二次創作小説(新・総合)
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.47 )
- 日時: 2024/07/09 08:34
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
最終章:それぞれの旅立ち
第37話「旅人と冒険家」
【ジュラテンペスト連邦国】
・ロック視点
「ほらロック、俺からの特別な餞別だ!」
ある日、リムル様に呼ばれた俺はエアリスと共にテンペストに来ていた。
彼から託されたのは、鍛冶職人・カイジンが腕によりをかけて作った俺専用の武器・バリアントナイフだった。
今俺の相棒ポケモン・イーブイは自分の意思で、今の姿になる事を選んだ。
それがお前の意思なら、俺も少しずつ見習おうと思ったんだ。
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ロック「ではリムル様、そろそろ行きます」
リムル「そうか。また寄る事があったら、立ち寄ってくれ!」
結局リムル様にテンペストの入口まで見送って貰い、俺たちは次の場所に向かった。
そこは、花街と呼ばれる中華街だった。
テンペストに比べてもいい勝負だが、悪くない街だな。
そこへお忍びで来ていたある王妃様と、俺たちは遭遇したんだ。
その王妃様の名は、玉葉様。
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【花街】
「此処はね。私の侍女の1人・猫猫の故郷なのよ!」
エアリス「そう……、だったんですか!」
玉葉妃「気にしないで。あの子は今も、後宮で頑張っているわ!」
エアリス「確か毒味役…、でしたね?」
玉葉妃「ええ。初めは見習いだったらしいけどあの子…、ある材料を取りに行った時に。連れ攫われてしまったらしいのよ」
『…………。そんな事があったなんて……』
確かに、猫猫にとっては後宮に関わらない方がいいと思うのは正解だ。
玉葉様の言う『ある材料』と言うことは、そばかすの採取だろうか。
何らかの宴がある場合は、化粧を落とさないと行けないらしい。
まっ、関わったからにはまだまだ頑張らないと行けないだろうからな。
それに、薬草とかの採取になったらアイツ…かなり喜びそうだよな。
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ロック「では玉葉妃、私たちはこれで!」
玉葉妃「ええっ。たまには後宮にある翡翠宮にも顔を出しなさいね?」
ロック「はい。その時が来たら、いつか!」
白粉には、毒があったのか…。
玉葉様から一部分を聞いた時、同じ王妃の1人・梨花様にも知らせようとしたら…揉めてしまったらしい。
原因を突き止めた人物が、猫猫って事になる訳だ。
これ以上は何の考えもないまま、憶測で物を言ってはいけないよなぁ。
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【リックスの村 バッツの家】
「何だよロック。来るなら来るって連絡してくれても良かっただろ?」
ロック「ごめんごめん。前の日に約束するのって俺、どうしても苦手でさ……」
バッツ「そうだな。じゃあ、たまには男2人で話し合うか♪」
エアリス「ティナ。わたしたちは先に休んでいましょう♪」
ティナ「ええっ!」
流石エアリス、ちゃんと読み込みが早いな。
前に来た時は酒場自体なかったけど、俺たちが来る数日前にファリスたちが来たらしい。
新たに村の宿屋と酒場を建設し、2日間掛けて完成したそうだ。
勿論、村の酒場に入ると……クラウドとティファが開店の準備に入っていた。
確かに今は夜だから、別にいいよな。
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【村の酒場】
ティファ「2人共。当店名物・コスモキャニオンでございます!」
バッツ「ありがとう、ティファ」
ティファ「いいのよ。じゃあ、ごゆっくり!」
ロック「…………。バッツ……」
バッツ「ん?」
ロック「これからもさ。ティナの事、よろしく頼む!」
バッツ「ああ。その辺は分かってるよ、ロック」
ロック「明日さ。ドルガンさんとステラ叔母さんの命日を済ませてから、エアリスと一緒にコーリンゲンに帰るよ」
バッツ「そうか…。あの闘いがあったから、俺たちにはお互いの守るべき人を支え合いたいって思えるようになったんだよな?」
ロック「ああ。エアリスは真っ直ぐだからさ、これからも側にいたいんだ」
バッツ「俺も。ティナを守り続けて行くよ、彼女がこれからも人との関わり合いに馴染めれるように…俺なりに頑張りたいからな」
ロック「バッツ…。ああ、そうだな!!」
こうして俺は、バッツと約束したんだ。
どんな時でも俺は、エアリスを守りきれるようになる事。
そしてバッツは、少しでも高い所を克服すると言う大きな目標を目指す。
そろそろ俺も、苦手な『アレ』克服に全力を尽くそうかねぇ。
いつまでも好き嫌いしてたら、エアリスにカッコ悪いと言われるのがオチだからなぁ。
38話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.48 )
- 日時: 2024/07/10 08:46
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
・次回作のネタについて
最初は誕生日、七夕と言う感じで繋げて行こうかと思います。
その後主役でもあるエアリスとロックは後宮に行き、薬屋・猫猫に出会う。
そんな彼女とエアリスたちの物語が今、開幕しようとしていた。
こんな感じで、次回作に繋げて行きたいと考えています。
もう暫く、この小説にお付き合い下さい。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.49 )
- 日時: 2024/07/11 08:08
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第38話「若き国王の決意」
・ポップ視点
【パプニカ 玉座の間】
『ドサッ』
「ふぅ〜。こんだけの責務は、新米の王様にも応えるわ!」
レオナ「お疲れ様ポップ君。少し休憩しましょう?」
ポップ「そうだな!」
たまに、故郷のランカークス村に帰っているけど。
親父に毎回のように、ちゃんと役に立っているのかとしつこく聞いてくるんだよな。
アポロさんからも休みたい時に、休めばいいって言ってたからな。
それはそれで、すげー助かってるよ。
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「ねえ、ポップ君」
ポップ「何だよ?」
レオナ「あたしは。ティナのように、もっと頑張ってもいいのかしら……」
確かティナは、幻獣と人間との間に生まれた混血だったな。
ダイも同じように、そうして生を受けたんだろう。
逆にマァムは親父さんが戦士で、お袋さんが僧侶だったからな。
だからこそ、マァムを大切に出来るのはダイを置いて他にいないんだ。
初めてマァムにあった時、瀕死のダイに触れて回復していたからな。
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「レオナ!」
レオナ「何?」
ポップ「これからもこの国を…、今まで以上な位に安心出来る国にしようぜ!」
レオナ「ええっ。キミなら、そう言うと思っていたわ!」
ポップ「後はバッツとロックが、どう判断するかだろうな!」
レオナ「うん。ティナとエアリスも、これからどうするかをきちんと話し合わなきゃいけないもの!」
相手の為に、少しでも出来る事と。
相手の為を考えて、諦める事。
既にティナたちには、大切な人を選んでいる。
エアリスはロックを、ティナはバッツを迷わずに選んだ。
少しでも2人の負担を軽くする為に、彼女たちはそう決めたんだろうな。
今度はエアリスたちが無理をしないように、ロックたちがしっかり守らなければならない。
その支えもまた、大切だと俺は思うよ。
39話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.50 )
- 日時: 2024/07/12 09:04
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
作者が不在になります。
最新話の更新は、戻り次第か明日になるのでご了承下さい。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.51 )
- 日時: 2024/07/14 14:29
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第39話「許された時間」
【リックスの村 バッツの家】
・バッツ視点
「バッツ。良かったらこのお花、使って?」
バッツ「……。エアリス……」
苦労して育てた大切な花を、俺の為にエアリスは分けようとしている。
確かに親父たちは喜ぶかも知れないけど、俺は……どうしたらいいんだ。
一晩だけ考えたいと言い返した後、エアリスは先にロックが来るまでトゥールの村にいると伝言を残していった。
あの闘いは本当に、夢のような戦いだったんだな。
リムル様たちがいたから、エクスデスやクレイマンたちを倒す事が出来たんだ。
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【モブリズの村】
・ティナ視点
「…………」
「よっ。此処にいたのかい? ティナ」
ティナ「あ、ロック………」
元の世界の記憶は、殆どないけど。
あの洞窟で私はロック、あなたに助けて貰った事がある。
記憶のない私を沢山気にしてくれたり、本部で私を心配してくれたりもしていた。
あの頃の私には、恋が何か分からなかったけど。
今なら、少しずつ分かって来た気がするの。
友人としての『好き』や、普通の好きとは少し違うかも知れないわ。
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『ギュッ……』
ロック「今だけだ……」
ティナ「えっ……?」
ロック「今夜だけでいい。せめてこの時だけでいいから、俺を受け止めて欲しい……」
ティナ「……。分かったわ」
こうして2人でいられるのは、最後になる。
今後私はバッツと共に旅を続け、ロックはエアリスと歩み続ける事になるの。
新たな祝福の門出は、明日から始まる……そんな気がするんだ。
フェルンちゃんから前に聞いたけど、フリーレンも私と同じように恋とか知らなかったみたい。
それ以外のことにあの人も鈍感だったなんて、全く知らなかったよ。
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【トゥールの村 宿屋】
・エアリス視点
『キィィィン……』
ロック「ただいま、エアリス!」
エアリス「お帰り。どうだった? ティナとの大切な時間、満足出来た?」
ロック「ああ。優しい母さんみたいな人だったよ、ティナは」
エアリス「そっか。もう、迷いはないんだね?」
ロック「ああ。ティナも分かってくれたよ、彼女はバッツと一緒に行くと決めていたからな」
エアリス「うん。バッツならきっと、だいじょぶだよね!」
彼が戻って来た時、すっきりした顔していたんだ。
わたしには見せない珍しい顔だけど、今度はわたしがあなたを守りたい。
私は古代種である前に、セトラの生き残りだから。
これからはロックと一緒に、色んな場所・洞窟を探検したいと思う。
わたしの知らない場所でハントしたり、時には一緒にお花を育てたりもしたいんだ。
そうなると分かっていたから、ロック自身は覚悟を決めたとわたしは思う。
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「ピカピ!」
ロック「ああ。これからも宜しくな、ピカチュウ!」
ピカチュウ「ピッピカチュウ♪」
ふふっ、ピカチュウは可愛い。
わたしにも危害、加えないし。
ロックの事も、すぐに打ち解けてくれた。
結局あのイーブイは、ティナの元に行ってしまった。
やっぱり、寂しかったんだろうなぁ。
ティナならきっと、バッツと一緒にイーブイを育ててくれると……わたしは確信したんだ。
40話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.52 )
- 日時: 2024/07/16 08:25
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第40話「スマブラX大会での予行練習と具体的な状況説明」
【空中スタジアム】
・レオナ視点
「はい。此処でマァムの番よ、ティナとリムル様が囚われてしまい…あなたはどちらの籠を攻撃するの?」
マァム「そっか。その前に悟空さんと悟飯さんが飛ばされているから、私が動かなきゃいけないのね?」
レオナ「ええっ。リムル様は初めての参加だから、かなり緊張しているわ!」
ポップ君から、スマブラX大会を開催するって提案を出して来たのが意外だった。
久々に会う仲間たちや初参加者たちを受け入れて、壮大な冒険が始まろうとしているの。
各スタート地点のルートを見せると、天空界編からはミリムとノヴァが行動を開始する。
その先で悟空さんたちを助けた後、4人で行動を開始する。
雲海編ではマァムは間違いなく、ティナを助ける筈だわ。
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リムル「つまり。俺の活躍は、スネークが助けてくれた場所からになる訳だな?」
レオナ「はい。あたしは攻城戦からのスタートになるから、そこでポップ君たちと戦うことになるわ!」
マァム「ふふっ。シュタルクさんの出番はルイージの所ね、動物園のとこは誰が行動開始なの?」
レオナ「炭治郎君ね。最初はアルビナスとポーキーを倒す感じになるけど、炭治郎君を守ってフィギュアになるから…出番は後半になるわ」
アルビナスに話したら、彼女もノリノリで引き受けてくれたの。
炭治郎君のルートでは、ヒュンケルが駆け付けてくれるわ!
そして、最初から手にしているリザードンと共に戦う設定になっている。
つまり、彼らが目指す最深部でゼニガメを倒さなきゃいけないパターンになるわね!
水タイプは草タイプが優勢だけど、ヒュンケルはリザードンを繰り出しそうなんだよなぁ。
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ヒム「後は。バッツとピカチュウが森から行動を開始し、最初はマリオをスルーするんだよな?」
レオナ「ええっ。今回は殆どが本人役だからね」
リムル「つまり。ワリオ クッパ ガノン マスターハンド タブーの場面は変わらない…か」
ヒム「そうだな。それはそれで面白いぜ」
ジャングル編の始まりはクロコダインと禰󠄀豆子だけど、クロコダインが彼女を守ってフィギュアになってしまうわ。
そして、湖のとこでレックウザが現れる。
そこはベニマルとソウエイが駆け付け、倒した後は普通に同行開始。
その後の巨大化禰󠄀豆子を倒した後も、禰󠄀豆子がベニマルを説得する。
まるで、ディディーとファルコみたいだわ。
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「待て。俺とティファの活躍はあるんだろうな?」
レオナ「ええっ。クラウド君はオリマーの所よ、ティファはゼロサムがいた施設からのスタートになるわ!」
クラウド「そうか。それなら、問題はない」
マァム「ふふっ!」
ティファ「簡単に纏めると。私が活躍する施設に捕まっているのは、恐らくダイね?」
ダイ「そうか。今回の俺、ポジションがピカチュウなんだね」
ノヴァ「ああ。スネークさんがいた場面だと、アイクさん ゼルダ姫が動いているかもな」
そうね、後はアイスクライマーの場面は…かなり悩むのよね〜。
同じ町育ちの彼らかメーア&アクトの親衛隊長組にしか、この役割をこなせない気がするわ!
氷山の頂上でリーニエとリュウが控えているから、そこは雲海で待機しているノヴァを加えた方がいいかも知れないわね。
よしっ、大体はこんな感じかしら。
開催まではまだ先だけど、そろそろバッツたちFF組を送り届けなきゃいけない日が近づいて来たのは言うまでもなさそうよね。
41話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.53 )
- 日時: 2024/07/19 07:46
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第41話「かけがえのない時間」
※初のバツティナ要素です、少しドロドロな描写が混ざっているので…ご了承下さい。
【リックスの村 バッツの家】
・ティナ視点
「……。寒いわ、少し風に当たって来なきゃ」
私の判断は、間違っていなかったかも知れない。
バッツと一緒に戦って、更に『愛』と言う感情をもっと知る事が出来たの。
夜風は体に悪いって、村の人たちには言われているけど。
私はどうしても、本来の仲間の事を考えてしまうの。
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【ドルガンとステラの墓前】
ティナ「ドルガンさん…。私…、あなたのような強い戦士になれるでしょうか?」
「いや。ティナは十分、立派に『強い戦士』だよ」
ティナ「バッツ!!」
バッツ「全く。俺が目を覚ましたらティナが何処にもいなかったから、心配したんだぞ?」
ティナ「ごめんなさい、眠れなくて」
彼だけには、知られたくないと思ったの。
私は昔、帝国の兵器として幾多の悪い事をしてきた事。
魔導アーマーに乗っている兵士50人を、たったの3分で皆殺しにしたのも…私だから。
いつかこの手で、私はバッツにまで手にかけてしまうかも知れないの。
それが嫌だから、私は夜風に当たりたかったのに。
そんな事を正直に話しても、バッツは私を一切手放さないのも充分に分かっているわ。
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『ギュッ』
バッツ「……………」
ティナ「ば、バッツ………?」
バッツ「俺は…。俺が本当に守りたいのはティナ、君だけなんだ!」
ティナ「………。私も…、私もバッツを守りたい!!」
凄く暖かい、私はきっと…この感触を求めていたかも知れないわ。
お互いの本音を伝えあった後、私はバッツの足元に座らせる。
私は自分の物だと、しっかり分からせるために彼なりの行動をとったの。
最初は優しく撫でてくれたのかと思ったら、私の視線をバッツと同じ視線にする。
そして、彼の優しいキスを私は受け入れたの。
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バッツ「ティナ……。俺は絶対、君の側を離れないからな!」
ティナ「バッツ……。私も、私もあなたの側を離れないわ!」
少しだけ限界を超えたのか、バッツは私を抱えて家に戻り始める。
すっかり冷えてしまった私の体を温めるように、最初は優しくしてくれるけど。
それからは私を求めるより、更に強いキスをし始めた。
こう言うことを、愛する者たちにしか出来ない行為なんだわ。
今夜だけでいい、私はこのかけがえのない大切な時間をしっかりと彼の腕の中で経験していきたいわ。
目が覚めたらいつものように、バッツが私の隣にいてくれる事を強く信じるみたいに!!
42話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.54 )
- 日時: 2024/07/20 08:07
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第42話「忙しい日々」
【アルドール 玉座の間】
・ゼーリエ視点
「ほう。此処がもう1つの世界とやらか!」
レイン「……。あんた、1級魔法使いの……」
ゼーリエ「ゼーリエだ。レイン王よ、少しだけ私と散歩をしないか?」
『この世界』についてだが、当時冒険していたと言うヘスの新国王・ラスウェルとやらが話してくれた。
レイン王は自分の力を覚醒する為に、ある姿になっていたらしい。
敵側に着いたのも恐らく、黒幕の狙いを探る為だろうな。
そして互いの覚醒を乗り越え、本来のレイン王に戻ったと言った所か。
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「お前。何故今の妃でもあるフィーナ王妃を痛め付けたんだ?」
レイン「……。他の奴に、狙われて欲しくなかったから…。仕方なかったんだよ!!」
ゼーリエ「違うな。守るべき人だからこそ、これしかないと言う選択肢しかなかったんじゃないか?」
レイン「えっ?」
ゼーリエ「レイン王。今のお前は過去に敵対していたお前じゃない、しっかりとこの国を更に強くしようとしている国王陛下の姿その物だ!!」
オイサーストにいた頃、私はフリーレンにもこんな風に会話した事があったな。
アイツが上級魔法使いになる姿を、どう想像したのかは知らないが。
かなり大変な旅をしてきたと、よく分かるんだ。
あいつの魔力は、私にも劣らない程に制限している。
気まぐれで弟子を取ったフランメの、影響かも知れないな。
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レイン「ゼーリエ様、お気を付けて」
ゼーリエ「ああ。たまには顔を出すさ、今度はフリーレンたちを連れてな!」
私にとっては、中々興味深い時間だったな。
ラピスと言うのは、青い空間の世界を表しているんだろうか。
ウラドとやらを倒しても、月日が経てば再び現れる可能性もある。
冷静な対処法を探る軍師・ニコル、フリーレンと同じように高度な魔法を得意とする年齢不詳の女性・サクラ。
ふっ、レインたちの世界はますます興味があるな。
シュタルクが来たら、間違いなく駄々を捏ねること自体は想像通りかも知れないがな。
43話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.55 )
- 日時: 2024/07/20 18:12
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第43話「勧誘」
【パプニカ城 客室】
・ポップ視点
「俺のいる国と、盟約を?」
リムル「ああ。既にテンペストではドワルゴン国王のいる国とも国交を結んでいるんだ」
ポップ「確かに。話を聞いてると、盟主様は大忙しだと伝わりますね」
リムル「まあな。更にデカくする為にも、何か力に慣れるようなことをしたいんだよ」
今は復旧作業しているカールでも、フローラ様なら喜んでリムル様たちと国交を結ぶ筈だよなぁ。
その原因は、言わなくても『あの人』自身に関係がある。
以前ある国の衛兵をしていた隊長やその護衛たちを何人か受け入れたから、此処の警備は厳重になっている。
あの時はフェルンが言ってたな、仲間の名を出せば良かったと。
それは恐らく、旅を中断するのが嫌だと言うことかも知れないな。
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「ほう。テンペスト側の盟主が来ていたのか」
ポップ「グラナト伯爵!」
リムル「あっ! は、初めまして。ジュラテンペスト連邦国の盟主をしてる……」
グラナト「知っている。フェルンからある程度は聞いているからな、リムル盟主よ!」
リムル「……………」
この反応、シュタルクもやった事があるらしい。
リュグナーたちを倒した次の日、伯爵はシュタルクを助ける為の法弁としてあんな言い方をしたらしいな。
堅苦しい言葉は無しにしろと言われたが、フリーレンは過去にヒンメルとアイゼンが処刑されかけた事を打ち明かす。
だから、立場が上の人には礼儀正しくするんだなぁ。
よしっ、俺も彼女の意に従って…少しずつ弁えるように…常に努力をしますかね。
44話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.56 )
- 日時: 2024/07/21 06:10
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第44話「思い出の世界へ①」
【エルサーゼ城 玉座の間】
・メーア視点
「懐かしいのう。闇竜シャムダを倒さねばならん時期があった頃を、今も思い出すわい!」
ツェザール「なんと! 我々も似たような目的がありましたよ!」
今回の来客者・ツェザールは、ジャイワールの若き国王様。
あの闘いの時に、既に先王であった彼のお父様が亡くなっていたなんて。
私たちの時はただ、その原因を調べながら探っていたわ。
コートルダでアリーナとクリフトに会って、ラバトールの闘技場でテリーに会った。
そして、シーラでゼシカたちに会ったのよね。
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【空艦バトシエ ルイーダの酒場】
「そっか。君たちはこの空飛ぶ飛空艇で色んな所を旅して回ったんだね?」
メーア「ええっ。最初は今まで仲良くしていた魔物たちも危害はなかったんだけど、あの時は急に私たちを襲うようになったのよ!」
実弥「成程。要するにそいつらを正気に戻す為に、お前とアクト隊長はビアンカたちと共に闘ったのか……」
メーア「うん。お祭りの日なんだけど、ある奴が急に術式を唱え始めていたのよ」
無一郎「それが…、ヘルムードって訳だね?」
メーア「うん。あいつはビアンカたちを入らせないような空間を作り、更には私を助ける為に…アクトがアイツに囚われた事もあったわ」
今もその光景は、覚えている。
ヘルムードを止める為、彼は……アクトは最後の力を振り絞って私を助けてくれたわ。
そしてディルク様が、遂に明かしてくれたの。
闘う王様でありながらも、あの人は守護者の末裔だったわ。
光の里の生き残りでもある私とアクトを守り通す事が、ディルク様の指名でもあること。
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「ねえっ。メーアはどうしてアクトを助けたかったの?」
メーア「……。光の腕輪を求めて、女神様のいる光の塔に行ったことがあったのよ」
実弥「つまり。その女神様とやらに会って話を聞けば、闇に囚われた相棒を助ける為の方法を探る事が出来るって事か……?」
メーア「そう。だけど、彼を救うには光の番人から与えられた試練を乗り越えなきゃ行けなかったの」
今でも、嫌と言うほど思い出すわ。
試練のとこは、私以外立ち入れなかった場所だったから。
番人の与える試練を突破し、一族の力を手に入れた。
その背後に、変わり果てた幼馴染の姿があったのよ。
まさかあの場所で、闘わなきゃ行けないなんて…。
最初は何度か戸惑いもしたけど、アクトを助けるにはもう…戦うしかないと何度も思ったわ。
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『バンッ』
「気に入らねぇ!!」
しのぶ「不死川さん。メーアさんのお話を妨害しては行けません!!」
実弥「じゃあよぉ。胡蝶は我慢出来んのかよ? もしその与えられた『試練』とやらで冨岡や伊黒と戦う事になったらよ。躊躇わずに闘えるのか?」
しのぶ「そっ、それは………」
実弥「現にコイツは……、メーアも初めは焦っていたのも分かる。でもよ、試練の中で分かったんじゃないのか?」
メーア「うん。この試練は、アクトを救う為の大切な試練だって……やっと思い出す事が出来たわ!」
実弥は私の為を思って、言いたいことを言ってくれる。
特別な力を手に入れる為にも、海底神殿の攻略はかなりハードだったわ。
あの神殿にまさか、マーニャがいたなんて想定外だったけど。
もしクリフトが驚くような言い訳をしなかったら、マーニャは乗らなかったかも知れないわ。
よしっ、立ち話もなんだから……実弥たちに今から思い出の場所を片っ端から見て貰う事になるわよ!!
45話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.57 )
- 日時: 2024/07/22 08:38
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第45話「不安と介抱」
【ネイル村】
・マァム視点
「ダイが、風邪を引いたのか?」
マァム「ええっ。昨日までは何ともなかったけど、急に体調が悪くなったみたい」
バーンとの闘いに備えて、ダイは中々休まない時が多かった。
今は戦いよりも、ゆっくり休んで欲しい。
それだけが、私に言える精一杯の気持ちだから。
ヒュンケルたちを見送った後、私は私の出来ることに集中したの。
氷枕や林檎を擦りむいたお粥で様子を見ているけど、ダイの様子は変わらないわ。
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「嫌だ……、来ないで!!」
マァム「大丈夫。大丈夫よダイ、私が付いてるから!」
きっと、悪夢にうなされているのね。
ハドラーとの闘いでも、ダイは何とかお父さんに信用して貰えるように頑張っていた。
この『ダイ』と言う名前は、プラスお爺さんが付けてくれた大切な名前だからね。
これが偽名であっても、私たちはこれからもダイと呼び続けるわ。
だからダイ、私がついているから諦めないで!!
-----
「行こうかゼシカ、今はそうした方がいいよ」
ゼシカ「フリーレン……。ええっ、それもそうね」
フリーレン「ゼシカは私と同じ魔法使いだけど、仲間の事をしっかり見ているからね」
ゼシカ「ええっ。あの頃は私もただ、兄さんの敵を打つ事に夢中だったからね」
同じ魔法職なのに、使う魔法は違うみたいだ。
私は魔法書から手に入れていくタイプだけど、ゼシカは強くなることで更に強い魔法を覚えていく女性だ。
家族でもあった兄の仇を討つ為に、大変な旅をしていたんだね。
私はヒンメルと再会して、いつかはゴールインするのも悪くないかな。
46話に続きます。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.58 )
- 日時: 2024/07/23 08:14
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
もう少しで、最終話になってしまいます。
短いストーリーでも、此処まで冒険が行くとは思いませんでした。
しかし、天候とかの関係もありますからね。
皆さんも、水分補給しながら連載を続けて下さい。
引き続き、この小説を宜しくお願いします。
- Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.59 )
- 日時: 2024/07/24 08:31
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第46話「一夜限りの女子会」
【パプニカ城 レオナの部屋】
・レオナ視点
『ガチャッ』
「えへへっ。レオナ、遊びに来たよ!」
レオナ「全く! その陽気な一面は相変わらずねエアリスは。花売りは順調?」
エアリス「うん。あの闘いから少しずつだけど、ロックもわたしを手伝ってくれるようになったからね」
あの日、クレイマンとエクスデスを倒した次の日。
光の祭壇で私たちは勇者ヒンメルと、初めてあったわ。
もう一度かつての仲間に会えるなんて、夢みたいだと最初は思っていたけど。
今ヒンメルは、少しずつフリーレンの負担を軽くしている。
それを気遣うよりも、あたしにとっては無自覚な彼がしようとしているイケメンぶりを何とかして欲しい所だわ。
-----
エアリス「あのね。わたしたち、近い内に結婚するんだ」
レオナ「良かったじゃない。願いが叶ったんでしょ?」
エアリス「まあね。でもロックは、少し不安になっているの!」
レオナ「要するに。ロック君はまだ…、ティナを諦めていないって事ね?」
エアリス「そう。ティファに相談したらね、もう少しだけ待ってみたらって言われたんだ」
ロック君は、今一緒にいるエアリスを守り通したいと言う想いと必死に向き合っているけど。
彼にはどうしても、解放していない禊があるわ。
それは、亡き恋人でもあるレイチェルの想い。
彼女はフェニックスとして、今は2人を守っているけど。
肝心のロック君は未だに、振り切っていない。
だからエアリスは、その事を心配しているんだわ!
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「その時はエアリス、君が彼の側にいてやった方がいい」
エアリス「………。ゼーリエ様、ゼンゼさん」
ゼーリエ「ロックとやらはエアリス、お前が1番分かっている筈だ。あの男は、守ると決めた女を決して見捨てようとはしないさ!」
エアリス「……………」
ゼンゼ「だが、レオナ殿下は違う。新米の国王であるポップをきちんと、大切に思っているからだ!」
エアリス「レオナ、本当なの?」
レオナ「ええっ。あたしは彼を、ポップ君が1番好きだから…。武器屋の息子でも、勇気の使徒でも何でもない! あたしが好きなのは、そんなポップ君だからなのよ!!」
きっと、ティナやマァムならちゃんと白状する筈だわ。
今回2人もだけど、ティファはお店の事があるから来れないと連絡を貰っている。
そんな彼女を、放っていくような男はいないわ。
この女子会はまた開催すればいいの、それを決めるのはマリンだけどね。
だったらあたしは、この国の王妃として…ポップ君の負担を少しずつ軽くしてやらなきゃいけないんだわ!!
47話に続きます。