二次創作小説(新・総合)
- Re: それぞれの強者たちの冒険日々 ( No.38 )
- 日時: 2023/12/11 08:40
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第27話「少女の涙と旅人の決意」
※回想シーンのみ、リムルが登場します。
・バッツ視点
【コーリンゲンの村 宿屋・酒場】
「ティナ。今は2人きりなんだ、涙が堪え切れないなら……」
ティナ「…………ッ!!!」
バッツ「俺が! 俺がこうして……、ティナを隠してやるよ」
ティナ「………。バッツ……、バッツ………ッ!!!」
あれから1年振りにこうして再会して早々、いきなりティナを悲しませるとはなぁ。
だけど、時には泣いたっていいと俺は思うんだよ。
俺も小さかった『あの頃』、母さんをその日に失ったと知った時は……受け入れるしかなかったからな。
あんなに優しく幼い俺を包んでくれた母さんの温もりは、大人になった今でも覚えている。
そうか……、俺たちがいるのは引き裂かれた後の世界だから1年が過ぎてもおかしくはないよな。
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・レオナ視点
【武器・防具・道具屋】
『モグモグッ』
「よく見るとこの村、初めて来た時はこんなんじゃなかったわね」
ロック「ああ。俺がかつて『この世界』で旅していた時は、村に入ってすぐの花壇があったのは知ってるよな?」
レオナ「ええ……。確かに4つ辺りはあったと思うけど…」
ロック「さっき聞いてたんだ。あの美しかった日々はもう、戻らないと……」
レオナ「……………」
ミソウ「分かる分かる。」
レオナ「ロック君。」
ロック「んっ?」
レオナ「それでも。それでもキミはあたしたちと旅を続ける事を決意した、つまりそれは…キミでも果たしたい贖罪があるからじゃないの?」
ユウ「レオナ君……」
前にキミの過去について、エドガー王から聞いていたわ。
彼が当時トレジャーハンティングをしていた頃、目標にしていたお宝が目的地だったコルツ山内の何処かにあると言う事。
その1歩を進んだ瞬間…崖崩れが起きて、キミを庇って彼女……レイチェルは落下してしまった。
無事に助けたのはよかったけど、そのせいでレイチェルは全ての記憶を失っていたと。
その後に彼は1年間も村を離れていて、やっと戻れた時には…最愛の彼女の姿が何処にもなかったということになってしまって事なのか…。
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『ぽんぽんっ』
レオナ「だから、ロック君!」
ロック「……………」
レオナ「あたしが考えるにはね。こんな世界だからこそ、あたしたちやキミ自身の夢を追わないと行けない気がするのよね。世界を取り戻すという夢を!!」
『レオナ………』
これまでだって、あたしたちは他の仲間たちや皆の為に幾多の闘いを乗り越えて来たんですもの。
あたしにだって、叶えたい目標があるわ。
パプニカの女王として、更に国そのものをもっと大きくしなきゃ行けないの。
そんなあたしを支えて欲しい人と言ったらそう……、ポップ君を置いて他にはいないわ。
その為の手伝いとかだと、シュウ君ならウキウキしながらやってくれそうな気がするわね。
後はティナたちのみだけど、もう少しだけ待ってみましょうか。
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・バッツ視点
【回想:サクラ王国 城門】
『リムル様!!』
『皆。此処は俺が何とかする、その間みんなは子リンクを止めるんだ!!』
『そんな……。リムル様を残していくなんて……』
『大丈夫だよ、リンク』
『えっ?』
『もしさ。もし俺が万が一いなくなったとしても……、いつかあの男が言っていたのを…思い出してみてくれ!!』
『………ッ!!! はい、リムル様!』
あの時アイツが言っていた『あの男』と言うのは、勇者ダイの父親・バランだった。
そいつの言葉をすぐに思い出した俺たちはあの頃、リムルがバランに見えた気がしたんだよな。
そのお陰もあって、俺たちはこうして生きている。
要するに俺たちは彼に……、リムルに守られたということになるだろうな。
あの衝撃的な光景もあるし、リムル自身が無事とは考えられないからな。
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【現在:コーリンゲンの村 宿屋・酒場】
「だけどティナ。今は君や皆がいてくれるから、何も怖くないんだぞ!」
ティナ「じゃあバッツ。これからは一緒に来てくれるの?」
バッツ「ああ。もし旅の再開を拒んだりしたら、それこそレオナに『バッツ君。君という男は、相変わらず大人気ないわね!』って叱られるからなぁ」
ティナ「バッツ……。ふふっ!!」
『ゴッホン!!』
バッツ「……………ッ!!!」
ティナ「マリオさん、シュウ君……?」
マリオ「あのさ。君たち2人が今すぐイチャコラしたい気持ちも分かるけど…」
シュウ「せめてさ。せめてボクとマリオが見てないとこでやってくれないかなぁ?」
バッツ ティナ『あっ………(汗)』
はは、マリオの冷静ツッコミは未だに健在なんだよな。
今2人が此処にいるって事は、中々戻って来ない俺たち2人を心配して来てくれたかも知れない。
此処はロックの故郷でもあるからなぁ、今夜位はこの村で羽根を休めたいよ。
勿論俺の我儘は一切許されないまま、俺たちはコーリンゲンを後にする。
初めての共同作業だったけど、伝説のパイロット・シド艇長の腕は1年経った今でも健在なのが逆に凄いんだよなぁ〜。
28話に続きます。
〜あとがき〜
はい、今回のお話はバッツ再加入の回でした。
確かにマリオがあの場で軽めの咳をやらなかったら、ティナとの時間は延長していたかも知れませんねw
何だかんだ言って此処のマリオは、誰が何と言おうとしっかり者の配管工ですからねww
もしかするとですが、最終決戦前の真のリーダーは…ウチのマリオの可能性があるかも知れません。
他読者のキャラから、その座を譲れという話がかつてあった時に…マリオが適任者って感じがしたんですよね。
しかし次の話からは、あの飛空艇が復活するシリーズになりますので…引き続き宜しくお願いします!!