二次創作小説(新・総合)
- Re: イナクロ 〜炎と氷を受け継ぎし者〜 ( No.60 )
- 日時: 2013/06/12 22:46
- 名前: 風龍神奈 (ID: uv8uJrDZ)
不意に雨宮が空に手を翳すと、空一面に黒雲が現れた。
と、自らその黒雲の中に入り、渦の中から風と電流を纏ったシュートを放った。
「天地雷鳴!!」
ボールは真っ直ぐゴールへと向かう。
チェットは、
「白尾神タマズサ、アームド」
と化身アームドをした。
そして、余裕たっぷりにボールに背を向け、鋭い棘のようなオーラで突き刺した。
「リジェクション」
が、ボールを止めれなかった。
そのまま、ゴールに突き刺さる。
「ゴール! クロノストーム追加点だ!!」
矢嶋が叫ぶ。
「やったな、雨宮」
「ああ。…次は剣城だよ」
雨宮はそう言うと、笑顔で戻っていった。
しかし、次にボールを持って上がったのは、SARUだった。
一気にゴール前まで来て、目の前にシェルの集合体を出してボールをぶつけたと思うと、7本のレーザーとして射出された。
「シェルビットバースト!!」
これに対し、信助は
「ミキシトランス、劉備!!」
とミキシマックスして大国謳歌で止めに入ったが、防げず、ゴールに吸い込まれる。
「ゴール! 次に点を入れたのはEDSCだぁ!!」
「…ふっ、これくらい僕にはどうって事ないさ」
そう言い残してSARUは戻る。
戻りながら、一瞬癒月を見た。
彼女の表情は、何かを抱え込んでいるような表情だった。が、すぐにそれも消える。
「………」
SARUは無言のまま行った。
◆ ◆ ◆
「…どうやら、何者かに何かを吹き込まれたようだな」
「そのようだ」
癒月達の試合を観ていたエルドラド議長——トウドウ・ヘイキチは親しい間柄(?)であるサカマキ・トグロウと話していた。
「…しかし、この世に氷使い(アイスダンサー)の心を揺れ動かせる者等存在するのだろうか」
「…するんじゃないだろうか。…特に、あいつ等なら」
「そうだな…」
◆ ◆ ◆
「………」
癒月は無言のまま、得点板を見た。
3−2。
それが、今の点数状況だ。
「…もしかしたら」
負けるかもしれない。
癒月は心の中でそう思った。
もうあまり時間は無いが、その短い時間の間でも、相手は——特にSSCは——容易に取れるだろうから。
「…でも」
私は、得点する事が出来ない。だから、もう皆に後を託すしかない。
私が唯一出来るとしたら、ただ一つ。相手の足止めと、皆の力の増幅。
癒月は顔を上げると、小さく何かを呟いた。
「我は古来より受け継がれし——」
一方、クロノストームは少しずつ押されていた。
「っ、このままじゃ」
負ける。
そう思ったフェイが、ボールを持っていたユウチの前へでた。
と、その瞬間。
フェイはいつの間にか、赤い夕日が輝く、スカイツリーの上にいた。と、一気に急降下して、その衝撃でボールを奪った。
「真スカイツリーフォール!!」
そして、防ごうと向かってきたガンマに対して、疾風の如きスピードで駆け抜ける。
「超疾風ダッシュ!!」
そこで、フェイは前線で待っていた剣城と雨宮にパスした。
「剣城、太陽!! 今だよ!!」
パスを受け取った剣城は、目だけで雨宮に合図した。
と同時に、二人の間でボールが光と闇のオーラに包まれた。二人はボールと共に飛び上がり、同時に蹴った。
「「グレートブラスター!!」」
光と闇のオーラが融合され、最大限にまで威力が増加したシュートは、チェットに必殺技をさせないまま、ゴールに突き刺さる。
- Re: イナクロ 〜炎と氷を受け継ぎし者〜 ( No.61 )
- 日時: 2013/06/13 21:59
- 名前: 風龍神奈 (ID: Bqa3uAQX)
- 参照: 癒月、雷門から消える………
「ゴール! 今度はクロノストームだぁ!!」
「…?」
矢嶋の叫びとは裏腹に、剣城は自分の能力が上がっているような気がした。
「…なぁ、太陽。…今、普段と威力が違ったよな?」
「…ああ、普段よりか違った。普通なら、技を出させる時間ぐらいあるはずが、無かったからね」
太陽はふと、癒月を見た。
それに気付いたのか、癒月がピースした。
「……ああ」
そういう事か。
太陽は合点がいった顔で頷いた。
それに、剣城は気付かなかった。
と、その時。
ピイィィィ!!
ホイッスルが鳴った。
「試合終了! 勝ったのは、クロノストームだぁ!!」
矢嶋が観客にそう伝える。
すると観客達は一斉に盛り上がった。
「………」
良かった。これで————。
最後までその言葉を思う事無く、癒月は小さく、天空移動、と呟くと消えた。
「勝ったよ!」
天馬が喜びながら剣城の許へと駆け寄る。
「ああ、勝ったな」
剣城が少し口角を上げながら言う。
「…まさか、最後に僕達が決めて終わるとはね…、吃驚したよ」
二人の許に太陽が歩み寄る。
「ホント、俺も吃驚し」
「君は活躍してないよね?」
天馬の言葉を遮る太陽。
「…出来なかっただけ」
科白を防がれたからか、活躍できてない事を指摘されたからか、天馬の声の調子が下がった。
「…相変わらずお前は分かりやすいな」
「何が?」
「教えてやらね」
「ええ〜、酷いよ剣城ぃ〜、教えてよ〜」
(……やっぱり、雷門は面白い)
心の中でそう思った太陽だった。
† † †
あとがきのようなもの
癒月「…何で私、最後に消えてるの?」
神奈「それはハーフタイム中に闇焉に言われた言葉の所為」
癒月「マジか…」
神奈「てか主人公消えたけどこの小説成り立つのか?」
癒月「知らないよ。神奈が悪いんだよ」
神奈「何でそこで私が悪いとなる。…まぁ、主人公は癒月とフェイだからね…、何とかなるでしょ」
フェイ「癒月がいなくなるって…、それって大変な事なんじゃ…」
神奈「うん、まぁ、大変な事だよ」
フェイ「…ハァ…。やっぱり今回も神奈は闇堕ちをさs(神奈「ネタバレストップー!」
癒月「ネタバレ何かしてないじゃん」
神奈「立派にしてるよ」
次回、もしかしたら、闇焉達との試合かもしれないし、普通に進めるかもしれません←
全ては作者の心次第ですww