二次創作小説(新・総合)
- Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.37 )
- 日時: 2023/12/10 08:49
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第26話「レオナの後悔とタツナの怒り」
・レオナ視点
【ワールドマップ】
「あなたたちが…。レオナから話は聞いているわ」
ユウ「君がティナ君だね? 私はユウ、情報屋さ!」
ティナ「うん。宜しくね、ユウ!」
『……………』
あのティナまで、平然となっているなんて。
まるで彼女を出現させる方法を初めから分かっているように、ロック君と禰󠄀豆子は視線を逸らしている。
まあ、ポップ君と再合流したら洗いざらい聞かせて貰うわよ!!
それまでは禰󠄀豆子に免じて、大目に見てあげる事にしといてあげるわ。
よしっ、気持ちを切り替えてコーリンゲンに向かいましょう!
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【コーリンゲンの村】
「リゼ! タツナ、ミソウ。それにユウ!」
『シュウ!!』
シュウ「レオナ先生…。あ、この世界では『レオナ先生』じゃなくてもよかったんでしたよね?」
レオナ「ふふっ。どっちでも構わないわ、キミがそう呼びたいなら…好きに呼んでも構わないわよ!」
シュウ「じゃあ。改めて。レオナ先生。」
レオナ「ええっ。キミの体調は、今の所問題なしね!」
タツナ「レオナ先生。俺たちも見てくれ。」
レオナ「……。タツナ君は問題ないけど、ミソウは先程の戦闘で軽傷を負ってるわ」
ミソウ「別に。こんな傷。大した事ない。」
レオナ「はいはい。わがまま言わないの! ほら、背中を向けなさい!!」
ミソウ「……………」
タツナ君とミソウはお互い似たもの同士だけど、大切な身内だから…お互いに無理をするのは仕方ないわね。
かつて共闘した『あの世界』にいた時は、かなりボロボロだったわね。
あの時もあたしが回復魔法でタツナ君たちの怪我を治していたから、あの頃に比べたらまだマシだわ!
ドク先生から一部始終を聞いた時、あの騒動の元凶は間違いなく…レイ自身が招いた結果かも知れないわね。
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「姫!」
レオナ「ヒュンケル、久し振りね!」
ヒュンケル「成程。マリオから聞いていた『別の世界から来た戦士たち』というのは、お前たちの事だったのか。」
ミソウ「ねえ。聞きたいことが沢山あるんだけど。」
レオナ「何? ミソウ」
ミソウ「レオナ先生。この男。誰?」
レオナ「あっ……。ごめんヒュンケル。彼ら…、あなたとは初対面なの。簡単な自己紹介を頼めるかしら?」
ヒュンケル「分かった。確かお前はミソウ…だったな、オレは……」
ユウ「君は。元不死騎団長、ヒュンケル。」
ヒュンケル以外全員『…………ッ!!!』
ヒュンケル「何故…、その事を?」
ユウ「べ〜。ユウちゃんの『情報網』を侮っては行けないよ。ヒュンケル君。」
ヒュンケル「……。その件に関しては少しずつ努力しよう、それから…バッツならこっちだ。今は先行してマリオが中に入っている」
良かった、探す手間が省けてしまったわね。
先に『この世界』へと辿りついたヒュンケルは、あたしたちを例の場所に案内する。
この村の宿屋の戸を開けても、久し振りにあったバッツ君は予想していた通り…かなり元気がないと入ってすぐに察したわ。
マリオ君の言葉でも駄目だとしたら、やはりティナの出番かしら。
マリオ君でも駄目なのに、ティナが行っても逆効果になる可能性だって考えられるわ。
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『ぽんぽんっ』
レオナ「タツナ君?」
タツナ「ありがとうヒュンケル。案内して貰って悪いが。此処からは2人きりにさせてやろうぜ。」
レオナ「何言ってるのタツナ君。ティナが説得しても、バッツ君は……」
タツナ「いいから。今は大人しく。俺の言う通りにしとけよレオナ!!」
『…………ッ!!!』
あの時共に闘った時以来……、かも知れないわ。
彼がどうしてあたしたちの為に此処までするには、ちゃんと理由がある。
それは、この村に来る前から決めていた『例の作戦』を実行する為でもあるという事。
これ以上怒っているタツナ君を見ていられず、あたしたちは彼に言われた通り…大人しく道具屋で待機する事にしたわ。
要するにタツナ君があたしに言いたかったのはきっと、此処から先はバッツとティナ…2人きりの時間だから邪魔をするなって事だったかも知れないわ。
もうっ、それならそうと先に言いなさいよねタツナ君。
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・ティナ視点
【コーリンゲンの村 宿屋・酒場】
『スッ……』
「………。へへっ………」
ティナ「………? バッツ………?」
バッツ「ティナ。君は相変わらず元気そうで…、少し安心したよ……」
ティナ「……………」
バッツ「んっ………? どうかしたかい……、ティナ………」
ティナ「………。ねえ、バッツ……」
バッツ「……………」
ティナ「バッツ。暫く見ないうちに少し、やつれてしまったね……」
バッツ「ああ…。世界が引き裂かれる前の『あの光景自体』を……、俺たち2人が決して忘れる事は出来ないからな…」
ティナ「……………」
それは、かつて起きてしまった『あの日』に少しだけ遡る。
私たちがドラム城の異変に気付き、どうにかしてドルトンさんやくれはさんたちを守ろうとしていたけど。
私たち2人の持てるで守り通す事は、完全に不可能だった。
そう諦めていた『あの時』、水色のロングヘアをした少し長身的な男性が私たちを安全な場所に避難してくれたの。
勿論、『彼』に助けられたゴブタ君やソウエイさんたちも私たちと一緒に転送されたの。
その日…世界が引き裂かれてからは、彼の……リムルの行方を1年掛けて探し続けていたけど。
何処に行っても、彼の足跡を探す事は出来なかったのは言うまでもなかったわ。
27話に続きます。