二次創作小説(新・総合)
- Re: 勇気を持つ者達の冒険記 ( No.57 )
- 日時: 2024/09/23 21:37
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第22話「固く結ばれた絆 アメジオとクロノ」
【飛空艇ハイウィンド クロノの自室】
・クロノ視点
『そうでしたか。メーアさんが倒れた理由は、疲れが原因だったんですね』
クロノ「うん。適度に休めってベニマルに言われたばかりなのに……、彼女は……」
『仕方ありませんよクロノさん。彼女もまた、我々の為に幾多の闘いを乗り越えて来た『戦士』の1人でもありますからね』
クロノ「………。ねぇ、プライド」
プライド『どうぞ。私に何か頼み事があるんですよね?』
クロノ「そう。何処かでお義父さんに会ったら伝えて欲しい、『ごめん。もしかすると僕たちは暫くの間、故郷のトルース町には帰れないから』って」
プライド『分かりました。あなたたち2人が無事に戻って来る『その日』まで、我々元ホムンクルス組が全力を尽くしましょう!』
クロノ「うん。………ありがとう、プライド」
これで少しは、安心していいかも知れない。
僕とルッカはアイクたちに呼ばれて、兄貴がいる『この世界』に滞在している。
ドワーフ王国から来たと言う3兄弟の力もあって、僕たちが乗っている飛空艇はかなり変わって来たんだ。
バレットさんから当時の体験談を以前聞いていたけど、兄貴の宿敵・セフィロスは何度でも蘇るみたい。
その理由は多分だけど、そいつの中にいるジェノバが完全に消えない限りな気がするんだ。
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『ぎゅうぅぅぅぅ……』
クロノ「セフィロス……。ヒュンケルを手にかけた男……、絶対に許さない!!」
「(コンコンっ)クロノ。私だ!」
クロノ「その声……、アメジオさん?」
アメジオ「ああ。コジロウから甲板に来て欲しいと言われたんだが、お前も行くか?」
クロノ「………。ダイ君たちには知らせないの?」
アメジオ「今はいいらしい。お前の身支度が終わるまで、私は部屋の前で待っているぞ」
クロノ「分かった。すぐに支度するから、少し待ってて」
アメジオ「ああ!」
そうだね、アメジオさんだって……いい気分じゃないよね。
ずっと彼の祖父に期待されて来たのに、結局は裏切られてしまったからね。
僕だって一度は、カエルたちやルッカの前からいなくなった事もある。
カエルとルッカを守り通せるなら、僕は身体を貼るしかない!!
これ以上目の前で、僕の知らない誰かが傷付く姿を見たくない。
ねぇ。君だって僕と同じ気持ちだよね? レイン陛下。
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『ぎいぃぃぃぃん………』
「お待たせ、アメジオさん!」
アメジオ「……。1つ聞いていいか?」
クロノ「どうしたの?」
アメジオ「歩きながらで構わない。クロノ、お前が何の為に皆と戦っているのかを……俺に教えてくれないだろうか?」
クロノ「いいよ。僕もアメジオさんのこと、色々聞きたかったからね」
それまでの間だけでいい、お互いの事を話す時間を許して欲しい。
僕に出来るのは、この絶好のチャンスを作る事だけ。
今この場にいるのは、僕とアメジオさんの2人のみ。
少しでもいい、お互いを知る時間が限られても……僕はこの場から離れたくないんだ!!
23話に続きます。