二次創作小説(新・総合)

Re: 絆で導くそれぞれの物語 ( No.64 )
日時: 2023/08/12 09:12
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第47話「ピーチの支えと時の勇者、覚醒」

【FF7の世界 忘らるる都 祈りの祭壇】

(リンクSide)

「………………」

ピーチ姫…、あなたと共に闘った"あの世界"のことは今でも覚えていますよ。
突然とは言っても、あれ程の楽しい学校生活はないですからね。
でも……、ボクの物語は……この場で終止符を打ちたいんです。
今のボクがあるのは姫、あなたがいたお陰なんですよ。
なのに…、やっと姫に会えたと思ったミラドシアで……あなたはボクを守る為に犠牲になってしまいました。
そんなヘマをする行動をするなら、ボクもそうさせて貰いますよ? ピーチ姫!

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(BGM設定:鬼滅の刃 刀鍛冶の里編より竈門禰󠄀豆子のうた(※後半のクラウドたちが来る展開からのBGMは、FF14より「天より降りし力」に切り替わります))

『ピカーン……』

「こっ……、この優しい光は…まさか?!」
『もうっ。まだその事をずっと引き摺っているつもりなの? リンク!』
「えっ……?! ぴ………、ピーチ姫?!」
『ふふっ。リンクならそんなリアクションをすると思っていたわ、実はね…あなたに言い残した事があるってダイたちに伝えたら。「勿論。『俺たち』に構わず…リンクに会いに行って来てください、ピーチ姫!」てダイらしくもない言葉を貰えたのよ?』
「あはは。確かにダイ君らしくもない言葉ですね」
『いつかマァムがポップに言っていたでしょう? ダイに切り替える前の彼女は、ポップの存在その物が弟のような存在にしか見えないって』
リンク「……。だからポップ君、それ以降レオナさんを大切にするようになったんですね……」

憂鬱になりかけていたのに、こんなに気持ちが晴れていくのは久し振りの気がしたんだ。
幻影だけでもいい、姫と…ピーチ女王陛下にこうして会えただけでもボクの不安は消えて行っているんだ。
すると姫そのものの光が消えかけていると察したのか、ボクは…俺はその時だけ意外な行動に出てしまったんだ!
駄目だ……逝っては駄目なんですよ、ピーチ姫!!

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『ガバッ』

「えっ……? ぴ……、ピーチ姫?!」
『ごめんなさいリンク。もう"あの場所"に逝ってしまう時間になってしまったみたい……』
「あの場所にって……。待って、ボクを置いて逝かないで下さいよピーチ女王陛下!!」
『だから。私の持てる力を今の内にリンク、あなたに託していくわ!』
「…………ッ!!! 暖かい…、これなら……。これならいつでも何処にいても、ピーチ女王陛下を感じられます………」
『私は……、今後あなたの心の中に生き続けているわ! もしも…もしも本当に不安があった時はリンク、その時は私を頼りなさい!!』
リンク「ピーチ女王陛下……。はい、分かりました!」

そういえば、こうやって誰かの力を継承する人は他にいた気がしたなぁ。
中でも祖国の時期女王陛下になるクルルさんもこうして、最愛の祖父・ガラフ前国王陛下のアビリティーを引き継いだと聞いた事があります。
そうか……、ボクも…俺もこうして同じ事をして来たんだな…。
俺が真の時勇者として目覚められるように、ピーチ姫は空の上から俺を見ていたかも知れない。
今も彼女の声は聞こえているんだ、近くにエクスデスが迫って来ていると!!

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「ほう? 気配を消した筈だが…、やはり気づいていたとは……」
「まあね。アンタが俺を殺しに来る事はかなり前から気づいていたよ、だけどなエクスデス……それ以前にアンタ自身が筒抜けみたいだぜ?」
エクスデス「何………?! ま………、まさか?!」
「ああ。簡単に解釈するならエクスデスさんよ、あんたは俺たちの作戦に最初はなから引っ掛かっていたんだよ!!」
ガラフ「ほほほ。久々に腕が鳴るわい!」
「クラウド、皆!!」
「くっ……、小癪こしゃくな真似をしおるわ!!」
「時リンク。今はあんたを説教したいとこだが後回しだ、その為にもまずは……」
「あのさ。クラウドの話は初めから長くてまどろっこし過ぎるからパス!! 要は俺たち皆で目の前にいるエクスデスを倒してから、俺に言いたい事が山程あるってあんたは言いたいんだろ?」
クラウド「ああ、その通りだ!!」
リンク「よ〜っし。バッツ…いや、バッツ先輩の因縁を俺たち皆の持てる力で終止符を討ってやりましょう!!」

多分だと思うけど、一部の仲間たちからすれば…何処かでこの場にいない仲間の面影を重ねていると勘付いているかも知れないな。
実は此処へ来る前に、ある勇敢な女親衛隊長さんから助言を貰ったんだよ。
「クラウドの台詞の何処かで、アクトと似た感覚が彼の中に出るかも知れないから…その時はかつて私が使った"この一言"をリンク、あなたの口から言って欲しい」とね。
ありがとうメーア隊長、あなたの言葉をこんなボクの為に使わせて頂けるなんて…とても光栄ですよ!
だからピーチ姫、あなたを迎えに行くまでは最後の最後までボクと一緒に闘って下さいね!!

48話に続きます。