったら…力を発揮するって事かしら。
確かダイもあの時は、此処ぞって時に紋章の力を開花していたのを覚えている。
ダイと禰󠄀豆子が力を開花するタイミングも、よく似ている感じがするわね。
結局蜜璃の強引に敵わないまま、私が彼女を背負いながら此処まで来ていたの。
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【現在:ラストフロア 最深部】
『ジュワァァァァァァァ……』
「ぐっ……、離れろ……この女………」
「………ッ!!! 『爆血!』」
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ロックーーーーー!!!」
「ロックさん。あなたには大切な人がいます、その人の為に負けたら駄目だ!!」
凄いわ、禰󠄀豆子は本気でロックを助けようとしている。
いつもの優しいロックに戻って欲しいと思っているから、赤い炎を繰り出したんだわ。
かつて炭治郎が上弦の1人、累を倒す為に…禰󠄀豆子は魂となって現れたお母さんの気持ちを受け入れたから…今回も同じ気持ちが蘇って来たんだわ。
その赤い炎の中でロックを支配していた闇は消え去り、その場で倒れ込む。
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『バタッ……』
「……………」
「……。む〜……」
「大丈夫だよ禰󠄀豆子。ロックは無事だから、心配はいらないよ。」
「む〜♪」
やっぱり、長く島育ちしていたから……。
鬼化した禰󠄀豆子を見ても、全く差別しないわ。
今もダイの中にある印・純真は……、健在しているわね。
彼の優しい撫で撫でに、禰󠄀豆子は微笑んでいる。
そんな優しい光景を、私たちは黙って見守るしかないと気付いたのは聞くまでもないわね。
20話に続きます。