二次創作小説(新・総合)
- Re: イナクロ 〜炎と氷を受け継ぎし者〜 オリキャラ募集中!! ( No.40 )
- 日時: 2013/06/07 22:27
- 名前: 風龍神奈 (ID: QiHeJRe.)
- 参照: 氷炎使いの能力の内の一つ、初めて使ったww
「…無事だったんだな、フェイ」
「おかげさまでね…」
無事を喜ぶ剣城に、フェイが若干目を逸らしながら言う。
「…ところで、此処は氷炎使い(アイスファイアーダンサー)がいた場所か?」
霧野が癒月に訊いた。
「…詳しく言えば氷炎使いが破壊死書の研究、浄化方法、封印方法を調べていた研究室兼自室みたいなものですね。
——私達も、此処で教えを受けましたし」
癒月はさっきと同じように冷静を努めながら答えた。
と、その時。
入り口の方で何かが崩れた音がした。
「っ、やばい…!!」
さっきとは打って変わって、癒月の形相が焦りに変わる。
「何か音がしたが、一体…」
「崩れたんです!! 入り口が塞がれたんです!!」
何があったのか分かっていない皆に、伝えるようにして癒月は叫んだ。
「フェイ、あれいける!?」
「やれるよ!!」
フェイが癒月の許へ来る。
「皆さん、暫く黙っててください!!」
癒月はそう言うと、フェイと共に何かを唱え始めた。
「「——我等は、古来より受け継がれし聖なる能力(ちから)の後継者。今、聖印よ、我等に力を貸し給え——天空移動!!」」
瞬間。
癒月の左手、フェイの右手に不思議な文様の聖印が浮かんだと思うと、彼女等と神童達が不思議な膜に包まれた。
そして、その場から消えたと思うと、一瞬にして、皆は天馬達が待機している場所にいた。
「えっ!?」
「何で空からでてくるやんね!?」
「というかどうやって…」
それぞれの呟きが聞こえるが、癒月とフェイは全て無視し、聖印の光が漏れないように片方の手で隠す。
ゆっくりと聖印の光は消えた。
「…ふう、一時期はどうなるかと思ったぁ…」
「上手く、移動出来たからよかったね」
ペタンと地面に腰を下ろしながら言う癒月に、フェイが笑いながら言う。
「でもさ、皆の前っていうか、霧野達の前で使っちゃったけど…大丈夫かな…」
「多分大丈夫だと思うよ。何しろあれは——」
「そこにいたか、氷炎使い(アイスファイアーダンサー)」
常人には見えない、と言おうとしたフェイを遮って、突如現れた暗(アン)が言った。
「あ、お前は、アン…!!」
「…へぇ、覚えてたんだ」
「当たり前でしょ? 昨日あんたに傷負わせたのに」
「そうだったな…」
アンとのやり取りに気付いたのか、雷門メンバーが一斉に振り向いた。
「あっ、お前は…!!」
そう言ったきり、天馬の言葉は続かない。
「一体、何をしにきたのかな?」
今度は太陽が優しく(明らかに殺気だしてるが)訊く。
「…お前達と、試合をしたいといってな——奴等が」
「「!!」」
アンの言った奴等という言葉に、敏感に反応した癒月とフェイ。
「それで、お前達を案内するよう、命令された」
「…へぇ、度胸あるじゃん。いいよ、殺ってやる」
癒月は不敵に笑った。