二次創作小説(新・総合)
- 勇者刈られしドス黒パラレル ( No.33 )
- 日時: 2024/08/24 22:28
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
どうも。おろさんです。
という事で今回はまた新たな並行世界が登場する話。過去にのべりすとで作ったものをリサイクルしたと言いますか。ハイ
《スマブラ屋敷:地下施設》
「邪魔するわよ。」
この日、地下に訪れたのは『八雲紫』。幻想郷の大妖怪である。
「あれ、紫さん?」
作者に用があったのだが、そこにいたのは綾崎ハヤテと三千院ナギ。
「遅かったな。アイツならいないぞ。」
と、ナギ。
「『遅かった』?となると、さっきまでいたようね。」
「え、ええそうなんですが……」
紫の言葉に、何か気まずそうな表情をするハヤテ。
「何かあったのあかしら?」
「実はですね、さっき阿求さんと小鈴さんが来たんですけど……その、小鈴さんがうっかり『時空転送装置』という試作機械を起動させてしまったようで……」
「要するに、2人が何処かに飛んで行ったから作者が全力で探しに行った。」
その発言を聞いて、
「はぁ……何でこういっつもタイミングが悪いのかしら……まあいいわ。最近この世界に飛ばされて来たって言う2人組の事で話すつもりだったけど、それなら私も探しに行くわ。
それで、何処の世界に飛んで行ったの?」
「ええとそれなんですが……
全く別の時空、いわば『並行世界』に……」
その言葉を聞いた瞬間、紫は固まった。
*****
「いっててて……」
その頃。稗田阿求と本居小鈴。2人は、見知らぬ場所で目を覚ます。
「えーと、何があったんだっけ?確か小鈴が転んだ拍子に、製作途中だとか言う装置が誤作動を起こして……
……あれ、蓮子とメリーがいないわね……はぐれたのかしら……小鈴は大丈夫?」
「うん、なんとか……ええと、手持ちのポケモンもみんないる……」
周囲を見回してみると、如何にも『異世界』という感じの、城下町みたいな場所だ。
「ここは……どこかしらね?作者の言ってた事が正しければ『並行世界』かもしれないし……」
「こういう時は現地の人に聞いてみようよ。」
「まあ、そうね……あれ?」
阿求は、壁に貼ってあった張り紙を見る。
「すみませーん!!」
小鈴の方は、路地裏の方から出て、近くにいた市民らしき人物に尋ねてみようとしたら……
「で、出たああああああ!!」
どういうわけか、大声を上げながら走って行った。
「え?急にどうし――」
「見つけたぞ!!」
困惑する小鈴だったが、衛兵と思しき集団が小鈴を囲む。
「転生者殺し『コスズ・モトオリ』!!貴様を――」
「はいちょっとタイムタイム!!」
【スキャニング『メラク』クロスエイション】
『メラク』のワームホールから、メモリアに変身した阿求が出て来て、小鈴を引っ張って急いで退避しようとする。
「逃がすか!!」
すると衛兵たちが無理矢理追おうとする。
「れ、レジエレキ!!」
「じじじ!!」
小鈴はレジエレキを繰り出して、衛兵たちを感電させ失神させた。
「よし、今のうちに!!」
メモリアはそのまま小鈴達を引っ張って、何処かに転送していった。
「ふぅん……変な気配を感じたと思ったら。」
その様子を、ローブを羽織ったある人物が様子を見ていて……
*****
町から離れた森にて。
「お、追手とかはいないわよね……」
「あ、阿求、一体全体どういう事?」
阿求に引っ張られて逃走、何がどういう事なのか未だ困惑する小鈴。そしてとりあえず2人を見つめるレジエレキ。すると阿求が、2枚の紙を見せる。
それは指名手配書が2枚。それぞれ阿求と小鈴が描かれている。
「え、私と阿求!?え、何で」
「理由は知らないけど……この時空の私達の事よね。
何かしでかしてるのか、それともさっきの街か国にとって都合が悪い事をしたのか、って所かしら……」
阿求は少し首を傾げる。
「この時空の事を把握したいけど、今のままじゃねぇ。変装って言う手があるにしても怪しまれる可能性否定できないし……
『じゃあ私が出ようか?』」
と、そこで『Q』が出て来る。(一応補足すると、色々あって同化したL時空の阿求である)
「え、でもあっちからすると髪色変わっただけで変装って言わないんじゃ……」
「『あっ』」
小鈴にあっさりそう言われて何も言えなくなった。
「『んー……ぶっちゃけ私も何かまたやってみたいんだけどなぁ』
はいはいそう言うのはまた後よ。」
とりあえず主導権は阿求の方に戻るが、とにかくどうするべきかとまた頭を傾げる。
「そ、そういえばあの人達、私の事をチーター殺しとか言ってたような……」
「ち、チーター?あの足が速いけど体力が少ないあの動物の?」
「そっちじゃないわよ。」
何か引っかかっていたその時、後ろに誰かが現れる。
「え、だ、誰……あれ?この声、何か……」
突然現れたローブの人物に驚くも、その声には何だか聞き覚えがある。というか……
「魔王から噂程度の話を聞いていたけど……本当にいるなんてね。並行世界の私。」
そのローブを外して素顔を見せた人物。それは……
「私は『コスズ・モトオリ』。……とりあえず事情はこっちで、ね。」
髪留めの鈴を外しているが、この時空における『本居小鈴』その人だった。
一旦区切ります。
- 勇者刈られしドス黒パラレル ( No.34 )
- 日時: 2024/08/24 22:35
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
「あー……反応を頼りに何とか辿り着いたが……アイツらどこ行ったんだ……」
その頃。作者は蓮子とメリーを連れて、阿求と小鈴を探していた。
「G時空の件があって作った装置が誤作動起こしたわけだけど……此処ってどういう時空なのかしら。」
「見た目は如何にもザ・異世界って感じの風景だけど。」
秘封倶楽部の2人がそう話しながら歩く。すると……
「どけどけどけ!!邪魔だあああっ!!」
どこからか馬車が走って来て、こっちに突っ込んで来る。
「あ、危な――」
蓮子とメリーが横に避けようとしたその時。
「やれ。」
作者がトレカを1枚取り出す。自分の所持品に特殊能力を加えるその能力により、『ギングリフォン』のコピーアバターを呼び出す。
「グリフォン!!」
そんでもってそのコピーアバターが突っ込んで、馬車を破壊。
「え、作者!?急に何で……」
「見てろ。」
次に作者は、小型のテープカッターを取り出すと、そこからテープが生成。伸びて壊れた馬車の方に行き、何かに巻き付く。
そして釣り上げるように、ソレを引き上げた。
「うう……」
引き上げたのは、白い髪の少女だ。剣を持つ、多少の装飾がある服を着た少女だった。
「え、ど、どういう……誰?」
「『勇者』だな。」
「勇者!?……え、待って?」
作者曰く『勇者』だというその少女。見ると、手錠が付けられている。
「手錠?これって……」
「蓮子!!この人達警官じゃ無いみたいよ!!」
メリーがそう言った瞬間だった。
「貴様ら……よくもやってくれたな!!!」
壊れた馬車の方から、大柄な男が1人立ち上がって来る。
「見ない顔だが……まあいい。その女、こっちに渡せ。そうすれば今回は大目に見てやる。」
そう言う男に対し、気絶しているままの女勇者を運びつつ後ずさりする3名。
「渡せって言われても……貴方あれよね?見る限り誘拐ってやつっぽいけど。」
「何?オークションとかで一儲けするって言うのかしら?」
蓮子とメリーにそう言われ、当たっているのか男は顔を引きつる。
「チッ……どこの国から来たんだか知らんが、そこまで察せられるとなると良くないな……
こうなれば……貴様らは排除!!排除!!排除オオオオオオオオオオオ!!!」
すると、男の周囲を電撃と、『勇者王ガオガイガー』と『インフィニット・ストラトス』を現すクレストが覆う。
そして、ライオンのような頭部に、両肩に新幹線、両肘にドリル、体には赤い装甲のようなもの等々が付けられている。『椿獅電融 シガノイホウガ』が憑依したエクストラ獣『椿獅獣』に変貌した。
「許サネエエエエエエエエエエエ!!」
ブロウクンマグナムを放つ椿獅獣。何と連発し、やたらめったらに攻撃。いくつか外れて街に直撃。
「な、何でここにもエクストラ獣が!!?」
「まさかヴォル・デ・トンベもこの時空の事を……メリー!!」
2人はドリーマーへと変身。椿獅獣に攻撃し始める。
「チッ、舐メルナ!!」
もう一度ブロウクンマグナムを放つ椿獅獣。
「オオオオオオオオオオオ!!!」
今度は異様に勢いが凄い。その攻撃をかわしたが、威力が物凄い。奥にある建物が物凄い大爆発を起こした。
「嘘ッ……!!」
「街中でやるのは流石にマズい!!一旦退くぞ!!」
女勇者をアーマーガァに乗せていた作者が、退避をドリーマーに促す。
「逃ガスカ!!!衛兵共!!!」
椿獅獣の一言で、衛兵が駆けつけて来て周囲を囲む。しかも銃を所持。
「なら……!!」
【スキャニング『天装戦隊ゴセイジャー』レクスターライズ】
「何者かは知らんが、観念しろ――」
ドリーマーがギアを装着したタイミングで銃を向ける衛兵達。だが間に合っており、『天装戦隊ゴセイジャー』のテンソウダーが顕現。そして『ウィンドライブカード』が天装される。
「え、ちょ、なんだ!?のわあああああああっ!!!」
すると風が操られて、衛兵たちが吹き飛んで行った。
「よし、今のうちに!!」
ドリーマーと作者もアーマーガァに乗って、この場を離れる。
「逃ガスカ!!」
椿獅獣は何と飛び上がり、刀で攻撃をしようとする。
「ラアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
そして刀を振ると、物凄い斬撃がこっちに襲い掛かる。
「いいいっ!?ドリーマー!!『イソラ』のギアを!!」
「あ、分かった!!」
【スキャニング『イソラ』レクスターライズ】
『イソラ』の能力によるデコイを生成し、その勢いで回避、斬撃を華麗に避ける。
「マ、マダダ――」
椿獅獣がもう一度斬撃の攻撃を仕掛けようとした瞬間、どこかから銃弾がヒット。
「何……」
銃弾が放たれた方を見るとそこには……
「やり過ぎだ、転生者『キョウカイ』。」
ハルカス=C=セリカアリスだ。
「オ前……アッ!!」
気づけば、作者達は既に姿が見えなくなっていた。
「クッ……!!」
椿獅獣はハルカスのいる建物の屋根の上に乗り、元の『キョウカイ』という名の大柄な男に戻る。
「何しやがる!!大事な商品に逃げられちまったじゃねぇか!!」
「何しやがるも何も、暴れすぎなんだよ。危うくお前のお得意さんも巻き込むところだったぞ?」
「そ、それは……チッ、怒りに任せすぎちまったか……」
キョウカイは落ち着いたようで、1つ聞く。
「まずあいつら誰なんだ。お前がくれた力の事も知ってるようだが。」
「敵対存在とでも言っておこう。多分お前にとっても邪魔になると思うぞ。」
「ほう……チッ、面倒な奴等が来ちまったわけだ……
だが、まあいい。」
キョウカイは、ペンダントを1つ取り出す。
「それは?」
「あの女勇者を回収するために必要な物……手がかりだよ。」
一旦区切ります。
- 勇者刈られしドス黒パラレル ( No.35 )
- 日時: 2024/08/24 22:38
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
その頃。並行世界……『H時空』(Hero時空)と呼称するこの時空の本居小鈴(『コスズ』と呼称)に案内されて辿り着いたのは……
「ええと、ここってもしかして……」
「魔王城、よね俗に言う。」
如何にも魔王城な場所に案内され、少し驚きを隠せない小鈴と阿求。
「入って。」
そしてその城の中に。
「あらぁ、お帰りなさ~い」
そこで待っていたのは、並行世界の八雲紫なのであろう女性が。
「魔王……わざわざ出迎えなくてもいいのに。……ああいや、この場合は良いのか」
「魔王!!?」
コスズの発言を聞いて驚く阿求と小鈴。
「って、あら、あらあらあら?コスズちゃんとアキュウちゃんそっくり!」
そして阿求と小鈴の姿を見て、『魔王ユカリ』は驚いた。
「あれ、もしかしてこれ……」
「ええ、そう言う事になるんでしょうね。この2人は並行世界の私とアキュウよ。」
*****
「お茶どうぞ。」
エントランスの椅子に座らされた後、暫くして別の部屋からやって来たのはH時空の稗田阿求(『アキュウ』と呼称)。
「それにしても、並行世界の私ですか……何だか大違いというか……」
「あ、それに関しては私が凄い特殊な事になってるだけでして
……あの。それはそうとして何がどうなっているのこの時空。」
阿求は、コスズとアキュウに、手配書を見せる。
「貴方達、一体全体何でこんな立場になっているの?」
「そ、そうだった!何か衛兵の人がチーターが何とかって……」
「ああ待って待って、ちゃんと説明するから。まずお茶飲んで。危ないものは入って無いから。」
多少落ち着いた後、コスズと……
「私も説明するから混ぜて?」
魔王ユカリが、この時空の事を説明し始めた。
「まず第一になんだけど。……この世界には『勇者』の存在がいるの。魔王と魔物から世界を守るためにね。」
「勇者と……あれ、じゃあ、そこにいる魔王は?」
小鈴がそう聞くと、
「私は悪事を働いてるわけじゃないわよ。一番最初の勇者『初代勇者』にコテンパンにされたせいか復活してもやる気が失せたというか。今悪事を働いてるってなると北の魔王よ。」
「続けるわよ。まあとにかく、勇者は『役職』みたいな感じで複数人いるけど、神様に選ばれた存在って感じでね。様々な場所で守護神として魔物と戦った存在なの。
けどまあ、時代の進みで技術や戦術も進歩するわけで、勇者の存在感は驚くほど薄れるわけなんだけど……」
「あー、段々わかったわ。今のこの世界だと神輿や栄冠に近い扱いってわけね。」
阿求が察すると魔王ユカリが「大正解」と言う。
「しかも、勇者や勇者の武器とかを集めてる貴族階級も多くてね。貴方達が迷い込んでた帝都は特にその根城。
まあひっどい状況だったんだけど……余計悪化する事になるのよ。」
「悪化?それが衛兵が言ってたチーターとか言う……」
「正確には『転生者』。ある日突然、全く別の世界からこの世界に招かれるようになったの。大方、状況を見かねた神様が連れて来たと思うんだけど……
その転生者の大半、神様から与えられた権能を好き放題に扱うようになって……国や市民、勇者の私物化など、とにかく酷いわけよ。」
「それで、貴方はその『転生者』を始末していると。」
阿求は、少し表情を変えてコスズにそう言う。
「ええ、まあ否定はしない。……焼き払われたのよ。うちの貸本屋をとある転生者に。報復とかの理由でそいつを奇跡的に殺した後、この魔王にスカウトされたってわけ。」
「スカウトというか、処刑されかけたところを助けたというか。細かいところは省くけど、転生者に対抗できるように力を与えたのが私。」
という事らしい。
「ちなみに私だと、元々は俗に言う反転生者派の貴族だったんですけど、まあ暗殺されるわ無実の罪押し付けられるわで逃げてた時にコスズに拾われて……」
ちなみにのアキュウはそう言う事の模様。
粗方話を聞き、阿求は口を開く。
「んー……所謂なろうアンチみたいな感じになってるのは分かったわ。
……で、今日も今日とてお掃除って事で良いの?」
それに対しコスズは、
「何か無理矢理濁してるようだけどそう言う事。
……で、教えて大丈夫なの?」
「アキュウちゃんとは別の特例って事で、良いわよ。それに今回少し様子がおかしいし。」
「あ、だったら。
……今回のターゲットは、転生者『キョウカイ・アガリ』。盗んだり強奪したりした勇者の物品、または勇者本人を違法オークションに出品して設けてる人物よ。
彼は『超強化』というとんでもない自己強化スキルを持つ。使い方次第でどんなものも簡単に砕き、どんな攻撃も弾くとか。まあ対処法が無いと確実に詰むタイプ……なんだけど。」
コスズと魔王ユカリは何やら渋い顔をし始める。
「え、何かイレギュラーでも?」
と阿求が聞くと、魔王ユカリが。
「ええ。そのキョウカイが、魔王も知らない変な化け物になったの。
協力な自己強化封じを使っていて追い詰めた時にそうなったのよ。だからやむを得ず退散ってわけ。」
「人間が化け物に?何でまた……」
「それを探るためにまず動くって事よ。」
するとコスズが椅子から立ち上がり、外に出ようとする。
「え、これから行くなら私達も――」
「いえ、いけません」
コスズを追おうとした阿求と小鈴だが、メイド姿の魔物に止められる。
「申し訳ありませんが、あくまでも転生者に関してはこちらの問題でもあります。それに、本来このやり方は正しいとも言えない。故に、貴方達を巻き込むわけには行かないのです。」
「けど、その化け物って多分私達が知ってるもので……」
「それでも、です。どの道表に出すわけに行きません。」
とにかく止められる2人。その時魔王ユカリとアキュウが。
「そんなに言うなら、通信を通して手伝ってもらうって手はあるわ。」
「そうですね。実際私もそうしてますし――」
「却下ァ!!」
2人の発言にそう言う阿求と小鈴。『メラク』のギアを阿求が使用して、無理矢理移動していった。
「ええ……;;」
一旦区切ります。
- 勇者刈られしドス黒パラレル ( No.36 )
- 日時: 2024/08/24 22:42
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き。
一方、何とか逃げ切った作者達。
「とりあえず、ここら辺なら追って来ないだろうな。」
「う……」
とりあえず空き家であろう場所に来て、そこのベッドに少女を乗せる。
「結局この人連れて来ちゃったけど、全然起きないわね……何か魔術のようなものがかけられてるのかなぁ?」
「何か目覚ましになるような……作者、何かない?」
少女を起こすために何かないかと聞くメリー。
「んー……そうだな。阿求がいれば『空虚な夢』のギアで起こせるとは思うんだが……単なる大きな音ってだけじゃダメそうだな。
まあ、こうなったらやってみるか。」
作者は鉛筆を取り出して、少女の頭部をちょっとだけつつく。すると……
「ん……?ここ、は……」
本当に起きた。金色の瞳をぱちりと開き、勇者の少女は目を覚ました。
「す、すんなり出来ちゃった……」
「とりあえず、この人に説明必要よね……」
「あ、あの、何がどうなってるんですか?」
勇者の少女に、3人は自分の身に起きた事である程度説明してみた。
「ゆ、誘拐……?」
のだが、あまりしっくり来ていない様子。
「あー、コレを聞くのも何だが、アンタの名前は?そんでどこの方の出身なんだ?わけあって人探ししてるんだがここら辺の事全然知らないもんで……」
作者がそう聞くと、
「私は……『ルティル』と言います。出身は『霧の湖』という場所です。」
「『霧の湖』……(この時空にもあるんだなぁ霧の湖。紅魔館あるのか?)
ええと、何とか取得した地図から見ると……い、一応遠くはないけど、超辺境か……
となると、この世界の事情には疎いっぽいな。誘拐された事にもあまりしっくり来ていないようだし。」
「あ、あの、そう言う貴方達は何者ですか?湖に現れた人達とは違うみたいですけど……」
『ルティル』という名の女勇者はそう聞く。
「あー……さっきも言ったが、人探しをしてる身だよ。その道中でアンタを運んでた荷車をまあ壊したわけなんだけど――」
その時だった。
「見ーつけた」
さっき撒いたはずの大柄な男が、空き家の扉を破壊して現れた。
「な、何で此処が……!!」
「残念だったなぁ。こっちには『超探査』っていう、関係する物品があれば探したいやつの位置を特定できる能力持ってる転生者がいるんだよ。」
そう言うと、男はペンダントを取り出しこちらに見せる。すると、ルティルは動揺。
「それはお母さまから貰ったペンダント……返してくださいっ!!」
「おーういいぜ?大人しくこっちに来てくれるって言うならなぁ。」
「まあそう言うでしょうけど……分かってると思うけどついて行っちゃだめよ。」
近づく大柄な男の前に、蓮子とメリーが立ちふさがる。
「フン……こいつらもいい女みたいだが、邪魔するってんなら容赦はしねぇ!!!」
男は再び椿獅獣に変貌。すぐさまブロウクンマグナムを放つ。
「チッ、退避だ!!」
ブロウクンマグナムによって、空き家が爆散。作者達はルティルを連れて何とか避難。
「メリー、行くわよ!!」
「言われなくたって!!」
【解明、Lady ドリーマー Access】
ドリーマーに変身する2人は、すぐに椿獅獣に立ち向かう。
「あれは……何の力なんですか……?」
「悪いけど説明は後だ!!……ええと、正直狙いはお前だろうから逃げて欲しいけどどうする?」
作者は、ルティルにどうしたいかと聞く。
「私は……」
「来い!!兵士共!!」
椿獅獣は、ディスタス『足軽 カゲトル-1』を大量召喚。
「って、そう言う邪魔はいいから!!!」
【スキャニング『天装戦隊ゴセイジャー』レクスターライズ】
もう一度ゴセイジャーのギアを使用し、今度は『アイストップカード』を天装。ディスタスを全て氷漬けに。
「チッ、マドロッコシイ!!」
椿獅獣はもう一度刀を取り出し、周囲を薙ぎ払う。
「っと、危な――」
「ブロウクンマグナム!!」
ドリーマーが避けた瞬間、相手は不意打ちでブロウクンマグナムを放ち、直撃。
「がっ……!!」
そのまま、かなりの距離まで吹っ飛んでしまった。
「さぁて、まず1体。次は……」
椿獅獣は、作者とルティルの方を見ようとする。
「ん?アイツらどこ行った――」
「隙あり――」
作者は椿獅獣の背後に回って攻撃をしようとするも……
「雨月!!」
ビーム弾が放たれ邪魔をされる。
「チッ……!!」
後ろに後退したと同時に、また大量のディスタスが立ちふさがる。
「サァテ、大事な商品ハ……ココダナッ!!」
そして椿獅獣は、隙を付いてルティルが攻撃しようとしたのを、剣を掴んで防いだ。
「っ……!!」
「ケッ……邪魔サレタガスグニ見ツケラレタノハ幸イカ……大人シク来テモラウゾ。
……ツーカ、サッサト剣ヲ離セバイイモノヲ……」
椿獅獣は、ペンダントを取り出してちらつかせる。
「か、返してくださいっ、離してくださいっ!!ペンダントも剣も、お母さまから貰った大切な――」
「知ラン知ラン。大人シクツイテコイッツッテンダロ。ソウスリャソレナリニイイ場所デ色々買ッテモラエルダロウカラヨォ……
……マアイイ……モッタイナイガ、壊セバイイ薬ニナル!!」
椿獅獣は、ブロウクンマグナムで剣とペンダントを壊そうとする。
「や、やめ――」
「ヤメルワケネーダロ!!バァァァカ――」
【スキャニング『怪盗戦隊ルパンレンジャー』クロスエイション】
「行っちゃって『グッドストライカー』!!!」
その時だった。『グッドストライカー』が椿獅獣に飛び込んできて、ルティルと、彼女の件とペンダントを奪取したのだ。
「ナッ、ナニガ起キヤガッタ!!トイウカ誰ダ!!」
すると、そこ現れたのは……
「まあ、誰かと言われると、正義の味方……なのかは別として。
良くないわよねぇそう言うの!!」
阿求と、小鈴だった。
一旦区切ります。
- 勇者刈られしドス黒パラレル ( No.37 )
- 日時: 2024/08/24 22:46
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
続き
「キ、貴様等ハ、コスズ・モトオリトアキュウ・ヒエダ……!!アレ、ナンダ?妙ダナ、何カ違ウ……?」
2人の姿を見て困惑する椿獅獣。気配で、この時空のコスズとアキュウと何か違うと察知したのだろうか。
「マ、マアイイ、ヤレ!!兵士共!!!」
椿獅獣はまたディスタスを呼び寄せる。が。
【スキャニング『神崎・H・アリア』レクスターライズ】
『神崎・H・アリア』の銃と刀による連撃で、ディスタスを蹴散らした者が。
「さっきはよーくもやってくれたわね!!」
それはドリーマーだ。遠くまで吹っ飛んだのをすぐさま戻って来た模様。
「ん?あれ、阿求と小鈴ちゃん!?ようやく見つけた……!!」
「あ、あの人達が探してた人達ですか?お陰で助かりましたが……」
「うん」
困惑するルティルはそう作者に聞いて、作者は肯定した。
「クソ……アアアアアッ!!モウ、イイ!!コウナリャ全員デリートダ!!コノ『キョウカイ・アガリ』様ヲ怒ラセタ罪ヲ償ッテモラウ!!!」
「え、『キョウカイ・アガリ』!?」
「怪物になったってエクストラ獣の事だったの!?」
『キョウカイ・アガリ』の名を聞いて驚く阿求と小鈴。
「お前ら、何か知ってるのか!?」
と、作者。
「あ、ごめんこの手の話は後で!!今はまずエクストラ獣!」
対し阿求はそう答えた。
「まあそれもそうだが!」
「っというわけで!!『ちょーっと待った!!』」
早速阿求が変身しようとした時、Qの方が出て来る。
「『悪いけど、私も久々に一暴れしてみたいのよね!なぁに、ちょっとだけよ!』」
Qはドライバーを装着。更にイマジナクロスショットχを取り出すと、銃の先端を折りたたんで拳銃の状態に。
そしてライダー用のギアを取り出すと、ギアの絵が変化。そして早速読み込ませる。
【スキャニング ライダー:アインχ】
次にギアをイマジナクロスショットχ(拳銃)に装着。ギアを回転させ……
「『変身っ!!』」
Qは銃のトリガーを引き、変身。かつて阿求が変身した『仮面ライダーアイン』の姿をベースに、灰色のパーツと、胸元に『χ』文字のクレストが付けられた『仮面ライダーアインχ』に変身した。
「そ、そっちもありなんだ……」
これを見て、ポカーンとする小鈴であった。
「『さぁて、やっちゃいますか!!』」
そして早速アインχは、早速椿獅獣に発砲していく。
「グッ!アアアア!!何ガ何ナンダ!!エエイ、空裂!!」
椿獅獣は跳び上がり、刀から斬撃を飛ばす。
「『っと……だったら!!』」
【スキャニング『マシュ・キリエライト』クロスエイション】
『マシュ・キリエライト』の大きな盾の力で防御。
「ナラバ……『超強化』発動!!ブロウクンマグナム」
椿獅獣は、今度はブロウクンマグナムを放とうとする。……なのだが、出力が物凄い
「おいおい、さっきもそうだったが、ガオガイガーのブロウクンマグナムってあんなやばい感じだったか!?」
やけに強い威力の攻撃に対し作者は良く分かってないのだが、
「『超強化』……!?」
ルティルがそう言う。
「何か知ってるのか?」
作者が聞くと、
「この世界の神が持つとされる権能の1つ……なのですが、何故あの男が……」
そう言ったルティルも困惑していると、
「あ、それなんだけど!!」
そこで小鈴が割り込んできて、説明しようとする。
「あ、小鈴……っておい後ろ後ろ!!」
すると、ディスタス軍団がまた迫る。
「って、いつの間に!!
レジエレキ、ルガルガン、お願い!!」
小鈴は、ポケモンを繰り出してディスタスを蹴散らしていく。
「仕方ない、私達もこっち!!」
ドリーマーもディスタス撃破の方に乗り出した。
「スクラップダゴルァアアアア!!!」
椿獅獣は、変貌者のキョウカイ自身が持つ『超強化』と、憑依ディスペクター『椿獅電融 シガノイホウガ』の力でブロウクンマグナムや雨月をアインχに連発。
「『はいはい隙だらけ!!』」
【スキャニング『メラク』クロスエイション】
また『メラク』の能力でワープ。椿獅獣の背後に。
【スキャニング ファイナルブラスト・クロスエイション】
そして銃をドライバーに読み込ませ、必殺技。連続キックを与えて、椿獅獣を叩き落とした。
「ガアアアアアアアアアッ!!」
椿獅獣は爆散するが、EXライフにより復活。
「ザケヤガッテエエエエエエエエエエ!!!スクラップ!!スクラップスクラップスクラップウウウウウウウウウ!!!」
椿獅獣は完全に理性を欠き、暴走。
「ヘル・アンド・ヘブン!!!」
そしで大技を放とうとして突っ込んで来る。
「『ここからラストスパートってわけで!!』」
【スキャニング『アルトリア・ペンドラゴン』 ファイナル・クロスエイション】
『アルトリア・ペンドラゴン』のギアを読み込ませ、天に掲げるは巨大な光の剣。
「エクスカリバーアアアアアアアアア!!!!」
「ゲム・ギル・ガン・ゴー・クフォ……」
その剣が、椿獅獣に直撃。だが……
「フンヌヌヌヌヌヌヌ!!」
無理矢理防御力を上げているようで、アインχの攻撃を耐えようとしている。
「『ふぅん、往生際が悪いというか。そもそも……
強い能力、内1つが自らの能力。よって合計3つ。そんな乱用しちゃってよかったの?』」
「何ヲ――」
すると、椿獅獣の身体が崩れ始めた。自らの持つ『超強化』の力に、ディスペクター及びエクストラ獣の力が追い付かなかったという事なのだろう。
「ハ……?エ、オイ待テフザケ――」
「『トドメェェェェッ!!!』」
そのまま、椿獅獣は一刀両断。完全に撃退された。
「『ギアも回収っと。『ガオガイガー』と『篠ノ之箒』ね。よろしく。』」
そのままギアを回収。変身を解いて、意識も阿求の方に戻る。
「こ、こう言うのもありなのね……」
*****
「あ……ぐ……何でこんな……」
元に戻ったキョウカイ・アガリは、何処かの道をよろけ気味ながら歩いていた。
「俺はこんなところで終わるタマじゃねぇ……俺を認めなかった元の世界じゃ出来なかったことを好き勝手やってやるんだ……
おのれ……覚えてろよ……あいつらいつかぶっ潰す……またはとっ捕まえてどっかに売りさばいてやる……」
「もう『いつか』なんて無いわよ。」
その時。キョウカイの目の前に少女が現れる。それは言わずもがなというか……
「貴様、転生者殺し『コスズ・モトオリ』……!!」
「結局ほとんど私の出番無かったというか。……まああの変な化け物状態どうにかなったようなんだから、あとは私の仕事って事で。」
ローブを脱ぎ、軽装の状態になるコスズ。ナイフやら色んな武器を取り出す。
「くそっ、このままくたばってたまるかああああああっ!!!」
対するキョウカイは、『超強化』の力で肉体を強化し突っ込もうとする。
「あのさぁ……もう対策済みなんだってば!!」
キョウカイが突っ込もうとした瞬間だった。コスズは、一瞬でキョウカイを切り刻む。
「『超強化』、奪取完了。」
そして心臓を抉ったかのように、キョウカイの持つ『超強化』の力とされる宝玉を奪い取った。
「さて……帰りますかね……
あの2人も仲間と共にもう帰るとは思うけど……まあ拗れそうだから二度会わないと良いけど。」
そのままコスズは、そのままワープホールに入って魔王城へと帰って行った。
*****
数十分後……
「それでは、本当にありがとうございました。」
「ああ、対策バッチリ教えてやったんだから、気をつけろよ。」
(作者達が色々対策教えまくった後に、)ルティルは霧の湖の方に戻っていったのだった。
「今回は何とはなったが……思ったより面倒な時空なんだな……何だろうな、何かこの世界が気に食わない神様でもいんのか?」
阿求と小鈴の方から、この『H時空』の話を聞いた作者達。
「それにしても、こう言う時空もあるのね。こっちの方だと阿求が凄い事になってるけど、この時空だと小鈴ちゃんが一番戦うわけだし。
……ところで、最後にお別れの挨拶とかしないでいいの?」
蓮子は2人にそう聞くが、
「大丈夫よ。この場合だとわざわざ会いに行くのは良くないだろうし。」
阿求はそう言った。
「ああ、言われてみればそっか。……ま、そう言う事だし……」
「ええ、戻りましょう。自分たちの世界に。」
そして、自分たちが暮らす時空へと戻っていったのだった。
終演
《幻想郷》
「いやぁ、何か最近ごちゃついてたらしいせいなのか来る機会が減ってたけど……
幻想郷に、私がまた来た!!」
~あとがき~
という事で、新しい並行世界が出て来た話でした。ついでにQの変身する仮面ライダーも登場。H時空のコスズの活躍とかはまあまたいずれ……
さて、次回は夏祭りもある話であり、秘封倶楽部の2人がついにあの高校生と出会う話となります。
今回はここまで。感想OKです。