二次創作小説(新・総合)

出会うは夢見るサイキッカー ( No.39 )
日時: 2024/09/29 13:16
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

どうも。ソシャゲで久々の天井行ったおろさんです(*8月当時)。

そんなこんなで一か月ぶりですハイOTL



今回は、遂にと言うべきかあの超能力者と出くわす話。その前に1つあるわけだけど。

(尚、スランプか何かで停滞したもんで結局もうすぐ10月だけどとりあえず一応夏祭りの話でもあります。もう暑さも引いてきちゃったよ……)




 宇宙。『月』にて。


「ば……馬鹿なっ……月の軍勢が……壊滅状態だと……!!?」


 幻想郷の外にある、『月の都』。その軍隊が、突如現れた集団によって一気に蹴散らされた。その光景を見て、月の賢者の1人は戦慄していた。



「ま、月の軍隊でも異世界関わるってなればざっとこんなもんか。」


 攻めて来た集団は、何と作者達。


「はいはいそう向きにならない!」

「戦争に加担している気分ですが止むを得ないですか……!!」


 千束とたきなが、玉兎達との銃撃戦で圧倒、


「フン、クリボー程度に苦戦するとは随分と大したことのない軍隊だな。……いや、相性の問題か?」


 大魔王『クッパ』率いるクッパ軍団が、月の兵士たちを次々退け、


「にひひひ!!不死身の俺様にそんな攻撃効くかよ!」


「大人しくしてもらうでござるよ!!」


「行っくよチノちゃん!!全力全開だー!!」

「一通り片付いたにもかかわらず、ココアさんのテンションが高いです。」


『ワリオ』や『ゲッコウガ』、『保登心愛』と『香風智乃』達(他にも何名か)が、月の賢者のほとんどを撃破。



「き、貴様等っ、何が目的だ!!」


 取り乱す月の賢者の1人。対し、


「なに、ちょっとした人探しというか。」


 と、作者は言う。


「何を言って――」


 その途端。月の都の方から派手な爆発音が。



「作者、容疑者一名連れて来たぞ!」


 そしてその方向からやって来たのは大地。誰か男1人を縛って担いでいる。


「なっ……馬鹿なっ!!?どうやって月の結界を突破したというのだ!!そもそも警備は綿月姉妹の部隊に任せていたはず――」


「邪魔」


 もっと取り乱す月の賢者の1人だったが、背後から現れたうたによってぶん殴られて取り押さえられた。


「け、穢らわしい地上人がッ――ぶえっきゅしゅっ!!?」


「うっさい」

 とりあえずコショウを吹っ掛けた




「で、こいつで合ってるんだよな?」


 大地が担いでいた男は、月の民の、恐らく金持ちなのであろう男。


「ああ。反応からして間違いない――」



「そこまでだっ!!」


 と、その時。大地の背後に誰か剣を向ける。……月の使者のリーダー、綿月姉妹の妹『綿月依姫』だ。


「火雷神――」



「ネコ!!」


「にゃんこ砲発射ァ!!」


 神霊を卸してその力を使おうとした瞬間、作者の指示の上、にゃんこ軍団の『ネコ』の掛け声とともに、どこからかにゃんこ砲が放たれて依姫に直撃。


「っ!?」


「今お前はお呼びじゃないんだよ。……大地!」


「おう」


 作者は玩具のブレイクガンナーを構え、大地は拘束している男を作者の方に向ける。


「な、何なんですか!!何をする気で――」



「いつまでそんな演技してるんだよっ!!」

【チューン ドリームベガス】



 コインの弾丸を、男に向けて連射。



「チッ……!!」


 と、その時。男が舌打ちをしたと同時に、拘束を瞬時に解いた上に、左腕に装甲のような物体が出て来て防御。


「うおっ」


 その拍子で軽く吹き飛ぶ大地。



「ま、お前らがこんなところにまで攻め入るってなりゃあ仕方ねぇか……」



 すると、男が移動した矢先、男の姿が変わる。どこかで見た事のある姿の、どす黒い男が。



「アルトネリコの『ボルド・レード』……そいつが元になったジルコン獣か。」


 と、作者が言うと、


「ジルコン獣?……惜しいな。ジルコン獣はジルコン獣でも初期に作られた試作品『ファントムシリーズ』の『F.B』様だ!!」


 そう『F.B』という名のジルコン獣は言った。


「これは……!!?」


「ど、どういう事だ!!本物はどこに――」


 驚きつつも冷静に剣を構える依姫と、かなり取り乱している月の賢者。



「本物?ああ、さっきまで俺が成りすましてたやつの事か。



……死んぢまったよ。ちょーっと悪意を増幅させてみたら、耐え切れずに体がぶっ壊れちまったモンでなぁ?」



「なっ……!!?」


「何……!!?」


 F.Bの言葉を聞いて余計取り乱す月の賢者。依姫は動揺するが冷静を保つ。



「悪意の増幅、か……そんな能力がジルコン獣にあるなんてな。」


 作者の言葉に、F.Bは一部肯定。


「正確にはちょーっと違うがそう言う事だ。



……さぁて、バレちまった以上、もうこんな場所に居続ける理由も無ぇ。あの件も準備が出来たしな……」



「準備だと?何を企んでやがる!!」


 玩具のブレイクガンナーをF.Bに向ける作者。



「まあ慌てんなよ。すぐに何かあるってわけじゃねぇんだから。


……とりあえずだ。トンズラする前に少し面白いモンを見せてやる。」


 対して、F.Bは何か取り出す。『タコツボベーカリー』と『ダイターン3』のギアだ。



「それは……ギアか!?」


 動揺する作者だが、F.Bはなんとその2つのギアを飲み込む。

 そして、上方向に息を吐いたと思えば、黒い瘴気と共に出て来るは、霊体状態の、ディスペクター『鋼焼連結 タダイターボベーカリー3』が。それがF.Bに憑依し……


「オオオオオオオオオオオッ!!!」


 F.Bは、頭部がダイターン3の兜部分みたいな見た目で、両腕がオーブントースターのような感じのエクストラ獣『鋼焼獣』へと変貌した。



「おいおい……自分からディスペクターを作り出したどころか自分でエクストラ獣になりやがった……!!!」



「というわけで、さいならだ!!!」


 鋼焼獣が頭部を太陽の如く光らせ、一同の目を眩ませる。



 目を開けた瞬間、鋼焼獣はいなくなっていた。


「っ、この一瞬で逃げやがったか……!!



お前ら!!こっちもずらかるぞ!!F.Bをあぶり出した以上深追いはしないで良い!!」



 作者達も、この場から撤退しようとする。



「ま、待てっ!!」


 依姫が逃がさんと追おうとするが、



「悪いがまた今度の機会にだ!!」


 大地が地面を蹴ると、竜巻が発生して目眩まし。



 依姫が目を開けると、(月の賢者を取り押さえていたうたを含め)作者達の姿は見えなくなっていた。


「何が何だったんですか……」


「依姫、ちょっといいかしら?」

 かなり困惑する依姫。するとそこに、姉の『綿月豊姫』が。

「お姉様、突然どうしたのですか?」

「それが……さっきの男性が侵入した際、コレを私達の元に置いて行って……」


 そう言って豊姫が見せたのは、手紙。


「手紙……これは、八意様の……!!?」


 かつて月の重鎮とも言える立場で、綿月姉妹の師匠あった存在『八意永琳』から手紙が届いたことに驚きを隠せない綿月姉妹であった。


 その手紙の内容、それはいずれ分かる話かもしれないが……




 この時は、作者すらも知らなかった。……この先、月の都を巻き込んだ、とんでもない出来事が起きる事を。




 だがそれは、まだ先の話である。



一旦区切ります。

出会うは夢見るサイキッカー ( No.40 )
日時: 2024/10/05 09:22
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き



「ふぅ……今日もいい天気ねぇ。」


 博麗神社にて。縁側でのんびりとお茶を飲む博麗霊夢。


「あれから幻想郷の生態系も元に戻ったし、暫くはああ言う異変が起きないと良いんだけど。

……まあ、あのエクストラ獣だとかが突っかかって来るとしても、何とかなるハズ――」


「エクストラ獣って何?」


 と、その時。目の前に誰かがやって来る。不思議な感じのマントを羽織った、眼鏡の女子高生……


「久しぶり、レイムッチ。」


 彼女は『宇佐見菫子』。超能力を使えて、『夢幻病』によって眠っている間だけ幻想郷を行き来できる少女である。




 数分後……



「うえええ、いつの間にそんな事が起きてたの?」

「ええ、まあね。私はあんまり関わらなかったけど、その時はその時大分苦労したわ。


阿求はまあとんでもない事になるし、華扇や慧音、あとルーミア辺りは大分順応するわ、天子は人間に弟子にされたら何か生き生きしてるわで、個人個人でも色々あったわね。」


 菫子に、今まで何があったとかを霊夢はある程度説明。


「うーん、なんかつい最近まで幻想郷に行けなかったけど、その時空融合現象とかのせいなのかなぁ。」

「まあそうなんじゃないかしら?


……まあ、とにかく色々あったのよね。どういうわけか未来から変わった2人組がこの世界が飛んで来たりってのもあるわ。」

「2人組。どんなの?」

「それは……


・・・ん?」


 霊夢が言う2人組、及び宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーンの事。



 2人は、『秘封倶楽部』というサークルをやっていて、ウルトラワールドでは現在『秘封相談事務所』をやっている。


 そして宇佐見菫子。彼女もまた、オカルトサークル『秘封倶楽部』をやっている身。


「え、急にどうしたの?レイムッチ?」

「あ、いえ……」




 菫子と、蓮子。名字も同じだし(なお霊夢はそれは知らないが)、外見もちょっと似てるし、違いあれど秘封倶楽部を設立してる。




 この2人の関係は、一体何なのだろうか。



「ところでさぁ、その異世界って言うのすっごく気になる!……あれ、私行ける?」

「え、起きている間なら行けるんじゃないのかしら?



……あ、そうそう、異世界と言えば……」



*****



 その頃。迷いの竹林に在る『永遠亭』にて。


「随分と滅茶苦茶をやってくれたようね。」


 永遠亭の医師をやっている『八意永琳』。何というか、怒っているわけではないがかなり複雑な表情をしている。


「まあ、どの道弟子の事を除けば月にそこまで未練や執着を持つつもりも無いし、貴方の性格は何となくわかるからこうなる可能性は考慮していたし別にいいけれど……」


「まあ言うなよ。手紙の方はちゃんと綿月姉妹の手に渡ったはずだから。」

 永琳と会話するは作者。複雑な表情をする永琳に対して作者はへらへらしてる。


「どの道、月の都にかなり前からその……F.Bとやらが入り込んでいたというのはかなりマズいわね……」

「それは、まあそうだな。まだF.Bは取り逃したままだし、あいつが使ってるギア2つも奪取する必要がある。……とりあえず、俺は一旦戻るよ。



……んー、壱号ランからもう少し聞きださなきゃならんかもな。アイツ、ギアとかの件でどうも話しづらい部分があるようだからなぁ……」


「ちょっと待ちなさい」


 作者がスマブラ屋敷に戻ろうとすると、永琳に止められる。


「そのF.Bは、『悪意を増幅させた』だとか言っていたわよね?」


「え?……ああ。秋穣子の暴走とかも多分あのファントムシリーズだとかがやった可能性はある。それが何か。」


 対し永琳は、少し冷や汗を垂らしつつこう聞いた。


「仮定の話なんだけれど……その悪意を増幅させられた状態の存在を、何か、長く保存できるような状態にすることが可能なら……」


「何……?」



*****



「F.Bが動き始めたようだな……」


 ある場所にて。ハルカスは、気配やらなにやらを感じ取っていた。


「まあ、いずれの事は楽しみにとっておこう。その前に私は一仕事だ。」


 そう言って取り出したのは、1つの悪意人形。


「こいつは確か、警察のくせに救いようのない性格をしていたやつだったか……だったらもっと悪化させてみるか。どうせ始末すべき存在だったんだ。」


 悪意人形を上方向にぶん投げると、その隙にエクストライザーとトジル魂、ギア2つを取り出す。


【ディスペクト・電融】


【スキャニング『メリー・ナイトメア』『コダールi』】


「さぁ、良い感じに暴れてみろ。」


【ディスペクトライズ『毒夢電融 メリダール・ナイトアイ』】


 エクストライザーのトリガーが押され、トジル魂が悪意人形に入り込む。


「ア……アアア……正義、正義!!!



異形共ニッ!!!正義ノ裁キヲオオオオオオオオオオオ!!!」



 新たなエクストラ獣が誕生するのを見て、ハルカスはニヤついていた。





一旦区切ります。

出会うは夢見るサイキッカー ( No.41 )
日時: 2024/09/29 13:25
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き



「異世界のお祭り、か……」


「ああ。流石に異世界に寺子屋の子供たちを連れて行くわけには行かないが、色々と参考に出来るかとも思ってな。」


『迷いの竹林』の入り口にて。そこの案内人を兼任する、不老不死の少女『藤原妹紅』。慧音の言う異世界のお祭りに興味を示しているようだ。


「お前もどうだ?異世界も慣れれば案外良い物だからな。」

「うーん、そうだな。どうせなら私も行っても良いかもしれないな。」

「じゃあ、決定だな。なら3時間後に。」


 そんなこんなで、祭りに言ってみる事にした妹紅。慧音はソレを聞いた後、一旦この場を後にした。


「異世界……今もそれ関連でごたごたがあるって聞くし、ある程度知っておくにもいい機会だ。


……とは言えまぁ、純粋に楽しめると良いんだけどな。」


 そう思っていると……


「正義……正義……」



「ん……何だ……?」


 迷いの竹林の方に、何か奇妙な気配を感じる。


 警戒しながら竹林の方に行ってみたが……誰もいない。


「何だったんだ?妙な気配を感じたんだが……やけにぞわっと来ちまったし、気のせいだと良いんだが……もう少し回ってみるか……」


 とりあえず、別の方に飛んで行った。



「異形共ヲ……制裁……人間ノタメニ……」



 だが、気のせいでは無かった。その異形……もといエクストラ獣は、竹林を徘徊。



 竹林に住む兎妖怪達は、何やら鳥籠のようなものに閉じ込められており――




*****



 そんなこんなで、約3時間後……


《オミコシティ》



「オミコシティのスペシャルな夏祭りだドーン!!」



『太鼓の達人』の世界。毎日お祭りがおこなわれる『オミコシティ』。この日は、いつもと違う『夏祭り』を行っている模様。様々な世界の住人達がこの祭りに訪れ、楽しんでいる。


「オミコシティもそれなりに久々ねぇ。あの時は派手な事になったし。

『ホント、一時はどうなるかとも思ったわ……』」


 そんな事を言いながら街を歩く阿求(そしてQ)。


「な、なあ、話には聞いていたが何がどうしてああなってるんだ?」

「すまん、私も深くは良く分からなくてな……;」


 その後ろをついて行ってみている妹紅と慧音。


 ちなみに阿求の後ろを、『規制済み』やら『罰鳥』やら『レティシア』やらの幻想体(L時空の方の)がついて来ている。なお他にもいたが百鬼夜行状態になるため作者に送り返された。

「(訳:久々に顔出せた気がする)」

 ↑普通について行く規制済み

「カカカカカカカカ」

 ↑阿求の頭部をつついてる罰鳥

「コレあげる」

 ↑誰彼構わずハートのギフトを提供するレティシア



「阿求!久しぶりだドン!」


 その時。誰かが阿求の元に。……以前関わった事のある(というか時空融合現象の解決に関与した)太鼓『和田どん』だ。


「あら、どんちゃんじゃない。やっぱりというかあなたも来てたのね。」


「もっちろん!特別な夏祭りだって聞いて、かっちゃん達と一緒に来たドン!!」


「『かっちゃん』?」


 誰なのかと聞こうとした阿求だったが、


「ボクの事だドン。」


 後ろの方から、和田どんとカラーリングが反転している太鼓……及び、どんの弟『和田かつ』がやって来た。


「ボクはかつだドン。君がどんちゃんが言ってた……何かすっごい事になったって言う子の阿求カッ?」


「ええ、まあ大体合ってる。それはそうとかっちゃんね。よろしく。」



*****



「へぇ、ここが『オミコシティ』。すっごい栄えてるなぁ」


 その頃。蓮子とメリーもまた、オミコシティを訪れていた。


「毎日お祭りが開かれている街……前に阿求さん達が時空融合現象で関わった事があるようだけど、本当に賑やかね。」


辺りを見渡してみれば、焼きとうもろこしやタコ焼き、チョコバナナのお馴染みの屋台だけでなく、見た事のない屋台も並んでいる。

『キノコたこやき』『夏祭りかしわもち』『ソース鹿せんべい』等々……それらは恐らくこの日限定でオミコシティに設置した、別世界からのお店と言ったところだろう。


 と、その時。


「『焼きゆっくり(甘さ控えめ)』?……何かしらコレ。顔?」

「異世界の謎生物とか?表情がえらい事になってるなぁ」


 近い場所に、誰かいる。


「あれ、あそこにいるのって霊夢さん?それと……」


 霊夢の隣に、もう1人。マントを羽織った眼鏡の子。


「太鼓の達人最新作の舞台オミコシティ。まさか実際に来られるなんてなぁ。」


 菫子である。


「・・・ん?」


「うん……?」


『宇佐見菫子』と、『宇佐見蓮子』が鉢合わせ。


「え、え?れ、蓮子?」


 困惑するメリーを他所に、蓮子と菫子は互いを見る。


「私!!?


……なわけないか、よく見たら別人だわ」


「お、うおう……」


 (蓮子は少し困惑したままだったが)菫子はとりあえず自己完結した。


「(秘封……うーん……)」


 菫子と蓮子のやり取りを見て、霊夢は少し考え込み始める。



 と、その時だった。



「のわああああ!!てぇへんでいてぇへんでいてぇへんでぇい!!!」


 突然、物凄い悲鳴と爆発音が聞こえて来た。



「制裁!!制裁制裁制裁!!!」


 背中に赤いガトリングガンが付属、胴体は赤い装甲と鍵のような武器の、羊のような頭部の怪物。『毒夢獣』が出現した。


「人外ノクセニ!!!人間ト同等ナド断ジテ許サン!!!異形共ニ制裁ナリイイイイイイイイイイイ!!!」


 毒夢獣は、背中のマシンガンを手に取り乱射。


 弾丸が命中した者達は突如眠りにつき……


「施錠!!」


 そして鍵型の武器が付いた右腕を向けると、眠りについた者達が鳥籠に閉じ込められる。


「フハハハハハ!!!コレゾセイ……ギッ!!!?」


 ゲラゲラと笑う毒夢獣の横から、銃撃が入る。



「ちょっとちょっと!!こういう日に限ってエクストラ獣とはねぇ!!!」


 撃ったのは阿求。イマジナクロスショットχとE.G.O『くちばし』で発砲した模様。


「あの羊みたいなのは一体何なのカッ!?」


「邪魔ヲ……スルナ!!!」


「どんぎゃっ!?」

 毒夢獣は再び発砲。同じく駆けつけて、毒夢獣の姿を見て驚いたどんとかつに命中。爆睡し、鳥籠に封じられる。


「2人ともっ……!!」



「フハハハハハ!!正義ニ歯向カウカラダ!!!人外如キガ調子ニ乗ルナ!!」


 またゲラゲラと笑う毒夢獣。


「よく分からないけど、随分と歪な思想を持ってるのね。」


 阿求は、ドライバーを装着しギアを読み込ませる。


「いた!!急いで倒すわよ!!」

「もっちろん!!」


 蓮子とメリーも駆けつけ、ドライバーを装着。


「変身!!」


 そして、変身。阿求はメモリアへ、蓮子とメリーは融合してドリーマーへと変身した。


一旦区切ります。

出会うは夢見るサイキッカー ( No.42 )
日時: 2024/09/29 13:33
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き


「な、何アレ何アレ!?え、まさかの特撮ヒーローみたいな変身!?」


 同じく駆けつけて様子を見る菫子。阿求と、蓮子とメリーの変身を見て盛大に驚く。


「おいおい、噂には聞いていたがあんなことまで出来るのか……無駄にかっこいいし」


 そして同じくの妹紅(with慧音)


「あ、あんたも来てたんだ(by菫子」


「まあちょっとな(by妹紅」




「人間ニモ関ワラズ異形ノ味方ヲスルナド……言語道断ンンン!!」


 毒夢獣はカッターナイフを取り出して攻撃を仕掛ける。


「遅い!!」


 メモリアとドリーマーは軽やかに避ける。


「ナラバ!!」


 毒夢獣は、今度はマシンガンを乱射。だが2人は軽やかに避ける。当たらなければ何という事はないのだ。


「何故ダ何故ダ!!何故当タラナイ!!!?」



「被害が広がる前に早急に倒すわよ!!」


【スキャニング『三塚井ドクロ』クロスエイション】


 メモリアが『三塚井ドクロ』のギアの力によりエスカリボルグを顕現。ぶん投げて、毒夢獣に直撃した。


「ガッ……!!!」


 毒夢獣はこれで爆散するが、『EXライフ』により復活。


「貴様ァ……!!」




「エクストラ獣……やっぱり耐久そのものはあんなものよね。それじゃあとっととトドメに――」


 メモリアとドリーマーが毒夢獣に迫ろうとしたその時だった。



「ちょっと待ちな!!」


 横から、謎の一撃が飛んできて、2人は弾き飛ばされる。



「ったく、折角ランクの高いギアを使ってるってのに、使いこなせないのはお粗末すぎやしねぇか?」


 そして現れたのは、F.Bが変貌している鋼焼獣だった。


「アンタは……作者が言ってたF.Bとかいうやつ……!!」



「俺の事をご存じなら話は早ぇ。


……オイお前!!一回力を込めてみろ!!良い感じにパワーアップ出来るぞ!!」


 と、毒夢獣は鋼焼獣にそう言われる。。


「何……?……オオオオオオオオオオオオ!!!」


 言われた通りにしてみれば、『ラムダ・ドライバ』の力が解放される。


 そんでもってメモリアとドリーマーの方に突っ込み、思いっきり吹き飛ばす。


「嘘でしょパワーアップした……!!」


 ドリーマー達は体勢を立て直そうとするが……



「日輪の力で焼いたパンの一撃ィ!!」


 鋼焼獣が、両腕のトースター部分から飛び出すパンで連撃。2人は盛大に弾き飛ばされた。



「っ……強い……!!」



「当たり前だ。俺は戦闘のために作られてる上に『B』を持つからなぁ。基本的なエクストラ獣以上に強いポテンシャルを引き出せるんだよ。


……さぁ、とっととお終いにしてやるよ。」


「制裁……制裁……」


 流石に深手を負ったメモリアとドリーマーに、鋼焼獣と、ラムダ・ドライバ解放状態の毒夢獣が迫る。



「何か状況が悪くなってる……迂闊に動くとさっきのマシンガンの餌食……だったら……!!」


 この状況を見ていた菫子は……



「トドメ――」


 鋼焼獣達がトドメにと大技を放とうとした瞬間だった。突然横から数本の鉄骨が飛んできて、毒夢獣に命中。体勢を崩した毒夢獣が鋼焼獣とぶつかり、転倒した。


「がっ……!?急に何なんだ――」


「今だ!!」


 そのタイミングで、慧音が鋼焼獣に突っ込んで来る。


「っと!!その程度の不意打ちなんざ――」


 その頭突き攻撃を鋼焼獣が受け止めた瞬間。再び鉄骨が浮かび上がり……


「そらぁっ!!」


 妹紅が飛び込んで、鉄骨を炎に包んだ後に鋼焼獣に向けて思いっきり蹴る。


「がああああっ!!?」


 その一撃で、鋼焼獣は爆散。そしてEXライフで復活。


「何が、何がどうなってやがる!!今何が起きたって――」



「よし!!即席ながら作戦成功!!」


 動揺する鋼焼獣の前に立つは、菫子だった。


「なっ……!!?しくった、サイキッカーか!!」



 宇佐見菫子は、超能力者。鉄骨を浮かばせていたのは菫子なのだ。


 ミスを犯したと思ったのか鋼焼獣は歯ぎしりを立てている。


「ええい!!よくも余計な真似を――」


 菫子の攻撃を繰り出そうとする前に、体勢を立て直したメモリアとドリーマーが銃撃。


「想定外の事が起きたからか、思いっきり隙だらけになったわね。」

「とっとと貴方達を倒して、ギアも眠らされた人達も解放する!!」


「チィッ……!!オイ!!とっとと片付けるぞ!!」


「制裁……制……裁……」

 毒夢獣に命令しようとしたが、ラムダ・ドライバ解放の影響か毒夢獣はオーバーヒートを起こしているようだ。


「くっそこんな時に役に立たねぇ!!もういい……俺は『B』なんだ!!貴様等なんざ俺1人でぶっ潰す!!」


 そう言って鋼焼獣は、『ダイターン3』のサン・アタックを放とうと力を溜める。


「ありがとう、お陰で助かったわ。」

 ドリーマーが菫子に礼を言う。


「あ、いえそれほどでも。……ひとまず、其方は仕上げを!」


「もちろん!」


 菫子にそう言われて、ドリーマーとメモリアはギアを取り出す。


【スキャニング『快盗戦隊ルパンレンジャー』レクスターライズ】


【スキャニング『警察戦隊パトレンジャー』クロスエイション】



 2人は銃を構え、チャージ。『快盗戦隊ルパンレンジャー』のイタダキストライク、『警察戦隊パトレンジャー』のイチゲキストライクを放つ。



「サン・アタァァァァァァァァック!!!」


 鋼焼獣もまた、サン・アタックを放つ。そして、メモリアとドリーマーが放った攻撃にぶつかり、押し出そうとする。


 だが、押し返せるわけもなく、サン・アタックが粉砕。そのままイタダキストライクとイチゲキストライクが鋼焼獣、そしてオーバーヒート状態のままの毒夢獣にクリーンヒット。



「馬鹿な……馬鹿な馬鹿な馬鹿な!!俺は『B』だぞ!?『F.B』なんだぞ!!?この俺がこんな凡ミスを犯して負けるなどあってはならな――あああああああああああああ!!」


 そのまま2体のエクストラ獣は爆散した。


 トジル魂が破壊され、それぞれ『ダイターン3』『タコツボベーカリー』、『メリー・ナイトメア』『コダールi』のギアが解放。


「あれ……一体何が起きたのカッ……?」


 そして、毒夢獣の力で眠らされていたどんたちも目覚めた。


 元々自らを媒体としていた故か、F.Bはそのまま消滅していた。





「制裁……制裁……異形共を……制裁……しなければ……」


 悪意人形から元に戻った警察の男は、それなりに離れた位置の、ハルカスの足元に転げ落ちる。


「もうお前黙れ。」


 そのまま銃声が鳴ったが、蓮子達がそれに気づくことは無かった。


*****


「よーし、もっとお祭り楽しむドーン!!」


 しばらくして、お祭りが再開。皆とことん楽しんでいるようだ。



「焼きゆっくりとソース鹿せんべい、意外と美味しかったわね。」

「そうだねぇ。あれで結構おいしいんだから異世界って良く分からないというか。」

 蓮子とメリーは、離れのベンチに座って夜空を見ていた。もうすぐ花火が上がるらしい。


「ちょっと隣いい?」


 すると、誰かやって来る。……菫子だ。


「あ、君はさっきの……ええと……」


「菫子よ。」


 更に後ろから霊夢が。


「あ、霊夢さん。……菫子さん、だね。私は蓮子。それでこっちはメリー。」

「さっきは助けてくれてありがとうございました。」


 メリーは礼を言う。菫子は少し遠慮する且つ照れつつも


「いやいや、こちらこそ。お祭りが再開出来て良かったし。」


 何だかんだで座って、屋台で買った食べ物を食べる一同。そして……



「あ、そろそろね!」


 蓮子がそう言うと、花火が上がり始めた。




 花火は、とっても綺麗だった。



「・・・。



まあ、今は深く考えないでいいか……」


(菫子と蓮子の関係があるのかと気になって)様子を見ていた霊夢はそう言って、同じく花火を見るのであった。



終演。



~あとがき~
ええと、どうもおろさんです。この度1か月くらい停滞してましたOTL(明日辺りにはハーメルンの方も投稿しないと……)
停滞した結果、涼しくなってきたくらいの時期で夏祭りの話となりました。リアル事情の事もあるので以前と比べて投稿頻度は下がると思います。
そんなこんなで次回は、こっちもこっちで久々のデュエマ話。……ジェネレータでオリカ作るの地味に疲れたけど何とか出来るかな……
今回はここまでです。