二次創作小説(新・総合)

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.1 )
日時: 2023/11/05 10:02
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第1話「目覚めた2人」


【オペラオムニアの世界 孤島】


・ミュウラン視点


「………。うっ………」


あれから、何日寝ていたのかしら。
少し前までヨウムたちと一緒にいたけど、私の放った魔法のせいで危険になりそうになった。
そしてヨウムたちを守る為に私は命を張ったけど、リムル様に寄って助けられたわ。
だけど、此処は本来いる世界ではないわ。


-----


『ザッザッザッザッザッザッ……』


「待ちなさい。今回復するわ…」

「黒い髪の人…。あなたは……、敵?」

「元敵よ。今はあなたたちを守る騎士の末裔でもあるわ!」

「あなた、回復魔法が使えるのね!」

「恐らく。『この世界』だからこそ、私にも『魔法』と言う力が自然と身に付いてくるわ!」

ミュウラン「………。紹介がまだだったわね、私はミュウラン」

ヒナタ「私はヒナタ。ヒナタ・サカグチよ、初めまして……と言った方がいいかしら!」


確かに、この世界だからこそ……敵意はないかも知れないわ。
だけど、この人が本当に敵ではないと断言は出来ないわ。
私の命を救ってくれたあの方を……、リムル様を殺そうとしていたのは知らなかったけど。
西方制協会の一員だとしたら、いつ私やヨウムたちに牙を向くか分からないわ。
今の所殺意はなさそうだから、このまま休戦と行くべきかしら。


-----


ミュウラン「……………」

ヒナタ「……。あなたの持つ羅針盤から、何かを見つけたの?」

ミュウラン「ええ。この先に小さな勇者様がいるわ、その彼にも羅針盤の気配を感じる」

ヒナタ「………ッ!!! まさか、その方は?!」

ミュウラン「そう。彼は真のドラゴンの騎士でもあり、デルムリン島育ちの最年少勇者・ダイ様よ!」

ヒナタ「つまり。この先にあの方が……、ダイ様がいらっしゃる……」


先程見せた羅針盤の中に、ヨウムたちの姿はなかった。
2人はこの世界にいないと言うことは、此処とは違う場所にいるかも知れない。
あの時、ヨウムは私に言ってくれた。
惚れてる女の前で、カッコ悪い姿を見せたくない!
こんな私の為にあなた自身の命をかけるなんて、本当にヨウムったら馬鹿ね。
でも……嬉しいわ、私も私で頑張ってみせるわ。
ヨウムと再び再開出来ることを願いながら、私は新しい世界の中を共にいるヒナタ・サカグチと一緒に歩き始めて行くことを。

2話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.2 )
日時: 2023/11/06 08:40
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第2話「勇者の不安」


【オペラオムニアの世界 孤島】


・ミュウラン視点


BGM設定:FF6よりセリスのテーマ


「……………」

『ダイ様!!』

「ミュウラン…それにヒナタ、無事だったんだね!」

ミュウラン「はい。ダイ様も、ご無事でなによりです」

ダイ「うん。2人もね………」

ミュウラン「…………。ダイ様…………」

ヒナタ「ダイ様…。元気がないようにお見受けしますが、一体何があったんですか?」

ダイ「うん。やっとマァムと再会出来たと安心出来たんだ、でも……」

『…………?』

ダイ「マァムがさ。何か探さなきゃいけない物があると言って、おれの静止も聞かずに飛び出して行っちゃったんだ!」

ヒナタ「ダイ様。その時の経緯いきさつを詳しく聞かせて下さい、その方が少しは安心出来ますよ」

ダイ「うん。おれが目を覚ました時、近くにマァムと黒い帽子を被った背の高い男の人がいたんだ。だけど……、いきなりマァムがあんな事を言い出したのが予想外だったんだ!」

『………………』


その当時に起きた経緯を、ダイ様は私たちの為に話してくれた。
要するに彼の恋人でもあるそのマァムさんにも、やらなきゃいけない事があるからかも知れないわ。
こちらの世界に飛ばされても、私たち2人の記憶は一向に消えていなかった。
ヒナタが言うには、その世界を旅した者たちのみ記憶がすり替えられているかも知れないと。
此処とは違う場所にリムル様たちがいるとしたら、近い内に再会出来るかもしれませんね。


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【回想:孤島 中心部】


・ダイ視点

『ごめんなさいダイ。やっとあなたに会えたのに、こんなことになってしまって』

『仕方ないよ。でもね、おれは信じているよ!』

『えっ?!』

『マァムが探したい物、それはおれの為でもあるんだって分かってるからさ』

『ダイ……。ええっ、私はあなたを守る為にも更に強くならなきゃいけないの』

『マァム……。じゃあ、此処からは別行動だね…』

『そうね。あのお墓の最深部で私、ダイが来るのを待っているわ!』

『1人で大丈夫かい?』

『心配はいらねぇよダイ。それまでマァムは俺とリムルが守るからよ』

『いきなりだなぁスノウ…。まあ、おれに乗り掛かった舟でもあるからね。ダイ、必ずダリルの墓に来てくれよな?』

『うん。バラバラになってる仲間と再会したら、必ず行くから!』


それからだったんだ、俺たちが別行動を取るようになったのは。
おれの中ではマァムのガードはスノウだけだと思っていたけど、まさか『あの人』まで一緒にいるとは思わなかったよ。
その人はね、ミュウランが探していた人物だったんだ。
初めてお目に掛かれたけど、凄く優しい人に見えたんだ。
それ以降おれは今に至り、おれ自身が招いてしまった結果を後悔していたんだ。


-----


【現在:孤島】


・ヒナタ視点


ミュウラン「まさか、そんな事が……」

ダイ「ああ。今頃マァムたちは一足先に例の場所に行ってる気がするんだ……」

ヒナタ「ダリルの墓。はっきりとは聞いていませんが、私はその件についての話をロック殿から少しだけ聞いた事があります」

ダイ「ロック?! ねえヒナタ、あの人は……ロックは本当に無事なんだよね?」

ヒナタ「はい。ミュウランさんの持つ羅針盤を見ると、ブリッツボールらしき物を持っている方や1本の鬼の角がある青い髪の男と一緒にいる姿が映っています!」

ダイ「つまり。ワッカやソウエイたちも近くにいるって事になるのかい?」

ミュウラン「ええ。更に鬼殺隊のような格好をした黒い髪の青年も、そこにいる可能性がありますね!」

ダイ「黒い髪の青年…。もしかすると、無一郎もロックたちと一緒にいるんじゃないかな?!」

ヒナタ「はい。彼の名はかすみ柱・時透無一郎、19歳と言う若さではありますが…あの頃より更に逞しくなっているかと」

ダイ「……。良かった、本当に良かったよロック……。無一郎……」

『………。ダイ様………』

これらに関しても私は、同じ位置にいるピンクの髪形をしている恋柱の女性から話を聞いた事があるわ。
彼に関しての過去を知る者は、一部に限られているらしいと。
ならば私たちがその一部の者たちと再会しながら、時透殿に起きた過去の経緯いきさつとやらを片っ端から聞き出すしかないわね。
この私…元西方制協会の団長でもあるヒナタ・サカグチが自ら、あなたたち柱の1人1人に時透殿の過去を教えて貰わなきゃいけないと言うことにね。

3話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.3 )
日時: 2023/11/07 08:37
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第3話「仲間探し、開始」


【オペラオムニアの世界 孤島 最深部】


・ロック視点


「……。ミュウランたち、どうやら無事にダイと再会出来たみたいだな」

無一郎「良かった。ダイ君は無事だったんだね?」

ロック「ああ。今頃こちらに向かってる筈だ、出迎えてやろうぜ!」


俺もダイと同じように目を覚ました時、最初はバッツも少しだけ一緒にいてくれたんだ。
ティナも無事だと言うことは、エアリスも近くにいる可能性があるな。
その先の光を信じながら待っていると、敵と遭遇してしまったんだ。
コイツら……ジタンの世界と、ライトの世界からの敵のようだな!
ダイたちがこちらに来る前に倒そうとしたその時、魔法と物理攻撃の音を感知したんだ。
この気配の主には……、敵意はなさそうだな。


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『パンパンッ』


「ふぅ〜。間一髪だったみてーだな、ロック!」

ロック「ポップ! それに、ヒュンケルとベニマル」

ベニマル「ご無事でなによりです、ロック様!」

ロック「そうだ。あんたたち、どうやって俺たちを見つけてくれたんだ?」

ポップ「この羅針盤さ。俺たちも目が覚めたら最初はバラバラだったんだけどよ、少し経ってからベニマルとヒュンケルが来てくれたんだわ」

ベニマル「ああ。一瞬リムル様がそこにいると思っていたが、違ったようだ……」

ロック「ベニマル。リムルは無事だ、今はスノウやマァムと一緒に行動している」

ヒュンケル「そうか……。つまりスノウたちは例の場所に行ってる頃だろうな……」

ポップ「後は……。レオナやクラウドたちが見つかればいいけどよ……」

ベニマル「ポップ様。お気を強くお持ち下さい!!」


少し前にすれ違ったハクロウ爺さんの話によると、ベニマルたちの故郷・オーガの里はオークの奴らによって滅ぼされてしまったらしい。
リムルたちの世界でも似たような闘いがあったらしいけど、オークキングを倒した事によってベニマルたちは正式にリムルの仲間になったと言うわけか……。
現時点でリムルたち側と再会したのは、ソウエイとベニマルのみだ。
後見つかっていないのは、ハクロウの爺さんとシオン シュナ クロベエの4人だな。


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・ポップ視点


「ロック、皆!!」

ロック「ダイ、それにミュウランたち!」

ダイ「良かった。ロックたちも…、無事だったんだね」

ロック「ああ。ダイ……、君も無事でよかった…」

ミュウラン「……。折角の貴重なお2人の再会を私たちが邪魔をしてはいけないので、少しの間だけ席を外していましょうか?」

ポップ「そうだな。ヒュンケルとミュウランはこの場に残ってくれ、残りは俺と一緒に辺りを見回りに行くぞ!」

ヒナタ「勿論です、ポップ様!」


誰かに『様』付けされると、嫌になる奴もいるけどなぁ。
まあ、パプニカの兵士たちも殆どはダイの事を『様』付けで呼んでいたけどな。
あの光景は、忘れられなかった。
1度はダイの奴が俺を庇っていなくなっちまったけど、あの頃は師匠とダイの声が聞こえた気がしたんだ。
さっきはカッコ付けてあんな事を言ってしまったけど、おれの持つ羅針盤にはレオナが何処にいるかが分かる。
辺りは墓みたいな光景ということは、レオナはダリルの墓の何処かにいると言うわけか!


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【ダリルの墓 中心部付近】


・レオナ視点


「ティナ。大丈夫かしら…?」

シオン「はい。バッツ様の気配を感じるといって捜索に出たまま、中々お戻りになりません」

レオナ「そうね。こんな時こそティナにもう少し強く言って置けばよかったのに、何だか……悔しいわ!!」

シオン「レオナ女王殿下……」

暗闇の雲「駄目じゃ。わしと時の魔女もこの辺り全てを探しては見たが、魔導の娘の居場所は分からん!」

レオナ「そ……、そんな……」

アルティミシア「あっけないものね。後は、あちらから訪れる騎士一行がこちらに来る事を信じるしかないでしょう!」

レオナ「……………」

シオン「レオナ女王殿下………」

BGM設定:FF5より暁の戦士

レオナ「………。このような大失態を、ポップ君やベニマルたちの前では絶対に知らせたくないわ!!」

アルティミシア「そうね。このような失敗をしてしまったと白状すれば、ガードを任された私たちにどんなお仕置きが待っているのやら」

シオン「確かに。ポップ様は普段は滅多に怒ることはありませんけど、今回の失敗は流石に弁解する余地もない気がします……」

『……………(汗)』

暗闇の雲「……。レオナ姫よ、此処でわしから1つ提案があるんじゃが」

レオナ「何っ?」

暗闇の雲「ポップがお主を助けると見せつけるように、ワシと時の魔女が一瞬だけお主を捕らえると言うのはどうじゃ?」

レオナ「成程。ポップ君があたしを助ける代わりに、ヒュンケルたちがあなたやアルティミシアと闘うという光景をロックさんたちに見て貰うと言う作戦ね?」

アルティミシア「そうです。滅多にない絶好のチャンスでもありますし、悪い話ではないと思いますよ?」

レオナ「……。いいわ、今回ばかりはあなたたち2人の提案に乗りましょう!!」

シオン「レオナ女王殿下。それまではこの私が女王殿下の臨時護衛として、しっかりガードをさせて頂きます!!」

レオナ「シオン……。ええっ、その間はしっかり頼んだわよ?」

シオン「はいっ、お任せ下さい♪」


後は、アルティミシアも言っていたように。
ポップ君たちがこちらに来るのを、待つしかない。
あたしたちがこの作戦を遂行すれば、ティナが何処かで姿を見せる時も充分にある筈だわ。
あの子の中から感じる魔法力の中には、優しい光が幾つかある気がするの。
その光そのものを守る為に、ヒュンケルたちには闘って貰わなきゃいけないわ。
さあ、早速作戦行動開始よ! 少しでもあたしたちが動いて、ポップ君たちの負担を軽くしてあげなきゃいけないわ!!

4話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.4 )
日時: 2023/11/08 08:31
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第4話「レオナ救出作戦、開始」


【オペラオムニアの世界 孤島 最深部】


・ダイ視点


「マァムたち。無事だといいね…」

「そうだな。いくらスノウがいるとはいえ、何があるか分からないもんなぁ!」

「ダイ様、ロック様!!」

ダイ「ソウエイ。その後どうなったの?」

ソウエイ「はっ。目的地と思われる場所で、何やら闘いが行われているようです」

ダイ「……。闘いということは、アルティミシアと暗闇の雲が闘っている可能性がありそうだね」

ソウエイ「既にポップ様たちが向かっているという情報です、我々も急ぎましょう!」

ダイ「うん。行こう、早くマァムたちと再会しなきゃ!」

ロック「ダイ……。ああ、そうだな!」


よかった、ソウエイに会えたよ。
一瞬だけど、ソウエイの側にガビルたちもいた気がするんだよね。
おれがロックと話をしている時、ドワーフ国の王様……ガゼル・ドワルゴン国王様直々にリムルのことを任されてしまったんだよね。
確かに、あの方の話に嘘の証言は1つもないけどね……。
もしだけど、父さんやハドラーも『この世界』に来ているとしたら……何処かで再会出来るよね。
きっと会える、おれは何となくそんな気がすると思ったんだ。

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【ダリルの墓 中心部】


・ポップ視点


「レオナ!!」

「ポップ君、キミなら必ずあたしを助けに来てくれると信じてたわ!」

ポップ「ああ。レオナも、無事でよかったよ……」

暗闇の雲「ファファファ……。上手く行ったようだな、時の魔女よ!」

アルティミシア「ええ。たまには暗闇の雲、あなたの作戦に乗るのも悪くはないわ!」

ポップ「……。要するに、さっきまでの2人の闘いは俺たちに見せつける為のフェイクって事か?」

暗闇の雲「そうじゃ。やはりポップ、そなたの勘は鋭いのう!」

ポップ「勘弁してくれよ。作戦内ならまだしも、本気で潰し合ってたらマジで止めていたからな!」

アルティミシア「ふふふっ。ええっ、今後は以後気を付けましょう!」

暗闇の雲「そうだな。確かにこやつの……ポップの言う通り、わしらは少々やり過ぎたようじゃな……」

アルティミシア「ええ。流石は勇気の意志を持つ大魔道士、金輪際は彼の機嫌を損ねないようにしましょう!」

暗闇の雲「ああ、それもそうじゃな……」


ったくよぉ、本当に頼むぜお2人さん。
とは言うものの、此処が本当に…例の墓なんだな。
少し進んだその奥から、仲間の気配を感じるぜ。
この気配の正体は、ノヴァとクラウドだな。
よしっ、まずはそいつらを探しに向かうとしますか!
すると背後から付いてくるはずのミュウランが突然、足を止めてしまったんだ。


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「……………」

ポップ「ミュウラン……、どうしたんだよ?」

ミュウラン「やはり、私が2人の為に余計な気を遣わせてしまったせいでしょうか……」

ポップ「……。ヒュンケル、頼まれてくれるか?」

ヒュンケル「ああ。ダイたちと再会次第後を追う、心配するな!」

ポップ「へへっ。じゃあそれ以外の皆、俺について来てくれ!」

レオナ「ポップ君……。さあ皆、今はポップ君の意思に従って行きましょう!」

『はい(うん)っ!!』


とにかく、此処まで来ちまったからにはとことん進んで行くしかねーんだ。
でもなぁミュウラン、あんたがダイとロックの為に気を利かせたのは悪い事でもないんだわ。
おれだってあの頃、バランに頼まれたんだよ。
レオナと結婚し子を育て、新たなドラゴンの騎士の歴史を作っていくのだってね。
そんな事急に言われてもおれは…、小さな村にある武器屋の1人息子なんだぞ……バラン。


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【ダリルの墓 最深部】


・ティナ視点


『カキィン…… カキィン……』


「ティナ。かなり連携が取れて来たな♪」

「……。多分だけど、バッツの教えがいいからだと思うわ!」

ハドラー「確かに。だがこちらとては中々真似は出来んぞ……」

バラン「済まない。あの時は、私がお前の危険な賭けに出てしまったせいだな……」

ハドラー「いや。死神の言う通り、あの時はオレ自身に時間がなかったからな!」

バッツ「えっと。ハドラーの言うその『死神』ってさ、キルバーンの事を指してんのか?」

ハドラー「ああ。奴自身も似たような事を言っていたかもしれないが、オレはアイツに背中を押されたくなかったんだ!」

バッツ「その気持ち……、俺にはよく分かるよ…」

ハドラー「……。バッツ………」


バッツもバッツで、辛い旅だったかも知れないわ。
私がこちらに来て少しした後に、ファリスとシュナさんにあったの。
当時の頃のバッツについての話をファリスから聞いた時は、驚きを隠せなかったわ。
逆に私の時は闘う力を失っていたけど、セリスたちと再会して……彼女たちのピンチに駆け付けた事がきっかけで闘う力を取り戻せたわ。
だけどセリスは、このエリアにはいなかった。


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ティナ「………。向こうから、暖かい気配を感じるわ」

ハドラー「だが。この気配の主はダイやポップたちではない、武闘家娘の気配だ!」

『まさか、マァム(ちゃん)?!』

バラン「ああ。ディーノ……いや、ダイを1番理解してくれる頼もしいお嬢さんだ!」

バッツ「つまり。レオナは、ダイではなくポップを選んだ…という事になるのか?」

ハドラー「そういう事になるだろう。ポップやその女には、迷える仲間の背中を押す力があるからな!」

『………………(汗)』


此処にも、クラウドはいなかった。
私たちが来る少し前に到着しているとしたら、かつて私やロックが乗った事がある飛空艇の最終チェックをしているかも知れない。
それに、ファリスが私の為に他の事を正直に言ってくれたわ。
クラウドの仲間の中にも、発明品とかに詳しい女性がいるって。
伝説のパイロット・シドさんに負けない位の持ち主だとしたら、その彼女に会うのは遠くはないかも知れない。
だからファリス……ハクロウさんたち、私たちが行くまで待っていてね!

5話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.5 )
日時: 2023/11/08 23:59
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

さて、黒幕を誰にするかで考えています。

今回は、子リンクが初の黒幕になります。
彼はエクスデスによって、最終形態の力を強引に受け取られてしまった。
そんな悍ましい子リンクの姿を見た戦士たちは、驚きを隠せない。

しかし、今こそ光と闇の戦士たちが共に力を合わせる。
そう助言するものが、現れた。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.6 )
日時: 2023/11/09 08:37
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第5話「大魔道士とパプニカの姫」


【ダリルの墓 最深部付近】


・ポップ視点


「……。ティナたちの世界なのに、本来の場所とは所々違うような気がするぜ」

「確かに。さっきまであたしたち、孤島にいた気がするのに…」


そーいえば、俺がヒュンケルたちを連れて此処に来た時。
エドガーのおっさんと、両方の鬼耳をした黒髪のおっさんに少し前にあったんだよなぁ。
当時の世界を経験しているあの人から、意外な事実が記されていたんだ。
記憶の断片……、それを手に取る資格があるのはティナたちしかいない。
その後ベレスの姉ちゃんに聞いた所、俺たちの為に闘った光の戦士とアクト テレシアは今も旧世界でガーランドと闘っているらしい。
要するに、光の羅針盤を更に集めろって事かよ。


-----


「………ップ君、ねえポップ君!」

ポップ「えっ?!」

レオナ「『えっ?!』じゃないわよ。どうしたの、あたしに言えない悩みとかあるの?」

ポップ「……………」

レオナ「ポップ君。あたしに隠し事はなしって約束よ? ちゃんと説明しなさい!!」

ポップ「いいけど。途中から喋るのは、駄目だからな?」

レオナ「ええっ、分かったわ!」


BGM設定:FF10より明かされる真実


ポップ「………。『この世界』の事実を俺は少し前にある殿下から聞いたんだが、少し長いけどレオナ……聞いてくれるか?」

レオナ「ええ。キミの話を聞く覚悟は重々承知の上よ!」

ポップ「……。本来ダリルの墓と孤島は、少し離れた場所にあったらしいんだ」

レオナ「つまり。本来その2つの場所は別々の位置にあったけど、ティナやロックさんたちがそれらを願ったから……隣り合わせになったという事?」

ポップ「ああ。当時『この世界』を体験したセリスが言ってたけど、自分はあの頃…魔導研究所のシド博士のいる小屋に流れ着いていたらしいんだ」

レオナ「……。要するにセリスはその人に助けてくれた恩を返したくて、たった1人で海岸にある1番美味しいお魚を取りに何度も往復して行ったって事ね……」

ポップ「ああ!!」


俺だって、全てを知ってる訳じゃねーけど。
出来る事ならよぉ、俺とレオナの世界で起きた一部分をティナたちに話したくないんだ。
確かロックはエアリスを探していたみてーだけど、あれから無事に会えただろうか。
何てカッコ付けた癖に、今更弱きになるなんてどうかしてるよな!
今までのように俺はレオナや他の皆のムードメーカーなんだ、あの時キルバーンはそんなダイを倒そうとしていたけど。
あの頃は俺が心を鬼にしながら、ダイを追いかけて行ったんだよなぁ。
へへっ、まるで立場逆転そのものだぜ!


-----


【ダリルの墓 ボスの部屋前】


『タッタッタッタッタ……………』

ポップ「どうやらコイツ自身が。此処の元凶らしいな」

レオナ「ええ。ファリスが言ってたわ、こいつの弱点は火属性だそうよ!」

ポップ「よ〜し! このまま、俺たち2人で闘おうぜ!」

レオナ「ポップ君……。ええっ!」

「いや。2人ではなく、俺たち『皆』でだ!」


BGM設定:FF6よりロックのテーマ


『クラウド(君)、皆!!』

ティファ「2人共お待たせ、よく耐えてくれたね!」

ポップ「あっ………」

レオナ「きっ……、気付かなかったわ……」

リムル「やっぱりなぁ。ヒナタ、ポップたちに回復魔法を!」

ヒナタ「ええっ!」

ポップ「い、いいって……。こんくらい軽傷なんだからよぉ!」

ヒナタ「いいえ。無理は禁物です、それこそあなた方2人が我々より先に倒されてしまう可能性が1番高いのですから!!」

『………………(汗)』

クラウド「ポップ。何か作戦はあるか?」

ポップ「ああ。コイツは氷系やレビテトを解除する力を持ってやがる、それをヒナタが魔封剣で引き寄せながら…弱点の炎系魔法で攻め続ける!」

クラウド「分かった。それで畳みかけるぞ、ポップ!!」

ポップ「ああ!!」


俺たちのいる時空系で例えるなら、メラ メラミ ベキラマ メラゾーマ ベギラゴンだけど。
ティナやロックたちのいる世界の魔法を使用するとしたら、ファイガや炎のロッドをこまめに使用するしかないぜ。
予想した通り、敵はデュラハン本人だった!
こいつはレオナに向けてホーリーを唱えて来たが、ヒナタが前もって準備していた魔封剣の効果で彼女のMPへ吸収する事が出来た。
するとクラウドが突然俺の耳元で、以前ラムザって奴と連携したあの技を……FR(フレンド連携)をやりたいと言い出してきやがったんだ。
つまり、アルテマビームをおれとクラウドの初連携技に持ってこようって言いたいのかよ!!

6話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.7 )
日時: 2023/11/11 23:23
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

用語説明

FR=フレンド連携。(オペラオムニア参照)

他にもEX BTなどがある。
EXでは、そのキャラ1人1人の専用必殺技がある為…時には貯まるまでブリザドコンボなどのスキルを使用し続けなければならない。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.8 )
日時: 2023/11/12 23:28
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

今日まで更新はお休みです。

明日からは、再開しますので…宜しくお願いします。
ストーリーですが、ある程度揃いつつ…スマブラX世界→FF5の世界へと探しに向かうという展開です。

オペラオムニアとの両立も、たまには悪くはないですね。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.9 )
日時: 2023/11/13 08:45
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第6話「ダイとマァム」


【オペラオムニアの世界 ダリルの墓 最深部】


・ダイ視点


「……。どうやら、炭治郎もエアリスもこのフロアにはいないみたいだ…」

無一郎「仕方ないよダイ。それにさ、炭治郎もだけど禰󠄀豆子だって別の場所で頑張っていると思うんだ!」

小鉄「そうですね。ダイさん、まずボク達はバラバラになった仲間たちを順調に探していきましょう!」

ダイ「小鉄君……。うん、そうだね!」

クラウド「話は決まったようだな。サッズが最終調整が終わったから、いつでも出発出来るそうだ!」

ダイ「分かった。後…、少しだけ伸ばしたい」

クラウド「………。ダイ………」

無一郎「分かるよ。大切な人と2人きりで話すのも、あまりなくなるかも知れないからね。小鉄君、君は先に行ってダイの大切な人を呼んで来てくれないかい?」

小鉄「はい。行って来ます!!」


初めてあったにも関わらず、彼は無一郎の言葉を受け入れていた。
確か以前玉壺という強い敵と闘っていた時、敵の放った壺の中に囚われた事があったんだよね。
毒も何度かあったらしいけど、危機一髪か何かだった時に小鉄君が助けに来てくれたと。
要するに彼には助けて貰った恩があるから、その借りをこれ以上したくないって事なんだろうね。


-----


『タッタッタッタッタ………』


小鉄「時透さん。彼女を……マァムさんを『例の場所』に待たせています!」

無一郎「分かった。ダイ、後は君たち2人でゆっくり話し合うといいよ!」

ダイ「えっ? 無一郎、君は一緒にいてくれないの?」

無一郎「ごめんね。そうしたいとこだけど…さっきからクラウドさんに、「無一郎、悪いがこれ以上は2人の邪魔をするな!」と言うオーラを受けているからねぇ…(汗)」

『あっ………(汗)』


こーいう時だけは、ちゃんと計算しているんだね。
確かにクラウド自身も、かつての最終決戦前とかに似たような質問をティファがしていたけど。
その時は伝説のパイロット・シド艇長が気を利かせてくれたと、そう言っていたからね。
そのための有効時間だから、今は大切に使わせて貰うよ。
俺はそう決心しながら、マァムの待つ孤島へ向かい始めた。
『この世界』での闘いもだけど、共に戦ってくれたクラウドや皆の事は忘れたくないよ。


-----


【孤島】


「ダイ。ちゃんと許可は貰えたの?」

ダイ「うん。………って言うより無一郎たち、初めから分かっていたみたいだったよ」

マァム「私も。あの後レオナに背中を押されてしまったわ、「マァム。こういう時こそあなたはダイ君と話すべきなのよ、たまにはゆっくりして来なさい!」て念押しされてね(汗)」

ダイ「……。レオナらしいや……」


あの大戦時の時だけ、ポップは時々しかレオナを呼び捨てにしなかったんだよね。
マァムも俺も毎回のように呼んでいるけど、この世界に来てからはレオナの名を呼ぶ回数はかなり多くなっている。
それに……忘れもしないのは、5つの光が宿った時の儀式。
あの時はレオナだけ光らなくて、ポップから時計回りにしたけど…レオナだけ光らなかったんだ。
もし……、もしザボエラがへんなことをしなかったらレオナの持っていた印はちゃんと光っていたのかなぁ。


-----


「あのさ、マァム!」

「ダイ。私はあなたが……、ダイの事が1番好きよ!」

ダイ「えっ?!」


BGM設定:FF6よりセリスのテーマ


マァム「覚えてる? あの頃レオナを助ける時、私はフレイザードに心臓を突き出しかけていた時のこと」

ダイ「うん。覚えてるよ、あの時はクロコダインたちの助太刀があったからマァムのピンチを救う事が出来たんだよね……」

マァム「ええ。フレイザードにも、本当は自分自身が辛い筈なのに……それさえも捨てていたからね………」

ダイ「………。マァム………」

マァム「だからかも知れないの。あの時私を助けてくれた時から、あなたを……ダイを好きになっていた気がするの」

ダイ「………………」

マァム「ダイ。あなたは私の事どう思うの?」

ダイ「………。……きだよ……」

マァム「えっ?」

ダイ「おっ……、おれもマァムのことが1番好きだよ……//////////」

マァム「ふふっ。私たち、お互いが両思いになるまでかなり時間掛かっちゃったけど。今は離れ離れになっている他の仲間たちを探しに行きましょうよダイ!」

ダイ「マァム……。うん、そうだね!」


おれはもう、再会する前から決まっていたよ。
この世界での闘いが終わってからも、おれはマァムと一緒に色んなところに行きたい。
それらを叶うためにもまずは、エアリスたちを探さなきゃいけないんだよね。
結局このフロアの元凶はクラウドたちが倒してしまったらしいから、ちょっとだけ悔しいと思うこともあるけどさ。
するといいタイミングで飛空艇ファルコン号が現れ、俺たちを招き入れてくれる。
それに俺のそばにはマァムだけでなく、クラウドたちもいてくれるから……今は少しも寂しくないかもしれないなぁ。

7話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.10 )
日時: 2023/11/14 08:40
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第7話「仲間の行方」

【飛空艇ファルコン 甲板】


・ポップ視点


「ロック。光の羅針盤からエアリスの気配は感じるか?」

ロック「ああ。………この光の先に見えるのは、辺りそのものが木で囲まれているよ」

ダイ「あたり全体が木だとしたら、スマブラXの世界かもしれないね…」

ロック「ああ。その前のたくさんの観客からの歓声中に2つの闘気を感じた、1つの巨大な気は恐らく…リザードマンクラスの元軍団長だろう!」

『まさかっ、クロコダイン(のおっさん)?!』

ヒナタ「はい。私の持つ光の羅針盤からも同じ気配を感じたので、恐らくあなた方やヒュンケル殿たちの顔見知りで間違いないでしょう!」

ロック「もう1つは……、黒くて禍々まがまが気配がかなり強いぞ。まさか……、アイツがな………」

『……。子リン………』


嘘だろ、時リンクが何度も気にかけていた最年少の勇者が俺たちの敵になっちまってるなんてよ。
とにかく、急いでそこへ行って…クロコダインのおっさんの救援に向かおう!
俺は今思っている事をサッズのおやっさんに知らせたら、そこへ向けて進行し始める。
へへっ、やはりパイロットだけあって運転は上手いぜ♪
今助けに行くからな……それまでは何とか耐えててくれよ、おっさん!!


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【空中スタジアム】


『カキィン カキィン……』


禰󠄀豆子「むう〜!! 爆血!!」

「うっ………!!!」

クロコダイン「トドめだ。うなれ、真空の斧!」

子供リンク「くっ……。鬼娘が相手では部が悪い……、この借りは必ず返すぞ! 獣王よ」

クロコダイン「逃げたか……。しかし、此処はいったい……」

禰󠄀豆子「む? むう〜♪ むう〜♪♪」

クロコダイン「おおっ。ポップたち、無事だったか?!」

ポップ「ああっ。サッズのおやっさんが飛空艇で突っ込むのは厳しいから、ルーラで先に行けと言ってくれたんだわ!」

禰󠄀豆子「むう〜♪♪♪」

無一郎「禰󠄀豆子。君も無事で良かったよ」


確か禰󠄀豆子は鬼になってるから、日の光を浴びたら駄目じゃなかったか?
それらの経験を生かしているから、竹筒は念の為に加えていると言う事になるだろうな。
その後遅れて蜜璃と玄弥も駆け付けたが、後は炭治郎のみとなったな。
先程まで無一郎と仲良くしていた禰󠄀豆子が俺の方に気付き、休憩室らしき場所へ俺たちを先導し始めた。


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【スマブラX版 亜空の使者 悠久の間】


ポップ「ん? テレポストーンらしき場所が、4ヶ所あるぜ!」

禰󠄀豆子「むぅ〜………」

玄弥「禰󠄀豆子。炭治郎が何処にいるか、分かるか?」

禰󠄀豆子「むぅー………」

玄弥「そうか…。ポップ、どうやら『この世界』に炭治郎はいないと禰󠄀豆子は言ってるぞ!」

ポップ「……。そうらしいな、今俺の羅針盤で炭治郎の居場所を探してみたが。アイツは次元の狭間の奥の方にいる事が分かったよ!」

バッツ「……。ギルガメッシュと再会した『あの場所』に、炭治郎が……?!」

ダイ「うん。クロコダイン、また一緒に闘ってくれるよね?」

クロコダイン「ああ。今度こそオレはお前たちの盾となってやるわ!!」

無一郎 ダイ『(互いの手を交互に振りながら)………。いやいやいや……、そこまで無理にしなくても大丈夫だから…(汗)』


それはそれでトラウマだぜ、おっさんよぉ!
しっかし、飛空艇で此処まで来るにも時間は掛かっちまったな。
ヒナタからも休憩を申し出されたから、各自体力を温存する事にしたんだ。
おれはロックから託されたポーションで体力を回復し、ダイはマァムのベホイミで回復中だ。
レオナはクロコダインのおっさんの手当てに没頭している為、ヒナタと共闘している。
リムルとヒュンケルは難しい顔をしながらも、エアリスがいると言う森にどのルートで行くかを計算中だ。
なぁ炭治郎……何でお前だけ、そっちの世界に飛ばされてしまったんだよ…。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.11 )
日時: 2023/11/15 08:54
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

〜前回までのあらすじ〜

ようやくマァムと両思いとなった若き勇者・ダイはクラウド達と共に、スマブラXの世界に向かう。
そこでかつてダイやマァムたちと共に闘った獣王・クロコダインと無惨によって鬼になってしまった少女・禰󠄀豆子と再会する、しかし…その世界にも禰󠄀豆子の兄・炭治郎は何処にもいなかった。

ダイとマァムたちはクラウド達と共に、引き続き離れ離れになっている仲間探しを続けていくのであった。

以上が、前回までのあらすじです。
引き続きこの小説を、宜しくお願いします!

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.12 )
日時: 2023/11/16 08:43
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第8話「戦士たちの気になる動向」

【ファルコン号 甲板】


・レオナ視点


『ピリリリリリ…… ガチャッ』

「もしもし? ヤンガス?」

『おぉ。その声はレオナ姫でがすね、無事で良かったでゲス!』

レオナ「えぇ。あなた達も、無事で良かったわ!」

『おいヤンガス。交代しろ! 済まない、初めましてレオナ姫!』

レオナ「ふふっ。声で分かるわよ、ツェザール王子!」

『そうでしたか。実は我々も先程から仲間を探しに行っているんですが、誰も『奴』を見ていないそうです』

レオナ「……。つまり、ラゼル君は誰も見てないって事になるの?」

『はい。我々は火山に囲まれた大きな塔付近にて仲間を捜索しています、何かあれば再度連絡するかも知れません!』

レオナ「分かったわ。そっちも油断はしないで、いつ猛者か陛下が現れるか分からないわ!」

『分かりました。ではレオナ姫よ、後程掛け直します!』

レオナ「ええっ!」


火山に囲まれた場所に、ヤンガスたちはいるのね。
すると玄弥君はあたしのアイコンタクトに気付き、ポップ君に通信を繋げ始める。
先程の声からすると、初めはヤンガスで後からツェザール王子に切り替わっていたわ。
蜜璃がポップ君の気配がすると言う方角に向けて、急いで駆け付け始めたの。
う〜ん、後見付かってないのがゼシカやビアンカたちだとしたら…かつてアーヴァイン君たちがいた『あの場所』で彷徨さまよっている可能性も充分高い気がするわねぇ……。


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【スマブラXの世界 ハイラルの森】


・マァム視点


『ピカーン……』


マァム「よし。これで大丈夫そうね!」

エアリス「うん。ありがとう、マァム!」

ロック「ったく。本当に心配したんだぞ、エアリス!」

エアリス「……。ごめん!!」

暗闇の雲「ロックよ。この辺りを捜索したが、一国の王たる者の目撃はどちらもなかったようだ!」

ロック「そうか……。もしかしたら、炭治郎と同じ場所に……?」

マァム「そうでしょうね。ロックさん、ひとまず私たちもファルコン号に戻りましょう。レオナなら…何か知ってるかも知れないわ!」

ロック「マァム……。ああ、そうだな!」


この森での目的も果たし、私たちはダイのいる動物園に引き返したわ。
一方のダイたちはそこで、アイクの経験談を聞いていたの。
時々ダイが難しい顔をするらしいから、ヒュンケルが彼に分かりやすく助言をしている。
今頃禰󠄀豆子さんは多分だけど、ヒナタさんが背負っているかも知れないわね……。
その近くで捜索しているクラウドさんたちも、何かを知った可能性があるかも知れないわ。


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【雲海】


・ポップ視点


「何だって?! ヤンガスとツェザールが、オペオム世界にいるって言うのかよ?!」

蜜璃「うん。それを聞いたらレオナちゃん、更にますます難しい顔をしちゃったんだ!」

ポップ「……。確か『例の旧世界』とやらに光の戦士とアクト テレシアがいるって前にレオナが言ってたよな、だとすると…その旧世界とやらに皇帝陛下がいる可能性も……」

ヒナタ「はい。ポップ様の推測は恐らくですが、間違いはないかと思います!」

リムル「……。皇帝陛下……、か……。以前俺が闘ったアイツより数倍は強い可能性は高いぞ!」

ソウエイ「はい。ミリム様も現在レオナ姫さまの護衛として待機していますゆえ、何も心配はありません!」

リムル「そうだな。例のラストダンジョンとやらに向かう前にポップ、オペラオムニアの世界に寄らないか?」

ポップ「成程。要するにリムルは、俺らでもう1度そこへ行って…他の奴らを集めながら炭治郎の元へ向かおうって言いたいのかい?」


BGM設定:FF6より仲間を求めて


リムル「分かりやすく言うとそうだ。ツェザールやヤンガスだけじゃなく、かつてその2人と共闘した奴らもその世界内にいるかもしれないんだ」

ポップ「………。分かった、サッズには俺から事情を話して置くよ!」

リムル「へへっ。助かるよ、ポップ!!」

ポップ「…。リムルはこう言うけど、アンタらの意見はどうなんだよ?」

ヒナタ「私はメーア様からあなた方をお守りするようにとおおせられているので、引き続きポップ様のご判断に従わせて頂きます!」

ソウエイ「私も同意見です。ポップ様もリムル様に負けない程の魔力をお持ちなので、いつでも遂行出来る所存です!」

ポップ「……。あんな事言ってるけど、大丈夫なのか? あの2人は(汗)」

リムル「確かに。少々危なっかしい感じもするけど、ソウエイもヒナタもちゃんと役に立つからさ!」

蜜璃「うんうん。万が一のヒナタちゃんの決意が突然変わった時は、私が使う『恋の呼吸』シリーズで軽くお仕置きしてあげるから大丈夫だよ★」

ヒナタ「……。そ……、そうならないように精進しょうじん致します………(滝汗)」

『………………(汗)』


特に余計怒らせたら行けねーのは、蜜璃かも知れないな。
かつて炭治郎たちと刀鍛冶の里に行った時、何度か助けて貰った恩があるって言ってたなぁ。
そいつらも近い内に復活しちまったら、いつぞやと同じ手口でやる可能性も高いぞ。
過去に闘った鬼については前に玄弥から聞いた事があるけど、その4体は心を入れ替えて今は俺らが来るのを待っているらしい。
鬼舞辻無惨……そいつがどんな野郎かは知らねーが、禰󠄀豆子を鬼にした事は……絶対に許さねぇからな!!

9話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.13 )
日時: 2023/11/17 08:04
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

作者が不在になるので、最新話の更新は今日中か明日辺りになります。
出来たら、今日中に更新するので…ご了承下さい。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.14 )
日時: 2023/11/18 08:44
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

9話では、エドガーからこれまでの経緯が語られます。

何故、自分たちの為に1人で行ったのかを…マァムは未だに納得出来ない。
そんな彼女を、同じ武闘家のよしみであるマッシュが慰める。
勿論、雷神と風神も気を遣う。

しかしマァムは立ち上がらず、次の日は寝込んでしまう。

以上が、9話のあらすじになっています。
引き続き、宜しくお願いします。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.15 )
日時: 2023/11/18 11:06
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第9話「仲間たちの決断 前編」


【FF6の世界 フィガロ城】


・レオナ視点


「済まなかった。君たちの事情はおおよそ理解はしているさ!」

ポップ「王様…。ダイの奴は一体何処にいるんですか?」

エドガー「残念だが。これらの結果は彼なりの判断でもあるんだよ!」

『えっ?!』


どうしても、信じられないと思っていた。
あの後偵察に出ていたソウエイやゴルベーザからの報告でも、彼と同じ状況だったわ。
エドガー王……、あなたはマァムやあたしたちの知らない所でダイ君と何を話していたのかしら。
現に此処にはダイ君本人はいないし、マァムもずっとあのままだからね…。
旅の疲れもあるみたいだし、暫くはご厄介になろうかしら。


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【フィガロ城 客室】


「レオナ姫。エドガー様より、此処を君たちの家だと思ってくつろぐと良いと仰っていました!」

レオナ「確かに。よく見ると男部屋と女部屋、別々に分かれているわね!」

マルチェロ「はい。皆様が少しでもお休みになられるようにとの、エドガー様直々に配慮致しました!」

ライトニング「…。マルチェロ、お前はいつからあの男の側近に?」

マルチェロ「少し前からでございます。では、何かご不満な点などがありましたらいつでもお呼び下さい!」

ポップ「…。仕方ないさ、ダイの事も気になる事は沢山だけどよ。今はゆっくり休もうぜ? レオナ」

レオナ「ポップ君…。ええ、そうしましょうか!」


ポップ君の言う通り、突然いなくなったダイ君の事は気になるけど。
とにかく今は、疲れた体を休ませなきゃ行けないわ!
それぞれが別々の部屋に入っていく中、ポップ君は足を止める。
キミの気持ちも分からなくはないけど、まずはゆっくりしましょう!!
これで…これでよかったんですよね、エドガー王。


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【フィガロ城 玉座の間】


・ロック視点


『ガチャッ』


「よっ!」

エドガー「ロックか。レオナ姫たちはあれからどうだね?」

ロック「ああ。アイツらはあの後各自で英気をやしなっている様子だったよ!」

エドガー「……。そうか……」

ロック「……………」

エドガー「おい。聞きたいことがあるなら今のうちに聞いてこんか!!」


BGM設定:FF10よりいつか終わる夢


ロック「なあ、エドガー……」

エドガー「何だ?」

ロック「……。『昔のよしみ』でもある俺にも、一切打ち明けないつもりか?」

エドガー「ああ。これらばかりについては他ならぬ彼との……、ダイとの『小さな約束』でもあるからね」

ロック「……。んでエドガー、アイツを奪還する策はちゃんとあるのかい?」

エドガー「勿論だ。さて、お前も長旅で疲れただろ? あまり無理をすると、お前をいつも思ってくれる『古代種』のお嬢さんに心配をかけてしまうからな?」

ロック「なっ……。うっ……、うっせぇ//////」


んなもん、おめーに言われなくても分かってんだよ。
確かに俺もエアリスの事はあまり知らないが、今はちゃんと一緒にいるんだ。
スマブラと呼ばれる世界でクロコダインと禰󠄀豆子、そして守るべき最愛の彼女・エアリスと合流を果たした。
こうして風に当たっていると、ちゃんと帰って来たんだと実感するよ。
後は……急な事もあってか、未だに中々立ち直らなそうにないマァムをどう説得するかが問題だな。
同じ女の子としてエアリス、もしかすると君の力を万が一借りる事になるだろうからな。

10話に続きます。

Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.16 )
日時: 2023/11/19 11:04
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第10話「武闘家少女の涙」

【フィガロ城 バルコニー】

・マァム視点


『カツカツカツカツカツ……』


「あ、ヒナタ……」

「マァム様。大体の事情は分かりますが、あまり1人で抱え込まないで下さい!」

マァム「ありがとう…。やっぱり皆やレオナたちにも、心配を掛けてしまったのね……」

ヒナタ「はい。彼女たちは勿論ですが、特にマァム様を心配していたのはロック様とエアリス様です!」

マァム「………。私のせいだわ………」


あれは、スマブラXの世界にいた頃だったわ。
アイクから聞いた経験談を頼りに、私たちは初めて体験したの。
ビッグプリム1体に敗れそうになった時も、ダイはちゃんと私を助けてくれたわ。
その背後からリムルが私たちを遠ざけつつも、彼専用の最後の切り札・神之怒を発動する。
これで亜空軍の敵たちを倒せたと思っていたら、魔王クレイマンが現れたの。


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【回想:スマブラXの世界 亜空間内部】

『おや。私の放った人形たちを、あっさり倒してしまうとは!!』

ミリム『クレイマン。貴様はあの会議で私をいい様に散々こき使ってくれたな、もう許さないのだ!!』

ダイ『……………』

リムル『ああ…、そうだなミリム! おいクレイマン。『かつての会議』での決着を、今こそこの場で付けてやるぞ!!』

ダイ『待ってミリム…リムル。お願いだ、おれを連れて行ってくれ!』

リムル『なっ?! 駄目だダイ、そんな考え方でクレイマンが聞くとは限らないんだぞ?!』

ミリム『そうなのだダイ。アイツがどんな奴かお前でも重々知っているではないのか?』

ダイ『それでもいい…。おれ……、このままマァムやリムルたちに守られてばかりだとカッコ悪いもん。少しは『勇者』として活躍してなきゃ、マァムに嫌われちゃうもん!』

マァム以外の全員『…………。ダイ(さん/君)……………』

マァム『いいえダイ。そんな事ないわ!!』

クレイマン『いいだろう。ダイと言ったな、約束通り貴様はこれから私の部下だ!』

ダイ『ああ。その代わりに頼みがある、おれがあんたの為に働く代わりにマァムたちに手を出さないでほしい!!』

クレイマン『…。大切な部下の頼みとならば、断る訳にもいかぬな……』


要するにダイは、私たちを守る為に前魔王でもあるクレイマンの配下になったと言う事ね。
私はあなたのそんな弱い所も……全部好きよ、ダイ。
だけど相手は元魔王クレイマン、ミリムの言う通り何をするか分からない謎の男でもあるのは確かだけど。
どうして私はすんなりと、ダイの手を離してしまったのかしら。
私にもっと強い力があったら、今まで以上に私の手を繋いでくれたダイの手を離さないで入れたかも知れないのに。


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【現在:フィガロ城 バルコニー】


・ロック視点


マァム「だからこそ…。あの様な結果になったのは、私のせいでもあるのよ……」

ヒナタ「……………」

「誰だって、怖気おじけつく事はあるさ!」

ヒナタ「…………ッ!!!」

マァム「ロックさん、エアリスさん……」

エアリス「ごめんね。わたし…さっきまでゆっくり休んでいたけど、やっぱりマァムが心配で……。ロックにお願いして、こっそりついて来ちゃったんだ!」

マァム「………。そうだったの……」

ロック「な? 誰も君を心配しない仲間はいないって、少し前にヒナタが言っていただろ?」


BGM設定:FF8よりThe Oath(別名=ロックとマァム 〜かけがえのない2人の強い絆〜)


マァム「………。………めんなさい、ごめんなさい!」

ロック「……。よく耐えたなマァム、今は俺がついているから…好きなだけ泣いててくれ!」

マァム「はい……。済みません、ロックさん!」

ヒナタ「………。ロック様……、マァム様……」

エアリス「ロック。わたし…先に戻って休んでるから、落ち着いたらヒナタに声、掛けてね?」

ロック「ああ。……悪ィけど、今は2人だけにして欲しい」

エアリス「分かった。あまり遅くならないでね? ロック」

ロック「………。ああ……、おやすみ……エアリス……」

エアリス「うん……。おやすみなさい、ロック」

ヒナタ「ではロック様。私もこの場からおいとまして……」

ロック「いや。ヒナタは、此処に残ってくれないか?」

ヒナタ「いえ、折角の『貴重』なお時間をお邪魔する訳には参りませんし……」

ロック「今回だけは俺が特別に許可をする。後でエドガーには俺から報告するからさ、心配するな!」

ヒナタ「はっ。何かありましたらお声がけ下さい、エアリス様をお部屋まで護衛して参ります!」

ロック「ああ。後は任せたぞ、ヒナタ!」

ヒナタ「勿論。ロック様のご命令とあらば何なりと!!」


リムルの言う通りだな、ヒナタはちゃんと分かってくれる唯一の頼もしい仲間だ。
こんな人気ひとけもない場所でマァムが1人で泣いているより、こうして俺が側にいた方がいいと最初から思っていたんだよ。
その様子を一部始終見ていたリムルがこちらに駆け付けようとしたが、アイツのすぐ近くにいるソウエイやリムルのガード的存在でもある雷牙ランガに寄って阻止される。
今回の様な『特別』な日だけはせめて、ダイの代わりにマァム……君を俺の持てる力を込めて慰めさせて欲しい。
あぁ……やっぱり駄目だな、君が泣き続けると俺まで悲しくなってしまうじゃないか!!

第2章に続きます……。