二次創作小説(新・総合)
- Re: イナクロ 〜炎と氷を受け継ぎし者〜 オリキャラ募集中!! ( No.47 )
- 日時: 2013/06/09 23:07
- 名前: 風龍神奈 (ID: 0r0WCIJk)
第4話 クロノストームvsEDSC連合
「…此処が、EDSCと戦う『ラグナロクスタジアム』…」
暗(アン)に導かれながら、雷門中サッカー部が来たのは、もとエルドラドがあった、ラグナロクスタジアムだった。
「…この先で、道が三手に分かれる。真っ直ぐは会場、右は俺達、左がお前たちのだ」
アンはそう言うと、スタジアムに入る前に消えた。
「…絶対ぶっ潰してやる…」
等とさっきから呟いている癒月に、フェイが声をかけた。
「ねぇ、癒月」
「何?」
「…彼も、出てくるのかな…?」
「! …多分、出てくると思う…」
癒月は一瞬驚いたようになったが、すぐに表情を戻して、答える。
「…此処で彼に出られたら、何て言おう…」
「——話してる所悪いが、早く行かないと、皆先に行ってるぞ」
二人の会話が途切れた所を狙ったのか、丁度よいタイミングで、霧野が言った。
「え? …って、うわあああ!! 皆早!?」
「ほら、早く行くぞ」
大慌ての癒月に、霧野が促した。
◆ ◆ ◆
その頃、闇焉(やえん)のアジトでは、彼がチェリー達に尋問していた。
「…癒月達が奴等と接触したようだが,何故あいつ等は此処から消えている? 答えろ、閃華(せんか)」
「気付いたら、いなくなってた。…どうやら、何か能力(ちから)を使って抜け道から逃げたみたい…」
「…そうか。——で、他のお前等は? 同意見か?」
静かに頷く三人。
「…ちっ」
軽く舌打ちすると、闇焉は、そのままそこにいとけ、と言い置いて何処かへと向かった。
完全に気配が消えてから、4人は喋り出す。
「…危なかったな」
「バレるかと思った」
「吃驚しちゃった」
「…まさか、闇焉があんな事聞いてくるとは…」
それぞれ違う反応を見せる4人。
「…まさか、癒月達、奴等と試合しないよね…」
「…しない可能性は低いよ…。皆というか…癒月はそういうの喜んで引き受けるから…」
癒月と仲の良い海音が、そう言う。
「それに…、奴等の事だから、人質みたいな事をして無理矢理させるっていう可能性もあるよ」
「そうなったら、引き受けざるをえないじゃないか」
「まあね。——でも、多分癒月が二つ返事で引き受けるから、その可能性は低いと思う」
「そうか…」
4人は一瞬目を伏せると、顔を上げた。
そこにはもう、何も映っていない、無機質で無感情な目だけがあった——。
◆ ◆ ◆
「——さあ、いよいよEDSC対クロノストームの試合だぁ!! 実況はこの、矢嶋陽介がお送りします!!」
観客達の歓喜に溢れるスタジアムの中、実況役である矢嶋陽介が言った。
すでに両チームは準備し、待機中の状態だ。
「…ハァ、まさか、SARU達も入ってくるとは…」
「まぁ、エルドラドとセカンドステージ・チルドレンの連合軍みたいなものだからね、仕方がないよ」
「私さぁ、フェーダ好きじゃないのよね〜。フェイとヨッカぐらいしかいないし」
「それは僕も同意…」
「あら、癒月とフェイじゃない」
「どうしたんだい、君達」
癒月とフェイの会話が終わりかけた所に、誰か二人の声が聞こえた。
「…メイアとギリス…何でこんな所に…」
そう、フェーダ一のラブラブカップル、メイアとギリスだった。
「貴方達と試合する為に決まってるじゃない」
「僕達の他に、ガロにユウチ、ヨッカ、アルファ、ベータ、ガンマもいるよ」
「…何で私達の嫌いなメンバーが揃ってんの?」
「さぁ? 君達と試合したいからじゃないか?」
「…ハァ、更に気力が削られるわ…」
「削られてもいいわよ。どうせ、私達二人が、貴方達を倒すもの」
メイアのその言葉に、癒月は少しきれたようで、
「…へぇ〜、それは、楽しみだね!」
と吐き捨てるように言うと、フェイに、行こ、と言って、自分のポジションに戻った。