二次創作小説(新・総合)

Re: 葬送の大冒険~暗黒魔導士エクスデスの甦生 ( No.60 )
日時: 2024/07/25 08:33
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)

第47話「2人の勇者」


【トルース村 クロノの実家】


・クロノ視点


「…。母さんの好きな花、飾って置くね」


ラヴォスを倒す旅の頃は、母さんの体調は良好だった。
ボクがこんなにも、ルッカを助けたいって思ったのはきっと…あの時からだろうね。
ロボが中世にいるフィオナさんの願いを叶える為に、砂漠化した魔物を無事に倒した。
そして、その傷を癒す為に400年は必要と言われたから…ロボは一旦あの時代に残る事を決意。
その後400年経った『この時代』に来ると、ロボはすっかり守り神様になっていた。


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「クロノ! あんたにお客様よ」
クロノ「ボクに? どんな人かな。ルッカ、その人の特徴って分かる?」
ルッカ「知らないの? 蒼炎の勇者・アイクさんよ!」
クロノ「ごめん。ボク、思い出の場所に行って来る!!」
ルッカ「……。と言うわけよ、アイツは急いでガルディアの森に行ってしまったわ」
アイク「心配はいらん。俺もアイツと話がしたかったからな!」


そうだ、ルッカはロボを再メンテナンスしていたのはきっと。
ボクたちに敵意がないと、知らせるためなんだよね。
あの日タバン叔父さんが不在していた時、ララ叔母さんに危険が迫っていたんだよね。
確かその機械を止めるパスワードが、「LaLa」だった気がするんだよね…。
折角、色んな話をしたいと思っていたのに…僕ったら本当に情けないなぁ。


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【ガルディアの森】


クロノ「もう…。おばさんにあんな思いを、二度としたくないよ……」
「その経験が、お前にとって憂鬱な出来事だったのか……」
クロノ「……。アイク……」
アイク「気が済むまで話せ。今は、俺が一緒にいてやるからさ!」


少しずつだけど、『この世界』で起きた事を片っ端から話したんだ。
ルッカの発明ショーが見たくて、待ち合わせの場所に行ったのはいいけど。
その時、マールがゲートの中に引き寄せられてしまったんだよね。
ルッカは原因を探ってから来てくれると約束し、ボクは先にそのゲートへ向かう。
古い時代のガルディアで再会出来たと思ったら、彼女は再び消えてしまったんだ。


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「後でルッカに気付かされたんだよ。マールは素直な女の子だけど、彼女はあの時代にいるリーネ王妃の生まれ変わりだったんだ」
アイク「そうか。それが、冒険するきっかけになったのか……」
クロノ「うん。カエルの手伝いの時は、ルッカの方が勇敢だからと思って…彼女を指名したんだよ」
アイク「要するに。お前より彼女が強いからって事か?」
クロノ「最初はね。魔法を使えるようになったのも、スペッキオとの出会いがあったからなんだ」


その魔法を得る為に僕は、言われた通りに3回程あの周辺を走り回ったんだ。
その成果が認められて、ボクとルッカは魔法が使えるようになったんだ。
新しい技を覚える為のポイントも溜めつつ、色々な闘いや冒険を乗り越えて行ったんだ。
ある時は、ボクが一度ラヴォスに殺された事もあったんだよね。
その時はただ、サラ姫を守るにはこうするしかないと思ったけど。
そのせいで、ルッカには沢山心配を掛けてしまったんだ。


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(BGM設定:FF8よりLove Grows)


クロノ「あの屈辱を二度としたくない為に、ボクはルッカを守り切れるように強くなりたいと願っていたんだ」
アイク「…………。もういい………」
クロノ「あはは。ボクって本当に、情けないよね………」
アイク「もういい!!」


『ガバッ』


クロノ「あ………、アイク……?」
アイク「済まない。今は……、今だけはこうさせてくれ………」


アイク……、ずっとボクの話を聞いていたんだね。
もし自分もボクのような事になったら、ゼルダ姫を悲しませてしまうかも知れない。
それを恐れているから、今は僕がアイクを支えていないと駄目なんだ。
それからどの位掛かったか分からないけど、気が付いたらお互いの恋人に心配をかけてしまった。
もう大丈夫だよルッカ、今度はボクが…君を守って見せるからね。
それから数日後、メーアの時と同じように…アイクが闇に囚われてしまったのは言うまでもなかったんだよね。

48話に続きます。