二次創作小説(新・総合)

Re: 終わらない二柱の闘いの日々 ( No.2 )
日時: 2023/10/22 12:25
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第2話「魔法少女たちの不安と思わぬ奇襲」

【FF5の世界 リックスの村 バッツとティナの家】

・レオナ視点


「………………」

「…………。ティナ…………」


いつぞやで起きていた闘いでも、ポップ君とマァムがこの状態だったのをあたしは忘れていない。
それ以前にティナはポップ君と同じように、他の仲間たち以上に傷付き安い女の子だとすぐに分かったわ。
あたしがいくら優しい言葉を掛けても、それこそ返ってティナを更に傷つけるだけだわ。
だけど、このままこの状態でいる訳にもいかないのも納得がいくわ!!
どうやって? どうやってあたしは、ティナを"いつもの明るいティナ"に戻せるのかしら。

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『ガチャッ』


「だからって。何もしないよりはマシでしょ?」

「…………。何が言いたいの?」

「慰めに来たのではないわ。ティナさん、私たちはあなたの笑顔を取り戻しに来たのよ」

「……………」

「…………。ティナ…………」

「無理よ………。例えあなたたちの優しい言葉があったとしても、私は……私は……」

レオナ「……。ティナの言う通りよ、今は……今だけは2人きりになりたい!」

やちよ「いいわ。気が向いた時だけでいい、その時は遠慮なく私たちに声を掛けて!」


『私たち』って事は、彼女の他にも仲間がいたって事かしら。
先程の彼女とは違い、黄色いツインテールをしている女の子もあたしと同じようにティナを心配している。
勿論、色違いのツインテールをしている女の子もさっきの子と同じ表情だったわ。
だけど、それはきっと無理な話かも知れないわ。
今起きている事自体を、言えないでいるのも我慢の限界だわ!!


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『ばんっ』


「へへっ。探したぜ〜? 元帝国の魔導戦士さんよぉ!」

「ポップ君?! ど、どういうつもりなの?」

「ごめんな。でも、今は"あの方"の指示なんだ! 魔力の高い娘を、必ず連れて来いってな!!」

「ポップ君……。こんな事……、こんな事をするなんてポップ君らしくないわ!!」

ポップ「くっ!! だったらレオナ、代わりにアンタが俺と一緒に来るって言うのかよ?!」

レオナ「……………ッ!!! そ…………、それは…………」


だからって、やっと会えたあたしの好きな人に好き勝手な事はさせないわ!
あの頃のポップ君は、あたしを見直したと言ってくれた。
勿論あたしにだってポップ君、キミの力を証明した事は沢山あるわ!
あたしを守りながら、ヒュンケルを助ける時だって…………ポップ君はしっかり前を向いてくれたの。
でも………、今のポップ君はかつて大活躍していた頃のポップ君自身じゃない!
彼の瞳そのものが、ゼバロに寄って支配されているもの!!


『バンバンバンバンバンバン………』


ポップ「くっ!! こ、この銃弾は……まさか?!」

バレット「てめぇポップ! どのつら下げてオレたちのとこに来たんだよ、あぁ?!」

ポップ「なっ……?! バレット、それにゾロ!」

ゾロ「おっと! 用件を済ませたいらしいが、そうはいかねぇぜ!」

ポップ「…………。一時休戦だ、今はおれに掴まりな!」

レオナ「………。バレットさん、ゾロ君………」

バレット「レオナ。アイツの事はオレたちに任せろ、そして……お前さんはそれまで後ろにいるお嬢ちゃんを安心させてやりな?」

レオナ「バレットさん……。えぇ、分かったわ!」


こんな時だからこそ、あたしにもあたしにしかやらなきゃいけないことがあるんだわ。
いつもそうよ、少しはあたしも前を向くべきなんだわ!
例えポップ君がゼバロに支配されようとしても、その時が来たらあたしの力でポップ君……キミを止めて見せるわ。
この選択があたしにとって最初の最後であったとしても、あたしの後ろにいるティナだけは………最後の最後までしっかり守ることがあたしにしか出来ない大切な役目でもあるんですもの!!

3話に続きます。