二次創作小説(新・総合)

Re: 【復刻版】戦士たちの愉快な日々 ( No.45 )
日時: 2023/06/29 21:52
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第32話「旅立ちと別離」

【シドの小屋】

(ダイSide)

「もう完全に回復したよ! この通りじゃ…ありがとうよ、2人共」
「……?」
「ねえ博士。そんな所に立って、何をするつもり?」
「ダイ…そしてノヴァよ。この下にわしの夜鍋で作ったイカダが置いてあるんだ、降りてみなさい」

えっと……、完璧に助かった場合は…見送るパターンがあるってセリスから聞いた事がある。
彼の導きに従って恐る恐る下に降りていくと、そこには博士が作ったイカダがあった。
まさか……、このイカダを使って…この島を離れるって事になるの?
そんな……、駄目だよシド博士!

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『トンッ』

「えっ……、ノヴァ?」
「行って来なよダイ。外の世界に」
「そんな……、ノヴァまでおれを1人にするつもりなのかい?」
「違うよダイ。君がロン・ベルク先生と合流するまでは、ボクが此処に残って…博士の介抱を続ける」
「…………」
「そして、これだけは信じるんだ! ダイ…君が今まであって来た仲間たちは今も生きている、勿論…マァムさんやポップもきっと!」
「……。分かった、ノヴァがそうしたいなら…おれから言うことは何もないよ!」

絶対に約束するよ、ノヴァ。
君はおれに出来ない事を、おれは君に出来ない事をやり遂げて見せる。
少しの間の別れだけど、この短い時間で一緒にシド博士の看病が出来て良かったよ!
やっぱり駄目だなぁ、おれ1人じゃイカダを引っ張ることは出来ないよ!
結局最後の最後までノヴァと一緒に引っ張って行き、海岸に移動する。
ノヴァとシド博士に手を振った後、おれは孤島を離れて…新しい島に辿り着いたんだ。

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【アルブルクの町付近】

(BGM設定:FF5より新しき世界)

「……。本当に……、この世界そのものが引き裂かれた後の光景みたいだ……」

それに……、少しだけ重いけど…体も動く。
そっか……、仲間を失ってから更に1年が過ぎちゃったんだね。
こんな壊れかけた世界で何が出来るかは分からないけど、新たに壊そうとするケフカを放って置く訳には行かない!
近くに町があるぞ、そこに行けば離れ離れになった仲間のことを聞けるかも知れない。
逃げたら1つ…進めば2つ……、いつも君が『この言葉』を毎回のように言っていたんだよね…。そうだよね? スレッタ…、そしてプロスペラさん!!

33話に続きます。