二次創作小説(新・総合)

Re: 小さな勇者と武闘家少女の愉快な冒険日々 ( No.49 )
日時: 2024/02/19 08:27
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第28話「2人きりの夜 中編」


【サーゲイト城 学者たちの部屋】


・ティナ視点


『ペラッ』


「次元の狭間の入口が……、バッツの時と同じだったら……」


フリーレンさんたちが別の仲間と再開している時に、同じような事が現れるかも知れない。
だからこの場所に、風の神殿にいた学者たちが避難して来たんだわ。
駄目だわ、何を考えても…別の方に向いてしまう。
ロックたちが命をかけてくれたのに、私は……私は。


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「ティナ!」
ティナ「…………ッ!!!」
バッツ「っておい。待てよ、ティナ!!」


見られたくない、こんな姿を大好きなあなたに見せたくない。
だけど私は誓ったの、2人に代わって私がバッツを守るって。
そう決めていたのに、急に不安になってしまったわ。
ロックと一緒に旅してた時も、優しかったな。
彼は私を見ないまま、エアリスさんを見ていたけど。
もし私に……、引き止める力があったら…こんな事にはならなかった筈だわ。


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【回想:エクスデス城 最深部】


『世界が……、1つになろうとしているのか?』
『……………』
『ロック、エアリス!!』
『大丈夫だ。バッツの世界を、悪いようにはしない!!』
『ティナ。私たちの分まで、あなたがバッツを守るのよ!』
『エアリス……。でも……』
『だいじょぶ。あなたの中の光が、あなたの意思を導いてくれるから…ね?』
『バッツ。ティナの事…、宜しくな』
『ロック……。ああ、分かった!!』


2人の強い力で、私たちは無事に助かったけど。
ロックたちは、帰らぬ人になってしまったわ。
だから悔しいの……、私にもっと力があったらこんな事にならなかったのに。
私……、いつも誰かに守られていたんだわ。
この力を恐れていたのに、皆は気にしていなかった。
そうだわ、此処から近いお城に避難しましょう!!


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【バル城 玉座の間】


「つまり。君の涙を、誰にも見せたくないんだね?」
ティナ「ええっ。きっとこの城なら、私を迎え入れてくれる気がしたから」
無一郎「うん。それまでは、僕が上手く話して置くよ!」
玄弥「時透さん。気配を感じます!!」
無一郎「分かった。後は頼んだよ、小鉄君!」
「分かりました。さあ、ティナさん!!」
ティナ「ええっ!!」


此処から、想像以上の追いかけっこが始まる。
玄弥君の予想はあたり、気配の正体はバッツだった。
私と一緒にいた時は、青い目をしていたけど。
今は赤い目をしている、これはみそぎだわ。
光の力を秘めているあなたの中に、闇が入って来ているのよ。
それ以前にどうやってバッツは、此処を突き止めたのかしら。


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「くっ…………」
「さあ。死にたくないならいえ、ティナは何処だ?」
「バッツ。今の君は光の戦士じゃない。」
「そうさ。これも、ゼバロ様から得た新しい力だからな。だが、この体の持ち主がそれを拒んでいる」
無一郎「バッツは……、僕の知ってるバッツは光の戦士だけだ!」
玄弥「クソッタレが!!!」
『…………ッ!!!』
玄弥「いい加減にバッツさんから出ていけ。この野郎!!!」


いつから手に持っていたのか分からないけど、今のバッツは操られているのね。
一方の私は宿屋まで避難しているけど、その時に敵と遭遇してしまったわ。
すると玉壺ぎょっこが現れて、私を安全な場所に避難してくれたの。
あなたは元敵だけど、私たちを傷つけようとする人じゃないわ。
元敵でも、玉壺は無惨に敗れてしまったわ。
そんな………、このままでは私は逃げきれない。

後編に続きます。