二次創作小説(新・総合)

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.59 )
日時: 2024/10/21 10:11
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

どうも。がっこうぐらし!の丈槍由紀の名字『丈槍』。pixivで見たらあれ彼女に関しては読み仮名が『たけや』だそうで、以前出していたLCχの『タケヤリ』は誤りで、正しくは『タケヤ』ということになりますおろさんです。

流石にいちいち直せないため、(以前出したディスペクター『学雷縫合 タドリユカヅキ』→『学雷縫合 タドヤユカヅキ』含め)用語集とハーメルンリメイク、そして今後の話では『タケヤ』と言う名で扱います。でもあれわからんて()




というわけで、今回はリブート前でもリブート後でも欠かしたことは無いですハロウィンの話。さらっと新規参戦作品が出たり、話の最後に予告もあったり……



《スマブラ屋敷》



「ハロウィンの菓子、予定よりちょっと早いが今年も大量に仕入れられたな。」


 スマブラ屋敷にて、大量のお菓子を仕入れた大地達。もうすぐハロウィンの季節なので、この季節になるとお菓子を貰いにくる子が割といる。それ故仕入れた大量のお菓子なんだそう。


「これなら今年も子供に配る菓子は足りそうだ。パーティー用のも確保したし。」

「ああ、ディナー用の食材も結構仕入れたから、今年も楽しめるな。」


 ピカチュウとボルメテウス達も、そんな感じで盛り上がっている。


「折角のハロウィンンンンだから、他の世界のみなさんも呼び寄せても良いんじゃないのかァ?」

 そう聞くブロリーに対し、

「そのつもりよ。にゃんこ軍団にも来てもらいたいって言ったし、慧音さんには知り合い呼んでもらうとかそんな話した。」

 と、うたが答えた。




「他の世界と言えば……そういや、もうすぐ何かすごい人物が来るとも言ってたし、いくつかの世界関係で決まったことがあるとも言ってたな。後で聞き直すか。」

 その事を聞いた大地は、そんなことを呟いていた。



*****


《スマブラ屋敷:秘封相談事務所》


「ハロウィン、やっぱり今年もやって来たわけだが……」


 作者は秘封相談事務所の方に行き、阿求を呼び出した後、色々と調べものをしている。


「さ、作者?来ておきながらずっとその状態なんだけど大丈夫なの?」


 そのまま放置に近い状態なので蓮子が声をかける。


「あ、ああ、悪い。衝撃2割高鳴り半分不安1割でつい。」



「残りの2割は何なのよ……で、何を調べていたのかしら?」


 少しツッコミを入れつつも、そう聞くメリー。


「ああ、『シェアード・サークル』で行われる『ハロウィンフェス』の事で。」


「また新しい単語だけど、シェアード・サークルって?」


『シェアード・サークル』と言う初めて聞く単語。何なのかを阿求は聞いてみる。


「む、そういや言って無かったな。最近決まった事でね、ざっくり言うと、ほとんどの歴史や勝手が似通っている、結構な数の現代社会世界……それらを一括りにして、『シェアード・サークル』と呼ぶことになったんだ。



蓮子、メリー、お前らにはこの事を言い損ねてたが、この時空、その歴史や勝手が似通っている現代社会世界ってなると、それぞれ別々の世界だろうと何らかの移動手段で移動する事が可能なんだ。

……他の世界でもそう言う事はあったけど、今回に関しては数があまりにも多くてね。それぞれの世界のメイドウィンの許諾を得た上でこうなったわけ。」


「ええっ!?そ、そうだったの……」


 それを聞いて驚く秘封倶楽部の2人。


「ああ。『ハヤテのごとく!』『リコリス・リコイル』『きんいろモザイク』『GA 芸術科アートデザインクラス』『ハナヤマタ』『仮面ライダーW』、あと『ブレンド・S』『ブラックチャンネル』等々……今挙げたのを含めて多くの世界が、『ほとんどの歴史が似通っている』って事で繋がりを持ってるんだ。存在メインキャラ同士の接点がさほどないだけで、意外と同一扱いされてる世界は結構ある。漫画のコラボとか的な感じ。」


「い、色んな所と関りやら繋がりが……しかもバスターズグランプリの時の苺香ちゃんやブラックの世界も……そう言えばあの時の奇成ギョウとか言うやつもそうなのかしら。(小声)」


「(ちなみにここだけの話、幻想郷も、幻想郷とっての外界もシェアード・サークルの該当世界の内1つなんだよなー。八雲紫が割と許諾してくれたのがちょっと驚き。)


……ただそうなると、ドーパントとかみたいな超常現象を、本来その手のものと無関係な世界が認識しちゃってたり、千束達の住む世界の旧電波塔や延空木などその世界特融の要素とかを認識しちゃってたりみたいな矛盾点が出来たりもする。」



「それで、その『シェアード・サークル』関係で何かあったの?」

『シェアード・サークル』の事を説明してもらったわけだが、そこで何があったのかと聞くメリー。

「それなんだが。そこで開催される『ハロウィンフェス』ってのがあるんだ。


元々はどこかしらの世界で行われてたモンだが、その世界もシェアード・サークルに該当する世界。


それに目をつけたメイドウィンの1人が、『シェアード・サークル』の設立記念としてハロウィンフェスを大いに盛り上げよう……なんて発想になったんだが、そこで問題が起きまして。」


 そう言って、作者はその問題を話し始める。


*****


 その頃。幻想郷の、人里から遠く離れた場所。


「全く、幻想郷に時空侵略者だなんて。面倒な事になる前に片付けられてよかったよ。」


(例にならいさとりを引っ張り出して、センリツと行動していた)鈴夜は、偶然ながら『時空侵略者』を発見し、割とあっさり片付けていた模様。



「馬鹿なっ……邪神ネビラム様がっ……」


 邪神と呼ばれていた存在が現れて5秒くらいで瞬殺。その前にも、大量の使徒を決して逃がさず根こそぎ片付けた模様。また、使徒たちの力の源でもあった邪神と呼ばれていた存在が倒されたことで、使徒の力は完全消滅したようだ。


「邪神だか何だか知らないけどさ……あんなメイドウィン擬きですらない低レベルな魔物、ユックリトピアの饅頭生物と同じレベルで倒せたんだけど。……あ、いやアレよりはまだ強い方か。」


 鈴夜は物凄く呆れた表情で、使徒の女性を見下ろす。


「な、何を言う!!?我らが邪神ネビラム様がっ低級魔物だとっ!!?嘘をつくな!!貴様らが何かっ、何か卑怯な真似をしたのだろう!!そんなそこら辺の魔法少女のようにあっさりとやられるわけがな――あべらっ!!?」


 使徒の女性は何か言っていたが、後ろの方からセンリツが黒い腕で思いっきりぶん殴り、気絶させた。


「あ、ごめん。五月蠅かったからつい。」


「まあ言いたいことは分かるよ。……俺らが強いとしても、それでも時空侵略者の割には極端に弱かったし、こいつら力失っても尚何か見苦しかったし。

とりあえず、今のうちにちゃちゃっととタイムパトロールに通報っと。」



 そういうわけでタイムパトロールがすぐさま来て、何だかんだで時空侵略者を投獄させてもらう。


「ご協力、ありがとうございました。」


「いえいえ、当然のことをしただけと言いますか。」


 タイムパトロールに礼を言われたわけで、鈴夜はそう言う。


「うう……あんな話なんかに乗るんじゃなかった……全滅ってどういう事よ……」

「何が『ついでに回収して欲しいものがある』よ……探す事すらも計画を進める事すらも出来ず変なやつにこんなあっさりっ……」


 文句のノリで妙な事を使徒の内2名がブツブツ言っていた後、そのまま時空侵略者は全員連行されていった。



「『回収』?何を持ち帰るつもりだったんだ?」


 それを聞いてほんのりと疑問に思う鈴夜。すると、


「『青緑色の鳥の像』……だそうですよ。」


 鈴夜の後ろの方からさとりが。


「あれ、さとりさん。俺らが戦ってる間にどうしてたの。それに『青緑色の鳥の像』って……そんなの幻想郷にあった?」

 そう鈴夜が聞く。

「それの事なんですが、鈴夜さん達が戦っている間に、地面に奇妙な箱が埋まってたのを見つけまして。それで恐る恐る開けてみたんですが……」


 対しさとりは、先程掘り起こした(厳密には、流れ弾に当たった地面から出てきたのだろう)という箱を見せ、中身を見せる。中には、埃すら被らず劣化もせず綺麗な状態の、青緑色の鳥の像だった。


「これって……確かに青緑色の、鳥の像だ……でも結局のところ何だろうコレ。」


「分かりませんが、何だかただならぬ気配を感じます。作者に調べてもらったほうが良いのでしょう――あっ」


 すると、箱の方が崩れてしまった。鳥の像はともかく、箱自体は相当劣化していた模様。


 さとりは鳥の像をすかさずキャッチした。


「きゅ、急に凄い勢いで箱が……;」


「と、とりあえず作者の元に届けよっか。……あ、でもこの状態のまま運ぶのもアレだなぁ。」


 収納していた箱の方が壊れたので、かわりに何か入れ物が必要だろうと判断したセンリツ。

「私の体内のナノマシンに収納って手もあるけど、それやるとどこに置いたか忘れて紛失する可能性あるんで……(byセンリツ」


「・・・あ、そうです。鈴夜さん、以前言ってましたよね?右肩に……」


 すると、さとりはそう言えばと鈴夜にこう言った。


「え、ああ、コレ?」


 鈴夜は右肩の方をさとり達に向ける。すると、(普段は収納しているようだ)奇妙な金庫を出す。

 使い方が全く分からず、とりあえずそのまま出す機会も全く無く分からないままだった金庫だそう(なお、少し前にハーメルンリメイクの方でちょっと登場してます)。


「確かに使えそうっちゃ使えそうだね。とりあえず開けるか。


……そう言えばパスワードあったよな、その時は作者が能力使って、ヘリコプターみたいな玩具で開けてたけど……その時何かナンバーが……」


『9・6・2』と金庫のテンキーを入力。するとちゃんと開いた。


「後は、コレを入れましてと……」


 さとりがその金庫に青緑色の鳥の像を入れて、閉める。そして鈴夜が金庫を引っ込ませる。


「うん、バッチリ入りましたね。それでは、早速行きましょう。」

「オッケー!」


 そうして鈴夜は、さとり達と共にウルトラワールドの方へ向かうのだった。



「そう言えば、もうすぐハロウィンの季節だそうですね。それを知って河童辺りがが何か動いてるそうです。秋姉妹もそうだとか。」

「え?あー、もうそんな季節かぁ。早いなぁ。


……って、河童が?何かロクでも無さそうな事企んで無いソレ?とりあえず作者に鳥の像の事調べた後でも良いから、河城にとり辺りを探して無理やり引っ張り出すが……」


 そんなことを呟きながら歩く鈴夜達。




 鳥の像を入れたばかりの、彼の右肩の金庫が、光を出していたのに気づかないまま。



一旦区切ります。感想まだ。

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.60 )
日時: 2024/10/21 10:14
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き


《スマブラ屋敷》


 数十分後。何だかんだでスマブラ屋敷に到着した鈴夜。


「さーて、作者がいそうな場所ってなると地下施設の方――」




「ハロウィンフェスが改悪させられる!?」

 すると。作者から、シェアード・サークルで開催されるハロウィンフェスに関する厄介な事態の事を説明されていた阿求達の声が。


「ああ……ハロウィンフェスはその世界では中々人気のものなんだが、それが気に入らないのか現観光課の議員が運営体制を強引に変更しやがったらしいんだ。


そうなると、フェスの雰囲気とか色んなのががらりと変えられて、かなり異質なものになるだろう。」


「だったら、その世界のメイドウィンが対処すればいいんじゃ――」


 阿求はそう提案するも、


「残念ながら、メイドウィンは政治関連に介入してはならないルールがある。神様が好き勝手に政治に口出しすると変なトラブルに繋がるからな。」


「そ、それもそっか……」


「『それもそっか』て……まあいい」


 阿求の納得の仕方が地味に引っかかる作者ではあったが話を続ける。


「とにかく、かき乱されそうでな。あの祭り、規模が広がってきたから今がピークだったんだが……」

 どうやら相当参っている様子の作者。

「それで、私達は何を……」

 と、蓮子が聞く。

「メイドウィンは直接的な資金提供も禁止されてるし、三千院家に頼むとしてもナギの方じゃ流石に限度額がある。

そこで、所謂『クラウドファンディング』で金を集めて欲しいんだ。県が提供せんでも溜まるくらいの金をよ。

シェアード・サークル該当のメイドウィン達も独自で動いてるようだから、協力して金を集めてくれ。」


 そんなことを、作者は阿求達に頼んでいた。




 そしてそれを、鈴夜達は聞いていた。


「……。」

「鈴にぃ……?」


 センリツとさとりが鈴夜の手を見る。彼の手は、震えていた。……『怒り』の感情だった。


「(ハロウィンフェス……何でよりにもよってそれを……)」


 ハロウィンフェスの事は、鈴夜がよく知っていた。というか、人間時代、彩井学園の美術部の仲間と共に関わった事がある祭りなのだ。

 それ故、彼は許せない。決して不変を望むわけでは無い。だが、誰かの悪意で思い出のある物事を好き勝手されるのを、黙って見ていられないのだ。


「鈴夜さん……」

 さとりは、鈴夜のその感情を見て、どう声をかければいいかあまり分からなかった。

「クラウドファンディング、か。悪い手ではないけど、それをしたところで根本的解決にならない……

せめて……せめてその観光課議員含めた改悪を企んでる連中をあぶり出せば……」


「あ……」


「え、貴方は……」

 鈴夜が何かぶつぶつ言っていると、さとりは誰かが近づくのが見える。

「え、河城にとり!?何で!?鈴にぃ……って、ええ!?」

 河童の河城にとりが近づいてくるのを見て(しかも何かぼーっとしてる)、センリツは鈴夜に声をかけようとする。のだが……何と、彼の右肩が、光ってるのだ。


「す、鈴夜さん!右肩右肩!!あとにとりさんが!!」

「え?……うお!?」

 鈴夜はやっとそれを認識。慌て気味だったが落ち着きを取り戻した後、右肩の光が止み――


「ひゅい!?……あれ、私は何を?と言うか此処はスマブラ屋敷!?……何で?」


 にとりが、正気に戻った。


「え、今のって何?何で俺の肩が光って……」

 鈴夜は困惑するが、するとセンリツが。

「もしかして、あの鳥の像に何か特殊な効果があるとか?」

「鳥の像に?……そう言えば……


ねえ、何で急に俺達の元に来たの?」


 鈴夜は1つ確かめるために、にとりにそう聞く。


「え、何だい急に。と言うかこっちが聞きたいくらいだよ。さっきまでハロウィンとやらに向けて……ゲフンゲフン、ちょ、ちょっと昼寝をしてた時に……ええと時間は……ざっと20分くらい前にそうしてたら何かいつの間にか。」


「何か隠してるような言い方はともかく、20分前って……」

「私達が幻想郷にいた時辺りですね。それもスマブラ屋敷に行く目前の。」


 にとりの証言で、確信したわけでは無いが可能性が出て来た模様。


「(その時、河童が何か変な事企んでるって話でにとり辺りの事を考えてて……だとしたら、俺はさっき、『誰』の事を……)



さとりさん、センリツ。……ちょっとリスクが伴いそうなこと思いついちゃったんだけど……手伝ってくれる?」



*****


 その日の夜。ウルトラワールドとは別の世界で。


「念を取って、シェアード・サークルだったっけ?の世界の何処かに移動したわけだけど……」



 目の前には、スーツを着た男性が2人。シェアード・サークル内の世界における某県の観光課議員だ。

 そして後ろには、もう1人。その某県の、しかも最近就任した県知事だった。


 ひみつ道具『正直電波』を使って、ハロウィンフェスの改悪を指示した人物をあぶり出そうとしたところ、県知事の名が挙がったのだ。


 その後、鈴夜は催眠術(サキュバスとかの能力)をかけ、そのまま3人をある意味拘束中。


「こうも簡単にあぶり出せるなんて……やっぱりこの鳥の像、探したい人や呼びたい人を引き寄せる効果があるみたいだ。使い方ミスるとにとりの時みたいになるのかぁ……」


 右肩の金庫に入れた鳥の像に感心すると同時に、使い方には注意すべきだと判断した鈴夜。


「おーい、言ってた機械が割と上手く出来たぞー」


 と、どうやらそのまま連れて来られたらしいにとり。


 さとりが心を読んでみたところ何やら悪だくみしていたそうで、言いつけられたくないなら悪だくみも諦めて手伝えと言うわけで。特殊な機械を作成する事になった模様。


「うん、じゃあぶっつけ本番で行くよ。……お願い、さとりさん。」

「ここまで来たら、最後まで付き合ってやりますよ。」

 さとりは、にとりの作った機械にある、頭に装着するっぽいやつを装着。


「じゃ、早速。」


 センリツは、ナノマシンの腕を使って疑似的なソファとテーブルを生成、そして鈴夜は、催眠術と正直電波を使って議員の男達を操作し――



一旦区切ります。感想まだ。

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.61 )
日時: 2024/10/21 10:17
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き


 一方、幻想郷のスキマにて。


「よー八雲紫。」


「あら……誰かと思えば、MZDだったかしら?珍しいわね、何の用で来たのよ。」


 その中に入ってきたのは、ポップンミュージックのメイドウィンの『MZD』だ。


「作者がハロウィンの方に気を取られてるもんで、代理頼まれたんだ。……で、用があるのは俺と言うより、こいつ。」


 そう言ったら、MZDの後ろからキザっぽい男性がやって来る。何故かバク転をしながらだが。


「bonjour(こんにちは)。貴方が、幻想郷の八雲紫さんだね。」


「貴方は……誰?」


「ボクは『高尾ノエル』。ちょっと探し物をしてるんだけど、何か心当たりはないかい?」


 そう言って、『高尾ノエル』と言う人物は写真を2枚見せる。1枚は、恐竜っぽい雰囲気の新幹線の模型のようなアイテムが写っている。



 もう1枚は、青緑色の鳥の像が写っていた。


「これは……何かしら?」


「新幹線の方は、『逃走真っ最中~En pleine fuite~』。鳥の像の方は『飛んで火に入るカモ~Canard volant dans le feu~』。とある事情で集めている『ルパンコレクション』というアイテム、その中で、別世界に流れて行方知れずになったものの内2つさ。知らない?」


 紫はそう聞かれたものの、


「申し訳ないけれど、見覚えが無いわ。」


「そうか。そうなると君は、関わっていなかったのか。」


「え、何が?」


 紫が首を傾げると、ノエルは続けてこう言った。


「この内の片方『逃走真っ最中~En pleine fuite~』の方は、この前フィギュアトピアって世界から盗まれたというコレクション。まあこれに関しては聞いて回ってるんだけど、なかなか進展が無くてね。



けどそれはそれとして、もう片方『飛んで火に入るカモ~Canard volant dans le feu~』は……

ボクの恩人『アルセーヌ・ルパン』が、幻想郷との取引の証という事で、君達賢者に預けられたコレクションなんだ。」




*****


 後日。



《スマブラ屋敷:秘封相談事務所》


「え、運営体制の変更取り消されたの!?」

 作者からそう告げられる蓮子とメリー。


「ああ。どうやら主犯だという県知事と、ソイツの指示に従ってた観光課議員があぶり出された上に色んなスキャンダルが発覚したそうで。

そう言うのがあって、何だかんだでハロウィンフェスの運営体制を見直してくれてな。民間主導に戻してくれたんだ。」


「ソレは喜ばしい話だけど、結局クラウドファンディングの方で集めたお金は?」

「色んな世界に呼びかけたからか、驚くことに数日で50万(お祭り開くとなると必要な金額の目安以上)くらい溜まったし――」



「それに関してだけど超朗報よ!!」


 その時部屋に入ってきたのは阿求。何かワクワクしてる。


「かき集めにかき集めた約50万を寄付する話をハロウィンフェス関係者に持ち掛けた所、上手く行けばもっとすごい事になるって!!アイドル招いたりとか!!」


「おお、それはホントに朗報じゃない!」

「頑張った回があったわけね。」

 それを聞いた2人も、胸が高鳴っているようだ。


「とはいえ、1日であっさりと発覚するだなんて何があったんだ?


そーいえば、そのスキャンダル暴かれた奴等が不審な行動取ってたって話も聞いたが……まあいい、今はハロウィンフェスを楽しみにしとくか。」



*****


「何だかんだで、上手くは行ったようですね。」


 一方、秘封相談事務所を覗く鈴夜達。割と何とかなった事にさとりは驚きつつも、ともに安心している。


「それで、結局鳥の像の方は話さなくていいの?」

「それなんだけど、ハロウィンフェスの後の方にしようかなって。

昨日の作者、珍しくホントに参ってたみたいだし、今は何だかんだで楽しみにしてるようだし……なんというか、下手に言いづらくて。」


 センリツの質問に対し、そう答えた鈴夜。


「まあ、言われてみると珍しく困ってたし、ハロウィンフェスの事も相当楽しみだったようだし。」

 センリツは、とりあえず納得した。


「とりあえず、鳥の像はしばらくこっちに保管だね。金庫に入れたままだと、にとりの時みたいに誤作動起こしそうだし。」

 鳥の像を移したアタッシュケースを見ながら、鈴夜はそう言った。


「確認できましたし、そろそろ戻りましょう。ハロウィンフェスの話を聞いて、こいしもアラネさんも楽しみにしていましたし。」

 さとりの言葉に、鈴夜は頷く。

「まあそうだねぇ。……で、なし崩し的に協力してくれたそのにとりは、結局のところ何するんだろ。」

「一応TPOと公序良俗は弁えるって約束はちゃんとしてくれたし、何かハロウィンに似合うコスチュームでも作るんじゃない?」


 そしてそんな会話をしながら、一旦旧都へ戻るのであった。 



*****


 とある場所にて。


「知事!!いるんでしょう?出て来てくださいよー!!」



「くそっ……くそっ!!くそっ!!折角知事になったって言うのにっ!!何でこんな事になったんだ!!!」


 ハロウィンフェスの改悪未遂をはじめ、色々スキャンダルを暴かれた某県の知事。


「何だよ!!!たかが辺境の町の祭りだろ!!前知事の功績が気に入らなかっただけなのに!!それの何が悪いって言うんだ!!というかあんな映像いつ作られたんだ!!映像はフェイクなのにやってた事も言ってた事も事実だし!!どうなってるんだ!?」


 知事は、言い訳がましくそんな事を言っている。


 なお、にとりに作らせた機械は、『記憶を元に映像を作り出す機械』。色んな世界から持ってきた機材を使用して作ったもので、AI技術搭載。

 コードに繋いだヘルメットっぽい被り物を被る事で、その者の記憶から映像を作る。

 さとりにメットを装着させ、彼女が議員たちから読み取った悪事の数々を、映像にして再現させたのだ。(議員たちは鈴夜の催眠術により、キャバクラか何かにいるように認識させ、正直電波でペラペラ悪事の数々を話させたそう。(当然録音済み))


「協賛企業の連中も逃げちまったし、これじゃあ金を無駄にしただけじゃないか!!何が悪いんだよ!!俺は知事なんだぞ!!というか知事になるためにどれだけ苦労したと思っている!!?た、確かに娘のやらかしをもみ消したけれど!!あのバカのせいで私のキャリアに傷がつくなど――」



「不可解な事が起きたとは思っていましたが、それはそうとして貴方クズ過ぎませんかね。」



「は!?誰だ――があっ!!!?」


 声が聞こえたと思えば、知事の背中に誰か、2人の人影が出て来た。それと同時に。その誰かが持つアイテムのトリガーを引いたと同時に、もう片方の人影が持っていた、金庫と思しき物体が知事の背中にねじ込まれる。


「ダイヤ様、第一段階オッケーデス!!」


 金庫を持っていた方のリコードが、トリガーの付いたアイテムもといエクストライザーを使った瑠璃川ダイヤにそう言った。


「取り付けはバッチリ。次は、コレを入れましょう。」


 苦しみまくっている知事を他所に、金庫のテンキーを『3・9・2』と押し、ロックを解除して開ける。

 続いて、新幹線の模型のようなアイテムをその金庫に入れる。


「あとは、仕上げに。」


 最後に、事前に作っていたディスペクターのトジル魂を、知事にねじ込ませた。


「あっ、ぎゃっ、がごっ、gwろっ、うcびゅ87う9mんbx0いfybぬggんv4873bdgfんg3by98」@m」


 その結果、知事の姿が、完全に人間のソレとは言えなくなる。そして2つのクレストと、バグ状の物体がソレを包み――


一旦区切ります。感想まだ。

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.62 )
日時: 2024/10/21 13:09
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き。


 またその頃。スキマにて。

「いや、あの、その……」


 にとりは、紫に連れて来られた後に尋問させられていた。


「貴方、突然挙動がおかしくなったと思えばウルトラワールド含めた別世界に行ったそうね。しかも、戻ってきたら異世界の機材(スクラップ)を沢山持ち帰ってたとか。」


「いや、それは……半分なし崩し的にというか」


 出来れば黙っておいてほしいと鈴夜には言われていたにとり。そこでノエルが。


「少し前、監視カメラに、君と同様に挙動が変だった県議員と県知事の姿が確認されてね。その感じを見る限り、何か知ってるんじゃないかって。……何か知っているなら、聞かせてもらえるかな?」


「う……


……し、仕方がないなぁ、私が隠す理由は無いし、あいつらも別に本意じゃ無さそうだったし……」


 にとりは、大人しく事情を話す。


「その……地底に住み着いてるへんなやつがいるんだが……その時変わった鳥の像を持っててさ……」


「鳥の像だって!?それはこの写真のように青緑色だったかい!?」


 するとノエルが反応する。


「ひゅい!?た、確かにそんな感じの見た目だったが……何かアイツ、右肩に出てきた金庫っぽいのに入れてそれで――」


「なんだって……!!?」


 それを聞いたノエルは取り乱しかけるが、


「金庫?……ああ、作者が言ってた、鈴夜についてた妙なやつか。知ってるものかもしれないけど、確証が得られないからとか言ってたアレ。前にアイツが聞いてなかったか?」

 と、MZDが。

「鈴夜?……ああ、成程。わずかながら金庫の用途に気づいたのか……」

 それを聞いて、ノエルは納得した。


「金庫の事は分からないけど、貴方の言う鳥の像は少し危険なのでしょう?じゃあ早いところ黒須羽鈴夜から回収するべきじゃないの?」

「まあそれはそうだな。アイツ、悪いやつじゃないんだが思い出に執着しやすい性格だし、多分今回の事はソレ……大方ハロウィンフェスの改悪を止めるためだったんだろうな。歯止めが利かなくなる前にやった方が良い。」

 そんなことを言う紫とMZD。

「それに関しては、『彼ら』に任せよう。」


 対し、彼はそう言った。

*****


 そしてまた数日後……



 シェアード・サークル該当世界、某県、とある町にて。その大通りは、かなり賑わっていた。


「私達は今まさに!ハロウィンフェスの会場に来ております!!今年はさらに規模が広がり、いつも以上に盛り上がっております!!」


 テレビのレポーターがそう言っている通り、『ハロウィンフェス』は盛り上がっていた。当然(いつぞやリアルで起きたような事が起きないよう)やり過ぎないレベルで。



 会場内では、コスプレをしている人達が沢山。所々に美味しそうな料理やスイーツの屋台も並んでいたり、各自で様々なイベントブースがあったりと、賑わっている。


「おおお、凄く盛り上がってるね。」

「クラウドファンディングの支援もあって更に規模が大きいわ。」

 早速来た蓮子とメリー。それぞれ吸血鬼と魔女の仮装もしている。


「フッフッフ……夕方くらいのアイドルライブの時間までハロウィンフェスを楽しみ、夜にはスマブラ屋敷でハロウィンパーティー……今年は盛り上がるわよ……フフフ……」

 阿求は後ろで何だかにやけている。(ちなみに魔法少女の仮装っつーかまんま憎しみの女王のE.G.O武器と防具。)

「(訳:コイツ何で笑ってんだ?アイドルライブ見るのが一番の目的っぽいけど)」

「最近ハマってる推しアイドルが今回来るんだと。」

「あー、LCχでナオキさん達が勧めてた曲の?」

(地味に久々登場の)規制済みと罰鳥とレティシアも同行。




「おー!!すごいすごーい!!」

「(結局馴れてないの着せられた……)」


 一方。はしゃぐこいしと、少し恥じらいの表情を見せるアラネの背中を見ながら、ハロウィンフェスの会場を歩くのは鈴夜達。



「懐かしいねぇハロウィンフェス。デッサン用に仕入れたって言う仮想衣装を野崎さんに着させられて行って楽しんだもんだよ。」

 そう呟いた鈴夜は少しだけ複雑な表情浮かべるが、すぐに「いけないいけない」と深呼吸。

「そう言えば、結局のところそのアタッシュケースを持ってきてよかったのですか?」

「確かに、悪事行ってた犯人もあぶり出しちゃったし、別に使う理由なんて――」

 するとそこでそう聞くさとりとセンリツ。

「ああ、何というか、一応ね。何だか持って行った方が良いかなって気がして――」



「いぇいいぇーい!!って、わあっ!!」


 すると、はしゃぎながら進んでいるこいしと、誰かがぶつかる。


「あっ、こいし!前見て歩かないから……すみませんうちのこいしが……」


 それを見たさとりが近づく。


「ああいえ、気にしなくていいっすよ。俺も前見てなかったんで。」


 ぶつかった拍子に転倒した青年は立ち上がった後、こいしを立ち上がらせる。


「(で、あの中は多分……)」

 すると男の視線が、さとりの横に少し向く。さとりの後に続いて近づく鈴夜達の方、それも――




「うわああああ?!何だアイツ!!!?」


 と、その時。離れた位置から、悲鳴が。


「って、このパターン……センリツ!!こいしとアラネをお願い!!」


「りょーかいっ!」


 センリツにこいしとアラネを任せ、鈴夜はさとりと共に騒ぎのした方向に。



「何だかお姉ちゃんも変わったなぁ……って、あれ?」


 こいしがそう呟きながら横方向を見ると、青年の姿がなくなっていた。


一旦区切ります。感想まだ。

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.63 )
日時: 2024/10/21 13:11
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き。


「ザングラアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 頭部は無数の牙を生やした口が開いた月のような形で、胴体は色は赤く、腹部は灰色で、赤色の方は所々に黒い模様。両腕は青色アームで、武士に近い風貌。装盾類のようなイメージの姿をした、そんなエクストラ獣。

『超陸混成 ザングラード3』が憑依した『超陸獣』が、ハロウィンフェス会場に現れた。


 超陸獣は、膝部分のバスターミサイルを乱射し、更に地ならしも起こしていく。



「ああああもう!!!何でこんなタイミングで現れますかね!!!2人とも!!!規制済み達も!!パパッと倒してフェス再開よ!!!」


「何かこの人、この上なく怒ってない?」

「と、とにかく変身よ変身!!折角のフェスを台無しにさせない!!」


 駆けつけて来た阿求達が、早速変身をする。



「初っ端からフルスロットルじゃああああああっ!!!」

 何かすごい勢いで、メモリアが銃撃を開始。



「グ……!!」


 超陸獣は、『だんがいのつるぎ』で銃撃をブロック。



「っと、想定通りっと!!」


【スキャニング『夢見る流れ』レクスターライズ】


 そこでドリーマーが『夢見る流れ』のギアを使い、物凄いスピードで突進する。だんがいのつるぎを砕き、見事命中、と思われたが……


「グウゥゥゥゥ……!!!」


 突然、超陸獣の姿が消えた。


「ええっ!?一体どこに――どんぎゃっ!!?」


 突然背後から攻撃が。それをしたのはなんと超陸獣。メモリアの背後に回り、ザンボットグラップの連撃を与えたのだ。


「え、今どうやって背後に――ふぉあっ!!!?」


 更にドリーマーの背後に超陸獣。


「ザングラアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 そして、追撃にだんがいのつるぎ。2人に見事命中し、吹っ飛ぶ。


「(訳:危なっ!!)」


 それを規制済みがキャッチし、そこまで吹っ飛ばされることは無かった。


「重量級と想定してたけどっ……まさか瞬間移動を持ってるなんて……!!」

「だったら、これで!!!」


【スキャニング『メラク』クロスエイション】

【スキャニング『イソラ』クロスエイション】


 ドリーマーは『メラク』のワームホール生成によりこちらもワープ、『イソラ』の分身生成でかく乱をしようとする。


「今だ――って、あら?」


 のだが、姿が見えない。そして、また攻撃がしかけられる様子もない。


 少ししたら、別のエリアで悲鳴が。


「・・・。


アイツ、都合の悪い戦法しようとしたのを察して移動した!!?」



 メモリアはまた『メラク』の力によるワームホールでワープし、ドリーマー達と共に超陸獣を追っていく。


「今の瞬間移動……ねぇ透真、あれってノエルさんの言ってた……」

「ああ、間違いない……あの怪物、元々別世界で保管されていたというコレクションの力を使っている……!!」



 物陰に隠れ様子を見ていた、少女と男性の姿に気づかずに。



*****


【ディスタス・オーダー】


 超陸獣は『グラエナ』のディスタス『悪牙 ラエナ-1』を大量召喚。次々と人々に襲い掛からせる。


「ふむ、非常に良い成果を出していますね。」


 その様子をビルの上で見ているの場、ダイヤとリコード。


「フィギュアトピアから私がパパッと盗んで来たルパンコレクション!ここまで強力だとハ!!この勢いなら今までよりずっと良い成果をだせるのデハ?」

「そうなるのが好ましいですが……無理矢理金庫をねじ込んだわけですし、多分時間差で崩壊し――おや?」


 するとダイヤは、誰かが超陸獣の方に辿り着いたのを見かける。



「見つけた、アイツか……!!!」


 鈴夜とさとりが、超陸獣を発見したのだ。




「ぎえ!!アイツは……!!」


 リコードは、彼に見覚えが。そんで露骨に嫌そうな顔をする。


「おや、知り合いですか?」

「あ、いや過去に結果的に酷いしくじりした際の……」

「あー、ジルク・カレン時代に旧都に潜入した際のアレですか。そう言えばそんな話聞きましたね。」


 ダイヤは頬に手を当てつつ、鈴夜の姿を見る。


「しかし……あの男、何処かで見覚えがあるような無いような……


……『男』?」





「グラ……」


「武装と技と見た目的に多分『ザンボット3』と『グラードン』のエクストラ獣……?というか、あれって……!?」

 鈴夜とさとりが見たのは、超陸獣の背中に、金庫が付いていたこと。鈴夜にもあるソレと同じものだ。

 そして超陸獣は2人の姿を見るや否や、膝部分に付いたザンボット・バスターを投げて来る。


「っと、このっ!!」


 2人は軽やかに避け、鈴夜は左腕をガトリングに変えて、氷の弾丸を放つ。


「グ……」


 だがしかし。……超陸獣は瞬間移動。鈴夜の背後に回る。



「瞬間移動!?グラードンにもザンボット3にもそんな能力ないはずなのにっ!!」


 鈴夜は背中の方に氷の刺を生成。が、当たる前にまたも瞬間移動。


「何が何なんだあのエクストラ獣……!!」

「鈴夜さん、ソレなんですが……」


 するとさとりが。


「さっき見えたのですが、今のエクストラ獣の瞬間移動……金庫が光ったと同時に瞬間移動していたんですが……」

「え!?……って事は、あっちも何か特殊な道具が入ってるって事……!?」


「グラアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 超陸獣はまた瞬間移動し、背後に回ったと同時に今度はだんがいのつるぎ。強めにヒットし、派手に吹っ飛ぶ。


「いっだだ……さ、さとりさん、大丈夫……!?」

「何とか……外に引っ張り出されて運動させられた分これくらいは……


……しかし、少しマズイですよ……エクストラ獣の心を読もうとしても、ノイズがかって読み取れないし……!!せめて、隙を作り出せば……!!」


「隙……そうだ……!!」


 と、鈴夜は何か閃く。急いで立ち上がり、さっき吹っ飛ばされた拍子に落下し開いたアタッシュケースから、鳥の像を取り出す。

 それをすぐに、右肩に出て来る金庫に入れる。



「グラアアアア――ア?」


 鈴夜が念じたと同時に、超陸獣の挙動がおかしくなる。……そして、鈴夜の元にゆらりと近づく。


「ア……」

「今だっ!!!!」


 完全なるスキが出来たと同時に、左腕をガトリングに変化させ、氷の弾丸をゼロ距離乱射。


「アボボボボボボッ!!!?」




「エ、エ、エエエッ!?何で急に自爆行為してるんデス!!!?」

 様子を見ていたリコードは、何がどうなっているのか分からない。

「あの右肩の金庫……


……ああ、何か見覚えがあると思えば……エクストライザーの試運転を兼ねて、F.Eのあほくさい実験に付き合った時の……」

「ん?だ、ダイヤ様?」


 同じくのダイヤは、何故か笑いかけている。


「そうです……そうですよ……何か見覚えがあったと思ったらそう言う事ですか!!


『色んな生物とごっちゃまぜにしてもなお人の形を保った女装男子』!!!あの時の爆発でくたばったと思ってたら!!!何でF.Eと違って忘れようとしたのでしょう私は!!」


 ダイヤは、大笑いしていた。それを見ていたリコードは何が何だか分からず困惑していた。


「え、あの、え?良く分かりませんが、ディスタスの追加良いデスカ?このままじゃエクストラ獣倒されマスガ」

「ハハハハハ!!アッハハハハハハ!!!」

「あ、駄目だ聞いてない!!実験がおじゃんになりかねないノデ流石に勝手にやりマス!!!」


【ディスタス・オーダー】



 集中的に氷の銃弾を喰らっている超陸獣の周囲に、リコードはエクストライザーで大量のディスタスを召喚する。



「させませんっ!!!」

 集中攻撃真っ最中の鈴夜を守ろうと、さとりは弾幕を放つ。だが、数が多く、何体かの攻撃を許してしまう。


「グ……」


「まだっ、まだだ……!!」

 鈴夜は、金庫に入った鳥の像の力で超陸獣を引き寄せ続け、ガトリングで集中砲火。だが思いの外装甲が硬く、ダメージが微少だ。


「これ以上は無茶です鈴夜さんっ……せめて阿求さん達の到着を……」

「そう言うわけにはいかないよ……エクストラ獣に催眠なんて効かないし、鳥の像の力を使い続けないとコイツの暴走を許すことになる……第一、それ言うならさとりさんも何無茶をして……!!」


「ガルルァ!!」


 ディスタスの内1体が突進し、鈴夜をさとりごと吹っ飛ばす。


「グラッ!?ガ……?」

 それと同時に、鳥の像の効果が途切れてしまう。


「しまっった!!これじゃ――」


 と、急いで超陸獣を止めようとしたが、その前に大量のディスタスが襲い掛かる。





 その時だった。


「ガギャッ……!!?」


 ディスタス達が、纏めて倒される。……超陸獣の真後ろから放たれた銃撃によって。


「グラ……?」


「今のは……いや、それより!!」

 超陸獣が急に倒されたディスタスを見て困惑、そして銃撃が飛んできた方向を見ようとした時に、鈴夜は再び鳥の像の効果を発動。超陸獣の動きを止める。

 そして思いっきり隙が出来た時だった。


【3-9-2】


 超陸獣の背中の金庫が開く。そして……


「ルパンコレクション頂き。」


 
 新幹線の模型のようなアイテムが、取り出された。


「え?き、君は……?」


 鈴夜とさとりは、超陸獣の後ろにいる青年の方を見る。その服装は、如何にも『快盗』の風貌。マスクをしているその顔は、何処か見覚えがあったが誰かとは認識出来ない。


「グラ……グラ!!?アアアア!!!」


 困惑している内に効果が途切れさせてしまい、超陸獣が動き出す。アイテムを奪われたのを認識したのか青年の方を攻撃しようとしたが、青年はそれを軽やかに避ける。


 青年が避けた先には、『快盗』の風貌をした者がもう2人。1人はクールな雰囲気を漂わせる男性、もう1人は、他2人と比べて衣装が凝っている、マイペースっぽい少女。


「まさか、長らく行方不明だったというルパンコレクションを持っているやつがもう1人いたとはな。」

「あの怪物……月?ロボット?ギャングラーには見えないけど、金庫ついてたしどゆこと?」

 男性の方は超陸獣を見て少し睨み、少女の方は少し困惑している。

「ま、どっちだっていいだろ。お宝1つ取り返したんだから、次は暴れまくってるアイツ倒すだけだ。」

 そう青年が言うと、先程銃撃に使用したと思われる銃型のアイテムをまず取り出す。



「あ、あなた達は一体……仮装では無さそうですが……?」

「あれ、そう言えば何年か前に見た事があるような。確か……いや、もしかして!!」


 さとりは3人が誰なのかと聞き、鈴夜は、その3人が誰なのかに気づく。



 それの発言を聞き、青年はこう言った。


「そ。世間を騒がせた快盗さ。」




「ザングラァ……!!!」


 超陸獣は、視線を完全に快盗3人に向けている。



「んじゃ、さっさと片付けますか。」


【RED! 0-1-0!】

【BLUE! 2-6-0!】

【YELLOW! 1-1-6!】

 3人は次に、ダイヤルが付いた飛行マシン型のアイテム及び『ダイヤルファイター』を取り出し、銃型のアイテム及び『VSチェンジャー』に装着。ダイヤルを回し……

【Masqueraze!】


「快盗チェンジ!!」


【Kaito-change!】


 トリガーが押され、3人は変身。

 青年は、赤い帽子を象ったマスクと、黒と赤がベースのスーツ、マントを纏った快盗『ルパンレッド』に。

 男性は、青い帽子を象ったマスクと、黒と青がベースのスーツ、マントを纏った快盗『ルパンブルー』に。

 少女は、黄色い帽子を象ったマスクと、黒と黄色がベースのスーツ、マントを纏った快盗『ルパンイエロー』に。


【Lupinranger!】


 そう言った感じで、それぞれ姿が変わり、

「ルパンレッド!」

「ルパンブルー!」

「ルパンイエロー!」




 そして、こう名乗る。


「快盗戦隊!ルパンレンジャー!」



一旦区切ります。感想まだ。

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.64 )
日時: 2024/10/21 15:56
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き



「ゼェ……ゼェ……ようやく見つけたわエクストラ獣!!……って、あら?」


 メモリアとドリーマーが、超陸獣をようやく見つけるのだが、快盗3人と、鈴夜とさとりの姿、そして鈴夜の右肩と、超陸獣の背中にある金庫を見る。


「え、金庫?何で体から?何か似たようなの見かけた気もするけど、それはそれとして後は誰と誰と誰?」


「ルパンレンジャーだよ。」

 すると作者が、メモリア達の後ろから。

「作者……え、知ってるの?」

 ドリーマーがそう聞くと、

「ああ。『ギャングラー』なる怪人組織と対立し、そいつらが持っていた『ルパンコレクション』を取り返していたスーパー戦隊の1つ……まさか、あいつらの世界もシェアード・サークル該当だったとはな。


それはそうとして鈴夜に言いたいことはあるが……まあ、今は後だ。さっさとエクストラ獣の撃破よろ。」

 丸投げっぽくそう言った作者。ドリーマーはその態度に呆れつつも、


「まあ、移動するさなかに瞬間移動の対策練って来たんだから今度こそ倒す!!」


 そしてメモリアとドリーマーは、超陸獣の方へ。



「ん?あれ、何かヒーローっぽいのがいるよ?」

「多分、ノエルの言ってた異世界の戦士ってやつじゃないか?結構面白い見た目なんだな。」

「話は後だ。まずはあのギャングラー擬きを倒すぞ!」


 ルパンレンジャーも、超陸獣に攻撃を開始。



【ディスタス・オーダー】


 リコードが召喚したのか、また大量のディスタスが出現。


「ザングラアアアアアアアア!!」


 超陸獣も、バスターミサイルによる攻撃を仕掛ける。


「っと!!」

 ルパンレンジャーの3人は攻撃を軽く避け、VSチェンジャーの銃撃でディスタスを攻撃しつつ、超陸獣にも撃つ。


「グガガッ!!!?」


 銃撃が超陸獣似も見事命中。


「まず最初にせいっ!!」


 メモリアはイマジナクロスショットχの銃身でぶん殴る。勿論ヒット。


「命中!……って、あれ!?アイツさっきまで瞬間移動使って避けまくってたはずなんだけど?」


「ん?ああ、それなんだけど。瞬間移動の秘密はとっくに俺達が取り返したんでね。」


 困惑するメモリアに対し、ルパンレッドは先程超陸獣から奪取した、新幹線模型型のルパンコレクション『逃走真っ最中~En pleine fuite~』を見せる。


「え、あ、そうなの!?じゃあ考えた作戦水の泡じゃない……


……まぁ分かりやすく倒せるようになったんだからもういいや、折角の今日のプラン台無しにしようとした恨みイイイイイイイイ!!!」

 そんな感じで銃撃を開始した。


「何だ?妙に気性の荒いヒーローだな。」


「あ、いえ今日がちょっと諸事情があっただけで……;」


 ハイテンションになってるメモリアを見て、ルパンブルーが誤解しかけたのをドリーマーは補足。


「ラアアアア!!」

 と、ディスタス達がまた出現。『サイホーン』のディスタス『突進 サイホ-1』が大量に迫る。銃撃しても、防御も高いためか止まらない。


「ならば……!!」


【MAGIC! 0-2-9

Kaito-boost!】


 ルパンブルーは飛行船型の『マジックダイヤルファイター』をVSチェンジャーに装着。

 彼の右腕に弓の武器『マジックアロー』が装着された。そして弓を引く動作をし、溜めた後、エネルギー状の矢が放たれる。それがディスタスにヒットすると、貫通。その攻撃を何度も撃ち、撃破していく。



「カカレェェェッ!!」


「折角のハロウィンを滅茶苦茶にしようとして!!アンタらなんかクシャクシャのポイだよ!!」


【SCISSOR! 9-6-3

Kaito-boost!】


 どんどんディスタスが迫る中、ルパンイエローがVSチェンジャーに、ステルス機型の『シザー&ブレードダイヤルファイター』を装着。

『シザーシールド』と『ブレードブーメラン』を装備し、ディスタスの攻撃を防ぎながら、ブレードブーメランで攻撃。



「グラアアアアアアアアッ!!!」


 何だかんだで追い込まれている超陸獣は、調子を取り戻したのかだんがいのつるぎをやたらめったらに放つ。


「おっと!!」

 流石にと言うべきか、全員軽く避ける。



「ザングラアアアアアアアア!!!」


 ならばと超陸獣は、次は力を込めてムーンアタックを放とうとする。と、その時。




「グッドストライカーふらっと参上!!」


 上空の方から、また特殊なマシン、及び『グッドストライカー』が飛んできて、超陸獣の周囲を高速で回る。


「ガッ、イッ……!!?」


 突然かく乱された超陸獣は、目が回る。


「お、グッディ。良いところに来てくれたじゃん。」

「オイラ達の知らない異世界絡みってノエルに聞いて、ふらっと来てみたらこんな状況なんだから驚きだよ!……んじゃ、久々に!!」


 そう言って、グッドストライカーがルパンレッドの手元に。


【GOOD-STRIKER! 3-2-1】

「『MAKE A GAME!』」

【ACTION!!】


 VSチェンジャーに装着され、何とルパンレッドが3人に分身。


「グラ!?グガガッ!!!ザングラアアアアアアアア!!!」


 超陸獣は、危険を察知したのか跳び上がって逃げようとする。だが。


「グ……」


 突如としてまた挙動に変化が。



「ここに来て逃がすわけないでしょうが……!!」


 鈴夜が、また鳥の像、及びルパンコレクション『飛んで火に入るカモ~Canard volant dans le feu~』の効果で、超陸獣の注意を奪う。


「そんじゃ、トドメだ!!」


 分身したルパンレッドと、ルパンブルー&ルパンイエローの合計5人がかりでの大技。分身の2人が『ルパンソード』の斬撃を、ルパンブルーがマジックアローの矢を、ルパンイエローがブレードブーメランを投げ、ルパンレッド本人がグッドストライカーのフルパワーを、超陸獣に向けて放つ。


【イタダキストライク!!】


 背中を完全に見せた超陸獣に、その攻撃がクリーンヒット。金庫が弱点と言える箇所だったのか、超陸獣は大ダメージを受け――


「ガッ、アアアアアアアア!!!?」


 そのまま、盛大に爆散。……爆発跡には、ボロボロになった金庫が地面に落下した。




「む?……って、あ。いつの間にか倒されてしまいましたね……まさかルパンレンジャーが来てしまうとは。」

「だからさっきから言ったんデスガ……;」


 この光景を見ていたダイヤとリコード。ダイヤは何やら笑いっぱなしだった故にリコードは呆れていたが、


「まあ、お楽しみはこれからですけれど。」


 ダイヤは、そう呟いた。





「何が何だかだけど、お陰様で厄介なのを倒せたって事で……」


 ドリーマーと共にメモリアは変身を解き、鈴夜の方を見る。ルパンレンジャーの方に近づいている。

「それで、この人が、ノエルさんが言ってた人?」

「妙なものだな。ギャングラーの金庫が付いた改造人間……話には聞いていたが……」

 鈴夜に少し興味が向いているルパンイエローとルパンブルー。対し、鈴夜は金庫から、『飛んで火に入るカモ~Canard volant dans le feu~』を取り出した。


「これ、君達に必要ならあげる……というか返すよ。俺が使ってると、歯止めが利かなくなりそうだから。」


「そっか。……ありがチュー」


 コレクションを受け取った後、ルパンレッドは鈴夜の鼻をつまんだ。


「あう」



「んなっ!!?」


 さとりはその光景を見て目を丸くした。……何故だろうか(煽)


「・・・。まあ、とりあえず一件落着と言えばそう……だっけ?」


 様子を見ていた作者は、ハロウィンフェスの被害をすぐに直そうと行動した時、何か違和感を覚える。


「なあ、少し勝手が特殊だったようながら、エクストラ獣が何故復活しないんだ?」

「え?言われてみると……」

「……って、あれ!!!」


 蓮子はそう言われて同じく違和感を感じたが、メリーが、爆発跡を指さす。


【EXライフ】


 むき出しになったトジル魂が、壊れた金庫に入り込む。金庫が上空に移動し、奇妙なエネルギーが放たれる。……そして、現れたのは巨大化した超陸獣だ。


「ザングラアアアアアアアアッ!!!」




「え、えええええっ!!?まさかの巨大化!?え、そんなシステムあったの!?」

「金庫を経由してああいうのも出来るのか……!!」


 盛大に驚いている阿求と、阿求ほどでないが動揺する作者。



「んじゃ、コレも久々にやるか。」


 するとルパンレンジャー達は、VSチェンジャーにそれぞれ変身用のダイヤルファイターを装着し直す。


【ゲットセット!レディ?

飛べ!飛べ!飛べ! ゴー!】


【レ・レ・レ・レッド!!】

【ブ・ブ・ブ・ブルー!!】

【イ・イ・イ・イエロー!!】


 そしたら、ダイヤルファイターが巨大化し、ルパンレンジャーはそれぞれ搭乗。




「じゃ、頼むぜグッディ!!」

「ああ、任せとけ!!」


 ルパンレッドはもう1度グッドストライカーをVSチェンジャーに装着。


【GOOD-STRIKER!

ゲットセット!レディ?

飛べ!飛べ!飛べ! ゴー!】


 ダイヤルファイターと同様に、巨大化。


【グ・グ・グ・グッド!!】


「快盗・ガッタイム!!!!!『勝利を奪い取ろうぜ!』」


 グッドストライカーのその掛け声と同時に、変形。右腕として、バルカン砲が出現したブルーダイヤルファイター、左腕として、回転カッターが出現したイエローダイヤルファイター。

 そしてレッドダイヤルファイターが頭部となり――


「完成!『ルパンカイザー!!』」


 ルパンレンジャーの巨大ロボである『ルパンカイザー』が完成した。




「あ、ああいうのも出来るんですか……」

「巨大ロボ、スーパー戦隊の醍醐味の1つだねぇ。」


 鈴夜とさとり達はこの光景を見ているわけだが、


「そ れ は そ う と し て!!!


黒須羽鈴夜!!古明地さとり!!」


 作者が怒り気味に2人に近寄る。


「ハイ正座!!!」


 そんで2人揃って正座させられる。


「俺も俺でハロウィンに浮かれたりしてたもんだからとやかく文句を言うつもりは決してない。無いんだけどな?


……紫達から連絡聞いたぞ。ルパンコレクションを使って、県知事のスキャンダルをばら撒いたらしいなぁ……それ自体はまだ良い、百歩譲ってまだ良いとしてだ。どーして用途もリスクも把握してないままリスキーなアイテムを使っちゃうんですかねぇ!!?


特に鈴夜ァ!!!お前に関しては前々から問題点でもあった『思い出』に執着するようなその性格!!ダメとは言わん!!だが限度があるでしょうがァ!!?何と言うか、ラインぎりぎりの行動取りやがって!!これ俺も後始末取らんとアカンやろうがこっちの身にもなってくれせめてェ!!!メイドウィンは政治に介入できない分この手の問題解決もしんどいんだよ!!!

つか何や事実を元にしたスキャンダル捏造って!!?何年も前のジャンプの打ち切り作品の最終回のソレかよガミガミガミガミ……」

 と言う感じで、思いっきり怒られる。


「初めて見たわ、作者にこの上なく怒られてる人……」

 阿求達は、その光景を見てポカーンとしていた。ちなみに、あとからこいしとアラネと共に駆けつけて来たセンリツも同罪なのでもっと怒られるのだった。



一旦区切ります。感想まだ。

快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭 ( No.65 )
日時: 2024/10/21 15:14
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き。


「八ッ!!」


 一方。市街地では。巨大化した超陸獣と、ルパンカイザーを操作し戦うルパンレンジャー。ルパンカイザーで右腕のガトリング砲による連射、左腕のカッターでの攻撃を超陸獣に仕掛けていく。


「ザングラアアアアアアアア!!!」


 超陸獣は、今度こそとムーンアタックを仕掛け、放つ。


 対し、ルパンカイザーは飛行して思いっきり避けた。


「グラアアアアアアアア!!!」


 超陸獣は、今度は『がんせきふうじ』の岩を飛ばす。


「のわあああ!?思ったよりも大きな岩を投げつけてきてるゥ!!?」

 ルパンカイザーのコクピット内。岩石を飛ばして来た超陸獣に対してグッドストライカーはおっかないと思っている感じの事を言う。


「だったら、コイツでその岩を叩き切ってやるよ!」


 ルパンレッドが『シザー&ブレードダイヤルファイター』をVSチェンジャーに装着させ、巨大化させ飛ばす。


【シ・シ・シ・シザー!!】



「左腕、変わります!!剣、持ちます!!


完成!!『ルパンカイザーナイト』!!」


 シザーダイヤルファイターが盾付きの腕、ブレードダイヤルファイターが剣となって右腕に装備。超陸獣の岩石を、盾で防いだり、剣で刻んだりして凌ぐ。


 そしてそのまま攻撃していく。


「ザングラアアアアアアアア!!!」


 超陸獣は、今度は何かを取り出す。それは、ザンボット3の武装の『イオン砲』だ。


「うそうそ!?何かヤバそうな攻撃しようとしてない!?」

「あれは……まさか化学兵器か……!!」


 流石に少しマズそうな攻撃を仕掛ける超陸獣に対し、イエローは慌て、ブルーは少し動揺。


「まあそう慌てんな!化学には魔法マジックで対抗しようぜ!!」

「それじゃあ次はコイツだ!」


 グッドストライカーの発言に、レッドは『マジックダイヤルファイター』をVSチェンジャーに。そして発射。

【マ・マ・マ・マジック!!】


「左腕と頭、変わります!!」


 シザー&ブレードが離れた後、左腕にマジックダイヤルファイターを換装(そしてその中の鉄球が展開)、さらに尾翼のユニットが分離し、レッドダイヤルファイターが離れた後に頭部の方に換装した。


「完成!『ルパンカイザーマジック』!!」




「ググググググ……」

 超陸獣が、イオン砲を放とうとした時。ルパンカイザーマジックの左腕の鉄球からマジックハンドが出て来て、カードを5枚出したと思えば全部をイオン砲に投げ込んだ。

「ザングラアアアアアア!!!……ア?」


 イオン砲が発射される……と思いきや、中から出てきたのは紙テープ。パーティークラッカーの如く沢山出てきた。


「エ……ア?」

 超陸獣は何が起こったのかよく分かっていないようだ。


「折角のハロウィンなんだし、やる事は1つだろ。」


 するとルパンレッドが突然そんなことを言い出す。それを聞いたグッドストライカーが、

「そのとーり!と言うわけで……トリックオアトリート!」



「ア?……ザングラアアアアアアアア!!!」

 グッドストライカーのその掛け声を理解してない超陸獣が突っ込もうとした時。



「お菓子くれなきゃイタズラだ!」

 コックピット内のルパンレンジャー達が、VSチェンジャーを構え、超陸獣の方向に向けて力を込める。そうすると、ルパンカイザーマジックのマジックハンドが指パッチン。


 それと同時に現れたのは何と、モンスターの幻影たち。超陸獣の周囲に纏わりつく。


「『グッドストライカー驚いちまえイリュージョン』!!」


「ザングラアアア――アギャギャギャギャッ!!!?」


 振り払おうとしたら、幻影が大爆発。超陸獣に大ダメージを与えた。


「アッ、ギッ、ガッ……!!?」


 何が起こったのか分からない故か、超陸獣は混乱。更に先程の攻撃で、装甲がボロボロになっている。


「左腕と頭、戻ります!!」


 そしてマジックダイヤルファイターが離れて、レッドダイヤルファイターとイエローダイヤルファイターに換装。


「じゃ、トドメだ!!」


 そして、もう1度VSチェンジャーを構え、力を込める。


 ルパンカイザーの手元に、巨大なVSチェンジャーが生成され、それでエネルギー弾を激しく連射。


「『グッドストライカー連射倒れちまえショット』!!

連射連射連射連射ぁ!!!!」


 全弾クリーンヒット。追い打ちの如く超陸獣がダメージを受けまくり……


「グラッ、アガッ……ハッ……ハッ、ピッ……


ハッピィハロウィィィィィィィンッ!!!?」


 まさかの(?)断末魔と共に、超陸獣は完全に撃墜された。



 トジル魂が砕け、『ザンボット3』と『グラードン』のギアが解放。それらは阿求がキャッチした。


「永遠に……アデュー」


「気分はサイコー!!!See you!!」


 そのまま、ルパンカイザーが分離し、グッドストライカーと、それぞれのダイヤルファイターに戻る。そして何処かへと飛んで行った。





「さて、戻りますかね。実験そのものは成功ですし。」

 飛んでいくダイヤルファイターを見つめつつ、ダイヤはそう言って、リコードと共に撤退して行った。


*****


「ん?……あ、無事に片付いたのか。


まあ、素直に快盗にコレクション渡したこともあるし、この辺にしておこう。俺は会場直してくるから、あとはハロウィンフェスを楽しんでおけ。」


 その様子を見た作者は、説教を止めて、この場を後にする。


「そうね、私達も直す手伝いましょっか。アイドルライブまでまだ余裕はあるけど早めに終わらせるわよー!!ほら2人も!!」


「え、あ、私達も!?いやそのつもりではあったけど!!」

 阿求は、蓮子とメリーを引っ張って、会場の修復を手伝いに行くのだった。


「ええと……まあ、俺達も行こっか。」

「そう、ですね。……その前に足の痺れをっ……;」


 鈴夜達も、(正座してた時の足の痺れを引かせた後に)同行するのだった。


「何があったの?(byこいし」



*****



「あう……うえ……?」


 その付近の茂みの中で。エクストラ獣に変貌させられていた県知事が、地面に倒れこんでいた所起き上がる。


「なんか、良く分からないが……身勝手な事したバチでもあたったのか……」


 県知事は、起き上がってすぐに、がっくりとうなだれた。……県知事の背中には、金庫を埋め込まれた跡が残っていたが、金庫そのものは完全に壊れたようだった。



*****


《ウルトラワールド:スマブラ屋敷》


 なんやかんやあって、ハロウィンフェスを楽しんだ一同。夜になって、スマブラ屋敷へ。


「にとりさん、本人曰く悩みに悩んだ結果が、りんご飴みたいな『キュウリ飴』と言うわけでしたが……」

「美味しかったよねぇ、純粋に。けどあれじゃ夏祭りの屋台なんだよなぁほぼ」


 なんだかしみじみとしているさとりと鈴夜を他所に、


「ハロウィンフェス……そしてアイドルライブ……滅茶苦茶楽しかった……!!」


 阿求はものすごく感服していた。


「あのー、結局何で阿求さんはそんなにアイドルにハマってるんです?」

 終始阿求に振り回された感じの蓮子とメリー。同行していた幻想体達に聞くと、


「(訳:LCχの事手伝ってもらってた時にな?ある時、そのアイドルの楽曲聴いてた奴から聴かされてみれば思いっきり目覚めたらしくて。)」


 との事。


「それで、その好きなアイドルがシェアード・サークル該当世界の住人だったと言うわけね。

……と言うか阿求さん、異世界が関われば関わるほどブレていってな――」

「メリー、そっとしておいてあげよう」


「(Qが覚醒する前に知った、)一目見てみたかった推しがまさかああいう形で拝めるなんて……ああ、このめぐりあわせには感謝したいわぁ、今回ユニットで出てた他の子もとっても良いけどやっぱりあの子が一番どストライクなのよね『依――」


 ペラペラ語っていると、扉が開く。


「お、ようやく来たなお前ら。パーティーもうすぐで始まるぞ。」


 大地がそう言って、一同を広間の方に入れていく。


「んあ?鈴夜達も来たのか。ならお前らも入れよ。今日はかなり豪華になったぞ。作者が、知り合いに頼んで良い料理人連れて来たらしいから料理も沢山作れた。」


「そうそう、早く来ちゃいなって。」

 すると、大地の後ろから何処かで見た青年が。


「あれ、君は確かこいしがぶつかっちゃった時の……」


「んあ?顔見知りなんか。こいつは、さっき言った料理人の仲間って感じのやつ。『魁利』って言うんだと。」


 大地は、青年及び『夜野やの魁利かいり』の事をそう説明。


「ちょっと魁利!準備の真っ最中に急に部屋出ないの!!!」

「料理の方は完璧だ。別世界の人間との料理となると、中々新鮮なものだったな。」


 と、そこでさらに後ろから2人くらい。少女と男性が。


「あら、また2人……そこの魁利と言う人のお仲間さん?」


 さとりがそう尋ねると、


「男の方が、さっき言った料理人の『透真』で、そっちの子が『初美花』らしいぞ」


 大地が、『宵町よいまち透真とおま』『早見はやみ初美花うみか』の事を紹介した。


「ああ、悪い悪い。丁度見覚えのある人が来たもんで。」

「見覚え?……ああ、そゆこと。」

 魁利の発言を聞いて、鈴夜達の姿を見た初美花は何やら納得。


 その会話を聞いて、「(何か私達の話でも聞いたのでしょうか?)」とさとりは思ったりしたが、心を読めばよいものを(作者に怒られに怒られたのが理由なのかは不明だが)すっかり忘れていた。


「ま、とりあえず早く広間の方に行こっか。」


 鈴夜はそう言って、一同と共にスマブラ屋敷へ入っていく。




 そしてこの日、ハロウィンパーティーを盛大に楽しむのであった。




終演。













*****


 そして、数日後。


《スマブラ屋敷:秘封相談事務所》


 この日。秘封相談事務所では、妙な緊張感が漂っていた。


「ええと、貴方が、以前作者に『3週間後くらいに来ます』と言っていた……」


 蓮子とメリーの前にいるのは、白いスーツを着た、スマートな男性。そう聞かれると、男性はすんなりとこう答えた。




「はい。改めまして、僕は『月村サトシ』と言います。





単刀直入に言います。……僕が今回開催しようとしている、『逃走中アルティメット』の運営に協力して貰えないでしょうか。」




次回、『UWでの日常SP~アルティメットな逃走中~』






~あとがき~
と言うわけで、ハロウィンのお話で、新規参戦のキャラも増えました今回の話です。タグ追加はもう少し後ですが。
さて、次回はようやく書けるわけですSP話。一体どういう内容になるのかはお楽しみにです。
今回はここまでです。
予告などがあるので、感想はしばらくお待ちください。